ラストレター

ハジメユキノ

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証拠写真

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「そういえば、児玉が警察で変なこと言ってたんだそうだ」
俺はようやく次の日の昼頃退院して、優作のマンションに連れて帰られていた。
「変なこと?」
「芹が持ってる写真のデータを奪う為に襲ったと供述しているんだ」
「データ?何の…」
芹の表情がほんの少し変わったのを五代は見逃さなかった。
「芹?何か心当たりでもあるのか?」
「これは…ちょっとプライベートに踏み込むから…」
喋ってしまったら、迷惑を掛けるかもしれない。芹は口を中々開かなかった。
「芹、俺は腐っても弁護士だ。個人情報を漏らしたら刑事罰を受けることになる。他言はしない。信じてくれ」
芹はしぶしぶながら、重い口を開いた。

「俺がお前に依頼した仕事の相手。あの女優が写っていたんだ」
芹が広告写真を撮って、仕事部屋で写真のチェックをしていたとき、ホテルの一室に彼女が写り込んでいたのに気づいた。でも、そういうのはちゃんと分からないように加工して、何処からもクレームが来ないようにしてから先方に渡すことになっている。元のデータはもちろん自分が持ってる…。
「それの他に心当たりは?」
「ん~…。思いつかないな」
「その女性とあと、誰か他に写ってなかったのか?」
「…。あれは多分…。代議士…かな。あともう一人、知らない男」
五代は考え込んでいた。芹も、あの女優と付き合っていたとき、ある噂を耳にしていた事を思い出していた。国会議員や大手の企業経営者しか相手にしない、コールガール組織があるらしいと。あの人も事務所に何か弱味を握られて愛人として付き合わされていると言っていた。そういえば、最近名前を聞かないな…。どうしているんだろう…。
「芹。お前が持ってるデータは、もしかしたらパンドラの箱なのかもしれないな…」
パンドラの箱?
「不吉なこと言うなよ…」
「お前の撮った写真…。結局あの女優だけで、相手は出てこなかったろ?それって握り潰されたんじゃないのか?」
「うん…。」
あの時、写真は女優が一人で写っていた。ロビーで男が待っていた。一緒にエレベーターに乗り、高層階で消えた。
「ホントは男も写ってた。でも、後ろ姿で顔は分からなくて…雑誌に載った後はすぐ鎮火した。これ以上踏み込むなって…」
優作は芹を抱き締めた。
「芹…。俺らしくない事、言うぞ?」
「何…」
「もう、外に出したくない。俺のそばにずっと置いておきたい…」
ホントにらしくない事を…。
「あっ!それは嬉しいんだけど…。何で俺があそこにいるって分かった?」
「えっ…」
「お前…。俺のスマホにいれたろ?」
GPS…。
「だってな、ホテルであいつに会っただろう?心配になったんだよ!」
逆ギレ?
「キレんなよ」
「ごめん…。でも、助かっただろ(笑)?」
そうだけど…。お前弁護士だろ!
「…じゃあ…。お詫びに上書きしてやる(笑)」
「お前…それ、お詫びになんのかよ」
「嬉しいくせに(笑)」
その自信はどっから来るんだ?

「芹…。お前…」
「な、何…?」
優作は俺のをくわえながら後ろを解していた。
「喘ぎ声…。可愛いな(笑)」
なんてこと言うんだ!
「おっ(笑)中締まったぞ」
「やめろ…」
「本当にやめてもいいのか?」
「…」
「嫌だろ?」
くっそー!
「もう…」
「何だよ(笑)」
「ほ、欲しい…」
何でこんなに恥ずかしいんだ…。
「お前…。今、どんな顔してるか分かってんのか?…。破壊力…抜群だな(笑)」
「もういらない!」
顔を両手で隠す俺の手を、優作は優しく剥がした。
「好きだ。芹…」
俺の頬を包んで深く深く口づけた。
「お、俺も…好きだ」
「声小っさいんだよ(笑)」

あっダメだ…。頭ヤバい…。おかしくなる。
優作はもう2回はイってるはずなのに、全然萎える気配がない。俺の中に出しても、そのまままた大きくなる…。
「今日はヤバいな…。俺、おかしいわ」
優作が俺の奥とか、お腹側のイイ所とか…。固いものでコリコリと擦るから…。喘ぎ声しか出ない。
「イキっぱなしだな…。大丈夫か?」
「うん…」
掠れた声で優作を呼んだ。
「ん?芹…好きだよ」
あんなに非道い男だったのにな。こんなに大事にされるとは思わなかったな…。
「優作…」
俺は抱き締めて欲しくて腕を伸ばした。
「何だ…。甘えたがりだな(笑)」
優作は俺をきつく抱き締めた。俺は優作の耳に掠れた声で囁いた。
「あいしてる」
俺の中に熱いものが注がれていく…。こんなに入りきらないよ。お前の気持ち、溢れそうだ。
いっぱい出したクセにまた大きくなる。このままずっと繋がっていたい。そんなことを思いながら優作に揺さぶられ続けた。
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