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どこかでなにかが
しおりを挟む「才、明日も学校だろ? 風呂入ってこい、ここは片付けておくから」
頼が俺を風呂へと追いやる。
「俺もやるよ」
「大した量じゃないからいいよ、京はさっさと帰れ」
「もう少しいる」
「寛ぐな、帰れ」
風呂から出ると京さんは縁側でタバコ吸ってて、頼はタブレットで予約チェックしてた。
なんとなくリビングに入りづらくてドアの前にいた。
「うち禁煙」
と京さんにペンを投げつける。
「痛っ!」
「帰れよ」
「……ここは居心地がいいな」
「じゃあお前出禁な」
「なんでだよ」
「京がいると居心地悪い」
ふっ
京さんは立ち上がって頼を後ろから抱きしめる。
頼は黙ってる。
「拒否しないのか?」
「そんなの客にもされてるからな」
「お前が拒否しないからされるんだろ?」
「火に油を注がない方が鎮火が早いんだよ」
「なんだ、それw」
「刺激しない、反応しないのが最大の拒否ってこと」
「ふーん」
京さんは身を乗り出して、タブレットを見てる頼にキスする。
「煽ってみた」
「……」
「じゃあな」
京さんがリビングを出る。
ドアの前に立ち尽くす俺を見て、にやっと笑う。
「覗くなよ、才」
と俺の耳元で言って手をひらひらさせながら、
「またな」
と帰っていった。
バレてた……
何事もなかったかのようにリビングに入り、
「風呂空いたよ」
と頼に声をかける。
「ん」
と伸びをして立ち上がると風呂へと向かう。すれ違う時、不意にバチン! と久々に喰らった。
「いってえ!」
「覗き癖直せ」
なんで後ろ向きなのに気づくんだよ。
背中にも目があるのか? 化け物かよ。
リビングのソファーに座ってぼんやりする。
京さんはまだ頼が好きなんだな。
頼は……わかんない。
京さんのこと嫌いではないと思うけどわかんない。
俺だってもう子どもじゃないんだし、付き合えばいいのに。
もう大丈夫なのに。
なのに、体のどこかが嫌って言ってる気がする。
なにが嫌なのか、どこで嫌って言ってるのか全然わからないけど、ちゃんといいよって言えない。口ではいいよと言えるけど、体のどこかがその言葉を引っ込めようとしてる感じ。
なんで?
頼に聞いたら教えてくれる?
そうだよ、わからなかったら頼に聞けばいい、いつもそうしてるからそうすればいいんだ。
頼が風呂上がったら聞いてみよう。
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頼に、
「ベッドで寝ろ」
と起こされた時には頼になにを聞くのかなんてもう忘れちゃってた。
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