17 / 17
ハルの春
しおりを挟む
ハルは、あのまま家を出るときに「行ってきます」だけ言って学校に行ってしまった。
「からかい過ぎたかな…」
「大丈夫でしょ。恥ずかしいだけだよ」
「じゃあやっぱり…」
「それしかないでしょ(笑)」
二人の頭の中には、昨日の式典で隣に座っていた可愛い女の子が浮かんでいた。
「でもさ、何となく聞いてたけど、名前聞いてたよね」
「…ハルは下の名前しか聞いてなかったし、自分も陽斗としか名乗ってなかったでしょう?」
「なるほど」
それから周作も出かける時間になり、行ってきますのキスをして出ていった。雪は後で奏に話しておこうと思っていた。
ハルはお父さんとお母さんにバレバレだったのが不思議だった。何で分かっちゃったんだろ…。何にも言ってないのにな…。
授業中もずーっと考えていたから、先生に指されたときも気付かなくて叱られた。叱られてもあまり気にならず、帰ったら奏さんに電話させてもらおうと思っていた。
雪は奏にラインをしておいた。ハルが後で聞きたいことがあるんですと。するとすぐ電話がかかってきた。
「雪さん、昨日はありがとうございました。ハルくんは大丈夫でしたか?」
「何だかやり切った顔で帰ってきて、一緒に美味しいすき焼き食べて大満足だったみたい。でも、夜はあっという間に寝ちゃったの(笑)」
「頑張ったんでしょうね…」
「…。奏さん、ありがとうございます」
「えっ?私は何も…」
雪は奏のこういう無意識の優しさが大好きだった。
「あなたがいたから出来た事なのよ。あの人もこれで救われたでしょう?」
「…。ホッとしてました。会ってくれる訳ないと思っていたんでしょうね」
「私もほんとは五分五分だと思ってたの。でも、私がぶれたらうまくいかなくなると思って言わなかったの(笑)」
「!え~…。綱渡りでしたか…」
「いいの!結果オーライよ(笑)」
電話の向こうで奏が笑っていた。
「ところで、ハルくんが私に聞きたいことがあるって…。何でしょうか?」
「実はね…」
学校から帰ってくると、まだお母さんは帰ってなかった。いつものようにハチが玄関で迎えてくれた。
「ただいま!ハチ」
「ンニャ!」
頭をポンと叩くと、足許にまとわりつきながらリビングまで付いてきた。ハルが帰ってくるとおやつかな?と張り付いてくる。テーブルには、メモが置いてあった。
見るとハルとハチのおやつの事と、奏の携帯電話番号が書いてあった。ハチのおやつのチュールをお皿に載せていつもの定位置に持って行くと、匂いを嗅ぎつけてぴったり後ろを付いてきた。
「はい、おやつだよ(笑)」
例のごとく前足を膝にのせてから、5秒もかからずチュールは消えてしまった。
「早っ!」
ハチは満足したようで、前足を綺麗に舐めていた。
ハルはおやつよりも奏に電話する方を選んだらしく、電話の前で考え込んでいた。意を決して電話をかけようと、番号を間違えないように慎重に押していった。
「はい、羽田です」
「あの、僕、陽斗です。今大丈夫ですか?」
奏は、ハルがしっかりしていて微笑ましかった。
「大丈夫ですよ。ハルくんが聞きたいことがあるって雪さんに聞いてたの」
「ごめんなさい。忙しい時に」
「いいの!ところで聞きたいことってなんですか?」
ハルは急に恥ずかしくなった。
「いえ、あの…。あ…。昨日…」
「うん。昨日?」
「昨日…僕の隣の子の…」
奏は微笑まし過ぎて、笑わないようにするのに必死だった。
「隣の?」
「…隣に座ってた子の名前、知りたいんです!」
おー!男らしい!
「うん、分かりました。すぐには答えられないけど、いい?」
「はい!」
「じゃあ聞いてみます。一応個人情報なので、相手の子に聞いてからになるからね」
「はいっ!」
いい返事(笑)
「あとは大丈夫?」
「あの…。奏さんはあの…」
「うん?」
「奏さんは今…幸せですか?」
奏は今、浩介の隣にいた。浩介の顔を見て、微笑んだ。
「ええ、今すごく幸せですよ」
隣の浩介は黙って微笑んだ。
「良かった…。じゃあ、ありがとうございました。失礼します」
「はい、じゃあまた」
電話が終わると浩介は笑っていた。
「隣に座ってた子。可愛かったよ」
「見てたんですか?」
「うん(笑)」
「加賀美室長に活躍してもらいましょうか?(笑)」
「そうだな(笑)」
ハルはしばらく電話の前で放心状態だった。電話を見つめるハルに、ハチが遊んでくれと寄ってきた。
「ハチ…。僕、ケイちゃん好きみたいだ」
ハチはそれより遊べ!とおもちゃをグイグイすねに当ててきた。
「また会えるかな…」
一向に遊んでくれないハルに愛想を尽かし、ハチは一人で遊び始めた。
次の日、加賀美は友人の先生に尋ねてくれた。先生がその子に聞いてみると、ハルに教えてもいいと言ってくれた。そして、ついでに一つ頼まれ事があった…。
「羽田くん?ちょっといいですか?」
加賀美が羽田に声をかけた。
「はい、何でしょうか?」
「例の件、大丈夫でした。それでですね、向こうからも頼まれたことがあるんです…」
雪に奏からラインが入った。
「もしもし?奏さん。今大丈夫?」
「はい!彼女が教えてもいいと言ってくれたので、今夜ハルくんに電話しますね」
「そう!良かったぁ…」
「それでですね、電話するのは私じゃないんです…」
「ハル!ハルに夕方電話くれるみたいよ」
お母さんがおやつを食べてる僕に言ってきた。
「何時に?」
「あと少しよ」
「ふ~ん…」
プルルルル、プルルルル…電話が鳴った。
「ハル!出てくれる?」
ハルが電話をとった。
「はい、永田です」
「もしもし?私、ケイです。ハルくんですか?」
「!」
ハルは驚きすぎて口をパクパクしていた。
「ハルくん?」
「は、はい!僕です!」
電話の向こうでケイちゃんが笑っていた。
「急に電話してごめんね。わたしがお願いしたの」
何でケイちゃんがお願いしてるの?
「う、うん」
「ハルくんが私の苗字を知りたいって聞いたから、自分で言おうと思って…ダメだった?」
ダメな訳ないじゃん!
「ダメだなんて…僕が聞いたのに」
「良かったぁ(笑)」
ケイちゃんがホッとしたように笑った。
「私の苗字はね、榛名(はるな)だよ」
「どっちも名前みたいだね(笑)」
「そうなの!面白いでしょ?」
ケイちゃんは楽しそうに笑っていた。僕は控えめに言っても、すごくすごく嬉しかった。
「ねえ、ハルくんは永田さんなのね?」
「うん、永田陽斗です(笑)」
「へえ~良い名前だね」
「ありがとう(笑)」
僕の後ろでお母さんと、いつの間にか帰ってきてたお父さんがニコニコして見ていた。僕がにらむと、二人して手を合わせてごめんごめんと退散した。
「ハルくん?」
「わっ!ごめんね。後ろにお父さんとお母さんがいたの…」
「あはは(笑)もうそろそろ切る?」
「そうだね…。あのさ、また電話してもいい?」
「うん!いいよ!うちの電話番号はね…」
じゃあまたねと電話を切った。顔がニヤけるのをごまかすように、自分の部屋に駆け込んだ。
雪と周作は顔を見合わせて微笑んだ。
「よかったな」
「よかったですね」
ハモっていた。
「青春ですな(笑)」
「ねっ♪」
「今夜はごちそうかな?」
「今夜は餃子です!」
「いいねぇ!じゃあ…ビール飲んでいいですか?」
最近休肝日を設けられている周作は雪にお伺いを立てた。
「特別に許可しましょう(笑)」
「やった!ありがとう、雪」
ほっぺにチュウされた。
「もう💢」
嬉しいくせに(笑)
顔がようやく普通に戻ったハルにも手伝ってもらい、朝のうちに仕込んでおいた餃子のたねを3人で皮に包んでいった。
「何個つくるの?」
「100個」
「え?そんなに?!」
「意外と食べちゃいますよ。それに、冷凍出来るから、余ったら水ギョーザにも出来ますよ(笑)」
効率いい…。雪とハルは慣れた様子でどんどん包んでいったが、周作は手こずっていた。
「お父さん、僕が教えてあげる!」
「ありがとう、ハル…」
「そうそう!上手です!その調子」
雪は、大きな手で丁寧に包んでいる周作が可愛いく見えた。二人の様子に雪は嬉しくてニコニコして見ていた。
「お母さん、何ニコニコしてるの?」
「ん?幸せだなぁって思って(笑)」
「早く食べたいなぁ」
「じゃあ、二人が包んでくれてる間に焼き始めちゃうね!」
「待ってました!」
嬉しそうな周作とハルの姿に、雪はニコニコが止まらなかった。
~fin~
「からかい過ぎたかな…」
「大丈夫でしょ。恥ずかしいだけだよ」
「じゃあやっぱり…」
「それしかないでしょ(笑)」
二人の頭の中には、昨日の式典で隣に座っていた可愛い女の子が浮かんでいた。
「でもさ、何となく聞いてたけど、名前聞いてたよね」
「…ハルは下の名前しか聞いてなかったし、自分も陽斗としか名乗ってなかったでしょう?」
「なるほど」
それから周作も出かける時間になり、行ってきますのキスをして出ていった。雪は後で奏に話しておこうと思っていた。
ハルはお父さんとお母さんにバレバレだったのが不思議だった。何で分かっちゃったんだろ…。何にも言ってないのにな…。
授業中もずーっと考えていたから、先生に指されたときも気付かなくて叱られた。叱られてもあまり気にならず、帰ったら奏さんに電話させてもらおうと思っていた。
雪は奏にラインをしておいた。ハルが後で聞きたいことがあるんですと。するとすぐ電話がかかってきた。
「雪さん、昨日はありがとうございました。ハルくんは大丈夫でしたか?」
「何だかやり切った顔で帰ってきて、一緒に美味しいすき焼き食べて大満足だったみたい。でも、夜はあっという間に寝ちゃったの(笑)」
「頑張ったんでしょうね…」
「…。奏さん、ありがとうございます」
「えっ?私は何も…」
雪は奏のこういう無意識の優しさが大好きだった。
「あなたがいたから出来た事なのよ。あの人もこれで救われたでしょう?」
「…。ホッとしてました。会ってくれる訳ないと思っていたんでしょうね」
「私もほんとは五分五分だと思ってたの。でも、私がぶれたらうまくいかなくなると思って言わなかったの(笑)」
「!え~…。綱渡りでしたか…」
「いいの!結果オーライよ(笑)」
電話の向こうで奏が笑っていた。
「ところで、ハルくんが私に聞きたいことがあるって…。何でしょうか?」
「実はね…」
学校から帰ってくると、まだお母さんは帰ってなかった。いつものようにハチが玄関で迎えてくれた。
「ただいま!ハチ」
「ンニャ!」
頭をポンと叩くと、足許にまとわりつきながらリビングまで付いてきた。ハルが帰ってくるとおやつかな?と張り付いてくる。テーブルには、メモが置いてあった。
見るとハルとハチのおやつの事と、奏の携帯電話番号が書いてあった。ハチのおやつのチュールをお皿に載せていつもの定位置に持って行くと、匂いを嗅ぎつけてぴったり後ろを付いてきた。
「はい、おやつだよ(笑)」
例のごとく前足を膝にのせてから、5秒もかからずチュールは消えてしまった。
「早っ!」
ハチは満足したようで、前足を綺麗に舐めていた。
ハルはおやつよりも奏に電話する方を選んだらしく、電話の前で考え込んでいた。意を決して電話をかけようと、番号を間違えないように慎重に押していった。
「はい、羽田です」
「あの、僕、陽斗です。今大丈夫ですか?」
奏は、ハルがしっかりしていて微笑ましかった。
「大丈夫ですよ。ハルくんが聞きたいことがあるって雪さんに聞いてたの」
「ごめんなさい。忙しい時に」
「いいの!ところで聞きたいことってなんですか?」
ハルは急に恥ずかしくなった。
「いえ、あの…。あ…。昨日…」
「うん。昨日?」
「昨日…僕の隣の子の…」
奏は微笑まし過ぎて、笑わないようにするのに必死だった。
「隣の?」
「…隣に座ってた子の名前、知りたいんです!」
おー!男らしい!
「うん、分かりました。すぐには答えられないけど、いい?」
「はい!」
「じゃあ聞いてみます。一応個人情報なので、相手の子に聞いてからになるからね」
「はいっ!」
いい返事(笑)
「あとは大丈夫?」
「あの…。奏さんはあの…」
「うん?」
「奏さんは今…幸せですか?」
奏は今、浩介の隣にいた。浩介の顔を見て、微笑んだ。
「ええ、今すごく幸せですよ」
隣の浩介は黙って微笑んだ。
「良かった…。じゃあ、ありがとうございました。失礼します」
「はい、じゃあまた」
電話が終わると浩介は笑っていた。
「隣に座ってた子。可愛かったよ」
「見てたんですか?」
「うん(笑)」
「加賀美室長に活躍してもらいましょうか?(笑)」
「そうだな(笑)」
ハルはしばらく電話の前で放心状態だった。電話を見つめるハルに、ハチが遊んでくれと寄ってきた。
「ハチ…。僕、ケイちゃん好きみたいだ」
ハチはそれより遊べ!とおもちゃをグイグイすねに当ててきた。
「また会えるかな…」
一向に遊んでくれないハルに愛想を尽かし、ハチは一人で遊び始めた。
次の日、加賀美は友人の先生に尋ねてくれた。先生がその子に聞いてみると、ハルに教えてもいいと言ってくれた。そして、ついでに一つ頼まれ事があった…。
「羽田くん?ちょっといいですか?」
加賀美が羽田に声をかけた。
「はい、何でしょうか?」
「例の件、大丈夫でした。それでですね、向こうからも頼まれたことがあるんです…」
雪に奏からラインが入った。
「もしもし?奏さん。今大丈夫?」
「はい!彼女が教えてもいいと言ってくれたので、今夜ハルくんに電話しますね」
「そう!良かったぁ…」
「それでですね、電話するのは私じゃないんです…」
「ハル!ハルに夕方電話くれるみたいよ」
お母さんがおやつを食べてる僕に言ってきた。
「何時に?」
「あと少しよ」
「ふ~ん…」
プルルルル、プルルルル…電話が鳴った。
「ハル!出てくれる?」
ハルが電話をとった。
「はい、永田です」
「もしもし?私、ケイです。ハルくんですか?」
「!」
ハルは驚きすぎて口をパクパクしていた。
「ハルくん?」
「は、はい!僕です!」
電話の向こうでケイちゃんが笑っていた。
「急に電話してごめんね。わたしがお願いしたの」
何でケイちゃんがお願いしてるの?
「う、うん」
「ハルくんが私の苗字を知りたいって聞いたから、自分で言おうと思って…ダメだった?」
ダメな訳ないじゃん!
「ダメだなんて…僕が聞いたのに」
「良かったぁ(笑)」
ケイちゃんがホッとしたように笑った。
「私の苗字はね、榛名(はるな)だよ」
「どっちも名前みたいだね(笑)」
「そうなの!面白いでしょ?」
ケイちゃんは楽しそうに笑っていた。僕は控えめに言っても、すごくすごく嬉しかった。
「ねえ、ハルくんは永田さんなのね?」
「うん、永田陽斗です(笑)」
「へえ~良い名前だね」
「ありがとう(笑)」
僕の後ろでお母さんと、いつの間にか帰ってきてたお父さんがニコニコして見ていた。僕がにらむと、二人して手を合わせてごめんごめんと退散した。
「ハルくん?」
「わっ!ごめんね。後ろにお父さんとお母さんがいたの…」
「あはは(笑)もうそろそろ切る?」
「そうだね…。あのさ、また電話してもいい?」
「うん!いいよ!うちの電話番号はね…」
じゃあまたねと電話を切った。顔がニヤけるのをごまかすように、自分の部屋に駆け込んだ。
雪と周作は顔を見合わせて微笑んだ。
「よかったな」
「よかったですね」
ハモっていた。
「青春ですな(笑)」
「ねっ♪」
「今夜はごちそうかな?」
「今夜は餃子です!」
「いいねぇ!じゃあ…ビール飲んでいいですか?」
最近休肝日を設けられている周作は雪にお伺いを立てた。
「特別に許可しましょう(笑)」
「やった!ありがとう、雪」
ほっぺにチュウされた。
「もう💢」
嬉しいくせに(笑)
顔がようやく普通に戻ったハルにも手伝ってもらい、朝のうちに仕込んでおいた餃子のたねを3人で皮に包んでいった。
「何個つくるの?」
「100個」
「え?そんなに?!」
「意外と食べちゃいますよ。それに、冷凍出来るから、余ったら水ギョーザにも出来ますよ(笑)」
効率いい…。雪とハルは慣れた様子でどんどん包んでいったが、周作は手こずっていた。
「お父さん、僕が教えてあげる!」
「ありがとう、ハル…」
「そうそう!上手です!その調子」
雪は、大きな手で丁寧に包んでいる周作が可愛いく見えた。二人の様子に雪は嬉しくてニコニコして見ていた。
「お母さん、何ニコニコしてるの?」
「ん?幸せだなぁって思って(笑)」
「早く食べたいなぁ」
「じゃあ、二人が包んでくれてる間に焼き始めちゃうね!」
「待ってました!」
嬉しそうな周作とハルの姿に、雪はニコニコが止まらなかった。
~fin~
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
傷痕~想い出に変わるまで~
櫻井音衣
恋愛
あの人との未来を手放したのはもうずっと前。
私たちは確かに愛し合っていたはずなのに
いつの頃からか
視線の先にあるものが違い始めた。
だからさよなら。
私の愛した人。
今もまだ私は
あなたと過ごした幸せだった日々と
あなたを傷付け裏切られた日の
悲しみの狭間でさまよっている。
篠宮 瑞希は32歳バツイチ独身。
勝山 光との
5年間の結婚生活に終止符を打って5年。
同じくバツイチ独身の同期
門倉 凌平 32歳。
3年間の結婚生活に終止符を打って3年。
なぜ離婚したのか。
あの時どうすれば離婚を回避できたのか。
『禊』と称して
後悔と反省を繰り返す二人に
本当の幸せは訪れるのか?
~その傷痕が癒える頃には
すべてが想い出に変わっているだろう~
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる