【完結:R18】女相続人と辺境伯

七夜かなた

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三日目の朝に扉を開けると、廊下にメリッサとクリオが待っていた。

「待っていたのか」

「そろそろだと思っておりました……」

「ようやく眠りについた……様子を診てやってくれ」

体をずらし、二人が中に入るのと入れ替わりに廊下に出て歩きだす。

「急いで湯浴みの支度を」

「いい。少し仮眠を取る」

ヘドリックが駆け寄ってきたので、そうやり取りをして自分の寝室に向かうと、どさりと寝台に倒れ込んだ。後ろからついてきたヘドリックが差し込む朝日を遮るためにカーテンを引く。

体は微かな疲労を感じてはいるが、気は昂っていてすぐには眠れそうにない。

「何かあったか?」

枕に顔を臥せたまま、丸二昼夜籠っていた間にあったことについて訊ねる。

「昨日が亡くなりました」

あの者とはもちろんセレニアに薬を飲ませた男のことだ。名はカーターだったか。

「……………そうか……で、父親は自分の息子がしたことについて何か言ってきたか?」

禁制の薬を手配し、暴力で女を拉致して手込めにしようとした息子の所業を、父親がまったく知らなかったとは考えにくい。

「旦那さまに目通りしたいと昨夜詰めかけてきましたが、取り込み中だと言って追い返しました」
「警使に通報して、薬の入手経路を確認しろと言え。父親が何か知っているだろう」
「はい、そのように既に手配しております」

手際の早さにヘドリックの方を振り返ると、すました顔で畏まっている。

「優秀な家令で助かる」
「お褒めに預かり光栄でございます。それで、もうひとつの方はいかがしたしましょう」
「ヴェイラート家か……何か言ってきたか?」
「表立っては何も……自分たちには責任のないことと思っているようです」
「あそこから呼び出された帰りにあのような目にあったのだ。少なくともセレニアがあの夜あそこに行くことは伝わっていたということ。カーターがしようとすることが何か知らなかったとしても、おびきだす手助けはしたはずだ」
「セレニアさんを送った馬車の御者にそれとなく探りを入れております。頭に怪我を負っていて襲われたと申しておりますが、恐らく嘘でしょう」
「わかった。そのまま調べを続けてくれ」
「かしこまりました。それで、セレニアさんの容態は?」
「今は眠っている。多分だが薬は抜けただろう」
「そうですか……安心いたしました」
「取りあえず大事には至らなかったが、目が覚めたらきっと取り乱すだろう」

命は助かったが、次に目が覚めて自分の身にあったことを知れば、喜んでばかりもいられないだろう。
救いは、意識が混濁する前に自分が何を飲まされ、これからどうなるのか、どうすれば助かるのか聞かされていたことだ。

わけもわからず気がつけば純潔を失っていたことを知るよりは、すぐには受け入れなくても致し方なかったと納得してくれるかもしれない。

「何かお召し上がりになりますか?」

「そうだな、頼む」

「では、用意してまいります」

ヘドリックが出ていき、一人になると、まだ体に残る残り香や肌に触れた時の感触を思い出す。

確かに豊満さには欠けていたかも知れない。だが、十分に成熟した美しい女性に成長していた。

薬のせいでかなり敏感になっていたのか、初めてにしては最初から濡れていて、よく反応していた。

沈み込んだ意識の中で、何度も何度も彼女は絶頂を迎え、次第にその間隔が短くなっていった。
明らかに彼女の体が開きつつあることを実感した。

彼女の中に精を放ち、少し休んでまた抱くというのを繰り返した。一回では彼女の熱は収まらない。途中何度もぐったりしながらも、疼く体が歯痒いのか、無意識に自分の手で快感を得ようと手足を動かす。
その度に満足できるように手を添えると、恍惚とした表情で喘いだ。

彼女の中は火傷しそうなくらいに熱く、中にある自分のものが熔けそうだった。

しなやかに長い手足を絡み付かせ、控え目な双丘の先端がピンと勃つのを見て、思わずごくりと唾を飲み込んだ。

少女から大人へ、両親を亡くして祖父母の家に引き取られた時から、その成長を見守ってきた。

5年前、討伐に向かうところを祖父母たちと見送りにきていたのは、つい昨日のように思う。

それが今、自分の下に組み敷き、命を救うためとは言え、熱が覚めるまで貫かれ抱き続けられている。

何度目かの絶頂に、私の性器を咥え込んだまま彼女の膣壁が痙攣して、遂に自分もった。

「く……」

汗で湿り気を帯びた彼女の体を正面から抱き締め、自分の中で彼女の存在がどれ程大きかったか、ようやく気づき愕然とした。

こんなことにならなければ、果たして気づいただろうか。

きっと失って初めて気づいたかも知れない。

顔に貼り付く髪をかきあげて彼女の紅潮した顔を覗き込む。

サリヴァン子爵家のメリルリースを見て、気持ちが動かされていなければ、自分の内にあった本当に大切なものに気づかなかったかも知れない。

音を立てず静かに落ちてやがて積みあがっていく落ち葉のように、しんしんと降り積もる雪のように、セレニアへの慈しみが心の奥底に重なり積もっていた。

熱く猛り狂うような激しさはなく、ただただ、彼女が愛おしい。

頬に何かが流れるのに気づき、自分が泣いていることに気付いた。

彼女が望むなら、自分は彼女の望むものになろう。

兄でも父でも何でもいい。願わくは、彼女が愛する唯一無二の男でありたい。
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