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Merry Christmas And A Happy New Year
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街をせわしなく歩く人々が増える師走、それでもイルミネーションの美しさに惹かれて歩みを止め、まばゆい光に心を癒やされる人達もいる。その中に智也と秀人がいた。
「前から智也と行きたくて…」
「この前予約してたとこ?」
「そう(笑)」
この前は、忙しい秀人を心配して智也が家で食べようって予約をキャンセルした。おかげで依頼の仕事は施主が相当気に入ってくれた。またお願いしますと他の部屋やウッドデッキも作りたいと相談が続いている。
「智也が担当してくれたキッチンね、すごく使いやすいって。流しも流すだけで綺麗になるし、まな板もいらないカウンターで、しかも熱い鍋を置いても気にしなくていいからお料理がすごく楽で、二人でキッチンに立っていろんな料理にチャレンジするようになって楽しいってさ(笑)」
「そっかあ…。俺、秀人の片腕になってきた?」
「もうなってるよ…」
人前人前!手が腰に回りそうになって、智也はスルッと逃げた。秀人は残念そうに手をポケットに入れた。
「早く帰りたい…」
「イタリアン!」
「だよね(笑)」
中々外ではイチャつけないけれど、すぐ隣に智也がいることがいいなって思っていた。
お店は小さめで家庭的な雰囲気を持った素敵な空間だった。カウンターで食べることも出来て、友達同士で並んで楽しそうに話しながら食べている女の子達がいたり、テーブル席で家族連れが小さな男の子のお誕生日会をしていた。
白を基調としていて、カウンターやキッチンは木製で照明の暖かな色合いもあって、店内は外の寒さを忘れてしまうくらい暖かな雰囲気に包まれていた。
「いいお店だね」
「カジュアルなんだけど、料理は本格的なんだよ。パスタもピッツァも何でも美味しいよ。アンティパストは何がいい?」
メニューを見ると、カプレーゼ、魚のフリット、牛肉のカルパッチョ…。
「何がおすすめかな?」
「聞いてみようか?すみません!」
お店の方がやって来た。
「いつもありがとうございます」
とても和やかで感じのいいサービス…。
「今日のおすすめは何ですか?」
「そうですね、今日のカプレーゼは今朝届いたばかりの新鮮なモッツァレラチーズを使用していまして、こちらに爽やかなスパークリングワインを合わせるのが僕の一押しです(笑)」
そこまで言われたら、もう口の中がチーズとトマトになってる…。
「じゃあそれで(笑)」
「かしこまりました。メインは何がよろしいですか?」
「智也はお魚とお肉どっちがメインにしたい?」
「じゃあ、俺はお肉!」
「パスタ、リゾット、スープ…何食べたい?」
「うーん…リゾット」
「じゃあ、チーズリゾットとフィレンツェ風Tボーンステーキ、ジャガイモのピューレ添えて…。僕はミネストローネとアクアパッツァを」
「かしこまりました」
爽やかな笑顔を残してウェイターの方が去ると、智也はもう料理を心待ちにし始めた。
「智也、お肉もお魚もどっちも美味しいからね」
綺麗なウィンクを浴びせられて、智也は思わず赤くなってしまった。相変わらず秀人はかっこいいな…。
「僕の顔、そんなに好き?」
「えっ?な!何言ってんの!!」
「だって顔赤いよ(笑)」
ムッとして秀人を見ると、
「ごめん。からかっちゃった。反応がかわいいんだもん」
「も~…」
そんなに怒れない。大好きだからね…。
「ん?」
秀人は幸せだという笑顔で智也を見ている。智也は負けたと思った。
「惚れた弱みだなぁ…」
「惚れた…なに?」
「あとでね!」
「ハイハイ(笑)」
秀人が勧めてくれただけはある、ほんとに何を食べても美味しくて、ビステッカ アッラ フィオレンティーナ(やっと覚えた)はほんとに美味しくて、自分で焼いてもこんなに香ばしく出来ないって感動して食べていた。
「秀人はよく来るの?」
「ん?なんで?」
「だって、さっきお店の人がいつもありがとうございますって言ってたから…」
「あっ…えーっと」
「ん?」
「たまに会社の慰労会でねっ!」
「ふーん…。女の子?」
「昔だよ!昔!ねっ?」
遠くの方でお店の方がにっこり笑って頷いた。
「智也…。気分悪くしちゃった?」
ほんとに心配そうな顔で見てくるので、智也は笑ってしまった。
「智也?」
「おかしくて…。初めて慌てたところ見たから(笑)」
「ごめん…ほんとに会社の皆で新年会とかやるんだよ」
「ハイハイ(笑)」
「ありがとうございました」
お店の方が皆で揃って声をかけてくれた。
「美味しかったです!」
智也はほんとに嬉しそうにしていたので、秀人は少しホッとした。あとで謝らなきゃなって思ってはいたけれど。
「美味しかった!秀人、ありがとう」
智也の顔にはどこにも怒ってるような素振りはなかった。
「怒ってないの?」
「なんで?いや…昔の事にいちいち怒ってもさ」
「智也…」
「これが先月とかだったら話は変わるけど?」
「ないない!」
プッと智也が吹き出した。
「あはははは(笑)」
「智也…?」
「早く帰ろう?」
「うん!」
智也が秀人の手を取った。ずんずん歩く智也の背中がいつもより男らしかった。
ドアを閉めた途端、秀人が智也の背中に抱きついた。
「考えなしだった…。ごめん…」
智也は秀人の方に向き合った。
「秀人?過去は過去なんだよ?自分が愛している人の過去を憎んだら、今俺が向き合ってる秀人をも否定しなきゃならないんじゃないの?」
「え?」
「俺の事、もっと信じてよ。俺は今、目の前にいる秀人を愛してるんだよ?」
「智也…僕は臆病だね。もちろん君を愛してるのに」
「じゃあお風呂入って、寝よう?」
「そうだね」
一緒にお風呂に入って、お風呂でもイチャイチャしたかったけれど我慢…。
「風邪ひくよ!」
智也に叱られて、出てから秀人は智也の頭を乾かした。
「やっぱり秀人にやってもらうの気持ちいい!」
「そう?」
「俺もやってあげる!」
智也に頭を触られていると、秀人はもう抱きしめたくて仕方なかった。
髪が乾くとすぐにドライヤーを取り上げ、抱きしめた。
「やっぱり家がいい…」
「でも、今日のデートは楽しかったよ?」
ほんとに?とまた口から出そうになり、さっき俺を信じてよって言われたばっかりだった!とぐっと我慢…。
「智也…」
困るくらい好きだと、秀人はこの気持ちをどうにか伝えたいとキスをした。
「秀人のこと、なんでこんなに好きなんだろうね」
「僕も同じ事考えてた。困るくらい君が好き」
「秀人…。ちょっとそれは恥ずかしい…」
照れた智也を溶かしてしまいたいと思った。
深いキスをしながら智也の敏感なところを弄った。だんだん手を下に移動していくと、もう前はトロトロだった。
「智也、かわいい」
「かわいいって言わないで…」
「僕の前でだけの智也だから。いつもはかっこいいよ…」
「ずるいよ…」
もうそれ以上喋らせないように、後ろも優しく触っていると段々柔らかくなって指がするすると入っていった。
「俺も秀人の愛したい…」
「じゃあ…僕の方にお尻向けて」
「ん…こう?」
「うん、智也のヒクヒクしてる…」
「言うなって…」
綺麗なピンクに染まった智也のを優しく舌でなぞった。
「ダメだってば…俺も秀人の…」
智也の舌の感触があたたかくて愛おしくてイキそうだった。
「智也、もう挿れたい」
抱き合って挿れた。もう、二人ともその瞬間にイってしまった。
「秀人…」
「智也…」
「早すぎ(笑)」
抱き合ったまま笑ってしまった。
「大好き過ぎて、早すぎ(笑)」
「もういれる前からイキそうだった(笑)」
「もっかいする?」
「うん…」
愛しくて愛おしくて唇がふやけるほどキスして、二人とも腰が立たなくなるくらい愛し合った。
------------------------
「今年も今日で終わるね」
キッチンで年末年始の買い出しで買い込んできた食材を仕分けしてしまいながら、二人は仲良く話していた。
「お年始の挨拶はどうする?」
「俺んちは秀人に会えるの楽しみにしてるよ」
「僕のところは二人とも海外だし、ずいぶん前に別れてるから…」
秀人の家は、実は結構複雑だ。秀人が中学の時に両親は離婚。父親に引き取られたが、秀人が大学卒業と同時に海外転勤でアメリカに渡って、そのまま向こうで再婚した。秀人は大学卒業後、ほぼ一人でここまで頑張ってきた。母親とは離婚以来会っていない。
「ねえ、秀人は寂しくなかった?」
「う~ん…。寂しくなかったと言ったら嘘になるけど、おかげで一人でやっていく覚悟が出来てたから、ここまでやれたんじゃないかな?」
強くて、格好よくて、でも…。少しだけ強がっているように見えた。
「智也?」
智也は秀人をよしよししていた。座った僕の頭を抱えて、頭に優しくキスしてくれた。
「智也は優しいね」
「なんか…ほんとは寂しかったんだろうなって思ったから」
「当たり(笑)」
「俺があげられるモノってこのくらいだから…」
「それが一番嬉しいよ」
今年の冬はとても寒いという天気予報で、今まで持ってなかったけれどコタツを買ってリビングに置いた。
「智也~…。僕、これだから今まで置かないようにしてたのかも…」
「入ったら出られないから?」
「そう(笑)」
コタツの上には年越しそばの用意と、頂き物の赤ワインとグラス、エビ天にかき揚げなどが準備されていた。
「今年も1年、お疲れ様」
「お疲れ様でした(笑)」
紅白や年末の特番などを見ながら、あーこの歌知ってる!とか、こんなことあったね~などと振り返りながらワインを一本開けてしまった。
「秀人はほんとによく飲むね(笑)」
智也はそんなにお酒が強くないから、もう真っ赤で目が半分になっていた。
「智也?もう寝る?」
「う~ん…まだ(笑)」
「飲みすぎじゃないか?」
「だって…秀人と一緒に飲みたいんだもん」
「もう…」
そう言いつつも、もう智也は舟をこいでいた。
「智也?」
「まだ寝ない…」
「寝てるじゃん(笑)」
しょうがないなとコタツの上の食べたあとをざっと片付けて、残り物を小さめのタッパーに移したり、食器を食洗機に入れてセットしたところでリビングの智也を見ると、コタツから顔だけ出してすやすや眠っていた。
「なんでこんなにかわいいんだろ…」
いつも一生懸命朝からお弁当を作って、仕事もこの4年で現場も任されるようになった。早く帰れれば、美味しい夕食を作ってくれてて、僕が疲れて何にも手伝えなくても怒らない。もったいないくらいの素敵な恋人だと思う。
「今年はそろそろ僕たちの家に着手出来るかな?」
しんとした新年の様子を見ようとカーテンの隙間から覗くと、いつの間にか一面銀世界だった。
「道理で寒いと思った。明日の朝、智也が起きたらこの綺麗な景色を一緒に見よう…」
智也が眠ってしまったコタツに戻り、秀人は新年の雪景色にはしゃぐ智也を想いながら、ひとり飲み足りない分だけ暖めたウイスキーのグラスをかたむけた。
「前から智也と行きたくて…」
「この前予約してたとこ?」
「そう(笑)」
この前は、忙しい秀人を心配して智也が家で食べようって予約をキャンセルした。おかげで依頼の仕事は施主が相当気に入ってくれた。またお願いしますと他の部屋やウッドデッキも作りたいと相談が続いている。
「智也が担当してくれたキッチンね、すごく使いやすいって。流しも流すだけで綺麗になるし、まな板もいらないカウンターで、しかも熱い鍋を置いても気にしなくていいからお料理がすごく楽で、二人でキッチンに立っていろんな料理にチャレンジするようになって楽しいってさ(笑)」
「そっかあ…。俺、秀人の片腕になってきた?」
「もうなってるよ…」
人前人前!手が腰に回りそうになって、智也はスルッと逃げた。秀人は残念そうに手をポケットに入れた。
「早く帰りたい…」
「イタリアン!」
「だよね(笑)」
中々外ではイチャつけないけれど、すぐ隣に智也がいることがいいなって思っていた。
お店は小さめで家庭的な雰囲気を持った素敵な空間だった。カウンターで食べることも出来て、友達同士で並んで楽しそうに話しながら食べている女の子達がいたり、テーブル席で家族連れが小さな男の子のお誕生日会をしていた。
白を基調としていて、カウンターやキッチンは木製で照明の暖かな色合いもあって、店内は外の寒さを忘れてしまうくらい暖かな雰囲気に包まれていた。
「いいお店だね」
「カジュアルなんだけど、料理は本格的なんだよ。パスタもピッツァも何でも美味しいよ。アンティパストは何がいい?」
メニューを見ると、カプレーゼ、魚のフリット、牛肉のカルパッチョ…。
「何がおすすめかな?」
「聞いてみようか?すみません!」
お店の方がやって来た。
「いつもありがとうございます」
とても和やかで感じのいいサービス…。
「今日のおすすめは何ですか?」
「そうですね、今日のカプレーゼは今朝届いたばかりの新鮮なモッツァレラチーズを使用していまして、こちらに爽やかなスパークリングワインを合わせるのが僕の一押しです(笑)」
そこまで言われたら、もう口の中がチーズとトマトになってる…。
「じゃあそれで(笑)」
「かしこまりました。メインは何がよろしいですか?」
「智也はお魚とお肉どっちがメインにしたい?」
「じゃあ、俺はお肉!」
「パスタ、リゾット、スープ…何食べたい?」
「うーん…リゾット」
「じゃあ、チーズリゾットとフィレンツェ風Tボーンステーキ、ジャガイモのピューレ添えて…。僕はミネストローネとアクアパッツァを」
「かしこまりました」
爽やかな笑顔を残してウェイターの方が去ると、智也はもう料理を心待ちにし始めた。
「智也、お肉もお魚もどっちも美味しいからね」
綺麗なウィンクを浴びせられて、智也は思わず赤くなってしまった。相変わらず秀人はかっこいいな…。
「僕の顔、そんなに好き?」
「えっ?な!何言ってんの!!」
「だって顔赤いよ(笑)」
ムッとして秀人を見ると、
「ごめん。からかっちゃった。反応がかわいいんだもん」
「も~…」
そんなに怒れない。大好きだからね…。
「ん?」
秀人は幸せだという笑顔で智也を見ている。智也は負けたと思った。
「惚れた弱みだなぁ…」
「惚れた…なに?」
「あとでね!」
「ハイハイ(笑)」
秀人が勧めてくれただけはある、ほんとに何を食べても美味しくて、ビステッカ アッラ フィオレンティーナ(やっと覚えた)はほんとに美味しくて、自分で焼いてもこんなに香ばしく出来ないって感動して食べていた。
「秀人はよく来るの?」
「ん?なんで?」
「だって、さっきお店の人がいつもありがとうございますって言ってたから…」
「あっ…えーっと」
「ん?」
「たまに会社の慰労会でねっ!」
「ふーん…。女の子?」
「昔だよ!昔!ねっ?」
遠くの方でお店の方がにっこり笑って頷いた。
「智也…。気分悪くしちゃった?」
ほんとに心配そうな顔で見てくるので、智也は笑ってしまった。
「智也?」
「おかしくて…。初めて慌てたところ見たから(笑)」
「ごめん…ほんとに会社の皆で新年会とかやるんだよ」
「ハイハイ(笑)」
「ありがとうございました」
お店の方が皆で揃って声をかけてくれた。
「美味しかったです!」
智也はほんとに嬉しそうにしていたので、秀人は少しホッとした。あとで謝らなきゃなって思ってはいたけれど。
「美味しかった!秀人、ありがとう」
智也の顔にはどこにも怒ってるような素振りはなかった。
「怒ってないの?」
「なんで?いや…昔の事にいちいち怒ってもさ」
「智也…」
「これが先月とかだったら話は変わるけど?」
「ないない!」
プッと智也が吹き出した。
「あはははは(笑)」
「智也…?」
「早く帰ろう?」
「うん!」
智也が秀人の手を取った。ずんずん歩く智也の背中がいつもより男らしかった。
ドアを閉めた途端、秀人が智也の背中に抱きついた。
「考えなしだった…。ごめん…」
智也は秀人の方に向き合った。
「秀人?過去は過去なんだよ?自分が愛している人の過去を憎んだら、今俺が向き合ってる秀人をも否定しなきゃならないんじゃないの?」
「え?」
「俺の事、もっと信じてよ。俺は今、目の前にいる秀人を愛してるんだよ?」
「智也…僕は臆病だね。もちろん君を愛してるのに」
「じゃあお風呂入って、寝よう?」
「そうだね」
一緒にお風呂に入って、お風呂でもイチャイチャしたかったけれど我慢…。
「風邪ひくよ!」
智也に叱られて、出てから秀人は智也の頭を乾かした。
「やっぱり秀人にやってもらうの気持ちいい!」
「そう?」
「俺もやってあげる!」
智也に頭を触られていると、秀人はもう抱きしめたくて仕方なかった。
髪が乾くとすぐにドライヤーを取り上げ、抱きしめた。
「やっぱり家がいい…」
「でも、今日のデートは楽しかったよ?」
ほんとに?とまた口から出そうになり、さっき俺を信じてよって言われたばっかりだった!とぐっと我慢…。
「智也…」
困るくらい好きだと、秀人はこの気持ちをどうにか伝えたいとキスをした。
「秀人のこと、なんでこんなに好きなんだろうね」
「僕も同じ事考えてた。困るくらい君が好き」
「秀人…。ちょっとそれは恥ずかしい…」
照れた智也を溶かしてしまいたいと思った。
深いキスをしながら智也の敏感なところを弄った。だんだん手を下に移動していくと、もう前はトロトロだった。
「智也、かわいい」
「かわいいって言わないで…」
「僕の前でだけの智也だから。いつもはかっこいいよ…」
「ずるいよ…」
もうそれ以上喋らせないように、後ろも優しく触っていると段々柔らかくなって指がするすると入っていった。
「俺も秀人の愛したい…」
「じゃあ…僕の方にお尻向けて」
「ん…こう?」
「うん、智也のヒクヒクしてる…」
「言うなって…」
綺麗なピンクに染まった智也のを優しく舌でなぞった。
「ダメだってば…俺も秀人の…」
智也の舌の感触があたたかくて愛おしくてイキそうだった。
「智也、もう挿れたい」
抱き合って挿れた。もう、二人ともその瞬間にイってしまった。
「秀人…」
「智也…」
「早すぎ(笑)」
抱き合ったまま笑ってしまった。
「大好き過ぎて、早すぎ(笑)」
「もういれる前からイキそうだった(笑)」
「もっかいする?」
「うん…」
愛しくて愛おしくて唇がふやけるほどキスして、二人とも腰が立たなくなるくらい愛し合った。
------------------------
「今年も今日で終わるね」
キッチンで年末年始の買い出しで買い込んできた食材を仕分けしてしまいながら、二人は仲良く話していた。
「お年始の挨拶はどうする?」
「俺んちは秀人に会えるの楽しみにしてるよ」
「僕のところは二人とも海外だし、ずいぶん前に別れてるから…」
秀人の家は、実は結構複雑だ。秀人が中学の時に両親は離婚。父親に引き取られたが、秀人が大学卒業と同時に海外転勤でアメリカに渡って、そのまま向こうで再婚した。秀人は大学卒業後、ほぼ一人でここまで頑張ってきた。母親とは離婚以来会っていない。
「ねえ、秀人は寂しくなかった?」
「う~ん…。寂しくなかったと言ったら嘘になるけど、おかげで一人でやっていく覚悟が出来てたから、ここまでやれたんじゃないかな?」
強くて、格好よくて、でも…。少しだけ強がっているように見えた。
「智也?」
智也は秀人をよしよししていた。座った僕の頭を抱えて、頭に優しくキスしてくれた。
「智也は優しいね」
「なんか…ほんとは寂しかったんだろうなって思ったから」
「当たり(笑)」
「俺があげられるモノってこのくらいだから…」
「それが一番嬉しいよ」
今年の冬はとても寒いという天気予報で、今まで持ってなかったけれどコタツを買ってリビングに置いた。
「智也~…。僕、これだから今まで置かないようにしてたのかも…」
「入ったら出られないから?」
「そう(笑)」
コタツの上には年越しそばの用意と、頂き物の赤ワインとグラス、エビ天にかき揚げなどが準備されていた。
「今年も1年、お疲れ様」
「お疲れ様でした(笑)」
紅白や年末の特番などを見ながら、あーこの歌知ってる!とか、こんなことあったね~などと振り返りながらワインを一本開けてしまった。
「秀人はほんとによく飲むね(笑)」
智也はそんなにお酒が強くないから、もう真っ赤で目が半分になっていた。
「智也?もう寝る?」
「う~ん…まだ(笑)」
「飲みすぎじゃないか?」
「だって…秀人と一緒に飲みたいんだもん」
「もう…」
そう言いつつも、もう智也は舟をこいでいた。
「智也?」
「まだ寝ない…」
「寝てるじゃん(笑)」
しょうがないなとコタツの上の食べたあとをざっと片付けて、残り物を小さめのタッパーに移したり、食器を食洗機に入れてセットしたところでリビングの智也を見ると、コタツから顔だけ出してすやすや眠っていた。
「なんでこんなにかわいいんだろ…」
いつも一生懸命朝からお弁当を作って、仕事もこの4年で現場も任されるようになった。早く帰れれば、美味しい夕食を作ってくれてて、僕が疲れて何にも手伝えなくても怒らない。もったいないくらいの素敵な恋人だと思う。
「今年はそろそろ僕たちの家に着手出来るかな?」
しんとした新年の様子を見ようとカーテンの隙間から覗くと、いつの間にか一面銀世界だった。
「道理で寒いと思った。明日の朝、智也が起きたらこの綺麗な景色を一緒に見よう…」
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