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この屋敷に連れられてきてから、数日が過ぎた。
はっきりとした日数が分からないのは、誰も僕の呼びかけに応えてくれないからだった。
僕を買ったお爺さんは、初めて会った日の翌日からも僕に性的な奉仕を求めてきた。
その翌日も、またその翌日にも。
拒否するとまた叩かれるし、機嫌が悪い日には鞭まで振るってきたこともあった。
鞭で打たれた背やお尻はミミズ腫れや擦り傷などができていて、あまりの痛みに眠ることさえもできないこともしばしばあった。
部屋へ食事を運んでくるメイドは相変わらず僕のことを毛嫌いしていて、今日も朝食を持ってきて僕の前に食事の乗ったお盆を置いた際、手を伸ばした瞬間お盆をひっくり返された。
そのおかげで僕の朝食はなかった。
昼食は、夜の準備のために摂らないことになっていたので毎食抜かされていた。
そのため僕はこの空腹に夜の時間が終わるまで耐えなければならない。
初めて奉仕を強要された時に僕が吐いたのが気に入らなかったんだろう。
今でも吐き気は襲ってくるが胃の中に何も入っていないのだから吐くものは何もない。
奉仕の後には夕食が出てくるのだが、当然食欲なんて出るわけもない。
僕を異様に毛嫌いしているメイド以外は僕に関心を寄せはしないが、妙な嫌がらせをしないのでいい。
しかし、なぜか僕を嫌っているメイドがこの部屋に来る回数が多いのだ。
僕を嫌っているんだから、自分で志願した訳ではないだろうし…
気にはなったが僕には、聞く手段も勇気もない。
そんなことが1ヶ月ほど続いた頃、僕は体調を崩してしまった。
食事もろくに摂れない、眠ることもできないこともある。
そんな生活を長く続けて身体を壊さない方がおかしいのだ。
初めは軽い風邪程度だったのが、悪化して熱まで出てしまった。
それでも毎日の行為には休みはなかった。
しかし、僕が高熱を出して動けなくなってしまった日にお爺さんは僕に言った。
「…咳までして、汚らしいなぁ。やはり闇市で買う奴隷はダメだったか、それにお前の反応は同じようなもので飽きてきたしな。そろそろ外に逃してやるか!元の場所に帰りたかったんだろう?よかったなぁ~!」
ニコニコしながらこちらを見ていた。
こんな状態で外に放置されたら死ぬのは確実だ…けど、ずっとここにいてもいいことはない。
死んだ方がマシだと思うことを何回もされた。
それに、このままここに居たとして長く生きられたかどうか…
そう考えながら、久しぶりに目線を下にして自分の身体を見た。
身体は痩せて腕は棒切れのように細くなり、肌の色は青白い。
1ヶ月ほどでこんなに人は変わってしまうのだと思った。
“どうして僕が…こんな目に遭うんだろ。”
悔しさしかない。
助けも来ない。
“お前なんかに触られるくらいなら死んだ方がマシだったんだ!!早くここから出せ!!”
睨みながら、そう答えた。
勿論声は出ていないのだが、大体は伝わったんだろう。
「ふふっ、生きがいいなぁ。…早く連れ出せ。近くの森に捨ててこい。そうだな、<碧玉の森>なんてどうだ?あそこは緑に囲まれているいいところだろう!そこへ連れて行け」
そうお爺さんが命令をした瞬間、横に立っていた騎士が僕の腕を持ち上げ引きずりながら外の馬車の荷台に投げ捨てた。
「…ウッ、」
小さなうめき声が出たがそれも気にせず馬車は動き出す。
着替えさせられもしなかったので、服は薄着のままだ。
夏とはいえ、夜は寒いし冷たいよ風に当たり余計に凍える。
身体は先ほどよりも強い倦怠感に襲われ、あまりの寒さに歯はガタガタとなっていた。
…掛け毛布もきっとくれないだろうし、とにかく眠ろう。
眠れば少しは良くなるはずだ。
そう考えながら目を閉じると直ぐに眠りについた。
「…おいっ!!起きろ!!」
大きな声で目が覚めたのも束の間、馬車の上から横腹を蹴り飛ばされた。
「…ッ!!」
痛いっ……。
「よぉ!やっと目が覚めたか、じゃあ俺たちは屋敷に戻るわ。生きてたらまた会おうぜ~。まぁ、生きて帰れるはずもないか!だってここは<碧玉の森>だもんな。 はははっ!!」
笑いながらそう言った馬車のおじさんはそのまま踵を返し屋敷の方向へ戻って行った。
本当に置いて行かれた。
出て行った時はまだ日が高かったが、今は日が落ち始めて暗くなる寸前だった。
長く眠っていたこともあって多少は体調も良くなっていた。
「ハァ……」
あまりにも絶望的な状況にため息が出てしまう。
それに首輪もつけられたままだ。
とにかく、どこか休めるところを探さないと!
そう考えながら重い身体を起こして、歩き始めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
途中から自分が何を書きたいのかわからなくなってしまいました。
最後までは完結させたいので頑張りたいです…
はっきりとした日数が分からないのは、誰も僕の呼びかけに応えてくれないからだった。
僕を買ったお爺さんは、初めて会った日の翌日からも僕に性的な奉仕を求めてきた。
その翌日も、またその翌日にも。
拒否するとまた叩かれるし、機嫌が悪い日には鞭まで振るってきたこともあった。
鞭で打たれた背やお尻はミミズ腫れや擦り傷などができていて、あまりの痛みに眠ることさえもできないこともしばしばあった。
部屋へ食事を運んでくるメイドは相変わらず僕のことを毛嫌いしていて、今日も朝食を持ってきて僕の前に食事の乗ったお盆を置いた際、手を伸ばした瞬間お盆をひっくり返された。
そのおかげで僕の朝食はなかった。
昼食は、夜の準備のために摂らないことになっていたので毎食抜かされていた。
そのため僕はこの空腹に夜の時間が終わるまで耐えなければならない。
初めて奉仕を強要された時に僕が吐いたのが気に入らなかったんだろう。
今でも吐き気は襲ってくるが胃の中に何も入っていないのだから吐くものは何もない。
奉仕の後には夕食が出てくるのだが、当然食欲なんて出るわけもない。
僕を異様に毛嫌いしているメイド以外は僕に関心を寄せはしないが、妙な嫌がらせをしないのでいい。
しかし、なぜか僕を嫌っているメイドがこの部屋に来る回数が多いのだ。
僕を嫌っているんだから、自分で志願した訳ではないだろうし…
気にはなったが僕には、聞く手段も勇気もない。
そんなことが1ヶ月ほど続いた頃、僕は体調を崩してしまった。
食事もろくに摂れない、眠ることもできないこともある。
そんな生活を長く続けて身体を壊さない方がおかしいのだ。
初めは軽い風邪程度だったのが、悪化して熱まで出てしまった。
それでも毎日の行為には休みはなかった。
しかし、僕が高熱を出して動けなくなってしまった日にお爺さんは僕に言った。
「…咳までして、汚らしいなぁ。やはり闇市で買う奴隷はダメだったか、それにお前の反応は同じようなもので飽きてきたしな。そろそろ外に逃してやるか!元の場所に帰りたかったんだろう?よかったなぁ~!」
ニコニコしながらこちらを見ていた。
こんな状態で外に放置されたら死ぬのは確実だ…けど、ずっとここにいてもいいことはない。
死んだ方がマシだと思うことを何回もされた。
それに、このままここに居たとして長く生きられたかどうか…
そう考えながら、久しぶりに目線を下にして自分の身体を見た。
身体は痩せて腕は棒切れのように細くなり、肌の色は青白い。
1ヶ月ほどでこんなに人は変わってしまうのだと思った。
“どうして僕が…こんな目に遭うんだろ。”
悔しさしかない。
助けも来ない。
“お前なんかに触られるくらいなら死んだ方がマシだったんだ!!早くここから出せ!!”
睨みながら、そう答えた。
勿論声は出ていないのだが、大体は伝わったんだろう。
「ふふっ、生きがいいなぁ。…早く連れ出せ。近くの森に捨ててこい。そうだな、<碧玉の森>なんてどうだ?あそこは緑に囲まれているいいところだろう!そこへ連れて行け」
そうお爺さんが命令をした瞬間、横に立っていた騎士が僕の腕を持ち上げ引きずりながら外の馬車の荷台に投げ捨てた。
「…ウッ、」
小さなうめき声が出たがそれも気にせず馬車は動き出す。
着替えさせられもしなかったので、服は薄着のままだ。
夏とはいえ、夜は寒いし冷たいよ風に当たり余計に凍える。
身体は先ほどよりも強い倦怠感に襲われ、あまりの寒さに歯はガタガタとなっていた。
…掛け毛布もきっとくれないだろうし、とにかく眠ろう。
眠れば少しは良くなるはずだ。
そう考えながら目を閉じると直ぐに眠りについた。
「…おいっ!!起きろ!!」
大きな声で目が覚めたのも束の間、馬車の上から横腹を蹴り飛ばされた。
「…ッ!!」
痛いっ……。
「よぉ!やっと目が覚めたか、じゃあ俺たちは屋敷に戻るわ。生きてたらまた会おうぜ~。まぁ、生きて帰れるはずもないか!だってここは<碧玉の森>だもんな。 はははっ!!」
笑いながらそう言った馬車のおじさんはそのまま踵を返し屋敷の方向へ戻って行った。
本当に置いて行かれた。
出て行った時はまだ日が高かったが、今は日が落ち始めて暗くなる寸前だった。
長く眠っていたこともあって多少は体調も良くなっていた。
「ハァ……」
あまりにも絶望的な状況にため息が出てしまう。
それに首輪もつけられたままだ。
とにかく、どこか休めるところを探さないと!
そう考えながら重い身体を起こして、歩き始めた。
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途中から自分が何を書きたいのかわからなくなってしまいました。
最後までは完結させたいので頑張りたいです…
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