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女神の来訪
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本殿に戻り、大御神に女神がこちらで過ごすことが決まったことを伝えた。
「本腰入れてきたんだね、どうしようか。」
ソファに座り苦笑いする大御神。
「今まで通り、こちらに布団を用意して、お休みの際はいつもの寝所をお使いいただくのはいかがでしょうか。」
「そうか、朔には気づかれてるんだね。」
大御神の足元で正座する私の頭を、大御神はぽんぽんと二回撫でた。
「えっ?」
「女神と寝所分けようとしてくれてるから。」
「…。」
「いいよ、ここまで囲われちゃったなら変なこだわりは捨てるよ。」
「しかし、」
「気にしないで、ただ朔には悪いけど布団はここに敷いて欲しい。」
「それくらい、何でもありません。」
「ありがとう。」
大御神みたいな特別な力は持ち合わせていたないけど、もう何年も一緒にいればその人の感情は流れ込んでくる。
「他に何が言われたかい?」
「本殿に女神の巫女を入れてもいいか、とのことです。」
「入れていいよ。朔が女神のことまでやってたら本当に身体を壊してしまうよ。」
「私は大丈夫です。聖域ですから、大御神が不愉快に思われることはなるべく無くしたいのです。」
「いいよ。女神も巫女も入るなら一緒の方がいいでしょう。」
それより、
と大御神は続けた。
「私が先延ばしにしたばかりに朔にも迷惑かけることになってしまったね。ごめんね。」
顔があげられなかった。声も出なかった。
一週間後、三日月の綺麗な夜、女神は巫女一人、使用人六人を伴って訪れた。
「本腰入れてきたんだね、どうしようか。」
ソファに座り苦笑いする大御神。
「今まで通り、こちらに布団を用意して、お休みの際はいつもの寝所をお使いいただくのはいかがでしょうか。」
「そうか、朔には気づかれてるんだね。」
大御神の足元で正座する私の頭を、大御神はぽんぽんと二回撫でた。
「えっ?」
「女神と寝所分けようとしてくれてるから。」
「…。」
「いいよ、ここまで囲われちゃったなら変なこだわりは捨てるよ。」
「しかし、」
「気にしないで、ただ朔には悪いけど布団はここに敷いて欲しい。」
「それくらい、何でもありません。」
「ありがとう。」
大御神みたいな特別な力は持ち合わせていたないけど、もう何年も一緒にいればその人の感情は流れ込んでくる。
「他に何が言われたかい?」
「本殿に女神の巫女を入れてもいいか、とのことです。」
「入れていいよ。朔が女神のことまでやってたら本当に身体を壊してしまうよ。」
「私は大丈夫です。聖域ですから、大御神が不愉快に思われることはなるべく無くしたいのです。」
「いいよ。女神も巫女も入るなら一緒の方がいいでしょう。」
それより、
と大御神は続けた。
「私が先延ばしにしたばかりに朔にも迷惑かけることになってしまったね。ごめんね。」
顔があげられなかった。声も出なかった。
一週間後、三日月の綺麗な夜、女神は巫女一人、使用人六人を伴って訪れた。
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