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序章
ぼくのかんがえたさいきょうのめんせつ
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作者として、読者様方にお詫びしなければならない点がある。今回の話の中心になる人物のことだ。
彼は主人公ではない。主人公はこのあとに出て来る少年であるが、少年とは本来接点のない、まるで無関係なニートで厨二病なおっさんが今回の話の中心だ。
今回の話限りで、再登場することもほとんど考えていない。それを踏まえた上でお読み頂きたい。
彼には敵がいる。無論世間一般の方々の目には見えない、彼にとっては秘密裏に倒さなければならない敵だ。
だから彼は編み出した。
わずかな手の動きだけで、敵だけに見え、かつ敵だけを攻撃する無詠唱魔術を。
わずかな手の動きだけで操れる、不可視の鞭状の蛇剣を。ちなみにこの剣、剣先だけを敵の頭の真上へと転移させ、敵が気付くより早く相手を殺せる刃なのだ。
とんだ茶番である。
だから彼に勝てる者など存在しない。
本気になれば、バイトをサボっただけで自分をクビにした店長を、一切自分だとわからないように完全犯罪で殺すことだって出来た。一度殺そうとしたが失敗し、その時気付いた。人殺しなど悪のすることだ、と。店長にもきっと家族はいるはずなので、彼は店長を赦した。
本気になれば、面接の時、無詠唱で相手を洗脳し、操ることも出来る。だから面接は楽勝なのだ。男は正義の使者なので、会社に入ってさえしまえばあらゆる面で会社に貢献できる。一度面接官相手に発動してみたが、やはりここでも気付いた。それで合格したところで、彼は敵と戦う使命もあるのだ。下手に役職が付いてしまった場合、万一彼に何かあれば会社が潰れてしまう。潰れなかったとして、洗脳が解けたら混乱は必須なはずだ。
本気になれば、金だけならばいくらでも稼ぐ手段はある。だから、まだ彼の両親が年金で彼を養っている間は焦る必要はない。ゆっくり仕事を探せばいいのだ。
そんな優秀な彼を養うのは、両親にとって僥倖であろう。
今夜の夕飯が遅れているが、そのくらいなら赦してやらなければならないのだ。何故なら彼は正義の使徒なのだから。
まさにキングオブダメ人間。
無論、彼に敵などはいない。妄想である。
無論、彼は、彼が働いていた店長に魔法などかけてはいない。
無論、彼は、面接官を洗脳などしてはいない。
無論、……彼は正義の使徒などではない。
今日も今日とて、彼は面接を受けに行った。
結果はまだ判明していないが、彼の中では最高の手ごたえだった。
履歴書は完璧に作り上げた。
中学から不登校でほとんど自宅から出ていなかったので、高校は一応在籍をしていたものの、3年間保健室登校だったし、そもそも卒業できていない。その後はニートになってしまったので、学歴はそれで終わりなのだが、男が「完璧に作り上げた」履歴書にはこうある。尚、念のため学校名、企業名は全て○○に変えておく。
<学歴>
1990年3月 ○○中学校卒業
1990年4月 ○○高校入学
1993年3月 ○○高校卒業
1993年4月 ○○大学入学
1996年3月 ○○大学卒業
<職歴>
1996年3月 ㈱○○コーポレーション入社
1996年12月 ㈱○○コーポレーション退社
1997年3月 ㈱○○図書出版入社
2007年5月 ㈱○○図書出版退社
2007年5月 ㈲○○コーポレーション創設
2015年8月 ㈲○○コーポレーション倒産
これを見ただけで、気付く人は気付くだろう。
まず、大学の記載だが、1993年に入学したはずなのだが1996年に「卒業」している。書くなら「早期卒業」だし、書かないのであれば自分から申告するのが基本だろうが、男は面接の際に申告しなかった。
次に2007年に創設したと記載されている有限会社だが、2005年に成立され、2006年施行した会社法により有限会社という制度はなくなっている。有限会社法も廃止されることとなっている。それ以前に作られた会社なのであれば有限会社と名の付く会社は残っていても、それ以降に有限会社を創設は有り得ない。
彼の言う「手ごたえのあった」面接官は、すでにこの点に気付いていた。
だから当然調べたのだ。
もちろん有限会社が本当は設立されていないというところだけではない。職歴の全てと、学歴の全てだ。その結果、学歴職歴ともに、最初の1つしか本当ではないということが判明し、彼はあっさりと不合格になった。高校は途中で辞めているし、大学は大学検定――今で言う高校認定――すらも取っていないから、権利すらない。
職歴の最初くらいは本当かと思っていたのだが、それすら入社3ヶ月であっさりと退職している記録があるというから、半年くらい水増しされているのだ。
さすがに調べた後爆笑した。
ここまで自分の経歴を詐称してきた応募者は初めてだ。
それほどまでに当社に合格したいという熱意があるのか、と考え、面接官は1次審査を敢えて通した。
知りたかったのだ。どんな熱意があって当社を選び、どんな動機を、応募理由を語ってくれるのか。
――面接官は、それによっては採用することも考えていた。
社長にも話を通し、万一合格を出した場合には、面接官の直属として、ゆくゆくはこの履歴書を笑い話のネタにできるかもしれない。だから社長も知らなかったフリを通して欲しい、と頭を下げた。社長は昔からの――それこそこの会社設立からの――同期で、面接官も実は創設者のひとりであった。
この経歴なら、できないことの方が多いだろうが、構わない。
創設者ふたりがかりで育ててしまおうじゃないか、と酒のつまみに笑った。
「当社を面接した動機を教えて下さい」
「クリエイティブな業務がしたいんです」
お、と少し面接官の心は動く。
プログラム言語を覚えてさえもらえれば、どんな人材でも役には立つ業種なのだ。
あるいはISO。あるいは、あるいはといくつかの案が浮かぶが、まだ採用すると決めたわけではないので気が早いかと顔には出さずに心中苦笑する。
「プログラム言語は何か使えますか?」
「――えっ、と。研修などでこれから学ぶことは出来ますでしょうか」
おっと。今一瞬何それ、という顔が見えたな。だが学ぶ姿勢は見せてくれた。研修制度については募集要項に書いておいたので、覚えていてくれたか。まぁギリギリの範囲だろう。今のところはスレスレギリギリの合格ライン上だ。うぅむ、ともう一度心中で苦笑しつつ、「えぇもちろん」と答える。
さて、これが最後の質問である。
「これで面接は以上です。――何かご質問はありますか?」
ふぅ、と面接官は溜息を吐いた。
「惜しかったなァ、今のは」
「……社長、聞いてたんですか」
面接室の後ろ……社長室から、ひょっこりと社長が顔を出すのを見て、思わず面接官は苦笑した。
「……質問、して欲しかったですね」
「せやなァ、……ウチに興味があったわけやなかったんかなァ」
彼は、質問はないと言った。
面接官が応募者なら、少なくとも聞きたい項目は3つは思い浮かんだだろう。
その1。使うプログラム言語について。
少しでも知識があるならば、プログラム言語がいくつか種類があることを知っていたはずだ。そのうちどの言語を使うのか、どの言語があると有利なのか。確かに教えるとは言ったが、事前にどのようなものなのかを調べるのに必要だろう。
その2。研修期間がどのくらいなのか。
彼は「何も知らない」状態で入社することになるのだから、その状態で研修を覚え切れるのかどうかの問題もある。幸い受け答えの切り返しの早さから、応用能力は高く思えたので、案外仕事の覚えは早かったかもしれない。
その3。給与がどのくらいなのか。
募集要項には、給与は敢えて記載していない。だから給与面は一番気になるところのはずなのだ。
その1と2に関しては、面接官が元エンジニアだからこそ思い付く質問かもしれない。
だから質問してほしかったのは、3だ。
給与も知らずに入ってくるつもりなのか。当然最低賃金以上は出すが、最低ギリギリの賃金でも働けるという意味ではないだろう。
社長が言ったように、当社に対する意欲が感じられないのだ。
――結果は、不合格であった。
後日、郵送されてきた結果を見た彼が、面接官の頭に隕石が落ちる儀式魔法を行ったが失敗し、何か採用できなかった理由があるのだろうと考え直し、次の面接への準備を始めたのは言うまでもない。
彼は主人公ではない。主人公はこのあとに出て来る少年であるが、少年とは本来接点のない、まるで無関係なニートで厨二病なおっさんが今回の話の中心だ。
今回の話限りで、再登場することもほとんど考えていない。それを踏まえた上でお読み頂きたい。
彼には敵がいる。無論世間一般の方々の目には見えない、彼にとっては秘密裏に倒さなければならない敵だ。
だから彼は編み出した。
わずかな手の動きだけで、敵だけに見え、かつ敵だけを攻撃する無詠唱魔術を。
わずかな手の動きだけで操れる、不可視の鞭状の蛇剣を。ちなみにこの剣、剣先だけを敵の頭の真上へと転移させ、敵が気付くより早く相手を殺せる刃なのだ。
とんだ茶番である。
だから彼に勝てる者など存在しない。
本気になれば、バイトをサボっただけで自分をクビにした店長を、一切自分だとわからないように完全犯罪で殺すことだって出来た。一度殺そうとしたが失敗し、その時気付いた。人殺しなど悪のすることだ、と。店長にもきっと家族はいるはずなので、彼は店長を赦した。
本気になれば、面接の時、無詠唱で相手を洗脳し、操ることも出来る。だから面接は楽勝なのだ。男は正義の使者なので、会社に入ってさえしまえばあらゆる面で会社に貢献できる。一度面接官相手に発動してみたが、やはりここでも気付いた。それで合格したところで、彼は敵と戦う使命もあるのだ。下手に役職が付いてしまった場合、万一彼に何かあれば会社が潰れてしまう。潰れなかったとして、洗脳が解けたら混乱は必須なはずだ。
本気になれば、金だけならばいくらでも稼ぐ手段はある。だから、まだ彼の両親が年金で彼を養っている間は焦る必要はない。ゆっくり仕事を探せばいいのだ。
そんな優秀な彼を養うのは、両親にとって僥倖であろう。
今夜の夕飯が遅れているが、そのくらいなら赦してやらなければならないのだ。何故なら彼は正義の使徒なのだから。
まさにキングオブダメ人間。
無論、彼に敵などはいない。妄想である。
無論、彼は、彼が働いていた店長に魔法などかけてはいない。
無論、彼は、面接官を洗脳などしてはいない。
無論、……彼は正義の使徒などではない。
今日も今日とて、彼は面接を受けに行った。
結果はまだ判明していないが、彼の中では最高の手ごたえだった。
履歴書は完璧に作り上げた。
中学から不登校でほとんど自宅から出ていなかったので、高校は一応在籍をしていたものの、3年間保健室登校だったし、そもそも卒業できていない。その後はニートになってしまったので、学歴はそれで終わりなのだが、男が「完璧に作り上げた」履歴書にはこうある。尚、念のため学校名、企業名は全て○○に変えておく。
<学歴>
1990年3月 ○○中学校卒業
1990年4月 ○○高校入学
1993年3月 ○○高校卒業
1993年4月 ○○大学入学
1996年3月 ○○大学卒業
<職歴>
1996年3月 ㈱○○コーポレーション入社
1996年12月 ㈱○○コーポレーション退社
1997年3月 ㈱○○図書出版入社
2007年5月 ㈱○○図書出版退社
2007年5月 ㈲○○コーポレーション創設
2015年8月 ㈲○○コーポレーション倒産
これを見ただけで、気付く人は気付くだろう。
まず、大学の記載だが、1993年に入学したはずなのだが1996年に「卒業」している。書くなら「早期卒業」だし、書かないのであれば自分から申告するのが基本だろうが、男は面接の際に申告しなかった。
次に2007年に創設したと記載されている有限会社だが、2005年に成立され、2006年施行した会社法により有限会社という制度はなくなっている。有限会社法も廃止されることとなっている。それ以前に作られた会社なのであれば有限会社と名の付く会社は残っていても、それ以降に有限会社を創設は有り得ない。
彼の言う「手ごたえのあった」面接官は、すでにこの点に気付いていた。
だから当然調べたのだ。
もちろん有限会社が本当は設立されていないというところだけではない。職歴の全てと、学歴の全てだ。その結果、学歴職歴ともに、最初の1つしか本当ではないということが判明し、彼はあっさりと不合格になった。高校は途中で辞めているし、大学は大学検定――今で言う高校認定――すらも取っていないから、権利すらない。
職歴の最初くらいは本当かと思っていたのだが、それすら入社3ヶ月であっさりと退職している記録があるというから、半年くらい水増しされているのだ。
さすがに調べた後爆笑した。
ここまで自分の経歴を詐称してきた応募者は初めてだ。
それほどまでに当社に合格したいという熱意があるのか、と考え、面接官は1次審査を敢えて通した。
知りたかったのだ。どんな熱意があって当社を選び、どんな動機を、応募理由を語ってくれるのか。
――面接官は、それによっては採用することも考えていた。
社長にも話を通し、万一合格を出した場合には、面接官の直属として、ゆくゆくはこの履歴書を笑い話のネタにできるかもしれない。だから社長も知らなかったフリを通して欲しい、と頭を下げた。社長は昔からの――それこそこの会社設立からの――同期で、面接官も実は創設者のひとりであった。
この経歴なら、できないことの方が多いだろうが、構わない。
創設者ふたりがかりで育ててしまおうじゃないか、と酒のつまみに笑った。
「当社を面接した動機を教えて下さい」
「クリエイティブな業務がしたいんです」
お、と少し面接官の心は動く。
プログラム言語を覚えてさえもらえれば、どんな人材でも役には立つ業種なのだ。
あるいはISO。あるいは、あるいはといくつかの案が浮かぶが、まだ採用すると決めたわけではないので気が早いかと顔には出さずに心中苦笑する。
「プログラム言語は何か使えますか?」
「――えっ、と。研修などでこれから学ぶことは出来ますでしょうか」
おっと。今一瞬何それ、という顔が見えたな。だが学ぶ姿勢は見せてくれた。研修制度については募集要項に書いておいたので、覚えていてくれたか。まぁギリギリの範囲だろう。今のところはスレスレギリギリの合格ライン上だ。うぅむ、ともう一度心中で苦笑しつつ、「えぇもちろん」と答える。
さて、これが最後の質問である。
「これで面接は以上です。――何かご質問はありますか?」
ふぅ、と面接官は溜息を吐いた。
「惜しかったなァ、今のは」
「……社長、聞いてたんですか」
面接室の後ろ……社長室から、ひょっこりと社長が顔を出すのを見て、思わず面接官は苦笑した。
「……質問、して欲しかったですね」
「せやなァ、……ウチに興味があったわけやなかったんかなァ」
彼は、質問はないと言った。
面接官が応募者なら、少なくとも聞きたい項目は3つは思い浮かんだだろう。
その1。使うプログラム言語について。
少しでも知識があるならば、プログラム言語がいくつか種類があることを知っていたはずだ。そのうちどの言語を使うのか、どの言語があると有利なのか。確かに教えるとは言ったが、事前にどのようなものなのかを調べるのに必要だろう。
その2。研修期間がどのくらいなのか。
彼は「何も知らない」状態で入社することになるのだから、その状態で研修を覚え切れるのかどうかの問題もある。幸い受け答えの切り返しの早さから、応用能力は高く思えたので、案外仕事の覚えは早かったかもしれない。
その3。給与がどのくらいなのか。
募集要項には、給与は敢えて記載していない。だから給与面は一番気になるところのはずなのだ。
その1と2に関しては、面接官が元エンジニアだからこそ思い付く質問かもしれない。
だから質問してほしかったのは、3だ。
給与も知らずに入ってくるつもりなのか。当然最低賃金以上は出すが、最低ギリギリの賃金でも働けるという意味ではないだろう。
社長が言ったように、当社に対する意欲が感じられないのだ。
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