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帝都までの道中〜2〜。
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バザン子爵領で一泊して、ミュイナ男爵領、ザルバド子爵領、ググマン伯爵領を過ぎて四日目の道中、山賊討伐や魔物討伐でそれなりに稼ぎ、対人戦の経験を積んだレイチェル達の顔付きは良い感じに変わった。
血に慣れたようだが、血に酔ってはいなさそうなので一安心だ。
今では探知魔法に反応があったら率先して突撃していき、側から見ても無駄の無い攻撃をしているのが見てとれた。
今日も山賊の襲撃があったが、リョータが手伝わなくてもレイチェル達だけであっさりと討伐し終えた。
「慣れたみたいだな」
「はい。無駄の無い効率的な仕留め方ができていると思います」
「確かにな。攻撃に躊躇いも恐れもなくなっている。だが…」
レイチェル達はリョータの口からどんな言葉が出てくるのか、不安そうな顔で待っている。
「例えどんなに慣れたとしても、血に酔うなよ」
「血に酔う…ですか?」
血に酔う。
レイチェル達はその言葉の意味が分からなかった。
「血に酔うってのは、殺しを楽しむって事だ。簡単に殺せる、簡単だから相手が弱い、弱かったら殺しても良い。そんな風に考え違いをする事を『血に酔う』って言うんだ。いいか。初めて人を殺した時の事を思い出せ。『人を殺す』という事がどんなに怖かったか。殺す時に手が震えた事を。気持ち悪くて吐いた事を絶対に忘れるな。それを忘れたら、ただの人殺しだ。快楽殺人鬼でしかなくなる。そうなるともう二度と後戻りはできなくなる。良いか。殺しに慣れても楽しむな!分かったな!」
「「「「「はい。師匠!!」」」」」
レイチェル達は直立不動で返事をする。
「分かれば良いんだ。だけどな…その…なあ、その師匠ってのはやめてくれないか?」
そう。
レイチェル達は二日目あたりから、リョータの事を『師匠』と呼ぶようになっていた。それも最初に呼ぶようになったのが何とパウチだった。
パウチはパーティーの中で弓使いの役割りをしているので、リョータが見せる弓術の腕前と自分には天と地程の差がある事を知り、少しでも学ぼうとして、リョータの事を『師匠』と呼び始めたのだ。
「いいえ。師匠は師匠ですから!」
「はあ、そうですか…分かったよ。ほら、行くぞ」
「「「「「はい!」」」」」
乗り合い馬車に戻って、次の宿泊地である、リーマス侯爵領へと向かう。
リーマス侯爵はミルフィナンド辺境伯の第二夫人の実家である。当主はミュリナ夫人の弟だそうで、夫人から、弟のライラック卿宛ての手紙を預かっている。
防壁の通行門を通る時にその事を話すと、衛兵の一人が報せに走って行った。
リョータ達はまず、ギルドに顔を出して道中で討伐した魔物の買い取りを頼んだ。
受付嬢にリーマス領ギルド支部マスターに宛てたバルドからの手紙を渡すように伝えて、酒場で一杯引っ掛けようとしていたら、「ギルマスが呼んでいる」というので、ジョッキを空けて執務室に案内された。
「一杯引っ掛けてたところを悪いな。俺がここのギルドの支部マスターのバルザックだ」
バルザックと名乗ったギルマスはどことなくミルフィナンド領ギルド支部マスターのバルドと似た顔をしていた。
すると、バルザックは、
「似てたって不思議じゃないさ。バルドは俺の弟だからな」
と打ち明けた。
成る程、兄弟か。
それなら似ていても当たり前だな。
そんな風に感心していたら、
「お前ら。特にリョータに依頼があるんだがな。受けてくれないか?」
説明なしに依頼を頼まれた。
「内容次第だ」
「それもそうだな。実は…」
バルドランが話した依頼内容はとんでもないものだった。
血に慣れたようだが、血に酔ってはいなさそうなので一安心だ。
今では探知魔法に反応があったら率先して突撃していき、側から見ても無駄の無い攻撃をしているのが見てとれた。
今日も山賊の襲撃があったが、リョータが手伝わなくてもレイチェル達だけであっさりと討伐し終えた。
「慣れたみたいだな」
「はい。無駄の無い効率的な仕留め方ができていると思います」
「確かにな。攻撃に躊躇いも恐れもなくなっている。だが…」
レイチェル達はリョータの口からどんな言葉が出てくるのか、不安そうな顔で待っている。
「例えどんなに慣れたとしても、血に酔うなよ」
「血に酔う…ですか?」
血に酔う。
レイチェル達はその言葉の意味が分からなかった。
「血に酔うってのは、殺しを楽しむって事だ。簡単に殺せる、簡単だから相手が弱い、弱かったら殺しても良い。そんな風に考え違いをする事を『血に酔う』って言うんだ。いいか。初めて人を殺した時の事を思い出せ。『人を殺す』という事がどんなに怖かったか。殺す時に手が震えた事を。気持ち悪くて吐いた事を絶対に忘れるな。それを忘れたら、ただの人殺しだ。快楽殺人鬼でしかなくなる。そうなるともう二度と後戻りはできなくなる。良いか。殺しに慣れても楽しむな!分かったな!」
「「「「「はい。師匠!!」」」」」
レイチェル達は直立不動で返事をする。
「分かれば良いんだ。だけどな…その…なあ、その師匠ってのはやめてくれないか?」
そう。
レイチェル達は二日目あたりから、リョータの事を『師匠』と呼ぶようになっていた。それも最初に呼ぶようになったのが何とパウチだった。
パウチはパーティーの中で弓使いの役割りをしているので、リョータが見せる弓術の腕前と自分には天と地程の差がある事を知り、少しでも学ぼうとして、リョータの事を『師匠』と呼び始めたのだ。
「いいえ。師匠は師匠ですから!」
「はあ、そうですか…分かったよ。ほら、行くぞ」
「「「「「はい!」」」」」
乗り合い馬車に戻って、次の宿泊地である、リーマス侯爵領へと向かう。
リーマス侯爵はミルフィナンド辺境伯の第二夫人の実家である。当主はミュリナ夫人の弟だそうで、夫人から、弟のライラック卿宛ての手紙を預かっている。
防壁の通行門を通る時にその事を話すと、衛兵の一人が報せに走って行った。
リョータ達はまず、ギルドに顔を出して道中で討伐した魔物の買い取りを頼んだ。
受付嬢にリーマス領ギルド支部マスターに宛てたバルドからの手紙を渡すように伝えて、酒場で一杯引っ掛けようとしていたら、「ギルマスが呼んでいる」というので、ジョッキを空けて執務室に案内された。
「一杯引っ掛けてたところを悪いな。俺がここのギルドの支部マスターのバルザックだ」
バルザックと名乗ったギルマスはどことなくミルフィナンド領ギルド支部マスターのバルドと似た顔をしていた。
すると、バルザックは、
「似てたって不思議じゃないさ。バルドは俺の弟だからな」
と打ち明けた。
成る程、兄弟か。
それなら似ていても当たり前だな。
そんな風に感心していたら、
「お前ら。特にリョータに依頼があるんだがな。受けてくれないか?」
説明なしに依頼を頼まれた。
「内容次第だ」
「それもそうだな。実は…」
バルドランが話した依頼内容はとんでもないものだった。
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