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第二章 一つしかない選択肢の決断
第8話 ここは、どこ!?
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「あ、あの…さっきはごめんなさい。それで、ここはどこなの!?…いえ、どこなのですか!?トヌールではないの…ですか!?」
ユリーファの声には、焦りが混じっていた。
「は?トヌール?なんだそれは?それに、ここがどこかなんて、なんで俺が答えなきゃならないんだ」
「そう…ですね…。けど!答えたって、あなたは損はしないでしょう!?」
諦めずにまた、聞いてみた。今ここでこの人がいなくなってしまったら、ユリーファはどうすることもできなくなってしまう。
「はあー。ここは、アトゥータの街の近くの林檎の樹。これでいいか?」
「ありがとう…ございます。あと、えっと、アトゥータはどっちの方向にあるの?…で、ですか?」
「ここをこの方向に真っ直ぐ抜けたところにある。もう、いいだろ。じゃあな」
そう言うと青年は、アトゥータとは反対の方向へと歩き出した。
「ありがとう!」
ユリーファは、後ろ姿に向かってお礼を言った。ただし、一人、いや、一匹は忘れられていた。
「ご主人さみゃー!ミャーをまた、忘れてるにゃー!置いて行かないでくださいー!」
白い猫は、翼で飛び上がり、青年の後ろへとついていった。
「ちっ、わざと置いていったのに」
最後に猫の泣き叫ぶ声がユリーファには、聞こえた気がした。
ユリーファの声には、焦りが混じっていた。
「は?トヌール?なんだそれは?それに、ここがどこかなんて、なんで俺が答えなきゃならないんだ」
「そう…ですね…。けど!答えたって、あなたは損はしないでしょう!?」
諦めずにまた、聞いてみた。今ここでこの人がいなくなってしまったら、ユリーファはどうすることもできなくなってしまう。
「はあー。ここは、アトゥータの街の近くの林檎の樹。これでいいか?」
「ありがとう…ございます。あと、えっと、アトゥータはどっちの方向にあるの?…で、ですか?」
「ここをこの方向に真っ直ぐ抜けたところにある。もう、いいだろ。じゃあな」
そう言うと青年は、アトゥータとは反対の方向へと歩き出した。
「ありがとう!」
ユリーファは、後ろ姿に向かってお礼を言った。ただし、一人、いや、一匹は忘れられていた。
「ご主人さみゃー!ミャーをまた、忘れてるにゃー!置いて行かないでくださいー!」
白い猫は、翼で飛び上がり、青年の後ろへとついていった。
「ちっ、わざと置いていったのに」
最後に猫の泣き叫ぶ声がユリーファには、聞こえた気がした。
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