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おまけ
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【おまけ】
店に入った時から様子がおかしかった。
俺の顔を見るなり、皆がにやにやしている。
「仁さん」
柊くんがあまり見たことない満面の笑みで俺に手を振ってる。
おかしい、なにかおかしい。
その理由はすぐにわかった。
「ね~え、辻もっちゃん! あなたゲイビにスカウトされたことあるんですって?」
ママがこれまた見たことのないくらいのにんまり顔で聞いてきた。
俺は踵を返す。
「ちょっとちょっとちょっと! 待ちなさいよ、ここ座りなさいな!」
ママも常連さんも柊くんまでもが興味津々で俺を強引にカウンターチェアに座らせる。
遡ること数時間前、柊がとある客に口説かれていた。40代とのことだが若々しさもありつつ渋さも加味されたなかなかのいい男だった。
システムは使わず、直接口説きにかかり、
「君、ゲイビに出てみない? 君なら相当稼げるよ」
とそっち方面のスカウトまで始めた。
柊が口を開くまでもなく店内中から、
「お断りよ! 見てみたいけどね!」
と声があがり、柊もきっぱり、
「やらない」
と断った。
「俺、ゲイビの監督やってるんだけど、こんな綺麗な子なかなかお目にかかれないんだよ、勿体無い、残念すぎる。やりたくなったらいつでも言ってね、高待遇で歓迎するから。それにしてもこの店はスカウトしたくなる子がいるからつい来ちゃうね」
とその客は言う。
ママが、
「あら、柊ちゃん以外にもスカウトした子いたの?」
と聞くと、にやりと笑い、
「その美人さんとはちょっと方向は違うんだけどね、ゲイビでキングになれそうな男がいたんだよね」
「嘘、やだ~! そんな子うちに来てたかしら? 誰よ? 誰!」
ママも常連さんも大騒ぎになった。
「何年か前にね。彼名前なんて言ったかなあ、あだ名みたいので呼ばれてたと思う。『もっちゃん』って言われてた気がするんだけど……」
「もっちゃん!? 辻もっちゃんのこと?」
「あー! そうそう! その人! そうだ、辻もっちゃんって呼ばれてたな」
「嘘でしょ……どういうこと?」
柊も驚いてる。
「ほら、この店に面白いゲームみたいのがあるじゃない? コースター使うやつ。俺、彼のこと気に入ってそれ使ったらOK貰ってさ~、まあワンナイトってやつね」
「それで!?」
ママが前のめりになる。
「その彼がまあ凄くて!
とりあえずモノがデカいわ太いわ、それだけじゃなくてテクが凄すぎるんだわ。おまけに顔もいいじゃない? あれをスカウトせずにいられるかって話だよ」
「で? で?」
ママの目が血走ってる。
「スカウトしたよ、勿論。丁重に断られたけどね。俺は諦めてないよ、あんな逸材逃してたまるか。彼はゲイビで名を轟かせるべきだよ」
「きゃーーっ!」
ママと常連さんが大興奮する中、また来るね~とその客は帰り、入れ替わりに俺が店に来たということらしい。
「仁さん、スカウトされたの?」
柊くんがこんなに笑顔なのはこのせいか……
完全に面白がってる。
常連さんも、
「いい男なのは知ってるけど、辻もっちゃん、そんなモノ隠し持ってたの? 俺も試したい!」
「ママ~、辻もっちゃんにシステム使う~」
「白にしないからな!」
「いいじゃない、減るもんじゃないし」
「ゲイビにスカウトされるテクってどんなテクよ!」
「まあ確かにいろいろ凄いよね、俺のキングは」
ギャーーーーーーッ!!
柊くん、勘弁してくれよ……
店に入った時から様子がおかしかった。
俺の顔を見るなり、皆がにやにやしている。
「仁さん」
柊くんがあまり見たことない満面の笑みで俺に手を振ってる。
おかしい、なにかおかしい。
その理由はすぐにわかった。
「ね~え、辻もっちゃん! あなたゲイビにスカウトされたことあるんですって?」
ママがこれまた見たことのないくらいのにんまり顔で聞いてきた。
俺は踵を返す。
「ちょっとちょっとちょっと! 待ちなさいよ、ここ座りなさいな!」
ママも常連さんも柊くんまでもが興味津々で俺を強引にカウンターチェアに座らせる。
遡ること数時間前、柊がとある客に口説かれていた。40代とのことだが若々しさもありつつ渋さも加味されたなかなかのいい男だった。
システムは使わず、直接口説きにかかり、
「君、ゲイビに出てみない? 君なら相当稼げるよ」
とそっち方面のスカウトまで始めた。
柊が口を開くまでもなく店内中から、
「お断りよ! 見てみたいけどね!」
と声があがり、柊もきっぱり、
「やらない」
と断った。
「俺、ゲイビの監督やってるんだけど、こんな綺麗な子なかなかお目にかかれないんだよ、勿体無い、残念すぎる。やりたくなったらいつでも言ってね、高待遇で歓迎するから。それにしてもこの店はスカウトしたくなる子がいるからつい来ちゃうね」
とその客は言う。
ママが、
「あら、柊ちゃん以外にもスカウトした子いたの?」
と聞くと、にやりと笑い、
「その美人さんとはちょっと方向は違うんだけどね、ゲイビでキングになれそうな男がいたんだよね」
「嘘、やだ~! そんな子うちに来てたかしら? 誰よ? 誰!」
ママも常連さんも大騒ぎになった。
「何年か前にね。彼名前なんて言ったかなあ、あだ名みたいので呼ばれてたと思う。『もっちゃん』って言われてた気がするんだけど……」
「もっちゃん!? 辻もっちゃんのこと?」
「あー! そうそう! その人! そうだ、辻もっちゃんって呼ばれてたな」
「嘘でしょ……どういうこと?」
柊も驚いてる。
「ほら、この店に面白いゲームみたいのがあるじゃない? コースター使うやつ。俺、彼のこと気に入ってそれ使ったらOK貰ってさ~、まあワンナイトってやつね」
「それで!?」
ママが前のめりになる。
「その彼がまあ凄くて!
とりあえずモノがデカいわ太いわ、それだけじゃなくてテクが凄すぎるんだわ。おまけに顔もいいじゃない? あれをスカウトせずにいられるかって話だよ」
「で? で?」
ママの目が血走ってる。
「スカウトしたよ、勿論。丁重に断られたけどね。俺は諦めてないよ、あんな逸材逃してたまるか。彼はゲイビで名を轟かせるべきだよ」
「きゃーーっ!」
ママと常連さんが大興奮する中、また来るね~とその客は帰り、入れ替わりに俺が店に来たということらしい。
「仁さん、スカウトされたの?」
柊くんがこんなに笑顔なのはこのせいか……
完全に面白がってる。
常連さんも、
「いい男なのは知ってるけど、辻もっちゃん、そんなモノ隠し持ってたの? 俺も試したい!」
「ママ~、辻もっちゃんにシステム使う~」
「白にしないからな!」
「いいじゃない、減るもんじゃないし」
「ゲイビにスカウトされるテクってどんなテクよ!」
「まあ確かにいろいろ凄いよね、俺のキングは」
ギャーーーーーーッ!!
柊くん、勘弁してくれよ……
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