そしてまた、僕は君と付き合う

捌素人

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4章 卑屈ルート、美紗の幸せルート、凱の超超超頑張りルート!

10話 美紗の幸せルート 4

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「少し眠くない?」
「えっ?そうかな?僕はそこまででも無いけど……というか、ご飯食べないの?」
「ケーキでお腹いっぱいになっちゃったよ」
「そう?」
女子ってホントに少食なんだなぁ。
「ちょっと寝てて良い?」
「うん。じゃあさ、嫌でなければ僕のベッド使う?今毛布はほとんど洗濯していてね。風邪を引いちゃうと悪いし」
「良いの?」
「まぁね」
「じゃあ、少し借りるね」
「うん。じゃあ付いてきて」
「わかった」
美紗がぼくのベッドで、寝るだと?…………変なことを考えるのは止めよう。美紗に失礼だからね。
「わぁあ、久しぶりの凱君の部屋だぁ」
「そう、だね……」
あっぶねぇ……あの事がフラッシュバックしちゃったよ。ここから速く離れよう。これ以上は危険だと本能が訴えている。
「じゃあ、僕はご飯を食べてるから、何かあったらリビングに来てね」
「うん。わかった」
「じゃ、おやすみ」
「うん、おやすみ」
なんか凄いソワソワしていたな。なんか落ち着きがなかったと言うかね。まぁ、気のせいだろうな。さて、今日の昼は何にしようか。ケーキを出すときに見えたのは卵だったし、オムライスで良いか。普通に好きだし。あぁ、腹減ってきた。早く行こ。


~美紗視点~
ここが凱君のお部屋………。
「ごめんね、凱君」
凱君成分が足りなくなってるし、ちょっとぐらい良いよね?
「ひ、久し振りだし?ちょっとなら、ね?」
誰かに言い訳しながら私は凱君がいつも寝ているであろうベッドにダイブする。
「この匂い、凱君の匂いだぁ……」
ごめんね、凱君。彼女がこんな変態で。でも、仕方がないよね?凱君が格好良すぎるんだもん。
「凱君ももう少し積極的になってくれれば良いのになぁ……」
不満はないけど、不安は少しある。やっぱり私のことをもう、好きじゃないのかなぁ。
布団に顔を埋めながら考える。
「あぁ、ダメぇ……凱君が匂いで集中出来ないよぉ」
考えようとすると鼻が凱君の匂いをすって脳が癒されて思考放棄しちゃうよ。どうしよう……。
「まぁ、深く考えたって仕方がないよね?今は凱君の匂いを存分に堪能しよっと」
凱君にバレたらきっとドン引きだよね。もし、それが理由でまたフラれたら………。それは仕方がないことだなぁ。
コンコン
「ふぇ?」
もしかして凱君?まだ全く堪能してないのに……。
「凱君?」
「そうだよ。起きてる?」
「うん」
「ちょっと入るよ」
「うん。大丈夫だよ」
意外と早かったなぁ。慣れてるのかなぁ。もし、結婚したら一緒にご飯を作りたいなぁ……なんてね。


~凱視点~
「それで、どうしたの?」
「ご飯を食べ終わって暇になっちゃってね」
「そうなの?」
くぅ。は、恥ずかしすぎる。本当にやるのか?ここで逃げたら男が廃るというものか?
「もしかして、起こしちゃった?」
「えっ?あぁ、ううん。今から寝ようとしてたんだ」
「そうなんだ……」
さぁ、言うんだ!僕!
「よ、良かったらさ……一緒に寝て良いかな?」
良く言った!この後のことは何も考えてないけれど!
「………」
反応無しか。もしかして……
「も、勿論変なことはしないと誓うよ!ただ本当に一緒に寝たいだけなんだ」
「良いよ?じゃ、寝よ?」
「う、うん」
そ、その体勢はかなりヤバイよ?僕のベッドで四つん這えになってる時点でヤバイのに着崩してるとか……。み、見えちゃうよ?
「私、凱君ともっといちゃいちゃしたいなぁ」
「へ?」
「もっと積極的になって?」
「…………」
くっ……なんという色気!
「精進するよ」
苦笑に近い笑顔で答えた。
「ふふっ。期待してるからね。さしたら、私もっと幸せになれるから」
「そっか。じゃあ頑張らないとな」

~~~~~~~~~~~~~~~
これにて、幸せルート完結です。まぁ、完結って感じしませんが、次回ですよ、次回。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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