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第一章
②
ルドウィックの活躍は、号外などで街に掲示された。
「街の誇り、勇者ルドウィックの活躍」と書かれた大通りの掲示板の前には、いつも人だかりがあった。
勇者ルドウィックはまず暗黒竜を倒すための条件はいくつかある。
まず、ひとつは三つの神器を手に入れること。
一つ目は光の剣
二つ目は疾風の弓矢
そして三つ目は雷撃の槍
それら三つの神器を持って暗黒竜を倒すのだが、その神器はそれぞれダンジョンの奥深くに秘宝として安置されているため、まずはダンジョン攻略が必要となる。
三つの神器だから、当然勇者一人がすべての神器を使うわけじゃない。
そこはそれを使いこなせる強力な仲間を募る。
剣は勇者が。そして弓矢エルフが。槍は獣人がそれぞれ持つ。というのがRPGの設定だった。
ひとくちにエルフ、獣人といっても、組み合わせは様々で、人によっては勇者以外全員女、なんてハーレム状態のパーティー編成をしていたプレイヤーもいた。
もちろん私が前世でやっていたときは、魔法使いと神官と聖女は女性で、後は男性という王道設定だった。
ルドウィックが訓練を異例の早さで終えて、旅に出て半年後、光の剣を手に入れたという報告があった。
そしてその半年後に弓矢を。さらに半年後には槍を手に入れたとあった。
「早すぎじゃない?」
ゲーム上では三年くらいかかっていた。それに比べれば一年半で全ての神器を揃えたことになる。
そしてもうひとつは、聖魔法の中の最上級魔法ホーリーライトを習得すること。
相手は暗黒竜なので、その対局魔法は聖魔法である。
しかしこの世にある聖魔法はせいぜいアンテッドを浄化するホーリーまでしか存在せず、ホーリーライトはこの世のどこかにあるという神の神殿で試練を受けた後に授けられる。
神器をすべて集めるとそこに至る扉が出現するという。
ルドウィックたちはいよいよ神の神殿へ至る切符を手に入れたところだ。
そもそも暗黒竜というのは、何なのか。
この世には普通に竜がいる。
火竜に雷竜、水竜に風竜、氷竜と言った竜がそれだ。大きさは人が一人乗れるくらいで、それらは比較的大人しく人に危害を加えることは殆ど無い。時折人里の上を飛んでいるのを見かけるが、竜の住んでいる場所は標高の高い山々の峰に近い。
かつて竜の鱗などの素材を求めて乱獲がされたが、それにより竜の絶対数が減少したため、今では各国が法律で竜の捕獲を禁止している。
そうやって竜と人とは互いの領域を侵すことなく、共存しているのだが、暗黒竜はすべての竜の属性を持ち、凶暴で人の住んでいる街や村を襲い、田畑を焼き、土地を焼土へと変える。
暗黒竜により荒らされた土地は、百年は作物が育たないらしい。
というのが暗黒竜の実体として語り継がれている内容で、ゲームの序盤でもそう記されていた。
「ただいま」
「お帰り、デルフィーヌ。ルドウィックから手紙が来ているよ」
「え、もう? この前の返事まだ届いていないと思うけど」
デルフィーヌが街から戻ると、母のタリサが彼女に封筒を見せた。
この前手紙が来てから半月。返事はすぐに送ったが着くのに一ヶ月はかかるから、その返事ということでもなさそうだ。
さっき街の掲示板でルドウィックが神器をすべて集めたという情報を見てきたばかりだったが、手紙を開けて内容を読むと、すでにルドウィックはホーリーライトを習得したと書いてあった。
「え、もう?」
そして勇者として家を出てから二年で、ルドウィックとその一行は暗黒竜を討ち果たしたのだった。
「街の誇り、勇者ルドウィックの活躍」と書かれた大通りの掲示板の前には、いつも人だかりがあった。
勇者ルドウィックはまず暗黒竜を倒すための条件はいくつかある。
まず、ひとつは三つの神器を手に入れること。
一つ目は光の剣
二つ目は疾風の弓矢
そして三つ目は雷撃の槍
それら三つの神器を持って暗黒竜を倒すのだが、その神器はそれぞれダンジョンの奥深くに秘宝として安置されているため、まずはダンジョン攻略が必要となる。
三つの神器だから、当然勇者一人がすべての神器を使うわけじゃない。
そこはそれを使いこなせる強力な仲間を募る。
剣は勇者が。そして弓矢エルフが。槍は獣人がそれぞれ持つ。というのがRPGの設定だった。
ひとくちにエルフ、獣人といっても、組み合わせは様々で、人によっては勇者以外全員女、なんてハーレム状態のパーティー編成をしていたプレイヤーもいた。
もちろん私が前世でやっていたときは、魔法使いと神官と聖女は女性で、後は男性という王道設定だった。
ルドウィックが訓練を異例の早さで終えて、旅に出て半年後、光の剣を手に入れたという報告があった。
そしてその半年後に弓矢を。さらに半年後には槍を手に入れたとあった。
「早すぎじゃない?」
ゲーム上では三年くらいかかっていた。それに比べれば一年半で全ての神器を揃えたことになる。
そしてもうひとつは、聖魔法の中の最上級魔法ホーリーライトを習得すること。
相手は暗黒竜なので、その対局魔法は聖魔法である。
しかしこの世にある聖魔法はせいぜいアンテッドを浄化するホーリーまでしか存在せず、ホーリーライトはこの世のどこかにあるという神の神殿で試練を受けた後に授けられる。
神器をすべて集めるとそこに至る扉が出現するという。
ルドウィックたちはいよいよ神の神殿へ至る切符を手に入れたところだ。
そもそも暗黒竜というのは、何なのか。
この世には普通に竜がいる。
火竜に雷竜、水竜に風竜、氷竜と言った竜がそれだ。大きさは人が一人乗れるくらいで、それらは比較的大人しく人に危害を加えることは殆ど無い。時折人里の上を飛んでいるのを見かけるが、竜の住んでいる場所は標高の高い山々の峰に近い。
かつて竜の鱗などの素材を求めて乱獲がされたが、それにより竜の絶対数が減少したため、今では各国が法律で竜の捕獲を禁止している。
そうやって竜と人とは互いの領域を侵すことなく、共存しているのだが、暗黒竜はすべての竜の属性を持ち、凶暴で人の住んでいる街や村を襲い、田畑を焼き、土地を焼土へと変える。
暗黒竜により荒らされた土地は、百年は作物が育たないらしい。
というのが暗黒竜の実体として語り継がれている内容で、ゲームの序盤でもそう記されていた。
「ただいま」
「お帰り、デルフィーヌ。ルドウィックから手紙が来ているよ」
「え、もう? この前の返事まだ届いていないと思うけど」
デルフィーヌが街から戻ると、母のタリサが彼女に封筒を見せた。
この前手紙が来てから半月。返事はすぐに送ったが着くのに一ヶ月はかかるから、その返事ということでもなさそうだ。
さっき街の掲示板でルドウィックが神器をすべて集めたという情報を見てきたばかりだったが、手紙を開けて内容を読むと、すでにルドウィックはホーリーライトを習得したと書いてあった。
「え、もう?」
そして勇者として家を出てから二年で、ルドウィックとその一行は暗黒竜を討ち果たしたのだった。
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