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カナダから帰国してもなかなかカナダ脳から脱却できず、俺と頼はどこかふわふわしてた。
前回もそうだったけど、帰国するとなにを見ても、ちっさ! と思ってしまう。
家に着いても、ちっさ! と思ってしまった。
カナダ脳やばい、洗脳怖い。
今回頼はほとんど酒を飲んでいないせいかお土産に酒をメインに選ばなかった。自宅用にウイスキー数本買ったけど。
その代わりにやたら二人で嵌ってずっと食べてたスモークサーモンジャーキーを大量に買ってきた。
マジで美味かった。
これはお土産用と自宅用に大量買いしてしまった。
あとは現地の人にメープルシロップを使った料理やお菓子、食べ方をいろいろ教えてもらったのでおすすめのメープルシロップをたくさん買ってきた。
前回おばあちゃんとミチルさんにお土産で渡したらすごく喜んでくれたのもあって今回もそれを買ってきた。
帰ってきたよーと京さんにLINEしたら、店に来るか? と聞かれたので行こうかなと思ったら、珍しく頼が、
「家でもいいぞ」
と言い出したので京さんが来てくれることになった。
荷解きをしながら、このお土産は誰の……と仕分けをしていて、ふと思い出した。
「ここで見たことを話してあげたい人がいる」
頼はそう言ってた。
誰のことかわからないし教えてくれそうもなかったけど、あれ?
もしかして京さんを家に呼んだのってそういうこと?
え……嘘……
数日後、京さんが家に来た。
「今回はどうだった?」
「オーロラやばすぎ!」
俺も頼も語彙力無くしてそればかり言ってる。
「お前ら語彙力、オーロラに吸い取られたのか?」
と京さんが揶揄う。
京さんがいる安心感からか、対等に飲める共犯意識からか、頼はスモークサーモンジャーキーを肴にウイスキーを飲んでる。
やらかしてからはペースは守ってる。
楽しそうに話をしてる。
今日の二人の空気は友達と元彼の間を行ったり来たりしてる感じがある。
ちょっと元彼寄り。
やっぱりそういうことなの?
話してあげたい人ってやっぱり京さんなの?
胸がギュッと苦しくなる。
泣きそう。
頼がその気になったら敵いっこない。
京さんが好きなのは今でも頼なんだから。
「才~、お前もこっち来い!」
頼が呼んでる。
嫌だよ、二人が楽しそうにしてるところなんか行きたくないよ。
「オーロラの話、京にしてやれよ」
「聞かせろよ、才」
え?
頼が話したいんじゃないの?
俺でいいの?
俺が話していいの?
頼が話したい人は京さんじゃないの?
嫉妬、久しぶりにそれを感じた。
でも、でも……京さんに話したい。
イエローナイフで見た景色、空気感、
伝えられることを伝えたい。
話して聞かせてあげたい。
それでも一緒に行きたいのは頼なんだ。
見てきたことを話してあげたいのは京さん。
あ……
頼が言いたいのってこういうこと?
二番目ってそういうこと?
そうだよ、ずっとそうだった。
二番目なんて順番つけるからわからなくなる。
方向が違うんだ。
頼はずっと隣にいる人。
俺が両手を広げた時に真横、そして後ろ側になるところにいてくれる人。
見えなくても陰に隠れても後ろから支えてくれる人。
同じ方向を見ていたい人。
京さんは正面にいて欲しい人。
俺だけを見ていて欲しい人。
俺が見ていたい人。
頼にとって京さんはどの方向にいるの?
俺が頼たちの所へ行くと、頼はスッと横にずれた。
京さんの正面を俺に譲る。
ああ、そうか。
ふっ……
頼、正面で話したい人がいるんだね。
嬉しいはずなのにどうしてこんなに寂しさを感じるんだろう。
「誰を連れてこようと俺は許さない」
こんな親バカ有り得ないってずっと思ってたけど、俺、わかっちゃった。
ほんのちょっと、本当にほんのちょっとだけ、嫌だって思ってる。
俺の大切な頼だぞって思ってる。
頼が誰を連れてきても許さない。
やだあーーっ!
俺も頼と同じじゃん。
おかしくなって笑っちゃう。
「なに笑ってんだよ」
突然笑い出した俺に頼と京さんが気味悪がってる。
いいじゃん、笑ったって。
わかっちゃったんだもん、頼側の気持ち、わかっちゃったんだもん。
わかったら涙出てきた。
「今度は泣いてるし……」
「お前、情緒不安定か?」
頼と京さんが一層気味悪がる。
もうダメ、本当に情緒不安定かも。
前回もそうだったけど、帰国するとなにを見ても、ちっさ! と思ってしまう。
家に着いても、ちっさ! と思ってしまった。
カナダ脳やばい、洗脳怖い。
今回頼はほとんど酒を飲んでいないせいかお土産に酒をメインに選ばなかった。自宅用にウイスキー数本買ったけど。
その代わりにやたら二人で嵌ってずっと食べてたスモークサーモンジャーキーを大量に買ってきた。
マジで美味かった。
これはお土産用と自宅用に大量買いしてしまった。
あとは現地の人にメープルシロップを使った料理やお菓子、食べ方をいろいろ教えてもらったのでおすすめのメープルシロップをたくさん買ってきた。
前回おばあちゃんとミチルさんにお土産で渡したらすごく喜んでくれたのもあって今回もそれを買ってきた。
帰ってきたよーと京さんにLINEしたら、店に来るか? と聞かれたので行こうかなと思ったら、珍しく頼が、
「家でもいいぞ」
と言い出したので京さんが来てくれることになった。
荷解きをしながら、このお土産は誰の……と仕分けをしていて、ふと思い出した。
「ここで見たことを話してあげたい人がいる」
頼はそう言ってた。
誰のことかわからないし教えてくれそうもなかったけど、あれ?
もしかして京さんを家に呼んだのってそういうこと?
え……嘘……
数日後、京さんが家に来た。
「今回はどうだった?」
「オーロラやばすぎ!」
俺も頼も語彙力無くしてそればかり言ってる。
「お前ら語彙力、オーロラに吸い取られたのか?」
と京さんが揶揄う。
京さんがいる安心感からか、対等に飲める共犯意識からか、頼はスモークサーモンジャーキーを肴にウイスキーを飲んでる。
やらかしてからはペースは守ってる。
楽しそうに話をしてる。
今日の二人の空気は友達と元彼の間を行ったり来たりしてる感じがある。
ちょっと元彼寄り。
やっぱりそういうことなの?
話してあげたい人ってやっぱり京さんなの?
胸がギュッと苦しくなる。
泣きそう。
頼がその気になったら敵いっこない。
京さんが好きなのは今でも頼なんだから。
「才~、お前もこっち来い!」
頼が呼んでる。
嫌だよ、二人が楽しそうにしてるところなんか行きたくないよ。
「オーロラの話、京にしてやれよ」
「聞かせろよ、才」
え?
頼が話したいんじゃないの?
俺でいいの?
俺が話していいの?
頼が話したい人は京さんじゃないの?
嫉妬、久しぶりにそれを感じた。
でも、でも……京さんに話したい。
イエローナイフで見た景色、空気感、
伝えられることを伝えたい。
話して聞かせてあげたい。
それでも一緒に行きたいのは頼なんだ。
見てきたことを話してあげたいのは京さん。
あ……
頼が言いたいのってこういうこと?
二番目ってそういうこと?
そうだよ、ずっとそうだった。
二番目なんて順番つけるからわからなくなる。
方向が違うんだ。
頼はずっと隣にいる人。
俺が両手を広げた時に真横、そして後ろ側になるところにいてくれる人。
見えなくても陰に隠れても後ろから支えてくれる人。
同じ方向を見ていたい人。
京さんは正面にいて欲しい人。
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俺が見ていたい人。
頼にとって京さんはどの方向にいるの?
俺が頼たちの所へ行くと、頼はスッと横にずれた。
京さんの正面を俺に譲る。
ああ、そうか。
ふっ……
頼、正面で話したい人がいるんだね。
嬉しいはずなのにどうしてこんなに寂しさを感じるんだろう。
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