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3章 天国からの地獄ルート、罪深ルート、現実は非情ルート
8話 罪深ルート 3
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「はぁ………」
今は帰りの会をしている。まあ、ホームルーム?って言うらしいんだけど、小学校や中学生の時は帰りの会って言っていたから、イマイチ慣れない。そこが問題ではないのだよ。何回も同じ話を聞いてるからね。飽きるんだよねぇ。
『じゃあセーブすれば良いのに。なんで意地張るの?』
神か。なんでって言われてもなぁ……強いていれば朝の時間が楽しいからかなぁ。
『ちゃんと理由があるなら良いじゃないか。それに、今も先生の話聞いてないじゃん』
そうだけどさ……
『まっ。覚えていたのは分かったし、これからのことを考えるとセーブも視野に入れておきなよ』
これからのこと?
『おっと。何でもないよ。気にしないでおくれ。じゃあね』
あっ、うん。
「じゃあ、また明日ね」
「うん。また明日」
おっ。終わっていたみたいだね。
こればかりは神、様々だね。
「かーい君。帰ろ?」
「うん」
「なんで、あいつらは一緒に居るんだろうか?」
「解せぬ。俺と変われ」
「はぁ……全く」
「どうしたの?凱君」
「いや。なんでも無いさ」
いつもなんだけど、他者から見ると不思議らしいよ。僕と美紗が一緒に居るのは。これも慣れたものよ。嫌な慣れだよ。
「買い物でもしていく?」
「………っ!い、嫌!しなくても大丈夫だよ!僕の家に大抵は揃ってるし」
「そうなんだ。じゃ、いっか」
「うん。そうだよ」
フラッシュバック。あの出来事が脳裏に浮かんだ。本当に最悪な出来事。もう、あんな事が起きないよう、僕が出来る最大の力で阻止する。たとえ運命に逆らうとしても。彼女の素敵な笑顔を守るために。
「凱君?真剣な顔をしてどうしたの?」
「ん?考え事だよ」
「ふぅん。何考えてたの?」
「えっ?いや?なんでもないよ?」
「気になるなぁ」
君の事を考えていたんだって、言えないよ。恥ずかしい。
「いちゃつきやがって、リア充撲滅運動協会を建設するか?」
「同感だよ。俺も見ていて癒さ…………ムカつく」
「ん?だろうな」
おーい。一人だけ本心が出てたぞぉ。気を付けろよぉ。
てか、何なの?そのリア充撲滅運動協会って?長くない?僕もリア充を見る側だったら、あの協会に入ってたのかなぁ?無いな。僕には美紗が居るし。
「さっきから考え事?」
「あっ、うん」
「もう、悩殺して、私ことしか考えられなくさせるしかないのかなぁ?」
「ん?何て言ったの?」
「気にしないで。あぁ、なんか急に凄く楽しみになってきたよ。急ごっ!」
「分かったから、引っ張らないでぇ……」
それから、校門を抜け、僕の自宅まで二人で恋人繋ぎをしながら走った。あんなに楽しく走ったのは何時振りだろうか。けれど……
「はぁ……疲れたぁ」
「だねぇ。こんなに疲れるんだなぁ」
二人で顔を見合った。
「「ふふっあはははは」」
そして、笑った。腹の底から。
こんなに笑うことが出来るのは美紗と出逢ったからなのかなぁ。
「家、入ろ」
「うん」
少し緊張した雰囲気を出している美紗。どうしたのだろうか?
「緊張してる?」
「少しね。でも、大丈夫」
「そう?」
そう言ってえへっと、笑う彼女。少しドキリとしたのここだけの話。
~~~~~~~~~~~~~~~
少し話が見えてきた人もいるのではないでしょうか?まぁ、そうとう勘が良いですね。作者が読者のマインドコントロールをしているため、分かる人居る?
10話の前までなら、予想を受け付けます。どれだけの人が当たるのかな?
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
今は帰りの会をしている。まあ、ホームルーム?って言うらしいんだけど、小学校や中学生の時は帰りの会って言っていたから、イマイチ慣れない。そこが問題ではないのだよ。何回も同じ話を聞いてるからね。飽きるんだよねぇ。
『じゃあセーブすれば良いのに。なんで意地張るの?』
神か。なんでって言われてもなぁ……強いていれば朝の時間が楽しいからかなぁ。
『ちゃんと理由があるなら良いじゃないか。それに、今も先生の話聞いてないじゃん』
そうだけどさ……
『まっ。覚えていたのは分かったし、これからのことを考えるとセーブも視野に入れておきなよ』
これからのこと?
『おっと。何でもないよ。気にしないでおくれ。じゃあね』
あっ、うん。
「じゃあ、また明日ね」
「うん。また明日」
おっ。終わっていたみたいだね。
こればかりは神、様々だね。
「かーい君。帰ろ?」
「うん」
「なんで、あいつらは一緒に居るんだろうか?」
「解せぬ。俺と変われ」
「はぁ……全く」
「どうしたの?凱君」
「いや。なんでも無いさ」
いつもなんだけど、他者から見ると不思議らしいよ。僕と美紗が一緒に居るのは。これも慣れたものよ。嫌な慣れだよ。
「買い物でもしていく?」
「………っ!い、嫌!しなくても大丈夫だよ!僕の家に大抵は揃ってるし」
「そうなんだ。じゃ、いっか」
「うん。そうだよ」
フラッシュバック。あの出来事が脳裏に浮かんだ。本当に最悪な出来事。もう、あんな事が起きないよう、僕が出来る最大の力で阻止する。たとえ運命に逆らうとしても。彼女の素敵な笑顔を守るために。
「凱君?真剣な顔をしてどうしたの?」
「ん?考え事だよ」
「ふぅん。何考えてたの?」
「えっ?いや?なんでもないよ?」
「気になるなぁ」
君の事を考えていたんだって、言えないよ。恥ずかしい。
「いちゃつきやがって、リア充撲滅運動協会を建設するか?」
「同感だよ。俺も見ていて癒さ…………ムカつく」
「ん?だろうな」
おーい。一人だけ本心が出てたぞぉ。気を付けろよぉ。
てか、何なの?そのリア充撲滅運動協会って?長くない?僕もリア充を見る側だったら、あの協会に入ってたのかなぁ?無いな。僕には美紗が居るし。
「さっきから考え事?」
「あっ、うん」
「もう、悩殺して、私ことしか考えられなくさせるしかないのかなぁ?」
「ん?何て言ったの?」
「気にしないで。あぁ、なんか急に凄く楽しみになってきたよ。急ごっ!」
「分かったから、引っ張らないでぇ……」
それから、校門を抜け、僕の自宅まで二人で恋人繋ぎをしながら走った。あんなに楽しく走ったのは何時振りだろうか。けれど……
「はぁ……疲れたぁ」
「だねぇ。こんなに疲れるんだなぁ」
二人で顔を見合った。
「「ふふっあはははは」」
そして、笑った。腹の底から。
こんなに笑うことが出来るのは美紗と出逢ったからなのかなぁ。
「家、入ろ」
「うん」
少し緊張した雰囲気を出している美紗。どうしたのだろうか?
「緊張してる?」
「少しね。でも、大丈夫」
「そう?」
そう言ってえへっと、笑う彼女。少しドキリとしたのここだけの話。
~~~~~~~~~~~~~~~
少し話が見えてきた人もいるのではないでしょうか?まぁ、そうとう勘が良いですね。作者が読者のマインドコントロールをしているため、分かる人居る?
10話の前までなら、予想を受け付けます。どれだけの人が当たるのかな?
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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