【R18】イケメン妻は年下夫の愛に囚われる

七夜かなた

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ラファエル編

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国境での任務は二年。
 
 自分は彼女と、手紙をやり取りするほどの仲ではなかったことが悔やまれる。

 彼女は伯爵家の一人娘だ。

 法で、女性の爵位継承が認めれていない現状では、彼女は婿養子を取ることになるだろう。

 
 次男の僕なら、そうできる。

 だが、年下で、しかも子爵家の庶子である僕を、彼女は受け入れてくれるだろうか。

 
 もし僕がいない間に、彼女が結婚してしまったらどうすればいいのか。


 他の人なら、向こうから近寄ってくるのに、彼女の場合はそうはいかない。

 こちらから何かしらの行動を起こさなければ、彼女を手に入れることなど出来ない。

 国境警備の任務中も、三ヶ月に一度は王都に定期報告を兼ねて足を運んだ。

 その度に彼女の姿を探した。

 そしてそれとなく、探りを入れ、彼女にまだ婚約の兆しがないことを知り、安堵した。

 しかし、安堵してばかりもいられなかった。

 彼女には叔父がいて、その息子が彼女との婚姻を目論んでいると噂で聞いた。

 彼女はまったく相手にしていないようだったが、現状、他に相手がいなければ、押し切られてしまうかも知れない。

 そして事件は起こった。

 彼女の父親。ベルフ伯爵が突然この世を去った。

 国の法律では、家長が亡くなった事実が判明してから三ヶ月以内に、次の後継者を届け出なければならないとされている。

 国境警備の任期が、その期限ギリギリで終わる。

 いちかばちか、戻る直前に彼女の上官のコルビット大佐に連絡を入れた。

 素直に彼女の状況を尋ねた。

 大佐からの返事は、結婚相手を探すことに苦労しているとあった。
 彼女の条件は、彼女が騎士を続けることを認め、彼女に家の管理をすることに文句を言わず、助けてくれる者。

 それはなかなか難しい条件だった。

 男性には男性のプライドというものがある。女性の下に就くことを嫌う事が多い。

 そして危惧したとおり、彼女の従兄がその座を狙っていた。

 幸いなことに、彼女は彼を拒んでいる。

 
 僕は大佐に、彼女に自分を紹介してくれるように頼んだ。

 そんな風に人に頼るのは、初めてだった。
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