とある中年男性の転生冒険記

うしのまるやき

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第44話 ほう、里帰り終了ですな、でもまた戻りますよ。

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 テシテシ、テシテシ、ポンポン。うーん今日もいい目覚めだ。ライムは理解したのか顔で跳ねなくなっている。でも、たまたまということもあるから、もう少し様子見で。いつも通りさっぱりとしてから朝食の準備をする、といっても採集で手に入れた植物のスープとお肉だ。うん、いい出来だった。


 食事も終えて、みんなでまったりしていると、エルヴィンさんが来た。


「アイスさん、いるかな?」


「あ、エルヴィンさん、おはようございます。」


「ミャッ!」「おはようです!」「ゴブリンさん、おはよー。」


「ああ、みんなおはよう。今日はな、少しお願いがあるのだが。」


「どうしました? 今日も狩りに出かけるのですか?」


「いや、ブラックドラゴンの肉がまだかなりあってね、今日は狩りには行かないんだ。」


「そうですか、ではどんなお願いなのです?」


「今日はみんなの鍛錬につきあってもらおうと思ってな。特に用事が無かったら頼めるか?」


「ええ、喜んで参加しますよ。みんなもいい?」


「ミャッ!」


「訓練ですか? もちろんやるです!!」


「あるじといっしょにいくー。」


 みんなも賛成のようだ。


「では、準備ができたらマーシィ教官の所に来てくれ。」


「わかりました。」


 特にこれといって支度する必要が無かったので、すぐにマーシィさんのところに行った。到着すると、ほぼ全員のゴブリン達が集結していた。


「おっ、来たか。早速頼むよ。」


 早速訓練が始まった。訓練の最初は準備運動だ。これもマーシィさんの指導の一環らしく、戦う前には必ず体を温め、柔軟運動で体を動かしやすくしておくことが重要だ、とのこと。全くその通りだと思います。というわけで、柔軟運動から始める。私の相方はエーリッヒさんがやってくれた。自慢では無いが私はそれほど体は柔らかくない。正直言ってキツかった。昨日倒した黒いマスタードラゴンとの戦いよりも大変だった。マーブル達はおのおの伸びなどをしていた。流石にわかっているな。ライムはというと、柔軟運動の時、ひたすら垂直跳び状態だった。みんながみんな可愛かった。ゴブリン達もほっこりしていた、あのエーリッヒさんさえも。


 柔軟運動が終わったら、軽くランニングだ。これも、久しぶりだったのでキツかった。依頼などで結構歩き回っているので、ある程度は大丈夫だと思っていたけど甘かった。マーブル達は最後まで普通についてきた、というか少々物足りない感じだった。ライムもしっかりと付いてきていた。


 準備運動が終わったところで、チームに分かれての戦闘訓練、チームはその日によって変わるらしい。総当たりのような感じで模擬戦を繰り広げていた。なるほど、いい連携をしていた訳だ、どんな編成でも対応できていた。手の空いているゴブリンはマーシィさんとの戦闘訓練をしていた。ときたまゴブリンチーム対マーブルとジェミニ、チーム対マーブル、あるいはジェミニだったりとかなりの戦闘回数をこなしていた。私もチームを相手に戦ったり、マーシィさんと久しぶりに戦闘したりと、なかなかに充実したものだった。


 訓練が終わると、みんな息絶え絶えだ。私はというと、準備運動の方が正直しんどかった。なぜ? ちなみにマーブルもジェミニも疲れている様子は全く無い。ライムは戦闘訓練にこそ参加していなかったが、汚れたゴブリン達を綺麗にしたりして、こっちも大活躍だった。


「やっぱり、アイスさん達は凄ぇな、まるで歯が立たなかったぜ。」


 ハインツさんが口を開くと、エルヴィンさんもそれに続く。


「全くだ。死角から射撃しても平気で弾き返すし。アイスさんだけじゃないな。マーブルも相変わらずだし、ジェミニももの凄いな、流石はヴォーパルバニーだな。」


「みなさんもかなり強くなってますよね。バーニィこそ使いませんでしたが、倒すのはかなり大変でしたよ。水術使う余裕全くありませんでしたし。2週間でこれだけ強くなったのは凄すぎですね。」


 そう話していると、ジェミニが話し出した。


「みなさん、本当にゴブリンですか? 普通のゴブリンの強さではなかったです。特にハインツさんの突きの鋭さって、わたしたちと同じくらいです!!」


「おお、ヴォーパルバニーにそこまで褒められると、負けた悔しさよりも嬉しさが勝るな。」


 ジェミニの言葉にエーリッヒさんがそう返すと、多くのゴブリン達が頷く。


「まあ、これでもオークの大群と戦ったり、昨日はドラゴンたちを倒したしな。それでなくても、他のゴブリンが攻めてきたりもしたしな。」


「そうだな、それで昨日のドラゴン討伐で素材が大量に手に入った。これで装備も充実してくるし、まだまだ俺たちは強くなるぞ。いつかお前達に勝てるようにしっかりと鍛えないとな。」


「ところで、アイスさん達はいつまでここにいるんだ? 出来ればしばらくはいてほしいのだが。」


「いえ、今日でタンバラの街へ戻る予定です。」


「おいおい、急にどうした?」


「いえ、深い意味はありませんよ。みなさんが、こうして家族のように接してくれて嬉しかったですし、人の住む街へと到着できましたので、これからはちょこちょこ戻らせていただきますよ、何せ『実家』ですからね。」


「おお、そうか。ちょこちょこ戻ってきてくれるんだな? それなら、わかった。いつでも戻ってきてくれよ。お前の家はここにあるし、何よりも我らの家族だからな。」


「ありがとうございます、街には今日帰るって伝えてあるので、もう少ししたら向こうへ行きます。そうしないと門が閉まって次の日まで野宿ですからね。」


「はっはっ、そうか。」


 別に急でも何でも無く、今日戻る予定だったので、素直にそう伝えただけなんだけどね。名残惜しく思ってくれたのは素直に嬉しい。家族として接してくれるのも嬉しい。やはり、ここはいいところだ、とつくづく思う。


 一息ついて支度を済ませてムラの入り口まで行く。カムドさん以下ほぼ総出で出迎えてくれた。


「アイスさん、また来て下さい、というのはおかしいですね。行ってらっしゃい、の方がいいですね。」


「はい、もちろんそうです。私はみんなに、『行ってきます』と言いたいので。」


「うんうん、いつでも帰ってきて下さいね。では、行ってらっしゃい。」


「行ってきます。」


 ゴブリンのみんなに見送られながらムラを出る。


「アイスさん、みんないい方でした。また、来たいです!」


「うん、あるじー。また来たい!」


「そうだね、また来ようね。ここは我が家だからね。」


「ミャー!」「はいです!」「うんっ。」


 みんなを連れてきてよかった。ちょこちょこ帰ってこようね。


 ムラから少し離れた転送場所からタンバラの街の外れにある転送場所に戻る。周りを気配探知で確認するが誰もいなかったので、そのままタンバラの街に向かう。南門にはいつも通りモウキさんがいた。私達の姿を見ると声をかけてきた。


「おうアイス達、戻ってきたな。まだ少し時間はあるが、もうすぐ門を閉めるぞ。」


「ありゃ、もうそんな時間ですか。さっさと入りますよ。」


「おう、そうしてくれ。あ、アイス、お前さんに指名依頼が入っているから、すまんが冒険者ギルドに寄ってもらえないか?」


「冒険者ギルドですか? またスガープラントの採集ですかね? あるいはポーターの依頼かな。」


「いや、今回は貴族の護衛だ。詳しい話はニーナに聞いてくれ。」


「うわぁ、貴族の依頼ですか。断るってのは無しですかね?」


「いや、受ける気がなければ断ってもかまわないぞ、どの貴族かは言えんが、とにかく内容を見てから判断してくれ、俺から言えるのはこれだけだ。」


「わかりました。そうします。では。」


「おう、またな。」


 貴族の護衛依頼か、なにゆえCランクになりたてのポーターにそんな依頼出してくるかなあ。知っている貴族はいないから、どんな物好きが依頼しているのやら。ってかそんな情報ペラペラ喋っていいものなの? 不安と不満を抱えながら冒険者ギルドに向かう。


 ギルドに入ってニーナさんのところに向かう。


「あっ、アイスさんお帰りなさい。マーブルちゃん、ジェミニちゃん、ライムちゃん、会いたかったー-!」


「それはいいとして、ニーナさん、私に指名依頼が来ているとか?」


「うー、マーブルちゃん達つれないー。っとと、アイスさんへの指名依頼ですね。内容は、王都への護衛です。依頼主は何とですね、タンヌ王国の第3王女からです。」


「はい? 第3王女ですか? 王女さまがなぜCランクなりたてのオッサンポーターなんかに?」


「王女いわく、本来は護衛は不要とおっしゃっていたのですが、国王陛下から戻ってくるように厳命されたらしく、どうしても戻らなければならないらしくて、本来なら王都から騎士団が迎えに来る予定でしたが、王女自身が指名した護衛で無いと戻らないということで、アイスさんが指名されたという感じです。」


「無名のCランクが護衛ですと、依頼料はかなり安く付くんですよね? 護衛はいらないっておっしゃっているようですし、適当に選ばれた感が強いのですが。」


「いえ、護衛ということで、真っ先にアイスさんを指名したようです。一応ギルドでは、モウキさんやゼクスさんなども用意するつもりだったようですが。」


「護衛依頼は期間はどのくらいになります?」


「王女のお話ですと、タンバラの街から王都タンヌの往復を含めて1ヶ月くらいとのことです。依頼料は金貨200枚だそうです。」


「金貨200枚ですか? Cランクにしては破格過ぎますよね?」


「はい、通常このくらいの期間ですとCランクは金貨20枚が相場ですね。」


「ちなみに、第3王女はどんなお方なのです? 恐らく初対面のはずですから。」


「ふふ、それはお会いしてからのお楽しみということで、この依頼受けてくれますね?」


「本心では受けたくないのですが、これは受けないとまずいような気がしますので、お受けします。」


「よかったぁ、では、指名依頼を受注します。ちなみに出発は明後日の2の鐘となります。」


「わかりました。それまでにここに来ればよろしいですか?」


「はい、それでお願いしますね。あ、そうだ、アイスさん、先日の『ヘルハウンド』の討伐依頼の報酬をまだ受け取ってませんね。」


「そうでした。報酬額はどのくらいになります?」


「報酬額ですが、基本報酬が金貨100枚に、追加報酬が金貨150枚の合計金貨250枚です。こちらが木札になります。ギルドカードを出して下さい。」


「ありがとうございます。こちらがギルドカードです。」


「ギルドカードを受け取りました。・・・はい、ギルドカードをお返しします。」


 木札を受け取って受取窓口で報酬を受け取る。今回は金貨40枚と銀貨100枚を受け取り、残りは預けておいた。これで預けてある金貨は720枚か、かなり貯まったな。とはいえ、まだまだ安心できる額ではなさそうだ。


 宿に戻ってメルちゃんに挨拶する。明後日から護衛任務で1ヶ月戻れないことを伝えると、メルちゃんは悲しそうな顔をしたが、戻ってきたときはこの宿を利用する旨を伝える。また、先払いした分は払い戻ししなくてもいいと伝えたが、それには女将さんやご主人が出てきてしまい、いる、いらないの問答が続いた末、戻ってきたときの予約料として渋々収めてもらった。ここを出るとはいえ、明後日の朝まではこの宿と食事を堪能することにしますか。


 夕食を終えて部屋に戻り、ねぐらに転送、いつものやつだ。部屋に戻ってしばらくマーブル達と遊んでいい時間になってきたから寝ることにする。お休みの挨拶を交わして眠りに就こうとするが、今日はなかなか眠れなかった。護衛任務のことで王女がどんな人物なのか気になって仕方が無い。ニーナさんは最後まで王女が誰であるのか話してくれなかった。いろいろ考えたが、わからないものはわからないと開き直って寝ることにした。正直面倒くせえ。
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