55 / 298
第三章 愛と勇気の大冒険
第7話 戦術的撤退とは旨く言ったものだ
しおりを挟む
「ユーキちゃん待てー! 勝負しろー!」
「やだよ! 開始早々魔力なんて使ってたら、最後まで保たないじゃないか!」
逃げるユーキだったが、背後から殺気を感じてサッと頭を横にかわすと、その横を炎の矢が通り過ぎて行く。
「ちっ! 避けられたかー!」
「こ、殺す気かー!!」
つい立ち止まり振り向いて文句を言っている間に、追いつかれてしまうユーキ。
「さあ、捕まえたぞ? ユーキちゃん」
「ぐっ……くそー」
(無駄な魔力は使いたくなかったけど、こうなったらやるしかないか)
魔装具を具現化させて、強化魔法をかけるユーキ。
「ストレングス!! サンダーロッド!!」
頭上で数回ロッドを回転させてから、ビシッと構えて見得を切るユーキ。
「僕は逃げも隠れもしないぞ! 1人ずつは面倒だ! みんなまとめてかかって来ーい!!」
「思いっきり逃げてたくせに」
「うるさいなー!!」
集団の中に走って行くユーキ。
正面に居た男にロッドを振り下ろす。男は剣で受けるが、その瞬間電撃が男の体を走り、倒れ込む。
横から別の男が剣を振り下ろして来るが、それをスウェーでかわしてコンと剣にロッドを当てると、また男に電撃が走る。
更に別の男が槍で突いて来るが、体を旋回させてかわし、その勢いのままロッドで男を殴ると、また同じ様に電撃が走り倒れる。
その様子を見ていた男達が警戒して距離を取る。
「ロッドに雷をまとわせてるのか?」
「あれじゃあ触れるだけでアウトだ」
「接近戦は不利だな」
「離れてたって同じだよ?」
そう言って、ロッドを頭上に掲げるユーキ。
「ライトニング・ストライク!!」
ユーキが叫ぶと、ユーキの半径5メートルの範囲に居る男達に落雷が降り注ぐ。
「ぎゃっ!!」
「ぐわっ!!」
「くっ、こんなのかわしきれ……があっ!!」
「もっと距離を取……ぐうっ!!」
範囲内に居た男達が、つぎつぎに落雷に撃たれて倒れて行く。
「さあ! 他にも痺れたい人、居る?」
ロッドを向けて威圧するユーキ。
(できれば、このままおとなしく引き下がってくれればいいんだけどなー)
ユーキの希望を砕く様に、鎧型の魔装をした男が出て来る。
「その程度の雷、俺には通用しないぜ?」
(くそ、まだ来るか……)
落雷に撃たれても、物ともせずに近付いて来る鎧の男。
(何だこいつ! ゴ○人間か? いや、単なる雷使いか)
槍を構える鎧の男。
「さあ、俺の雷とどっちが強いか勝負だ!!」
その言葉を無視する様に、サッと男の懐に入り込むユーキ。
「ゴメン……別に僕、雷使いって訳じゃないから」
「ファイアー!!」
ゼロ距離で炎魔法を叩き込み、すぐに距離を取るユーキ。
「炎魔法? だがこの程度の威力では、俺を倒す事は出来ん!」
「だろうね……でもこれならどう?」
そう言ってロッドを回転させ始めるユーキ。
「ヒートアップ!!」
「ん? 何だ? どんどん熱くなって……あ、熱! 熱い!! ぐ、ぐわああああ!! や、やめてくれ!! ま、まいったあああ!!」
ロッドの回転をピタッと止めるユーキ。すると、鎧の男にまとわりついていた炎がフッと消える。
「ヒーリング!!」
すぐさま鎧の男の治療を始めるユーキ。
「な、何でわざわざ治癒魔法を?」
「ん? そんな火傷した状態じゃ、せっかくのイベントを楽しめないじゃない」
「え? いや、だからって……」
(貴重な魔力を俺なんかの為に……)
「ハイ! 治療完了! あ、言っとくけど、君は負けを認めたんだから、もう挑戦してきたらダメだからね!」
「ああ、分かってるよ」
(だが、益々君の事が好きになったよ)
治療中、何もして来なかった周りの男達を見て。
「ありがと、治療してる間待っててくれたんだよね?」
「俺達は別に、殺し合いに来た訳じゃ無いからな」
「最低限の礼儀ぐらいは、わきまえてるさ」
「そっか……」
「さあ、それじゃあ改めて勝負してもらうぞ、ユーキちゃん!」
「フッ、分かったよ……ちゃんと勝負してやるよ」
だが次の瞬間。
「フラッシュボム!!」
目くらましを放つユーキ。
「ぐあ! 眩しい!」
「目がー! 目がー!」
徐々に目が慣れて来た男達が、ユーキの姿を探す。
だがユーキはすでに、数メートル先を走っていた。
「ああー!! また逃げたー!!」
「へへーん! いちいち相手してられるか! バーカバーカ!!」
再び逃亡するユーキであった。
「やだよ! 開始早々魔力なんて使ってたら、最後まで保たないじゃないか!」
逃げるユーキだったが、背後から殺気を感じてサッと頭を横にかわすと、その横を炎の矢が通り過ぎて行く。
「ちっ! 避けられたかー!」
「こ、殺す気かー!!」
つい立ち止まり振り向いて文句を言っている間に、追いつかれてしまうユーキ。
「さあ、捕まえたぞ? ユーキちゃん」
「ぐっ……くそー」
(無駄な魔力は使いたくなかったけど、こうなったらやるしかないか)
魔装具を具現化させて、強化魔法をかけるユーキ。
「ストレングス!! サンダーロッド!!」
頭上で数回ロッドを回転させてから、ビシッと構えて見得を切るユーキ。
「僕は逃げも隠れもしないぞ! 1人ずつは面倒だ! みんなまとめてかかって来ーい!!」
「思いっきり逃げてたくせに」
「うるさいなー!!」
集団の中に走って行くユーキ。
正面に居た男にロッドを振り下ろす。男は剣で受けるが、その瞬間電撃が男の体を走り、倒れ込む。
横から別の男が剣を振り下ろして来るが、それをスウェーでかわしてコンと剣にロッドを当てると、また男に電撃が走る。
更に別の男が槍で突いて来るが、体を旋回させてかわし、その勢いのままロッドで男を殴ると、また同じ様に電撃が走り倒れる。
その様子を見ていた男達が警戒して距離を取る。
「ロッドに雷をまとわせてるのか?」
「あれじゃあ触れるだけでアウトだ」
「接近戦は不利だな」
「離れてたって同じだよ?」
そう言って、ロッドを頭上に掲げるユーキ。
「ライトニング・ストライク!!」
ユーキが叫ぶと、ユーキの半径5メートルの範囲に居る男達に落雷が降り注ぐ。
「ぎゃっ!!」
「ぐわっ!!」
「くっ、こんなのかわしきれ……があっ!!」
「もっと距離を取……ぐうっ!!」
範囲内に居た男達が、つぎつぎに落雷に撃たれて倒れて行く。
「さあ! 他にも痺れたい人、居る?」
ロッドを向けて威圧するユーキ。
(できれば、このままおとなしく引き下がってくれればいいんだけどなー)
ユーキの希望を砕く様に、鎧型の魔装をした男が出て来る。
「その程度の雷、俺には通用しないぜ?」
(くそ、まだ来るか……)
落雷に撃たれても、物ともせずに近付いて来る鎧の男。
(何だこいつ! ゴ○人間か? いや、単なる雷使いか)
槍を構える鎧の男。
「さあ、俺の雷とどっちが強いか勝負だ!!」
その言葉を無視する様に、サッと男の懐に入り込むユーキ。
「ゴメン……別に僕、雷使いって訳じゃないから」
「ファイアー!!」
ゼロ距離で炎魔法を叩き込み、すぐに距離を取るユーキ。
「炎魔法? だがこの程度の威力では、俺を倒す事は出来ん!」
「だろうね……でもこれならどう?」
そう言ってロッドを回転させ始めるユーキ。
「ヒートアップ!!」
「ん? 何だ? どんどん熱くなって……あ、熱! 熱い!! ぐ、ぐわああああ!! や、やめてくれ!! ま、まいったあああ!!」
ロッドの回転をピタッと止めるユーキ。すると、鎧の男にまとわりついていた炎がフッと消える。
「ヒーリング!!」
すぐさま鎧の男の治療を始めるユーキ。
「な、何でわざわざ治癒魔法を?」
「ん? そんな火傷した状態じゃ、せっかくのイベントを楽しめないじゃない」
「え? いや、だからって……」
(貴重な魔力を俺なんかの為に……)
「ハイ! 治療完了! あ、言っとくけど、君は負けを認めたんだから、もう挑戦してきたらダメだからね!」
「ああ、分かってるよ」
(だが、益々君の事が好きになったよ)
治療中、何もして来なかった周りの男達を見て。
「ありがと、治療してる間待っててくれたんだよね?」
「俺達は別に、殺し合いに来た訳じゃ無いからな」
「最低限の礼儀ぐらいは、わきまえてるさ」
「そっか……」
「さあ、それじゃあ改めて勝負してもらうぞ、ユーキちゃん!」
「フッ、分かったよ……ちゃんと勝負してやるよ」
だが次の瞬間。
「フラッシュボム!!」
目くらましを放つユーキ。
「ぐあ! 眩しい!」
「目がー! 目がー!」
徐々に目が慣れて来た男達が、ユーキの姿を探す。
だがユーキはすでに、数メートル先を走っていた。
「ああー!! また逃げたー!!」
「へへーん! いちいち相手してられるか! バーカバーカ!!」
再び逃亡するユーキであった。
0
あなたにおすすめの小説
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
【完結】魔法大戦 〜失われた古代魔法で無双する!〜
加瀬 一葉
ファンタジー
王立魔法学校。高等部に編入してきた冴えない生徒ラフィト。エリートが集うこの学校で、辺境出身のラフィトは落ちこぼれの劣等生なのだが……。
実は彼は、失われたはずの古代魔法を操る一族の末裔。魔族の脅威が増す時代に、ラフィトは人類を救うことができるのか?
過去と現在が交錯する、魔法ファンタジー。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる