ナイトメア・アーサー ~伝説たる使い魔の王と、ごく普通の女の子の、青春を謳歌し世界を知り運命に抗う学園生活七年間~

ウェルザンディー

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第1章2節 学園生活/慣れてきた二学期

第94話 夕暮れの寂しさ

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 そうして時間は過ぎ去り、エリスとアーサーの初めての学園祭は無事に終了した。


 時間はすっかり夕暮れになり、訪れた客も名残惜しそうに園舎を去っていく。祭の喧騒が魔法学園から去っていく。




「というわけで、二日間お疲れ様でした!」
「お疲れ様でしたー!」


 料理部員は荷物を置いていた調理室に戻り、部長の元総括を行っていた。リーシャは曲芸体操部、ルシュドは武術部の総括に向かったので、エリスとアーサーのみが参加している。


「皆が販売を頑張ってくれたおかげで、今年も無事完売できました。拍手ー!」
「いやあ、本当に凄いねえ。料理部って毎年のように完売しているけど、これって並大抵の努力じゃできないんだよ?」


 部長とセロニムの言葉を受けて、生徒達は思い思いに拍手を贈る。大体鳴り終わった後、部長が再び切り出す。


「ではここで七年生! 学園生活最後の学園祭を終えた感想をどうぞー!」



 部長の言葉と共に、七年生が立ち上がり部長の隣に並ぶ。六年生や五年生の中には期待を膨らませるように煽る者もいた。





「……」



 七年生達が準備を進めている間、エリスは横目で窓から空を見る。


 色付いた紅葉と殆ど変わらない、美しい暖色の空。鴉の群れが楽しそうに会話をしながら、イングレンスの何処いずこかに向かって飛び去っていく。



「……ねえアーサー」
「何だ」
「夕暮れ空って……こんなに寂しいものだったかなあ……」
「……?」



 その言葉にアーサーも思わず、身体を傾けて窓の外を見る。



「ああ……そうだな」

「こんな空を見るのは初めてだ」



 物思いに耽る二人の耳に、七年生が話す声が入ってくる。


 二人は慌てて視線を空から七年生達に移した。







「えーこの度は皆様誠にお疲れ様でした。それぞれ作業を行いながら聞いてください」
「学園長も顔のそれ落としてくださいよ」
「まず女性の化粧を落とすのが優先だろう」



 一年生担当教員企画ホラーハウス、その会場となっていた五年三組の教室も、現在は後片付けの真っ最中。アドルフは顔を黒いペンキで塗られたままにしながら、他の教員に呼びかけている。



「取り敢えずはですね、感想を伺いたいと思います。はいヘルマン先生から右回り」
「凄い楽しかったでえええええす!!!」

「ボディーペイントも中々乙なものですね。私も色々試行錯誤しながら楽しめました」
「長いエルフ生の中で初めての体験でしたが、凄い楽しかったです!」

「当初は如何なものかと思いましたがねぇ、実際やってみると中々楽しかったですねぇ」
「初めての教員側の学園祭でしたが、自分の満足のいく結果になったと思います!」
「何事もなく終われてよかったです、本当に」

「来年までにウィングレー所属の魔術師に演出の研究をさせておくぞ」
「……ちょっと待て。今さらっと来年って言ったな?」


 白骨の全身メイクを施されたまま、ルドミリアはアドルフに詰め寄る。


「当然だ。私のキャメロンが輝ける絶好の機会だぞ」
「……正直に言わせてもらうと、少しばかり楽しかったです」


 キャメロンはほんの少し照れながら口にする。彼は普段のりりしいタキシード姿から、くたびれた白骨に装いを変えていた。


「思考がヘルマン先生と同じ感じになっているな……」
「そのヘルマン先生はたった今ミーガン先生の化粧を落とし終えました。さあ主任こちらに」
「ありがとう」
「キャメロンもサタ子に化粧を落としてもらってください」
「了解」


 ルドミリアがヘルマンの隣に行くと、全身に長い白い布を巻き、腹の中央で薄い水色の太い布で止めている少女が現れた。髪は黒のおかっぱ頭で、前髪が目にかかって丁度隠れている。


「サタ子殿、今回は私に素晴らしい魔術を付与していただきありがとうございます」
「……」


 その言葉に顔をほんのりと赤らめるサタ子。


「いえいえ、私は戦闘力はありますが、芸術的な感性は皆無なものでして。本当に助かりましたよ」
「……」


「またお会いになられたいと。ですが私はウィングレーの雑務で忙しい身。次に会えるのは……卒業式になりますでしょうか」
「……」


「ふうむ……それでしたら、我が館に遊びに来られるのはいかがでしょう。事前に連絡をいただければ、主君は歓迎いたしますよ」
「……!」


 サタ子は頬に両手を当て、照れを隠すように身体を揺らす。




「仲が良いなあの二人。何だかこっちまで恥ずかしくなるよ」
「一応サタ子は少女の幽霊ですからね。アンデッド同士通じ合うものがあるのでしょう」
「ナイトメア同士とはいえ、何だか応援したくなっちゃうなあ」


 ニースに化粧を落としてもらったリーンは、手鏡を出して髪を整えていた。


「さて学園長、ペンキを落とすのでこちらにどうぞ」
「ああわかった……これぱっと落とせる魔法とかは?」
「皮膚は汗や油に覆われていますからね。ぱっと落としてしまっては肌を痛める原因になります」
「俺はそういうの気にしないんだが……」
「ガサガサ皺だらけの顔になって、生徒達にお爺ちゃんって呼ばれても知りませんよ」

「ようしぱっとではなく丁寧に落としてくれよ。ところでハインリヒ先生、先程から静かですが何をなされているのですか」
「アンケートの結果を集計していました」


 ハインリヒはリーンの隣で、机の高さ程に積み上げられた紙束に目を通していた。


「さらっと言ってますけど、見えてるんですね。やっぱりハインリヒ先生は凄いです」
「っていうかいつの間にそんなものを。何を質問したんですか?」
「ギミックとお化けの人気投票ですね。あとは自由記述で感想やご意見を」


 ハインリヒは一度手を止め、集計し終えた紙をまとめる。


「……そんなん聞くとか、ハインリヒ先生も来年やる気満々じゃないですかやだー!」
「こういうものは意見を聞くのが鉄則ですよ。一応お伝えしますと、お化け部門ではミイラとスケルトンアベックが同率一位、ギミック部門では前に進んでいるはずなのに戻っている現象が一位ですね」

「やりましたよ主任!! やっぱり気合を入れればわかってもらえるんですよ!!」
「ああ、その通りだな。しかし一位になったからといって甘んじてはいけない。来年はもっとレベルを上げていくぞ!!」
「はい!! 頑張りましょう!!」


 ルドミリアとヘルマンは固く手を握り合う。


「んで、ギミック部門は魔法のものか……そういえば数日前だったかな。マーロンの奴が研究成果がどうのこうのって言っていたが、もしかして」
「指定空間における空間認知能力を狂わせる魔法具だろ? 今回使えそうだったから奪ってもらってきたんだ」
「奪うと書いてもらうと読んでなかったか、今」

「あはは……あ、マーロンさんと言えば。皆さん観ましたか、『フェンサリルの姫君』」
「観たぞ観たぞ。学生達の本気に感動して思わず泡吹いて倒れそうになったぞ」
「そういえば、演出担当のマチルダはマーロンの娘だったな」
「やっぱり才能って受け継がれるもんなんですかねえ」


 話している間にもハインリヒは全ての集計を終え、ふと廊下の方に視線を向ける。


「……ん」
「どうしましたかぁハインリヒ先生」
「この気配……少し外に出ます」
「行ってらっしゃいませぇ」







 気配を追っていくと、三階に繋がる階段をエリスとアーサー、加えてカヴァスが降りようとしていた所だった。



「……やはり、貴女達でしたか」
「あ、ハインリヒ先生」
「あんたか」
「ワオン!」


 ハインリヒは急いで二人に駆け寄り、声をかける。アーサーは丁度抱えられる大きさの木箱を両腕で持っていた。


「先程気配がしたもので、来てみたらやはり……その木箱は?」
「最近採れた秋苺です。お父さんが今日学園祭に来て、ついでに贈ってくれたんです」
「そうでしたか。優しいお父様ですね」
「はい……」


 ソールを無理矢理連れてきたように、その優しさ故に変な暴走をすることもあるのだが。


「二人はこれからはどうされるおつもりですか。これから体育館の方で後夜祭が実施される予定ですが」
「えっと……疲れているので離れに戻ろうかと。後夜祭は参加しません」
「そうですか。まあ初めての学園祭ですし、それが良いでしょうね」
「……実はこれ、アーサーからの提案なんです」
「アーサーが?」


 ハインリヒはアーサーの方を向くが、彼はそっぽを向いてしまう。


「アーサーも学園祭満喫していて。色んな出店見たり、料理部でポテトを揚げるのを頑張っていたんですよ」
「……そうでしたか。それならさぞかし疲れたことでしょうね」
「ふん……」
「ワンワンワン!」


 アーサーは口を尖らせ、目も当てようとしない。その足元をカヴァスが駆け回る。


「先生は何をしていたんですか? 向こうの廊下からやってきましたけど」
「他の先生方と一緒に、ホラーハウスの片付けをしていたんですよ」
「あ、ホラーハウス。行こうと思ったんですけど、思っていた以上に混雑していて……」

「それは一番の反省点です。来年はもっと人が流れるように工夫しますので、楽しみにしていてくださいね」
「はーい。だってアーサー。来年一緒に行こうね」
「来年……」


 アーサーは一瞬だけはっとした表情になるが、それもすぐ戻った。


「それでは失礼します。先生も片付け頑張ってくださいね」
「ありがとうございます。貴女達もしっかりと身体を休めてくださいね」
「……ああ」
「では失礼しまーす」



 二人はそのまま階段を降りていった。



 かと思いきや、すぐにエリスだけが戻ってくる。



「どうされましたか?」
「えっと、アーサーのことで伝えたいことを思い出しまして。本人に聞かれるのもあれかなーって思って一人で来ました」
「……一体どのようなことが?」
「んーと、学園祭じゃなくて、その準備でのことなんですけど。忙しくて言うの忘れちゃってて……アーサー、空を見て物思いに耽っていたんです」


 今の世界があるのは自分の活躍があってこそということ、自分が消えてしまった理由が気になると言っていたことを伝える。


「……自分の出自について関心を示したと」
「はい……その時は今いるアーサーは騎士王ではないって言って、戻ってもらいましたけど。とにかくそんなことがありました」
「わかりました……ご丁寧にありがとうございます」

「はーい。あ、先生もよかったらさっきの苺食べますか? いっぱいあるので取っておきますよ」
「それでしたらお言葉に甘えましょうか。今度の授業日にお願いしますよ」
「山盛りにまごころ添えて持っていきますね~。それじゃ、先生もお疲れ様ですー」



 ハインリヒと別れ階段を降りていくエリス。階下で待っていたであろうアーサーと会話する声が、反響して僅かに聞こえてきた。





「……」

「……環境に適応したことによる変化」

「いや……素直に成長と受け止めるべきか」



 半年間の彼の姿を反芻し、視界を虚空で覆い尽くす。

 騎士王伝説とは無縁の日常。規則正しい時間に起き、授業を受け、そして課外活動に同年代の仲間と共に精を出す。戦や争いの介入する余地はどこにもない。


 無縁であるということは全く違うということであり、それは即ち刺激的であることを意味する――

 彼は何かしらの刺激を受け、それに応じて心の有り様を変えていったのだ。



(……少し接し方を変えていく必要があるかもしれない。騎士王であるという偏見を捨てて、一人の少年として関わる)

(それから……学園生活にも馴染んだようならば。そろそろ研究を開始してもいい頃合いだな)







「ふぃー、ただいま!」
「ワン!」
「……よっと」



 離れに戻るや否や、エリスはいつものように鞄を放り投げてソファーに横になる。


 アーサーはテーブルに木箱を置いた後、それを回収して向かい側のソファーに置く。



「楽しかったね、学園祭」
「ああ」
「アザーリア先輩も、レオナ様も、皆すごい人ばっかり」
「そうだったな」

「アルベルトさんにも会ったよね。カイルさんにも会えてよかった」
「楽しそうだったな」


「あと手芸部のシュシュ買って……ミートドリア食べて……」
「種とカレーパンだな」



「そうそう、園芸部でね。来週の日曜日あたりに、植えに行けるといいなあ」
「さて、一体どんな花が咲くのやら」
「楽しみだね……」
「……ああ」




「……」
「……」





「……ん?」


 アーサーは顔を上げてエリスの方を見る。


「すぅ……すぅ……」


 彼女はソファーにうつ伏せになったまま、目を閉じて寝息を立てていた。




「ワン?」
「……寝てるな。疲れたようだ」
「ワンワン」
「……」


 部屋の外ではもうじき日が沈もうとしている。


 つるばみの実を潰して染め上げたような黒が、空に染み込むように広がっていく。


「……」


 カヴァスは何かを察して、アーサーの身体に戻る。それを確認すると、彼は徐に立ち上がった。




「……楽しかった、か」

「オレも楽しかったよ」



 部屋から持ってきた自分の布団を両腕に抱え、リビングに戻ってくる。



「でも楽しいのに、寂しくて、何だかわからない気持ちだ」

「こんな気持ちになったのは――生まれて初めてだと思う」


 それを彼女にかけ、しっかりと身体を覆うように広げる。


「お前もきっと……オレと同じ気持ちなんだろう」



 布団を整えた後、少しだけ彼女の顔を見る。


 口角を上げ、心地良さそうな寝息を立てていた。



「……ふふっ」



 見た者を幸せにするような、安らかな寝顔。それは騎士王であっても例外ではない。


 彼は今楽しくて、寂しくて、そして幸せな気持ちだ。



「おやすみ、


 最後にそう言葉をかけてから、アーサーは翌日の朝食の準備に向かった。
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