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「おかしい」
領主館の門の前に辿り着いた所で異変に気がつく。
いつもなら門の前には守衛が二人立ち、身分を照会してから入場するのだが現在は誰もいない。
そして通常よりも人が多く、明かりの点いている領主館内なのだが。
「静か過ぎる」
嫌な気配を感じて足をはやめる。
何も無ければいいんだが……
そう思いながらルイスの部屋を目指す。
やっぱりおかしい、誰ともすれ違わずに誰かが動く気配も感じない。
悪い予感に心臓が早鐘を打つ。
いても立ってもいられずに早足で歩く事を忘れ駆け出していた。
走って、走って、走って、ようやく見えて、扉のノブに手をかけて、そして
「ルイス!!!」
扉を開けた俺の目に飛び込んできたものは。
「チッ」
舌打ちと共に突き出される剣を体を回転させて辛うじて回避する。
そして相手に向き直ると共に腰から盾を左手に持ち相手を見据える。
その目には全身に切り傷をつけながらルイスを守る獣化したクウとその後ろで杖を構えるルイスの姿が見えた。
「貴様、何者だ!」
「チッ、クソが!」
挟撃の形を取り誰何の声を上げたところで踵を返す賊に反応が遅れる。
それをクウが迎え撃とうとするが賊は方向を変え窓を破り飛び降りる。
窓に駆け寄るがその時には賊は既に姿を消していた。
「逃げたか……」
そう呟くが追撃しようとは思わない。
それよりもだ、賊と直接戦っていたクウはまだ気が立っているのか警戒を解いていないが、ルイスが治療を始める。
「ありがとう、助かったよ」
クウに礼を言い頭を撫でるとようやく少し落ち着いてきたのか警戒を解いてその身を落ち着ける。
「お兄ちゃん……」
クウに治癒魔法をかけ終わったところでルイスが口を開く。
その瞳には不安の色が宿り、狙われた恐怖と突然の戦いの緊張からか身体が小さく震えている。
気がついたら身体が動いていた。
抱きしめてから気がついて口を開く。
「遅くなってすまなかった……」
もう少しでルイスを失うところだった。
その恐怖に心胆が寒くなる。
胸の中で小さく嗚咽をあげるルイスを安心させる為に、いや、失いたくないからぎゅっと抱きしめ、頭を撫でる。
「ううん」
そういいながら首を横に振る感触が伝わってくる。
「本当に、よかった……」
そう口にしたところで轟音と共に廊下が崩れる。
その音にビクっとするがすぐにルイスを背中に庇うように身構えるが。
「ルイス!無事ですか!!」
登場した人物にそれは気鬱だったと知ることになったのだった。
アンジェの登場を契機に屋敷内は混乱に包まれる。
それはそうだろう、この館にいる一番のゲストの二人が襲撃を受けたのだから。
ルイスの方と同時にアンジェの方にも刺客は行っていたらしい。
しかしアンジェの元にはリンがいて、近衛隊の隊長も詰めていた。
その為刺客は返り討ちに会い捕縛されたのだがその身体は溶けて死亡し、身元が分かるようなものはなかったらしい。
恐らくは毒薬か何かの効果だろうということだ。
そしてその賊を鎮圧した直後にリンが走り出した。
クウが戦闘を行っている事に気がついたからだ。
ここからアンジェの部屋へは少し離れ、階層も違う、その為部屋の上に来たリンはショートカットする為に床をぶち抜いて降りてきた。
それがこのような登場に至った経緯である。
「ルイス、無事でよかった」
そういいながらルイスを抱きしめるアンジェ。
アンジェの登場に呆気にとられてしまったせいか、もうルイスも震えは止まっているので成すがままにされている。
心配をかけてしまったとちょっとバツが悪そうな顔をして。
同じようにリンもクウを抱きしめて撫でているのだけどこっちは両方とも笑顔を浮かべている。
そしてルイスを撫で終わったアンジェが口を開く。
「そういえば、ロイド様、私よりも先にルイスの所にこられた理由をお聞かせ頂けますか?」
そう見据えられて問いかけられて思わず言葉が出ない。
「結果的に正しかったですが、私のほうが敗北し、私の身に何かあればどうされたのですか?」
「そ、それは……」
片や聖女、もう片方は皇女、場合によるが、今は皇女の方が立場としては重要なのでルイスの方に来たのは実は正しい行動ではない為反論のしようがない。
「説明してもらえますね?」
真剣な顔で問いかけるアンジェに応えられず、かといって目も逸らす事が出来ずに睨めっこの状態になる。
だがその均衡はすぐ崩されることになる。
「ふふ、冗談ですよ、ロイド様」
真剣な空気を一瞬で取り払う微笑みを浮かべアンジェが口を開く。
「私の方は厳重な警備とリンちゃんがいたので心配される必要はありませんでしたが、ルイスの方はクウちゃんだけでしたからね、心配になるのはわかります」
そう言って笑顔で紡がれる言葉にホッと息をはき、肩の力を抜く。
「でも、それだけじゃありませんよね?」
そういって笑みの性質が変り、背筋に寒いものを感じる。
「ほら、ルイス、ちゃんと教えてもらいなさい」
「え?え?え???」
そういって抱きしめていたルイスを俺の目の前に押し出しお見合い状態をつくられる。
「えっと、おにいちゃん」
「は、はい!」
「その、おしえてください」
「わ、わかった」
いつもと違う、経験した事の無いルイスとの雰囲気の中、話をする事になる。
それはこれからを決める上で大切な、人生を決める一時なのだけども……この時の俺はそれをやり切った後にどうなるかなんて気がついていなかった。
既に罠に嵌って逃げる事は出来ない。
でも、その罠は優しい罠で、誰も不幸にならなかったのだから、その罠を張ってくれた彼女には感謝すべきなのだろう。
アラ「いよいよか」
リリ「いよいよね」
アイ「ロイド、しっかりきめろよ!」
アラ「骨は拾ってやる」
リリ「どちらかというと拾われたのは私達だけどね」
アラ「ちげえねえ」
アイ「まぁその後もう一騒動ありそうだけど、そっちも楽しみだな」
リリ「そうね、まぁそれもルイスも幸せになるから私は歓迎よ」
アラ「そうだな、男として巻けた気分になるが、幸せになってくれればそれでいいな」
アイ「まぁそういうことだ、作者よ、あとがき書いてないで早く次をかけ」
アら&リリ「そうだそうだ!」
次回、予想通りの展開が!
領主館の門の前に辿り着いた所で異変に気がつく。
いつもなら門の前には守衛が二人立ち、身分を照会してから入場するのだが現在は誰もいない。
そして通常よりも人が多く、明かりの点いている領主館内なのだが。
「静か過ぎる」
嫌な気配を感じて足をはやめる。
何も無ければいいんだが……
そう思いながらルイスの部屋を目指す。
やっぱりおかしい、誰ともすれ違わずに誰かが動く気配も感じない。
悪い予感に心臓が早鐘を打つ。
いても立ってもいられずに早足で歩く事を忘れ駆け出していた。
走って、走って、走って、ようやく見えて、扉のノブに手をかけて、そして
「ルイス!!!」
扉を開けた俺の目に飛び込んできたものは。
「チッ」
舌打ちと共に突き出される剣を体を回転させて辛うじて回避する。
そして相手に向き直ると共に腰から盾を左手に持ち相手を見据える。
その目には全身に切り傷をつけながらルイスを守る獣化したクウとその後ろで杖を構えるルイスの姿が見えた。
「貴様、何者だ!」
「チッ、クソが!」
挟撃の形を取り誰何の声を上げたところで踵を返す賊に反応が遅れる。
それをクウが迎え撃とうとするが賊は方向を変え窓を破り飛び降りる。
窓に駆け寄るがその時には賊は既に姿を消していた。
「逃げたか……」
そう呟くが追撃しようとは思わない。
それよりもだ、賊と直接戦っていたクウはまだ気が立っているのか警戒を解いていないが、ルイスが治療を始める。
「ありがとう、助かったよ」
クウに礼を言い頭を撫でるとようやく少し落ち着いてきたのか警戒を解いてその身を落ち着ける。
「お兄ちゃん……」
クウに治癒魔法をかけ終わったところでルイスが口を開く。
その瞳には不安の色が宿り、狙われた恐怖と突然の戦いの緊張からか身体が小さく震えている。
気がついたら身体が動いていた。
抱きしめてから気がついて口を開く。
「遅くなってすまなかった……」
もう少しでルイスを失うところだった。
その恐怖に心胆が寒くなる。
胸の中で小さく嗚咽をあげるルイスを安心させる為に、いや、失いたくないからぎゅっと抱きしめ、頭を撫でる。
「ううん」
そういいながら首を横に振る感触が伝わってくる。
「本当に、よかった……」
そう口にしたところで轟音と共に廊下が崩れる。
その音にビクっとするがすぐにルイスを背中に庇うように身構えるが。
「ルイス!無事ですか!!」
登場した人物にそれは気鬱だったと知ることになったのだった。
アンジェの登場を契機に屋敷内は混乱に包まれる。
それはそうだろう、この館にいる一番のゲストの二人が襲撃を受けたのだから。
ルイスの方と同時にアンジェの方にも刺客は行っていたらしい。
しかしアンジェの元にはリンがいて、近衛隊の隊長も詰めていた。
その為刺客は返り討ちに会い捕縛されたのだがその身体は溶けて死亡し、身元が分かるようなものはなかったらしい。
恐らくは毒薬か何かの効果だろうということだ。
そしてその賊を鎮圧した直後にリンが走り出した。
クウが戦闘を行っている事に気がついたからだ。
ここからアンジェの部屋へは少し離れ、階層も違う、その為部屋の上に来たリンはショートカットする為に床をぶち抜いて降りてきた。
それがこのような登場に至った経緯である。
「ルイス、無事でよかった」
そういいながらルイスを抱きしめるアンジェ。
アンジェの登場に呆気にとられてしまったせいか、もうルイスも震えは止まっているので成すがままにされている。
心配をかけてしまったとちょっとバツが悪そうな顔をして。
同じようにリンもクウを抱きしめて撫でているのだけどこっちは両方とも笑顔を浮かべている。
そしてルイスを撫で終わったアンジェが口を開く。
「そういえば、ロイド様、私よりも先にルイスの所にこられた理由をお聞かせ頂けますか?」
そう見据えられて問いかけられて思わず言葉が出ない。
「結果的に正しかったですが、私のほうが敗北し、私の身に何かあればどうされたのですか?」
「そ、それは……」
片や聖女、もう片方は皇女、場合によるが、今は皇女の方が立場としては重要なのでルイスの方に来たのは実は正しい行動ではない為反論のしようがない。
「説明してもらえますね?」
真剣な顔で問いかけるアンジェに応えられず、かといって目も逸らす事が出来ずに睨めっこの状態になる。
だがその均衡はすぐ崩されることになる。
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真剣な空気を一瞬で取り払う微笑みを浮かべアンジェが口を開く。
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そう言って笑顔で紡がれる言葉にホッと息をはき、肩の力を抜く。
「でも、それだけじゃありませんよね?」
そういって笑みの性質が変り、背筋に寒いものを感じる。
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そういって抱きしめていたルイスを俺の目の前に押し出しお見合い状態をつくられる。
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いつもと違う、経験した事の無いルイスとの雰囲気の中、話をする事になる。
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既に罠に嵌って逃げる事は出来ない。
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アラ「いよいよか」
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アイ「ロイド、しっかりきめろよ!」
アラ「骨は拾ってやる」
リリ「どちらかというと拾われたのは私達だけどね」
アラ「ちげえねえ」
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アラ「そうだな、男として巻けた気分になるが、幸せになってくれればそれでいいな」
アイ「まぁそういうことだ、作者よ、あとがき書いてないで早く次をかけ」
アら&リリ「そうだそうだ!」
次回、予想通りの展開が!
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