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4章 卑屈ルート、美紗の幸せルート、凱の超超超頑張りルート!

8話 美紗の幸せルート 2

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「……………」
ん?なんでリビングに?
「………………」
あっ…………そうだ。セーブしてたんだ。あんな格好つけて何もしないでなんて………くっ。これも予想していたと言うのか……。神め、なんて恐ろしいんだ。
「凱君?大丈夫そう?」
「……あぁ………まぁ……」
歯切れが悪くなるのも仕方がないよね?こっちはあんなセリフを言っておいて何もないなんて恥ずかし過ぎるでしょ……。
「悩んでても仕方がないよ?ほら、ケーキ食べない?食べかけじゃん?」
「そう、だね」
やっぱり感情をぶつけ合った後だと少し気まずいな。視線を合わせられそうにないや。
「凱君」
「ん?なに?」
「私、凱君のこと大好きだからね?」
「きゅ、急だね、どうしたの?」
まぁ、僕が言えたことではないか。
「私を独りにしないでね?」
「分かってるよ。もうそんなことはしないよ。絶対に」
結局リセットか。神の手のひらで思い通りになってると思うと少し癪だけど、今回は僕の落ち度だし、妥協しなければ………。
「幸せってどんなことを指すのかなぁ」
「どうしたの?さっきから突拍子もないことばかりで、付いていけないんだけどさ」
「ほら?この世界にはリア充って呼ばれる人たちがいるじゃん?」
「だね」
僕らもリア充だろうな。世間一般の意味ならば。
「リアルに充実してるからリア充。充実してるって、幸せってことでしょ?恋愛してることが必ずしも幸せなのかなぁって」
「まぁ、好きな人と居るのは幸せだろ?それはみんなの共通認識だからね。だからリア充とは恋人が居る人って世間一般では言われてるね。でも、人それぞれ違うと思うよ。恋愛してなくても幸せな人っていっぱいいるだろうし」
「だよね」
僕はどうなんだろうか……。勿論美紗と居ることは幸せだ。もし他に僕が幸せと感じるものと言えば……
「もしかしたら、僕ってリア充じゃない?」
「えっ?なんで?」
「いやさ。美紗と恋愛してるのは幸せだけど、それ以外だと思い付かなくてさ」
「そうなの?」
「うん………美紗は幸せなことある?リアルに充実してるって感じるときとか」
「そうだねぇ………凱君と居るときかな」
「他には?」
「うぅん………お風呂に入るときとか?」
「お風呂に入るの好きなの?」
「好きって言うか、気持ちいいじゃん?」
「まぁ、確かにね」
僕も些細なことでも幸せを感じることが出来るだろうか?もしそうなれば、僕も成長できるだろうね。
趣味でも見付けて見ようかな。相当なことがなければ神界には戻らないだろうし。
「暇潰しには良いかな」
「それ、格好ついてないよ?」
「…………そう?」
意外とイケてると思ったんだけどな。

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本当に短いです。今回は。4話で終わるかもしれません。凱君の頑張りルートを少し長めに書きたいので。内容はありきたりですが書きたくてウズウズしてまして……。作者の願望ですみません。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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