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5年前の日の記憶3
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「あの日のこと、はっきり覚えてるの?」
「・・・わりとね、でも断片的に抜け落ちてる。」
「そっか。」
二人でベッドに横になり、紅雷は雪音を背後から抱き込む。
「私すごくめんどくさいよね、ごめん。」
雪音は興奮してヒステリックを起こしたことを反省していた。
「たまにはいいよ。怒ってる雪音も綺麗。」
「そういうこと言ってるんじゃない。」
紅雷は雪音の首筋にキスをした。
「今日は噛まないの?」
雪音は顔だけ振り向いて紅雷を見る。
「噛んで欲しいの?」
「・・・。」
雪音は目を逸らす。こういう反応は大抵図星をつかれたときにすることを紅雷は知っている。
「マゾだね。」
「そうかもね。あなたに殺されたがったくらいだし。」
「それも覚えてるんだね。」
「覚えてない。あなたがそう言ってたから。」
「ふーん・・・、ねぇこっち向いて、」
寝返りを打った雪音の唇に、紅雷は自分のを重ねた。
あの日、紅雷に襲われた後混乱した雪音は、紅雷に泣き叫び、こう言った。
「なんで殺してくれないの、なんで私に優しくするの。」
そう叫び、紅雷の抱きしめる腕から逃れようとした。
紅雷は離さなかった。
紅雷は衝動的に雪音を攫って襲った。それに傷つき殺せと言っているのだと紅雷は勘違いした。雪音を殺すなんて全く考えていなかった。だから抱きしめた。言葉に表現することが苦手だった紅雷は、必死で抱きしめて謝罪と自分の気持ちを伝えようとしたのだった。
栄養失調で暴れた雪音はすぐに気を失ったが、紅雷はそれを手厚く介抱し、自宅に囲った。目を覚ました雪音はおとなしく、紅雷の看病を受け入れ、仕事にも抵抗なくついて行った。
紅雷は雪音との会話の中で話すことへの抵抗がなくなり、雪音以外とも話せるようになった。
「セックスしたい。」
紅雷は唐突に雪音を誘った。
「好きだね、ほんと。」
「雪音を抱くのが好き。」
「すごいストレートに言うね・・・。」
紅雷は雪音に覆いかぶさる。それに対して雪音は紅雷の首に腕を回した。
「今日あったこと、全部忘れさせてよ。」
ほんの一瞬、雪音は目の色を変えた。
それだけで、紅雷の理性は吹き飛んでしまった。
「・・・わりとね、でも断片的に抜け落ちてる。」
「そっか。」
二人でベッドに横になり、紅雷は雪音を背後から抱き込む。
「私すごくめんどくさいよね、ごめん。」
雪音は興奮してヒステリックを起こしたことを反省していた。
「たまにはいいよ。怒ってる雪音も綺麗。」
「そういうこと言ってるんじゃない。」
紅雷は雪音の首筋にキスをした。
「今日は噛まないの?」
雪音は顔だけ振り向いて紅雷を見る。
「噛んで欲しいの?」
「・・・。」
雪音は目を逸らす。こういう反応は大抵図星をつかれたときにすることを紅雷は知っている。
「マゾだね。」
「そうかもね。あなたに殺されたがったくらいだし。」
「それも覚えてるんだね。」
「覚えてない。あなたがそう言ってたから。」
「ふーん・・・、ねぇこっち向いて、」
寝返りを打った雪音の唇に、紅雷は自分のを重ねた。
あの日、紅雷に襲われた後混乱した雪音は、紅雷に泣き叫び、こう言った。
「なんで殺してくれないの、なんで私に優しくするの。」
そう叫び、紅雷の抱きしめる腕から逃れようとした。
紅雷は離さなかった。
紅雷は衝動的に雪音を攫って襲った。それに傷つき殺せと言っているのだと紅雷は勘違いした。雪音を殺すなんて全く考えていなかった。だから抱きしめた。言葉に表現することが苦手だった紅雷は、必死で抱きしめて謝罪と自分の気持ちを伝えようとしたのだった。
栄養失調で暴れた雪音はすぐに気を失ったが、紅雷はそれを手厚く介抱し、自宅に囲った。目を覚ました雪音はおとなしく、紅雷の看病を受け入れ、仕事にも抵抗なくついて行った。
紅雷は雪音との会話の中で話すことへの抵抗がなくなり、雪音以外とも話せるようになった。
「セックスしたい。」
紅雷は唐突に雪音を誘った。
「好きだね、ほんと。」
「雪音を抱くのが好き。」
「すごいストレートに言うね・・・。」
紅雷は雪音に覆いかぶさる。それに対して雪音は紅雷の首に腕を回した。
「今日あったこと、全部忘れさせてよ。」
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