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第十一章
13【*】
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がっしりとした肩に口を寄せると、筋肉がぴくりと動いた。
彼が愛しくて堪らない。
「本当に…私でいいの?私自身、自分がアイリなのかクリスティアーヌなのかわからなくなる時があるの。あなたにはどっちに見える?どっちが……いい?」
少しずつ甦るクリスティアーヌの記憶と、クリスティアーヌさえ知らなかった真実。そのひとつひとつを紐解いていった先に、はたして何が待ち構えているのか不安でしかたない。この世界ではクリスティアーヌが現実に存在していて、彼女をこの世に生み出した父や母がいて、身内がいる。クリスティアーヌを心配してくれる人はいても、アイリを心配してくれる人はいない。愛理としての存在は自分の記憶だけで、今こうしてルイスレーンを愛おしく思い、彼の与えてくれる刺激に喘ぎ、感じているのが愛理なのかクリスティアーヌなのかわからない。
「どっち?」
彼の肩に顔を埋め、背中を抱える。彼の手が片方が私の肩をもう片方が腰を抱く。
「どっちもだ」
彼の落ち着いた低い声が耳を掠める。肩に顔を預ける私を少し引き離し、顔を覗き込まれる。不思議な緑と橙色の虹彩をした瞳に私の顔が映っている。
「私は欲張りだ。クリスティアーヌだけでもアイリだけでもない。どちらかを選べと言われても無理だ。クリスティアーヌの境遇を知り護りたいと思った。そんな彼女に心を奪われ妻にするならこの人だと思った。そしてたどたどしい文字で手紙をくれ、お菓子をつくり、子どもたちの世話をし、夫や子どもを失った女性たちを元気づけようとする、そんな優しさと強さを持つ君に更に引かれた。どちらが欠けても今の君にはならない。それに……」
「あ……」
彼の掌が潤っていく私の秘所を覆い、親指で花芽を押し潰す。その刺激に腰が動いた。
「私しか知らない妻の一面があるなど刺激的ではないか。こうして私が触れて潤っていくのも、その時どんな顔をするのか、どんな声で喘ぐのか」
「あ……そこは……ん、ああ……」
人差し指が中に差し込まれ長い指がくねくねと中を泳ぎ回る。
「アイリ……私だけが君をこんな風に抱き、名を呼ぶと、誰も踏みいることのできない領域に入ることを許された特別な存在になったような気になる」
「あん……あ……そこ……あん」
指が増やされ膣壁が広げられる。中から溢れてくる液がじゅぶじゅぶと音を立てる。
「私が受け止める。どこまでできるかわからないが、クリスティアーヌもアイリも……だから頼って欲しい」
「あ…」
指が抜かれ代わりに入り口に彼の先端が当たり、ゆっくりと奥まで分けいってきて、指とは違う刺激を与えられる。
「ルイスレーンは……どっちが好き?大きい方?それとも……」
彼のものを全て受け入れた私の胸を彼の手が包んだが、クリスティアーヌの胸は大きくて指の間から肉がはみ出している。
「なぜそんなことを?」
「アイリは……アイリの時はそんなに大きくなくて……ルイスレーンの手ならすっぽりと隠れてしまったかも…大きい胸が憧れだったから……あなたにそんな風に触ってもらうと、ちょっと嬉しいかも」
「そんなものか……」
私の顔と自分が手に触れる胸を交互にみつめ、彼がどうしてそんなことを気にするのか不思議そうな顔をする。
「確かに………女性の胸の大きさに拘る男はいるが」
それから手を離して自分の手を見て、大きさを想像しているのがわかった。
「あの……もういいですから」
「ちょっと待ってくれ」
彼の想像を打ち払おうと手を払い除けようとすると、それを避けて手を動かすので勢い余って彼の胸に倒れ込む。角度が変わって私の中にいる彼の先端の当たるところが変わり、びくりとなる。
「これも私はどちらとも言えないな。手に余る程であれ納まる程であれ、こうやって刺激を与えて感じてくれるなら、それでいい」
私の反応を見て、彼の口角があがる。
「大きさなら男もそうだろ。体格に比例して普通よりは大きいとは思うが、そこに拘る者もいる」
私の中にいる彼が少し大きくなる。
「あなたはどっちだ?」
「他の人を知りませんから……でも、私もどっちでも……いい……あ」
ぐいっと腰を打ち付けられ頭が快感でチカチカして思考が定まらない。
「もっと……大きくても……小さくても……ルイスレーン……だから……はあ……ああん」
びくびくと中が痙攣して自然と締め付ける。
「アイリ……そんなに締め付けるな」
「む、無理……あん……ルイスレーンも……そんなに大きく……ならないで」
「気持ち良すぎて……もう……イッていいか」
こくこくと頷くと、腰を掴まれ仰向けにさせられた。そこから彼が激しく腰を動かし、額から汗が飛び散る。
最後に再奥まで打ち付けられると、その瞬間中に熱いものが注がれ、互いに抱き締めあいながら眠りについた。
彼が愛しくて堪らない。
「本当に…私でいいの?私自身、自分がアイリなのかクリスティアーヌなのかわからなくなる時があるの。あなたにはどっちに見える?どっちが……いい?」
少しずつ甦るクリスティアーヌの記憶と、クリスティアーヌさえ知らなかった真実。そのひとつひとつを紐解いていった先に、はたして何が待ち構えているのか不安でしかたない。この世界ではクリスティアーヌが現実に存在していて、彼女をこの世に生み出した父や母がいて、身内がいる。クリスティアーヌを心配してくれる人はいても、アイリを心配してくれる人はいない。愛理としての存在は自分の記憶だけで、今こうしてルイスレーンを愛おしく思い、彼の与えてくれる刺激に喘ぎ、感じているのが愛理なのかクリスティアーヌなのかわからない。
「どっち?」
彼の肩に顔を埋め、背中を抱える。彼の手が片方が私の肩をもう片方が腰を抱く。
「どっちもだ」
彼の落ち着いた低い声が耳を掠める。肩に顔を預ける私を少し引き離し、顔を覗き込まれる。不思議な緑と橙色の虹彩をした瞳に私の顔が映っている。
「私は欲張りだ。クリスティアーヌだけでもアイリだけでもない。どちらかを選べと言われても無理だ。クリスティアーヌの境遇を知り護りたいと思った。そんな彼女に心を奪われ妻にするならこの人だと思った。そしてたどたどしい文字で手紙をくれ、お菓子をつくり、子どもたちの世話をし、夫や子どもを失った女性たちを元気づけようとする、そんな優しさと強さを持つ君に更に引かれた。どちらが欠けても今の君にはならない。それに……」
「あ……」
彼の掌が潤っていく私の秘所を覆い、親指で花芽を押し潰す。その刺激に腰が動いた。
「私しか知らない妻の一面があるなど刺激的ではないか。こうして私が触れて潤っていくのも、その時どんな顔をするのか、どんな声で喘ぐのか」
「あ……そこは……ん、ああ……」
人差し指が中に差し込まれ長い指がくねくねと中を泳ぎ回る。
「アイリ……私だけが君をこんな風に抱き、名を呼ぶと、誰も踏みいることのできない領域に入ることを許された特別な存在になったような気になる」
「あん……あ……そこ……あん」
指が増やされ膣壁が広げられる。中から溢れてくる液がじゅぶじゅぶと音を立てる。
「私が受け止める。どこまでできるかわからないが、クリスティアーヌもアイリも……だから頼って欲しい」
「あ…」
指が抜かれ代わりに入り口に彼の先端が当たり、ゆっくりと奥まで分けいってきて、指とは違う刺激を与えられる。
「ルイスレーンは……どっちが好き?大きい方?それとも……」
彼のものを全て受け入れた私の胸を彼の手が包んだが、クリスティアーヌの胸は大きくて指の間から肉がはみ出している。
「なぜそんなことを?」
「アイリは……アイリの時はそんなに大きくなくて……ルイスレーンの手ならすっぽりと隠れてしまったかも…大きい胸が憧れだったから……あなたにそんな風に触ってもらうと、ちょっと嬉しいかも」
「そんなものか……」
私の顔と自分が手に触れる胸を交互にみつめ、彼がどうしてそんなことを気にするのか不思議そうな顔をする。
「確かに………女性の胸の大きさに拘る男はいるが」
それから手を離して自分の手を見て、大きさを想像しているのがわかった。
「あの……もういいですから」
「ちょっと待ってくれ」
彼の想像を打ち払おうと手を払い除けようとすると、それを避けて手を動かすので勢い余って彼の胸に倒れ込む。角度が変わって私の中にいる彼の先端の当たるところが変わり、びくりとなる。
「これも私はどちらとも言えないな。手に余る程であれ納まる程であれ、こうやって刺激を与えて感じてくれるなら、それでいい」
私の反応を見て、彼の口角があがる。
「大きさなら男もそうだろ。体格に比例して普通よりは大きいとは思うが、そこに拘る者もいる」
私の中にいる彼が少し大きくなる。
「あなたはどっちだ?」
「他の人を知りませんから……でも、私もどっちでも……いい……あ」
ぐいっと腰を打ち付けられ頭が快感でチカチカして思考が定まらない。
「もっと……大きくても……小さくても……ルイスレーン……だから……はあ……ああん」
びくびくと中が痙攣して自然と締め付ける。
「アイリ……そんなに締め付けるな」
「む、無理……あん……ルイスレーンも……そんなに大きく……ならないで」
「気持ち良すぎて……もう……イッていいか」
こくこくと頷くと、腰を掴まれ仰向けにさせられた。そこから彼が激しく腰を動かし、額から汗が飛び散る。
最後に再奥まで打ち付けられると、その瞬間中に熱いものが注がれ、互いに抱き締めあいながら眠りについた。
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