ひめてん~姫と天使と悪魔と猫~

こーちゃ

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終章 いつも楽しく面白く

第7話 禁断の合体!?

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 ラケルにサインをした後、作戦会議をするユーキ達。

「どうします? ユーキさん達が行けばまた大騒ぎになるでしょうし、かと言って僕がクレーンゲームで景品を取るなんて、いつまでかかるか分かりませんし……今日の所は諦めますか?」
「メル君! 諦めたら、そこで試合終了だよ!?」
「うわあ~、アニメを余り見ない僕でも知ってるセリフ~」

「もうじき国を出なきゃいけないから、今日のチャンスを逃したくない」

 ユーキに訴えるネム。

「う~ん、でもどうすれば顔バレしなくて済むか……あっ!」

 何かを閃いたユーキ。

「ネム! ロロを僕に頂戴!」
「はわあっ!? そそそそそ! それはロロへのプロポーズと受け取ってもいいのですか!? しししかし、確かにロロのマスターはユーキさんではありますが、ネムも同じくロロのマスターなのです! だからネムも一緒に貰ってくれるならオーケー……」

「あ、ゴメン。変な言い方した。じゃなくて、ネムはキスパーに入って僕がロロと合体するの。ネムとロロが合体したら少し成長した姿になるじゃない? だから僕とロロが合体して成長した姿なら、誰も僕達に気付かないんじゃないかな~って」

「確かにそれならバレないと思うけど、ユーキ姉様、ロロと合体出来る?」
「出来ると思えば出来る!」
「根拠は無いのね」

「でもユーキさん、そんな事で魔装具使っちゃっていいんですか? 今のユーキさんって、最高ランクの魔装具でも使い捨てみたいなものなんでしょう?」
「別に戦う訳じゃないから、多分大丈夫だよ」

「じゃあそれで行こ。ロロ!」
「ロロ! 行くよ!?」
「はわわわっ! 待ってくださいなのです! まだ心の準備が出来ていないのです!」

 動揺するロロを尻目に、魔装具を具現化させてどんどん準備を始めるユーキ。

「じっとしてたらすぐ終わるよ」
「はうう。優しくしてほしいのです」
「セリフだけ聞くと、何だか誤解されそうですね」
「魔装!!」

 光になったロロがユーキと重なると、少し成長した推定年齢17才のユーキが現れる。

「どう? メル君!?」
「とてもかわいいです……」
「もう! そうじゃなくて! 僕がユーキだって事がバレないかって聞いてんのっ!」
「あ、いえ! ぱっと見ではユーキさんだとは気付かないと思います。姉妹かな? とは思いますけど」
「よし! じゃあこれで行ってみよ~!」
「行くでフ」

(ただ、ユーキさんの可愛さに色気がプラスされた分、余計に注目されそうですが……)


 ロロと合体したユーキ。
 キスパーに扮したネム。
 見た目は超絶美少女の男の娘ラケル。
 そして普通の男子メルクという布陣で、再びゲームセンターに突入するユーキ達。

「2人とも凄いね!? 幻術じゃなくて実際に姿を変えられるんだね?」
「僕とユーキさんだけが出来る特殊能力なのでフ」
「僕はネムから教わったんだよ」

「いいな~、ボクもやってみたいな~」
「召喚士なら出来るかもしれないけどね」
「そっか~、ボク転職しようかな~!?」
「ち、ちょっと2人共」

 メルクがユーキとキスパーの袖を引っ張り、ラケルから離れた場所に連れて行く。

「何? メル君?」
「余りラケルさんにペラペラ能力を明かすのはやめた方がいいですよ!?」
「何ででフか?」
「忘れたんですか? どこにパラス軍のナンバーズが潜んでいるかも分からないんですよ!?」

「ラケルがナンバーズだって言うの?」
「その可能性もあると言ってるんです。ラケルさんの素性がハッキリしない内は……」
「大丈夫だって!」

 メルクの忠告に反論するユーキ。

「ラケルは悪い子じゃ無いよ」
「いや、何を根拠に!?」
「僕、こう見えても人を見る目はあるんだから!」
「ですがっ」

「言っとくけど僕、誰彼構わず付いて行くような軽い女じゃ無いからね。だからメル君達もみんな良い人だったでしょ!?」
「そ、そう言われちゃうと返す言葉がありませんが……」
「ねえ~っ!! 何やってるの~!? 早くゲームやろうよ~っ!!」

 離れた場所からラケルが叫んでいる。

「ああゴメンね!! 今行くよ~!!」

 ラケルの元へ行くユーキとキスパー。

(何があっても、僕がユーキさんをお守りしないと!)

 固く決心するメルク。
 目的のクレーンゲームを始めたユーキが、いとも簡単にぬいぐるみをゲットする。

「うわあ~っ!! ユーキちゃん凄い~!! 天才~!!」
「ラ、ラケルさん。余り大きな声でユーキさんの名前を呼ぶと、また騒ぎになりますから!」
「あ、ゴメ~ン!」

 ゲットしたぬいぐるみをキスパーに渡すユーキ。

「ハイ、ネ……キスパー! 欲しかったのこれでしょ?」
「ありがとうでフ! これが欲しかったんでフ!」

 嬉しそうに貰ったぬいぐるみを抱き抱えるキスパー。

「いや~しかし、その姿で嬉しそうにぬいぐるみを抱いてると、中々異様な光景だね」
「中身は乙女だからいいんでフ」
「その発言は余計に異様さを増しますね」

 そして、再びゲットしたぬいぐるみをラケルにプレゼントするユーキ。

「え!? ボクにもくれるの!?」
「どうしても自分で取りたいっていうならあれだけど、こだわってないなら、ね?」

 頬を赤らめて、満面の笑みで答えるラケル。

「ううん! ボクそんな事、全然少しもこれっぽっちも気にしないから嬉しい! ありがとう! ユーキ……じゃなくて、ユーキちゃんのお姉さん!!」
「え!? ユーキちゃんのお姉さん!?」

 ユーキだと気付かれるのを避ける為か、ラケルが変な言い回しをした事で余計に注目を浴びてしまうユーキ達。

「え!? ユーキちゃんのお姉さんが居るって!?」
「ほんとだ! ユーキちゃんに凄く似てる!」

「あれ? ボクまずい事言っちゃったかな~?」
「そのようですね」

「ユーキちゃんに負けず劣らずかわいいな~」
「いやむしろ、ユーキちゃんより色気がある分、俺はお姉さんの方が好み……」

「悪かったな! 色気が無くて!」

「しかし何だあのグループ? かわいい娘だらけじゃないか~!」
「何であんなブサイクな男があんなかわいい娘3人も連れてるんだ!?」
「世の中理不尽だあああ!」

 周りの妬みの声に、肩身の狭い思いをするメルクだったが。

「え!? かわいい娘3人? ユーキさんと、まあラケルさんは分かりますが、あとの1人って? ロロさんはユーキさんと合体してるし、ネムさんは今はキスパーさんの中に居ますし……」

 メルクが首をひねっていると、ユーキ、キスパー、ラケルの3人が、じ~っとメルクを見つめる。

「えええ~っ!? もしかして僕ですか~!?」




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