転生したらそれぞれの種族で最強モードでした。

文字の大きさ
1 / 4

転生したら…?

しおりを挟む
「ココ、ドコ……」

昨夜は確か…
お気に入りの極上の寝具を準備して、それから…大好きなアロマオイルを両手両脚にたっぷり塗ってリンパマッサージを施し浮腫みをとりつつ、その香りに徹夜明けの頭が眠気の限界を訴えたので、フカフカのベッドに寝転んだ。

待ちに待った至福の睡眠を貪りながらスヤスヤと寝ていた筈が…

目が覚めたら暗い夜の森に立っている。
どんな悪夢だ。

一寸先の視界すら覚束ない真っ暗闇。
月明かりすらない濃い闇に、もしかして亡霊か何かが潜んでこちらを見つめているのではないか。という酷い妄想が頭に浮かんでくる。

亡霊って怖がったらダメなんだっけ。
生きてる側の方が強いんだって気持ちが大事だって某テレビ番組の霊能者が言ってた。うん。

周囲を目線だけで確認しながら、何かを手に握りしめていた事にふと気付いた。

(なにこれ、紙…?)


握りしめた手を開いて確認すると、便箋のような一枚の白い紙。



そこに並ぶ文字を読むーーーーー

「初めまして!
これから新たな世界で生きる貴女に、手紙で挨拶や説明をするというのも失礼かもしれませんが…先に謝っておきます!すみません」

挨拶から始まった手紙。
新たな世界?と頭の中にハテナマークが乱舞する中、手紙を読み進める。

「私は創世主?創造主?貴女の世界でいう神のような存在です。
いずれ説明しますが、貴女を私が作った世界へと転生させました。
貴女の前世の世界の地球では、異世界転生なるものを題材にした創作物語が流行っていましたね。
概ねそんな感じで捉えて頂ければ、私が説明する手間が省けます。

貴女に色々詰め込む予定でしたが、膨大な量を詰め込むのに手間をかけるより、この世界に存在している絶滅危惧種も含めた全種族に変身出来る力を授ける事にしました。
ひとくちに変身といっても、その種そのものに身体が構築されるので、貴女が変化を解こうと思わない限りは、ずっと変化したままになります。

今、貴女がいる世界は魔法やスキルという特殊な…
話が長くなりそうなので、大体は異世界転生物語あるあるだと想像して下さい。
貴女の想像力で色んな事が解決出来ますので。

では、世界を楽しんで生きてくださいね!」


「・・・・」

ナニコレ…
転生させたけど色々調整するのは手間だから、色んな種になれる力を授けたって事?

私の前世…
徹夜明けで疲労困憊で…寝てたよね?
思い出そうとするのに、記憶を探ろうとすると靄が掛かる。
前世の自分というのを考えると、何故か磨りガラス越しに外の景色を眺めているような、薄ぼんやりとしてしまってよく分からなくなってしまう。

(思考を保てなくなる感じ)

自分に関する事以外、例えば“異世界転生物語”関連を思い出そうとするのはしっかりと思い出せるのだ。

意味不明な事を考え続ける事に疲れたので、
もしかしたら転生させる際に神が関与していることかもしれないな、と完結させた。

にしても、色々楽しめっていう割にさ、こんな酷い場所に転移?させられてますけど…
楽しむ前に死ぬんではないのだろうか。

本来なら異世界!楽しそう!となるんだろう。
しかし、この真っ暗闇の中に放り出されたような状態の今、悪い予感しか感じない。

「はぁ…」

大きめなため息を吐いた所で、また手のひらに違和感が。


カサっとした音。

「また手紙?」

今度は何を…と少し投げやりな気持ちになりながら、紙に書かれた内容を読む。

「追伸

ステータスオープンを必ずしてください。
貴女のステータスが分かります。
あと、ストレージという容量無限の貴女専用の亜空間を用意してあります。
どちらも無詠唱で発現しますのでご安心を。
新たな世界に降りたばかりの貴女は何も持っていませんので、それなりの物を用意してストレージに収納してあります。活用してください。

それでは、また」


「…またって事は、また手紙でもくれるのかな」

業務内容を伝えるだけみたいな素気ない手紙だけど。


大きなため息がまたひとつ口から漏れ出たのだった。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。

ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。 そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。 すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。

親友面した女の巻き添えで死に、転生先は親友?が希望した乙女ゲーム世界!?転生してまでヒロイン(お前)の親友なんかやってられるかっ!!

音無砂月
ファンタジー
親友面してくる金持ちの令嬢マヤに巻き込まれて死んだミキ 生まれ変わった世界はマヤがはまっていた乙女ゲーム『王女アイルはヤンデレ男に溺愛される』の世界 ミキはそこで親友である王女の親友ポジション、レイファ・ミラノ公爵令嬢に転生 一緒に死んだマヤは王女アイルに転生 「また一緒だねミキちゃん♡」 ふざけるなーと絶叫したいミキだけど立ちはだかる身分の差 アイルに転生したマヤに振り回せながら自分の幸せを掴む為にレイファ。極力、乙女ゲームに関わりたくないが、なぜか攻略対象者たちはヒロインであるアイルではなくレイファに好意を寄せてくる。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

処理中です...