140 / 247
第1章2節 学園生活/慣れてきた二学期
第137話 ダンスパーティ・後編
しおりを挟む
「ごめん。ホントごめん。マジでごめん。私のせいだわガチでごめん」
「……別にいいよぉ……」
保健室に連れてこられたエリスは、俯きながら椅子に座ってホットミルクを啜っている。その隣でリーシャは平謝りだ。
「……あのね」
「な、何でしょう」
「……えっとね。今ね、身体の中のあったかい物も、やる気も全部なくなったんだ」
「そ、そうなんだ」
「そうなの。だから……」
「だから……?」
「……恥ずかしさが一気に……!」
エリスは顔を赤らめながら足をばたばたさせる。
「うわあー!! わたし、なんて下手くそな踊りだったんだろう……!! みんな絶対こっち見てたよね……!?」
「うふふ、中々勢いのある踊りっぷりでしたわ」
「ああああーー!!」
アザーリアが入ってきたことにより、エリスは更にヒートアップしてしまう。
「それはともかく、無事な様で良かったですわ。わたくしと思いっ切りぶつかってしまって、もうどうしたものかと……」
「そそっ、それはごめんなさいぃ……!」
「いえいえ、こちらこそ注意不足でしたわ。申し訳ございません」
アザーリアはドレスの裾をつまんで会釈をする。
「ふわあ……わたしも注意不足でしたので、こちらこそすみません……それよりも先輩、ドレスがとても似合ってます……」
「まあまあ、お褒めの言葉ありがとうございますわ」
「おお、どうやら回復したようだな」
ダレンが紙皿を手にひょっこり顔を出してきた。
「さっき料理がどうこうって言ってたから、適当に見繕って持ってきたんだ。食うか?」
「はい! 食べます!」
「ははっ、元気でよろしい。はいどうぞ」
「ありがとうございます!」
ダレンがサイドテーブルに紙皿を置くと、すぐにエリスがミニケーキに食らい付く。
「……エリスさ~ん? 今ドレスってこと忘れないでね~?」
「う、あ、うん、忘れてないほぉ?」
「スポンジが付きそうだったがな」
「ひゃめてよぉ」
そしてそのまま紙皿の上の食事を平らげてしまったのだった。
「んじゃあ……俺達戻ってもいいな? 何だか無事そうだし」
「はい! ご迷惑おかけしました!」
「いいってことよ。んじゃあな!」
「失礼いたしましたわ!」
ダレンとアザーリアは瀟洒な所作で挨拶をし、病室を去った。
そこに入れ替わりでイザークとルシュドがやってくる。
「ようオマエら。まさかこっちに来るなんて思いもしなかったぜ」
「あ、イザークにルシュド……何でタキシードじゃないの?」
「……おれ、あれ、無理……」
二人は学生服を着用し、髪型も普段通りのパーティに似つかわしくない寝癖とツンツン頭である。
「そういうわけさ。ボクもこういうパーティとか無理だから、保健室でのんべんだらりん。踊らない分には制服でもいいんだってさー」
「へー。でも折角豪華な服を着れる機会なのにいいの?」
「女子じゃあるまいしそんなの興味ありましぇーん」
イザークは揶揄うように口笛を吹かせる。
「社交場では上手く立ち振る舞わらないと殺されるとか脅されて、緊張しすぎる学生って多いみたいだぜ。ルシュドもそんな感じだった」
「……おれ、お話、無理」
「そうそう、宝石のような人間にその辺の石ころが適うわけがねえ。だから石ころ達が気軽に避難してこれる保健室も大繁盛ってわけさ」
カーテンの隙間から見える保健室は、園舎と同じような飾り付けがなされ、学生服の生徒が談笑や会食に興じている。
「で、お三方は何でこっち来たの。ドレス着て緊張しちゃった?」
「酔っ払いが暴走して頭を冷やしてた所」
「その表現やめてー!!」
エリスの顔に再び赤みが戻り、また両手で顔を隠す。
「んでも結局、何が原因でああなったのよ」
「だからぁ、供物を触ったのが原因で……」
「供物ねぇ……一体全体誰に奉納したらこうなるのか……」
「……マギアステル神に奉納いたしました」
「ちょっ、創世の女神じゃねーか! んな偉い神様に奉納したらその……酔っ払いもするって!」
「酔っ払いじゃないもん!! ちょっと身体が火照ったたけだもん!!」
「で、身体が燃え上がってる所に心も盛り上がって酔っ払いに」
「うわあーーー!!」
「ぐぎゃあああーーー!!」
エリスは立ち上がり、リーシャをぽかぽか叩き出した。
「おーっすお前ら、探したぞ……何じゃこりゃ?」
「え、えっと、エリス……?」
「ああ、厄介な時に来てしまった」
クラリアがカーテンを開いて顔を出すも、すぐにぽかんとした表情になる。後ろについてきていたカタリナとサラも同様だった。
「あのクラリアですら動揺するこの有様よ」
「クラリア、こんばんは。ドレス、きれい」
「むぅ……嬉しいけど素直に喜べないぜ!」
「え……?」
「コイツはあまりドレス着ないからね。普段とは違う姿を褒められても、対応に困るってこと」
「オマエだってタキシード姿を褒められても微妙だろ?」
「う、うん……?」
「ねえ……現実に向き合おう? エリスとリーシャに何があったのか、訊かない?」
「……ふにゃあ! その声はカタリナッ!」
エリスはリーシャから離れ、即座に絡む対象をカタリナに変える。
「カタリナ……」
「あ、うん……?」
「カタリナ……」
「え、あ、何……?」
「カタリナ……!」
「うん……!?」
「そのドレス、すっごい似合ってる!!!」
エリスに固く手を握られ、視線で瞳を貫かれているカタリナ。
彼女が着ているのはエンパイアラインの紫色のロングドレス。背中がばっくりと空いている。普段の三つ編みも今は降ろして、艶やかに流れている。
「え……」
「あ、ありがとう……」
カタリナははにかみながら感謝を「その返事の仕方も可愛いよ!!!」「えっ、ええええ……!?」
「……どうしよう。ゲルダ先生に鎮静剤貰ったのにまだ酔いが覚めてない」
「普段着られないドレスだから興奮作用が非常に高いと推測する」
「あー、そうなの、かなぁ……?」
「あんたも興奮しそうなものだが」
「曲芸体操だとさ、結構これに近い装飾の衣装着るんだよ。まあ私はまだまだだけど、確定しているようなもんだし。だからあんまり……かな」
「そうなのか」
「そうなんですよ。それはいいからこの現状をですね」
リーシャはエリスをじっと観察する。現在彼女はクラリアが持ってきた食事にまた手を付けていた所だった。
「飯一緒に食おうって思ってさ、持ってきたんだ!」
「いただきます!!」
「ああもう、何でアナタまで獣のように食事をするのよ……」
「……私にはもう無理かもしれない」
「そうか」
「そうかじゃないわよ。だから貴方が頑張るんでしょうが」
「……オレが」
「そうよ貴方が。エリスとペアやった貴方が頑張るのよ」
「……具体的には」
「えぇー……んじゃあもうあれしかない、壁ドンプラス顎クイのコンボアタック」
「……?」
「ほれほれ、イザーク見てみ」
言われた通りに見てみると、イザークはルシュド相手に壁ドンと顎クイの実演を行っていた。やられているルシュドは心なしか恥ずかしそうだ。
「……」
「なーんてね。流石のアーサーでもこれは……」
「……やるか」
「えっ」
アーサーは椅子から立ち上がり、すたすたと歩く。
「はひぃ~。アーサーこれすごく美味しい……」
エリスは気配だけでアーサーが来たのを感じ取ったが、何をするかまでは流石に読めない。
「……え?」
「んあ?」
「はぁ?」
「えっ……」
アーサは彼女からかけられた言葉に耳も貸さず壁際まで連行していく。当然、保健室内の生徒の視線は二人に釘付けだ。
「あ、あのっ、何かお話が……」
「……」
病室と病室に挟まれた間に連れてこられ、エリスの正面にはアーサーが立つ。
「……」
「……えっ……」
その一、壁際まで追い込んだ相手の頭の近くを叩く。
「……」
「……え、えと……」
「ひゃっ!?」
その二、相手の顎の下に、壁を叩いていない方の手を添え、持ち上げる。
「……」
「……!? ……!?」
その三、相手の心臓が高鳴っている所に――
「頭を落ち着かせて、正気に戻れ」
想いを伝える。
「……」
「――――」
「~~~~~~」
「ぷしゅぅ……」
ばたり
「……うおおおおお!? エリス、倒れちまったぞ!?」
「ああどうしよう……! 顔が真っ赤で熱が……!」
「……凄い度胸。いや、本当に凄い度胸ねアナタ……」
「……またベッドに運び込まないとな。手伝ってくれるか」
「勿論だぜ!」
「あっ、あたしも!」
「先生ぇー、また症状が再発しましたぁー」
アーサー、カタリナ、クラリア、サラの四人がエリスを担ぎ込む様を、リーシャとイザークは口をあんぐり開けて、目をピクピク引き攣らせながら見ている。
「……リーシャさん」
「イザークさん……」
「アイツ、かなりヤベえぞ……! 羞恥心という物をかなぐり捨ててるんだ……!」
「……何というか、扱い方が今日ではっきりわかった気がする。あまりやばそうなことを仄めかしちゃだめだ……!」
リーシャとイザークが互いに強く頷き合う横で、ルシュドは状況が飲み込めず明後日の方向を向いてしまっていた。
その後終業式までの数日間、この出来事が主に一年生の間で話題に上っていたのはまた別の話である。
何はともあれ、エリスとアーサーの降神祭は、神聖と昂然に包まれながら楽しく終えることができたのだった。
「……別にいいよぉ……」
保健室に連れてこられたエリスは、俯きながら椅子に座ってホットミルクを啜っている。その隣でリーシャは平謝りだ。
「……あのね」
「な、何でしょう」
「……えっとね。今ね、身体の中のあったかい物も、やる気も全部なくなったんだ」
「そ、そうなんだ」
「そうなの。だから……」
「だから……?」
「……恥ずかしさが一気に……!」
エリスは顔を赤らめながら足をばたばたさせる。
「うわあー!! わたし、なんて下手くそな踊りだったんだろう……!! みんな絶対こっち見てたよね……!?」
「うふふ、中々勢いのある踊りっぷりでしたわ」
「ああああーー!!」
アザーリアが入ってきたことにより、エリスは更にヒートアップしてしまう。
「それはともかく、無事な様で良かったですわ。わたくしと思いっ切りぶつかってしまって、もうどうしたものかと……」
「そそっ、それはごめんなさいぃ……!」
「いえいえ、こちらこそ注意不足でしたわ。申し訳ございません」
アザーリアはドレスの裾をつまんで会釈をする。
「ふわあ……わたしも注意不足でしたので、こちらこそすみません……それよりも先輩、ドレスがとても似合ってます……」
「まあまあ、お褒めの言葉ありがとうございますわ」
「おお、どうやら回復したようだな」
ダレンが紙皿を手にひょっこり顔を出してきた。
「さっき料理がどうこうって言ってたから、適当に見繕って持ってきたんだ。食うか?」
「はい! 食べます!」
「ははっ、元気でよろしい。はいどうぞ」
「ありがとうございます!」
ダレンがサイドテーブルに紙皿を置くと、すぐにエリスがミニケーキに食らい付く。
「……エリスさ~ん? 今ドレスってこと忘れないでね~?」
「う、あ、うん、忘れてないほぉ?」
「スポンジが付きそうだったがな」
「ひゃめてよぉ」
そしてそのまま紙皿の上の食事を平らげてしまったのだった。
「んじゃあ……俺達戻ってもいいな? 何だか無事そうだし」
「はい! ご迷惑おかけしました!」
「いいってことよ。んじゃあな!」
「失礼いたしましたわ!」
ダレンとアザーリアは瀟洒な所作で挨拶をし、病室を去った。
そこに入れ替わりでイザークとルシュドがやってくる。
「ようオマエら。まさかこっちに来るなんて思いもしなかったぜ」
「あ、イザークにルシュド……何でタキシードじゃないの?」
「……おれ、あれ、無理……」
二人は学生服を着用し、髪型も普段通りのパーティに似つかわしくない寝癖とツンツン頭である。
「そういうわけさ。ボクもこういうパーティとか無理だから、保健室でのんべんだらりん。踊らない分には制服でもいいんだってさー」
「へー。でも折角豪華な服を着れる機会なのにいいの?」
「女子じゃあるまいしそんなの興味ありましぇーん」
イザークは揶揄うように口笛を吹かせる。
「社交場では上手く立ち振る舞わらないと殺されるとか脅されて、緊張しすぎる学生って多いみたいだぜ。ルシュドもそんな感じだった」
「……おれ、お話、無理」
「そうそう、宝石のような人間にその辺の石ころが適うわけがねえ。だから石ころ達が気軽に避難してこれる保健室も大繁盛ってわけさ」
カーテンの隙間から見える保健室は、園舎と同じような飾り付けがなされ、学生服の生徒が談笑や会食に興じている。
「で、お三方は何でこっち来たの。ドレス着て緊張しちゃった?」
「酔っ払いが暴走して頭を冷やしてた所」
「その表現やめてー!!」
エリスの顔に再び赤みが戻り、また両手で顔を隠す。
「んでも結局、何が原因でああなったのよ」
「だからぁ、供物を触ったのが原因で……」
「供物ねぇ……一体全体誰に奉納したらこうなるのか……」
「……マギアステル神に奉納いたしました」
「ちょっ、創世の女神じゃねーか! んな偉い神様に奉納したらその……酔っ払いもするって!」
「酔っ払いじゃないもん!! ちょっと身体が火照ったたけだもん!!」
「で、身体が燃え上がってる所に心も盛り上がって酔っ払いに」
「うわあーーー!!」
「ぐぎゃあああーーー!!」
エリスは立ち上がり、リーシャをぽかぽか叩き出した。
「おーっすお前ら、探したぞ……何じゃこりゃ?」
「え、えっと、エリス……?」
「ああ、厄介な時に来てしまった」
クラリアがカーテンを開いて顔を出すも、すぐにぽかんとした表情になる。後ろについてきていたカタリナとサラも同様だった。
「あのクラリアですら動揺するこの有様よ」
「クラリア、こんばんは。ドレス、きれい」
「むぅ……嬉しいけど素直に喜べないぜ!」
「え……?」
「コイツはあまりドレス着ないからね。普段とは違う姿を褒められても、対応に困るってこと」
「オマエだってタキシード姿を褒められても微妙だろ?」
「う、うん……?」
「ねえ……現実に向き合おう? エリスとリーシャに何があったのか、訊かない?」
「……ふにゃあ! その声はカタリナッ!」
エリスはリーシャから離れ、即座に絡む対象をカタリナに変える。
「カタリナ……」
「あ、うん……?」
「カタリナ……」
「え、あ、何……?」
「カタリナ……!」
「うん……!?」
「そのドレス、すっごい似合ってる!!!」
エリスに固く手を握られ、視線で瞳を貫かれているカタリナ。
彼女が着ているのはエンパイアラインの紫色のロングドレス。背中がばっくりと空いている。普段の三つ編みも今は降ろして、艶やかに流れている。
「え……」
「あ、ありがとう……」
カタリナははにかみながら感謝を「その返事の仕方も可愛いよ!!!」「えっ、ええええ……!?」
「……どうしよう。ゲルダ先生に鎮静剤貰ったのにまだ酔いが覚めてない」
「普段着られないドレスだから興奮作用が非常に高いと推測する」
「あー、そうなの、かなぁ……?」
「あんたも興奮しそうなものだが」
「曲芸体操だとさ、結構これに近い装飾の衣装着るんだよ。まあ私はまだまだだけど、確定しているようなもんだし。だからあんまり……かな」
「そうなのか」
「そうなんですよ。それはいいからこの現状をですね」
リーシャはエリスをじっと観察する。現在彼女はクラリアが持ってきた食事にまた手を付けていた所だった。
「飯一緒に食おうって思ってさ、持ってきたんだ!」
「いただきます!!」
「ああもう、何でアナタまで獣のように食事をするのよ……」
「……私にはもう無理かもしれない」
「そうか」
「そうかじゃないわよ。だから貴方が頑張るんでしょうが」
「……オレが」
「そうよ貴方が。エリスとペアやった貴方が頑張るのよ」
「……具体的には」
「えぇー……んじゃあもうあれしかない、壁ドンプラス顎クイのコンボアタック」
「……?」
「ほれほれ、イザーク見てみ」
言われた通りに見てみると、イザークはルシュド相手に壁ドンと顎クイの実演を行っていた。やられているルシュドは心なしか恥ずかしそうだ。
「……」
「なーんてね。流石のアーサーでもこれは……」
「……やるか」
「えっ」
アーサーは椅子から立ち上がり、すたすたと歩く。
「はひぃ~。アーサーこれすごく美味しい……」
エリスは気配だけでアーサーが来たのを感じ取ったが、何をするかまでは流石に読めない。
「……え?」
「んあ?」
「はぁ?」
「えっ……」
アーサは彼女からかけられた言葉に耳も貸さず壁際まで連行していく。当然、保健室内の生徒の視線は二人に釘付けだ。
「あ、あのっ、何かお話が……」
「……」
病室と病室に挟まれた間に連れてこられ、エリスの正面にはアーサーが立つ。
「……」
「……えっ……」
その一、壁際まで追い込んだ相手の頭の近くを叩く。
「……」
「……え、えと……」
「ひゃっ!?」
その二、相手の顎の下に、壁を叩いていない方の手を添え、持ち上げる。
「……」
「……!? ……!?」
その三、相手の心臓が高鳴っている所に――
「頭を落ち着かせて、正気に戻れ」
想いを伝える。
「……」
「――――」
「~~~~~~」
「ぷしゅぅ……」
ばたり
「……うおおおおお!? エリス、倒れちまったぞ!?」
「ああどうしよう……! 顔が真っ赤で熱が……!」
「……凄い度胸。いや、本当に凄い度胸ねアナタ……」
「……またベッドに運び込まないとな。手伝ってくれるか」
「勿論だぜ!」
「あっ、あたしも!」
「先生ぇー、また症状が再発しましたぁー」
アーサー、カタリナ、クラリア、サラの四人がエリスを担ぎ込む様を、リーシャとイザークは口をあんぐり開けて、目をピクピク引き攣らせながら見ている。
「……リーシャさん」
「イザークさん……」
「アイツ、かなりヤベえぞ……! 羞恥心という物をかなぐり捨ててるんだ……!」
「……何というか、扱い方が今日ではっきりわかった気がする。あまりやばそうなことを仄めかしちゃだめだ……!」
リーシャとイザークが互いに強く頷き合う横で、ルシュドは状況が飲み込めず明後日の方向を向いてしまっていた。
その後終業式までの数日間、この出来事が主に一年生の間で話題に上っていたのはまた別の話である。
何はともあれ、エリスとアーサーの降神祭は、神聖と昂然に包まれながら楽しく終えることができたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった
黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった!
辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。
一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。
追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる