17 / 247
第1章1節 学園生活/始まりの一学期
第16話 図書室にて
しおりを挟む
その日の放課後。エリスとアーサーは、授業で言われた通りに職員室に来た後、ケビンに連れられ生徒相談室に移動した。
「さて……済まないな。本当はアーサーだけのつもりだったがエリスまで呼んでしまって」
「いえ、大丈夫です。元々わたしもついていこうと思っていましたから」
「ハインリヒ先生から話は聞いている。だからアーサーについては把握していたんだが……まさかエリスもだったなんてな」
ケビンよりも先に、エリスが不安そうに切り出す。
「……わたし、魔法が使えないんでしょうか」
「それについては大丈夫だ。今回のはあくまでも検査だからな。自分の得意分野がわからないだけで魔法は使えるし、不得意な魔法を使ったところで不都合が起こるわけでもない。ただ……魔法陣が一切反応を示さなかったということは初めてだからな。我々の知りえないことが起こる可能性もある」
アーサーは何も言わず、じっと耳を傾けている。
「……授業って魔法の演習もありますよね。その時はどうなるんですか?」
「基礎魔法ぐらいなら参加できるだろう。ただその先、合成魔法や系統別の魔法、応用魔法全般の演習の時にどうなるかがわからない」
「自分の属性と系統を把握している前提でカリキュラムを組んでいるし、不得意な系統だった場合に怪我に繋がりかねないからな……そこはやってみないことには何とも言えない。だからその都度こうして個人面談を行うので、そのつもりでいてくれ」
「はい……」
ケビンは紅茶を啜り、今度はアーサーに身体を向ける。
「そしてアーサー、お前の場合は話が違ってくる。お前はナイトメアで騎士王だ。理論上はあらゆる魔法を扱いこなせることができる……その意思があるかどうかは別にして」
「……」
確かに騎士王伝説においても、彼が魔法を使ったという話は一切出てこない。
それでも理論上は、という台詞が少し引っかかるエリス。しかしそれを尋ねるのはケビンではないと考え、話を続けて聞く。
「だがそれだと演習で騎士王であることがばれる可能性もあるし、何よりお前のためにならん。そのためお前にはレポートを提出してもらって、それで演習分の評価をつけたいと思う」
「……」
「それで、本当はお前だけのつもりだったが……さっき言った通りだ。エリスは今後演習に参加できない可能性がある。だからエリスと協力して二人でレポートを完成させて、提出してほしい」
「二人で……ですか」
「そうだ。二人で協力すれば、完成させられるはずだ」
そしてケビンはエリスとアーサーに一枚の紙を渡す。
「レポートは本を読んでもらい、内容を纏めてもらうのが五割。残りの五割は他の生徒の演習の様子を見て、感じたことや学んだことを纏めること」
「そしてこれが本のリストだ。下に行けば行くほど内容が難しくなるぞ。全て図書館にあるものから選んだから、まずは行ってみてくれ」
「枚数は……用紙一枚だな、まだ一年生だから。最初の締め切りは……五月末にしよう。それまでに私に提出してくれ」
「わかりました、ありがとうございます。ほらアーサーも」
「……」
アーサーは無言でケビンを見つめる。態度が悪いので敵意を持っているようにも見えてしまう。
「す、すみません……」
「……まあいいさ。入学したばかりにも関わらず負担をかけて済まないが、どうか二人で頑張ってくれ」
エリスとアーサーは立ち上がり、エリスだけが会釈をして生徒相談室を後にした。
生徒相談室を出たエリスは、早速アーサーに話しかける。
「とりあえず……どうする? 図書室行く?」
「あんたがしたいように」
「じゃあ図書室に行こう。それでいいよね?」
「あんたがしたいように」
「むぅ……」
「何が不満だ」
「その返事」
「……」
「……まあいいや。図書室に行こう」
図書室は同じ一階の左部分にあり、校舎に入ってからすぐ近くだった。窓や室内を緑の蔦が覆っており、自然のカーテンとなっている。漏れ込む光が本を読むのに適切な明るさを確保していた。
「えーっと……この本を探そう。『一冊でわかる魔術師、天才ウォーディガン編』」
「わかった」
二人は図書館を歩き回って本を探し始めたが、
暫く巡っても目的の本は見つからなかった。
「うーん……こっちにはないね。あっちかな」
「向こうは大衆文学の区画だ。あるとしたらこの辺りだと思うが」
「そっか……もっと上の方まで見ないといけないかな。はしごがいるなぁー」
などと話しながら、立ち尽くしていると――
「ねえ、アナタ達」
後ろから話しかけてくる生徒がいた。
「……」
「……わたし達?」
「ええそうよ。金髪男子と赤髪女子の二人」
その生徒は明るい茶色のショートカットで、瓶底眼鏡をかけている。そして黄緑の瞳で怪訝そうに二人を見つめていた。
「さっきからずっとワタシの近くをちょろちょろしてさあ。正直迷惑なんだけど」
「ご、ごめん」
「迷惑だと思うのなら一緒に本を探せ」
「ちょ、ちょっとアーサー……」
「……どんな本?」
アーサーは紙を生徒に見せる。顔面にぶっきらぼうに押し付ける形だったが、生徒は気にせず答える。
「ああ、この本……それならここにはないわよ」
「えっ、それって……」
「カウンターの近くに今月のお薦めの本が並べられていてね。そこにあったわよ」
「そっか、ありがとう」
「ありがとうはいいんだけどね。先ずはそちらに行かないかしら。あるいはカウンターに行って司書に訊かないかしら、ここをうろちょろする前にさあ」
「うう……」
「確かにそうだな」
「……ごめんなさい」
「……もういいわ。集中力が切れた。行くわよサリア」
「あ、待って……!」
しかし呼び止めたのも叶わず、彼女は近くに居た花を持った妖精に呼びかけ、本を抱えてそのまま立ち去っていった。
「……?」
「どうしたのアーサー?」
「何だこれは」
「ん?」
長方形の紙にリボンが穴に通されて、カタバミが押し花にされている。
それが彼女の座っていた席に置かれていた。
「これは栞だね。名前が書いてある……サラ・マクシムス」
エリスは栞を手に取って胸ポケットに入れた。それと同時にある使命を帯びる。
「……明日もここにいるかな?」
「どうだろうな」
そうしてカウンターの近くにやってきた二人。
確かにサラの言った通り、受付の近くにお薦めの本が軽い紹介を添えられて低めの棚にまとめられている。曰く、『新入生にお薦めの読みやすい本色々』。
「これだな」
「うん、題名が同じだね」
「借りるぞ」
「そうだ……あ! 待って!」
慌ててアーサーを引き留めたエリスは、同じ棚から一冊の本を持ち出す。
「これも借りたいな。というか借りちゃうよ」
「それは何だ」
アーサーの視界には、橙色の架かった空の下、鎧を着た屈強な男が白いドレスの女性を抱えて走っている表紙絵が映っている。
「『フェンサリルの姫君』の軽小説版。表題になっているのはこれだけど、他にも色んなお話が入っているみたい」
「……?」
「アーサーも読んでみるー?」
「興味がない」
「むぅ……物語は世界を知るのに最も最適な形なんだよ。アーサーはこの世界のことを知る必要があるんだから、読もう!」
「知る必要がない」
「ならばそうだな……そうだ。わたしが命令します」
「……?」
エリスはまた別の本を棚から取り出し、そしてアーサーに押し付けた。
「『ユーサー・ペンドラゴンの旅路』。これこそイングレンスを知るにはとっておきの一冊……まあ、現在じゃなくて大昔の時代のだけどね」
「昔……」
「もしかしたらアーサーのことも出てくるかもしれないよ。わたしはどっちかっていうとフェンサリルの方ばっか読んでたから、内容は知らないけどね」
「……」
表紙には鎧姿の青年が、緑広がる平原を旅している様子が描かれている。奇遇にも金髪紅目でアーサーと同一だった。
「うわあ、何だか似てるね。もしかしたらアーサーの昔の姿だったりして……」
「……」
「とにかく行こう! 早く離れに帰って、苺を食べながら本を読もうっ♪」
「課題が第一だ」
「あっはい……しゅん」
現実を突き付けられた主君と、どこまでも冷静な騎士。
その時二人のこれからを祝うように、騎士が腰に差している鞘が一瞬光った。
「さて……済まないな。本当はアーサーだけのつもりだったがエリスまで呼んでしまって」
「いえ、大丈夫です。元々わたしもついていこうと思っていましたから」
「ハインリヒ先生から話は聞いている。だからアーサーについては把握していたんだが……まさかエリスもだったなんてな」
ケビンよりも先に、エリスが不安そうに切り出す。
「……わたし、魔法が使えないんでしょうか」
「それについては大丈夫だ。今回のはあくまでも検査だからな。自分の得意分野がわからないだけで魔法は使えるし、不得意な魔法を使ったところで不都合が起こるわけでもない。ただ……魔法陣が一切反応を示さなかったということは初めてだからな。我々の知りえないことが起こる可能性もある」
アーサーは何も言わず、じっと耳を傾けている。
「……授業って魔法の演習もありますよね。その時はどうなるんですか?」
「基礎魔法ぐらいなら参加できるだろう。ただその先、合成魔法や系統別の魔法、応用魔法全般の演習の時にどうなるかがわからない」
「自分の属性と系統を把握している前提でカリキュラムを組んでいるし、不得意な系統だった場合に怪我に繋がりかねないからな……そこはやってみないことには何とも言えない。だからその都度こうして個人面談を行うので、そのつもりでいてくれ」
「はい……」
ケビンは紅茶を啜り、今度はアーサーに身体を向ける。
「そしてアーサー、お前の場合は話が違ってくる。お前はナイトメアで騎士王だ。理論上はあらゆる魔法を扱いこなせることができる……その意思があるかどうかは別にして」
「……」
確かに騎士王伝説においても、彼が魔法を使ったという話は一切出てこない。
それでも理論上は、という台詞が少し引っかかるエリス。しかしそれを尋ねるのはケビンではないと考え、話を続けて聞く。
「だがそれだと演習で騎士王であることがばれる可能性もあるし、何よりお前のためにならん。そのためお前にはレポートを提出してもらって、それで演習分の評価をつけたいと思う」
「……」
「それで、本当はお前だけのつもりだったが……さっき言った通りだ。エリスは今後演習に参加できない可能性がある。だからエリスと協力して二人でレポートを完成させて、提出してほしい」
「二人で……ですか」
「そうだ。二人で協力すれば、完成させられるはずだ」
そしてケビンはエリスとアーサーに一枚の紙を渡す。
「レポートは本を読んでもらい、内容を纏めてもらうのが五割。残りの五割は他の生徒の演習の様子を見て、感じたことや学んだことを纏めること」
「そしてこれが本のリストだ。下に行けば行くほど内容が難しくなるぞ。全て図書館にあるものから選んだから、まずは行ってみてくれ」
「枚数は……用紙一枚だな、まだ一年生だから。最初の締め切りは……五月末にしよう。それまでに私に提出してくれ」
「わかりました、ありがとうございます。ほらアーサーも」
「……」
アーサーは無言でケビンを見つめる。態度が悪いので敵意を持っているようにも見えてしまう。
「す、すみません……」
「……まあいいさ。入学したばかりにも関わらず負担をかけて済まないが、どうか二人で頑張ってくれ」
エリスとアーサーは立ち上がり、エリスだけが会釈をして生徒相談室を後にした。
生徒相談室を出たエリスは、早速アーサーに話しかける。
「とりあえず……どうする? 図書室行く?」
「あんたがしたいように」
「じゃあ図書室に行こう。それでいいよね?」
「あんたがしたいように」
「むぅ……」
「何が不満だ」
「その返事」
「……」
「……まあいいや。図書室に行こう」
図書室は同じ一階の左部分にあり、校舎に入ってからすぐ近くだった。窓や室内を緑の蔦が覆っており、自然のカーテンとなっている。漏れ込む光が本を読むのに適切な明るさを確保していた。
「えーっと……この本を探そう。『一冊でわかる魔術師、天才ウォーディガン編』」
「わかった」
二人は図書館を歩き回って本を探し始めたが、
暫く巡っても目的の本は見つからなかった。
「うーん……こっちにはないね。あっちかな」
「向こうは大衆文学の区画だ。あるとしたらこの辺りだと思うが」
「そっか……もっと上の方まで見ないといけないかな。はしごがいるなぁー」
などと話しながら、立ち尽くしていると――
「ねえ、アナタ達」
後ろから話しかけてくる生徒がいた。
「……」
「……わたし達?」
「ええそうよ。金髪男子と赤髪女子の二人」
その生徒は明るい茶色のショートカットで、瓶底眼鏡をかけている。そして黄緑の瞳で怪訝そうに二人を見つめていた。
「さっきからずっとワタシの近くをちょろちょろしてさあ。正直迷惑なんだけど」
「ご、ごめん」
「迷惑だと思うのなら一緒に本を探せ」
「ちょ、ちょっとアーサー……」
「……どんな本?」
アーサーは紙を生徒に見せる。顔面にぶっきらぼうに押し付ける形だったが、生徒は気にせず答える。
「ああ、この本……それならここにはないわよ」
「えっ、それって……」
「カウンターの近くに今月のお薦めの本が並べられていてね。そこにあったわよ」
「そっか、ありがとう」
「ありがとうはいいんだけどね。先ずはそちらに行かないかしら。あるいはカウンターに行って司書に訊かないかしら、ここをうろちょろする前にさあ」
「うう……」
「確かにそうだな」
「……ごめんなさい」
「……もういいわ。集中力が切れた。行くわよサリア」
「あ、待って……!」
しかし呼び止めたのも叶わず、彼女は近くに居た花を持った妖精に呼びかけ、本を抱えてそのまま立ち去っていった。
「……?」
「どうしたのアーサー?」
「何だこれは」
「ん?」
長方形の紙にリボンが穴に通されて、カタバミが押し花にされている。
それが彼女の座っていた席に置かれていた。
「これは栞だね。名前が書いてある……サラ・マクシムス」
エリスは栞を手に取って胸ポケットに入れた。それと同時にある使命を帯びる。
「……明日もここにいるかな?」
「どうだろうな」
そうしてカウンターの近くにやってきた二人。
確かにサラの言った通り、受付の近くにお薦めの本が軽い紹介を添えられて低めの棚にまとめられている。曰く、『新入生にお薦めの読みやすい本色々』。
「これだな」
「うん、題名が同じだね」
「借りるぞ」
「そうだ……あ! 待って!」
慌ててアーサーを引き留めたエリスは、同じ棚から一冊の本を持ち出す。
「これも借りたいな。というか借りちゃうよ」
「それは何だ」
アーサーの視界には、橙色の架かった空の下、鎧を着た屈強な男が白いドレスの女性を抱えて走っている表紙絵が映っている。
「『フェンサリルの姫君』の軽小説版。表題になっているのはこれだけど、他にも色んなお話が入っているみたい」
「……?」
「アーサーも読んでみるー?」
「興味がない」
「むぅ……物語は世界を知るのに最も最適な形なんだよ。アーサーはこの世界のことを知る必要があるんだから、読もう!」
「知る必要がない」
「ならばそうだな……そうだ。わたしが命令します」
「……?」
エリスはまた別の本を棚から取り出し、そしてアーサーに押し付けた。
「『ユーサー・ペンドラゴンの旅路』。これこそイングレンスを知るにはとっておきの一冊……まあ、現在じゃなくて大昔の時代のだけどね」
「昔……」
「もしかしたらアーサーのことも出てくるかもしれないよ。わたしはどっちかっていうとフェンサリルの方ばっか読んでたから、内容は知らないけどね」
「……」
表紙には鎧姿の青年が、緑広がる平原を旅している様子が描かれている。奇遇にも金髪紅目でアーサーと同一だった。
「うわあ、何だか似てるね。もしかしたらアーサーの昔の姿だったりして……」
「……」
「とにかく行こう! 早く離れに帰って、苺を食べながら本を読もうっ♪」
「課題が第一だ」
「あっはい……しゅん」
現実を突き付けられた主君と、どこまでも冷静な騎士。
その時二人のこれからを祝うように、騎士が腰に差している鞘が一瞬光った。
0
あなたにおすすめの小説
戦国鍛冶屋のスローライフ!?
山田村
ファンタジー
延徳元年――織田信長が生まれる45年前。
神様の手違いで、俺は鹿島の佐田村、鍛冶屋の矢五郎の次男として転生した。
生まれた時から、鍛冶の神・天目一箇神の手を授かっていたらしい。
直道、6歳。
近くの道場で、剣友となる朝孝(後の塚原卜伝)と出会う。
その後、小田原へ。
北条家をはじめ、いろんな人と知り合い、
たくさんのものを作った。
仕事? したくない。
でも、趣味と食欲のためなら、
人生、悪くない。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる