10 / 43
第一章
ぼくとどれいのたちばのちがい
しおりを挟む
スマホの話が長くなりそうなので切り上げることにして、とりあえずご飯をという話になった。
「少なくとも、私以外にそれを見せることはおやめになった方が良いかと思います」
「そ、そうだよね、うん、わかった。ありがとう」
それ、と言うのは言わずもがな、スマホのことである。
ユウキは素直に礼を言って、ポケットの中にスマホを入れた。
「……どうかしましたか、ユウキ様」
「いや、ごめん。注文はニーナに任せるよ」
ユウキは、早々にメニューを読むのを放棄した。
理由はそのメニューにある。
例えば1ページ目にあるオススメの、「サンデーローストセット」。セット内容には、「ローストシュリックにヨークシャープディングを添えて」とあるが、ローストシュリックとやらがすでに何かわからない。あとプリンを添えるって書いてあるけど、どういう意味なんだろう。
その次にある「フルブレックファストセット」というのも良く分からないラインナップだ。ちなみに「マフィンのポーチド乗せ、ポリッジ、ミルク、ブラックプディング、ケジャリー」とある。
またプリンが入ってるけど、プリンはひょっとしてデザートか何かなのかな、とユウキはすでによくわかっていない。
とりあえずこの時点でユウキはメニューを諦めたのだが、ニーナは「そうですね」と苦笑しつつ、メニューに目を通す。
「オススメでお願いしようと思いますが、よろしいですか」
「あ、うん。いいよ」
あっさりと決めてしまったが、よく考えてみればオススメってプリンが乗ったやつか、とユウキの中ではすでにプリンしか頭にない。ほかのメニューがよくわからないので仕方ないと言えば仕方ないのだが。
ニーナは元貴族なのでその辺りの感覚は持っている。少しだけ迷ったポイントは、「サンデーローストセット」は、焼いたシュリックの肉にヨークシャープディングだけでは、肉とはいえユウキには軽すぎる昼食ではないかと考えたところと、だからと言って朝食セットは時間的にどうなのかと思ったところだ。
だがこの後、ルイージの妹に会いに行くだろうから、と考えると、少し足りないくらいがちょうどいいだろうか。あの方は口は悪いが恩義には厚いし、態度がアレだがユウキとは気が合いそうな気がする。下手に色々「食べて行きなさい」と言われて食べないわけにもいかないので、腹半分くらいでやめておいた方が得策だろう、と考える。
メニューを閉じると、目敏く水を2つ持って近寄るウェイトレスに、良く気の付く店員だなぁ、とニーナは評価する。そして人を値踏みしてしまうのは悪い癖かな、と心中で苦笑しつつ、メニューを指さした。
「サンデーローストセットをこの方に」
そのままニーナの注文を待つウェイトレスに軽く腕を見せ、「私はコレで」と頼むと、ウェイトレスは少しだけ驚いた顔を見せ、「かしこまりました」と一礼して去って行った。
やって来た食事を見て、ウェイトレスが去った後、ユウキは「ちょっと」とニーナに声をかけた。
「どうかなさいましたか」
「……いや、この差は何?」
ユウキの前に置かれた食事は、パンのようなものが添えられた、少し薄めのステーキが5枚ほど重ねて置かれたような豪華なものだ。ちょっとユウキの予想とは違うが、それはいい。
しかしニーナの前に置かれたものは、明らかにユウキの食事とは一線を画する、貧相で粗末な、という言葉が相応しい食事だった。野菜などは明らかに端物が使われているし、そもそもたぶんアレは煮ただけで、味付けなど適当にしかしていないように見える。見えるだけで実際に味は付いているかもしれないが。ジャガイモのようなイモと、豆らしきものが入ったスープも見えるが、これもどう見ても粗末に見える。というか、今ニーナがジャガイモらしきものにフォークを刺したら「ザクッ」って音がしたところを見ると、火も適当にしか通していないのではないだろうか。
「それはまぁ……コレ、奴隷用の食事ですから」
「普通の頼んでいいのに!」
「身分は区別すべきです。それに結構美味しいですよ」
苦笑しながらそんなことを言われても、ユウキにとって納得できる回答ではない。
そもそも、ニーナの料理には肉すら入っていないじゃないか。
「……ニーナ」
「ユウキ様、まずはお食事を。お小言は後でお聞きします」
ぴしゃりと言い放たれ、思わず苦笑する。
区別すべきと言いつつ、これじゃニーナの方が立場が上だ。まぁ教えてもらう立場なんだから、上でも当たり前と言えば当たり前なんだけど、と思いながら、肉をフォークで丁寧に二つ折りにして、口元へ。
そして……ん、あれ?とユウキは気付く。
この肉、味がない。胡椒ひとつかかっていない気がする。店側のミス?と思いつつニーナの方を見ると、ニーナは少しだけ顔を顰めて、テーブルの端に置かれた瓶――恐らくはソース――をそっと差し出した。
ニーナから見れば、ユウキの行動は予想外だった。
ともすれば、自分のことを奴隷だと扱っていないような素振りもそうだが、こういう店では味付けは客に任されているのが常識だ。ファーストフードじゃないのだから、少なくともテーブルの端にソースが置かれていれば、それを付けて食べる。貧民街の子供だって知っている。ユウキがもの知らずなのはある程度知っていたが、これでは本当に異世界から来たみたいではないか。
――そんなはずはないと思うが、とニーナは思う。
これは、今後の付き合いの中でも、そのつもりで接していかなければいけないのかもしれない。
「あれはどういうことなの」
「あれ、とは……あぁ、お食事の件ですか」
一瞬誤魔化そうかと考えたニーナだったが、ユウキの目が少しも笑っていなかったので、ちゃんと話をしないといけないと悟り、仕方なく手近なベンチへと誘導する。
「お座り下さい」
「君も座って」
ユウキが自分が座ったベンチを指して言うので、思わず吐きたくなる溜息を我慢して、ニーナは表情を変えずに、至極当たり前のような顔をした。
「それは、命令ですか」
ユウキがこれで理解してくれるのならばよし。
理解してもらえないのならば、言葉で徹底的に教え込まないと、いずれユウキ自身が大変な目に会うかもしれない。それは避けたい。
「……そっか。うん、そうだよね。奴隷ってそういうもんだよね」
少しだけ胸を撫で下ろす。理解はしてもらえるようだ。でも納得はしていないのだろう。
「ルイージ様の妹様に会われた際、そのような態度を私にしてもらっては、困るのです」
「――その『困る』のは、……僕が、ってことだよね」
「はい」
簡潔に返事を返しながら、ちゃんと納得もしてもらえたようでほっとする。長い説明をする必要はなさそうだ。
「立場というものはそういうものなんです。理解していただけますか」
「……じゃあ、ひとつだけ。これは『命令』として聞いて」
「何でしょう」
また何か言い出すのだろうか。とんでもないことを言って来そうな気がする。
「僕以外の目がない時は、……普通に接してよ。対等でいいから」
頭の中で状況を想像し、整理する。
うん。そのくらいなら公私の区別をすれば問題ないはずだ。
ニーナは、その『命令』は、受諾することにした。
「少なくとも、私以外にそれを見せることはおやめになった方が良いかと思います」
「そ、そうだよね、うん、わかった。ありがとう」
それ、と言うのは言わずもがな、スマホのことである。
ユウキは素直に礼を言って、ポケットの中にスマホを入れた。
「……どうかしましたか、ユウキ様」
「いや、ごめん。注文はニーナに任せるよ」
ユウキは、早々にメニューを読むのを放棄した。
理由はそのメニューにある。
例えば1ページ目にあるオススメの、「サンデーローストセット」。セット内容には、「ローストシュリックにヨークシャープディングを添えて」とあるが、ローストシュリックとやらがすでに何かわからない。あとプリンを添えるって書いてあるけど、どういう意味なんだろう。
その次にある「フルブレックファストセット」というのも良く分からないラインナップだ。ちなみに「マフィンのポーチド乗せ、ポリッジ、ミルク、ブラックプディング、ケジャリー」とある。
またプリンが入ってるけど、プリンはひょっとしてデザートか何かなのかな、とユウキはすでによくわかっていない。
とりあえずこの時点でユウキはメニューを諦めたのだが、ニーナは「そうですね」と苦笑しつつ、メニューに目を通す。
「オススメでお願いしようと思いますが、よろしいですか」
「あ、うん。いいよ」
あっさりと決めてしまったが、よく考えてみればオススメってプリンが乗ったやつか、とユウキの中ではすでにプリンしか頭にない。ほかのメニューがよくわからないので仕方ないと言えば仕方ないのだが。
ニーナは元貴族なのでその辺りの感覚は持っている。少しだけ迷ったポイントは、「サンデーローストセット」は、焼いたシュリックの肉にヨークシャープディングだけでは、肉とはいえユウキには軽すぎる昼食ではないかと考えたところと、だからと言って朝食セットは時間的にどうなのかと思ったところだ。
だがこの後、ルイージの妹に会いに行くだろうから、と考えると、少し足りないくらいがちょうどいいだろうか。あの方は口は悪いが恩義には厚いし、態度がアレだがユウキとは気が合いそうな気がする。下手に色々「食べて行きなさい」と言われて食べないわけにもいかないので、腹半分くらいでやめておいた方が得策だろう、と考える。
メニューを閉じると、目敏く水を2つ持って近寄るウェイトレスに、良く気の付く店員だなぁ、とニーナは評価する。そして人を値踏みしてしまうのは悪い癖かな、と心中で苦笑しつつ、メニューを指さした。
「サンデーローストセットをこの方に」
そのままニーナの注文を待つウェイトレスに軽く腕を見せ、「私はコレで」と頼むと、ウェイトレスは少しだけ驚いた顔を見せ、「かしこまりました」と一礼して去って行った。
やって来た食事を見て、ウェイトレスが去った後、ユウキは「ちょっと」とニーナに声をかけた。
「どうかなさいましたか」
「……いや、この差は何?」
ユウキの前に置かれた食事は、パンのようなものが添えられた、少し薄めのステーキが5枚ほど重ねて置かれたような豪華なものだ。ちょっとユウキの予想とは違うが、それはいい。
しかしニーナの前に置かれたものは、明らかにユウキの食事とは一線を画する、貧相で粗末な、という言葉が相応しい食事だった。野菜などは明らかに端物が使われているし、そもそもたぶんアレは煮ただけで、味付けなど適当にしかしていないように見える。見えるだけで実際に味は付いているかもしれないが。ジャガイモのようなイモと、豆らしきものが入ったスープも見えるが、これもどう見ても粗末に見える。というか、今ニーナがジャガイモらしきものにフォークを刺したら「ザクッ」って音がしたところを見ると、火も適当にしか通していないのではないだろうか。
「それはまぁ……コレ、奴隷用の食事ですから」
「普通の頼んでいいのに!」
「身分は区別すべきです。それに結構美味しいですよ」
苦笑しながらそんなことを言われても、ユウキにとって納得できる回答ではない。
そもそも、ニーナの料理には肉すら入っていないじゃないか。
「……ニーナ」
「ユウキ様、まずはお食事を。お小言は後でお聞きします」
ぴしゃりと言い放たれ、思わず苦笑する。
区別すべきと言いつつ、これじゃニーナの方が立場が上だ。まぁ教えてもらう立場なんだから、上でも当たり前と言えば当たり前なんだけど、と思いながら、肉をフォークで丁寧に二つ折りにして、口元へ。
そして……ん、あれ?とユウキは気付く。
この肉、味がない。胡椒ひとつかかっていない気がする。店側のミス?と思いつつニーナの方を見ると、ニーナは少しだけ顔を顰めて、テーブルの端に置かれた瓶――恐らくはソース――をそっと差し出した。
ニーナから見れば、ユウキの行動は予想外だった。
ともすれば、自分のことを奴隷だと扱っていないような素振りもそうだが、こういう店では味付けは客に任されているのが常識だ。ファーストフードじゃないのだから、少なくともテーブルの端にソースが置かれていれば、それを付けて食べる。貧民街の子供だって知っている。ユウキがもの知らずなのはある程度知っていたが、これでは本当に異世界から来たみたいではないか。
――そんなはずはないと思うが、とニーナは思う。
これは、今後の付き合いの中でも、そのつもりで接していかなければいけないのかもしれない。
「あれはどういうことなの」
「あれ、とは……あぁ、お食事の件ですか」
一瞬誤魔化そうかと考えたニーナだったが、ユウキの目が少しも笑っていなかったので、ちゃんと話をしないといけないと悟り、仕方なく手近なベンチへと誘導する。
「お座り下さい」
「君も座って」
ユウキが自分が座ったベンチを指して言うので、思わず吐きたくなる溜息を我慢して、ニーナは表情を変えずに、至極当たり前のような顔をした。
「それは、命令ですか」
ユウキがこれで理解してくれるのならばよし。
理解してもらえないのならば、言葉で徹底的に教え込まないと、いずれユウキ自身が大変な目に会うかもしれない。それは避けたい。
「……そっか。うん、そうだよね。奴隷ってそういうもんだよね」
少しだけ胸を撫で下ろす。理解はしてもらえるようだ。でも納得はしていないのだろう。
「ルイージ様の妹様に会われた際、そのような態度を私にしてもらっては、困るのです」
「――その『困る』のは、……僕が、ってことだよね」
「はい」
簡潔に返事を返しながら、ちゃんと納得もしてもらえたようでほっとする。長い説明をする必要はなさそうだ。
「立場というものはそういうものなんです。理解していただけますか」
「……じゃあ、ひとつだけ。これは『命令』として聞いて」
「何でしょう」
また何か言い出すのだろうか。とんでもないことを言って来そうな気がする。
「僕以外の目がない時は、……普通に接してよ。対等でいいから」
頭の中で状況を想像し、整理する。
うん。そのくらいなら公私の区別をすれば問題ないはずだ。
ニーナは、その『命令』は、受諾することにした。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
平凡な王太子、チート令嬢を妻に迎えて乱世も楽勝です
モモ
ファンタジー
小国リューベック王国の王太子アルベルトの元に隣国にある大国ロアーヌ帝国のピルイン公令嬢アリシアとの縁談話が入る。拒めず、婚姻と言う事になったのであるが、会ってみると彼女はとても聡明であり、絶世の美女でもあった。アルベルトは彼女の力を借りつつ改革を行い、徐々にリューベックは力をつけていく。一方アリシアも女のくせにと言わず自分の提案を拒絶しないアルベルトに少しずつひかれていく。
小説家になろう様で先行公開中
https://ncode.syosetu.com/n0441ky/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる