ソールス・オンライン

赫嶺

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第二章商業ギルドにて

22.鍛冶してみた。その四

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「それじゃ、まず1回打ってみろ。」

「はい!」

ボル先輩は、真剣に俺が打っている姿を観察して考えたいた。その姿に俺は尊敬してしまっていた。俺も速くこんな先輩みたいになって見たいと思った。

「先輩!どうですか!」

「駄目だ!全然だ!」

「アドバイスお願いします!」

「言わせてもらうぞ!まず、金槌に力、愛、根性を込めて銅板に叩きつけろ!そして、何をどういう風に叩くとこうなるとか考えて打て。そうすると自然に打っていい場所や力加減などがわかってくるようになる。それが分かるまで私は付き合うが分かってきたら自分自身で地を這ってでも考えて行動しろ。今のお前はまだ3歳だ。お前が成人するまで、いや自立するまでお前の面倒を見てやる。はい!今のアドバイスをもとに打ち続けろ!」

「はい!ありがとうございます!」

ボル先輩のアドバイスをもとにして金槌に力、愛、根性を誠心誠意心を込めて銅板に打ち付けた。けどまだ何をどうすればいいかって言うのがわからない。本当はここは黙らずに先輩に聞くべきだろうけど。
 俺は、まだ“打ち”の部分しか出来ていないが、将来は“焼き”や“磨き”などを習っていきたい。俺が憧れているのが“焼き”だ。結構前にSHKに、『日本の伝統技術!君たちはどう見るか!』って言う番組が放送されてたんだ。その中に日本刀を作るシーンが流れてそれで俺も1回やってみたいなぁ。と感嘆してしまったほどだ。その番組の中には、茶法、こぎん刺し、南部鉄器、曲げわっぱ、こけし、江戸切子などがあった気がする。その中でも特に印象に残ったのが日本刀だった。っとそろそろ打ち終わるな。

「ボル先輩!どうですか!」

「さっきより良くなっているが駄目だ!金槌の打ち方に雑念が入っているし、握り方も均等じゃない。金槌を握る時は人と握手をする時のように握る。それだと打つときにすっぽ抜けるから、緊張した時の握り拳ぐらいがちょうどいいと言われている。いいか!」

「はい!わかりました!それとボル先輩!俺、先輩がおっしゃられた、何をどういう風に叩くとこうなるって言うのがいまいちわかりませんでした。どう言うことでしょうか。」

「うん。それは人それぞれ価値観や考え方が違うから分からないが、私が思うに銅板を誠心誠意心を込めて叩くと曲線が出来る。とかじゃないのか?まぁ心を込めなくても曲線は、出来るが心を込めて打った方が綺麗な曲線ができると思う。例えば、心を込めて作った鍋Aと雑念だけで作った鍋Bがあるとする。お前だったらどっちがいいか?」

「自分だったら心を込めて作った鍋Aがいいです。」

「そりゃ当たり前だ。けど、もし同じ形でAとBがわからない状態だったらどうする?」

「わかりません。多分自分だったら鍋に温もりがある方を選ぶと思います。」
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