好きを教えて

秋臣

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一番と二番

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「俺、モヤモヤの正体がずっとわからなくて人に聞いたりした、それで教えてもらったんだ。
このモヤモヤは嫉妬だって。
それを確かめたくて実験した。
京さんと二人でいてドキドキするかどうかの実験。
一緒にご飯食べたけどドキドキしない。
でも、京さんが笑ったら急に心臓が速くなった。ドクンドクンって苦しくなる。
嬉しくて楽しいのにドキドキして苦しい……

体中が熱くて熱くて、心配した京さんが部屋まで連れて行ってくれた。
京さんに触れられたらもっとドクンドクンが激しくなった。お腹の奥がモゾモゾした。
ようやく気づいた、俺、京さんの事好きなんだって。
そう思ったら京さんにキスしてた、俺がしたくてした」

なにも間違ってない、才はただ恋したんだ。
間違ってはないけど、受け入れられない……

「京さんを怒らないで。
京さんはなにも悪くない、好きって言ったのもキスしたのも全部俺なんだ。
だから京さんを怒らないで」
「……」
「さっき京さんに伝えたんだけど、頼も聞いてくれる?」
俺の腕をギュッと掴む。

「俺、頼が一番なの。それは今までもこれからもずっと変わらない。
頼は寂しがりだから俺がいないと。
頼が一番だからどうやっても京さんは二番になっちゃう。
京さんにそう伝えた。
一番は頼だし、京さんは二番だけど……キスしたいって思うのは京さんなんだ」
「……」
「京さんが頼のことを今でも好きなのはわかってる。それでも好きだし嫉妬しちゃうんだ」

「頼、なにか言って……」
「……」
「頼が認めてくれないならやめる、もう好きにならない」

俺の腕を掴む才の手が震えてる。
俺は才の頭をポンポンする。
目に涙をいっぱい溜めてる、今にも決壊しそうだ。

「才」
「はい」
「人を好きになることは悪いことか?」

ハッとした顔をして俺を見る。
そして首をふるふると振りながら、
「悪くない」
そう答える。
ふっ
「だよな? 悪くないよな?」
「うん」
才の目から涙が溢れる。
「好きでいてもいいの?」
「才がそうしたいのならそうすればいい」
「頼、いなくなっちゃう?」
また泣く。
「才がそうしろというならそうするよ」
「やだ、そばにいて。そばにいるのは誰でもいいわけじゃない。頼がいい」
「一人じゃないだろ? 京じゃダメなのか?」
「京さんはドキドキするから」
ふっ

「頼、和室で一緒に寝てくれる?」
「懐かしいな、前にも寝たことあったな」
「うん」
「久しぶりに二人で寝るか」
「うん」

二人で片付けをした。
順番に風呂に入る。
布団を出して敷く。
あの日以来だな……
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