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大城組
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記事を読む。
「今回二代目であり、解散により元会長となった大城重春氏が取材に応じた。
・突然の解散、大変驚きました。
『最初に申し上げたいのはこの解散に際し、見上の独断で決断を下したわけでも無能だったわけでもありません。本来私がやるべきだったことを見上がやり遂げてくれたというのが正しい表現かと思います』
・この解散には裏がある、隠れ蓑にしているなどの声も聞かれますが。
『それは違います。そもそも見上が三代目を襲名したのは、解散ありきでの襲名だったということです』
・説明していただけますか?
『大城組は私の父が先代であり初代なのですが、私はこの家業に意味を見出せなかった。力による自由と栄誉、力による不自由と苦悩、私には後者の方が大きかった。それでも時代のせいと言ったら語弊があるでしょうが、継がざるを得なかった。いや、断る覚悟、意気地がなかったのでしょうね。
それなら自分で終わらせよう、勝手極まりないがそう決めました。
そちらの方が如何に困難かはわかっていたつもりでした。
しかし、それも叶いませんでした。先代の目、そしてなにより私についてきてくれる者たちの目がそれを許さなかったし、断ち切れなかった。
跡目の重大さを軽んじていたわけではないが、ここでも私の覚悟と意気地のなさが露呈しまった』
・そこで代替わりとなるのですね。
『元々見上には組を継がせる気はありませんでした。それどころかこの道に来るなと言い続けていました。
私から話を聞いた見上は『自分がやります、自分で終わらせます。任せてもらえないでしょうか』と懇願しました。
ダメだと言っても聞き入れない見上に手を焼きました。
『互いに腹を括りましょう』そう言われて、私は自分ができなかったことを見上に託しました。協力は惜しまずするつもりで託しました。
私にできること、それはおじ貴たちや横の繋がりを終わらせる。それは私がやらなければならないことですので』
・しかし反社会の者が足を洗ったからといって世間はそれを受け入れるでしょうか?
『仰るとおりです、容易なことではないのです。
自業自得としか言いようがないので返す言葉もありません。
なぜヤクザを辞められないのか?
辞めたところで職もなく生活できないからです。
だったら職を世話し、生活できるようにしてやれば辞められるはず。
そう考えた見上はそれを実行した。
退路を断ち、これで終わりと言うのは簡単だが、それではなにも変えられない。見上自らが動き、希望者全員の職を探し世話し、住むところも確保した。
なにが不安か聞きだし、解消できるよう手助けした。病気、人付き合い、相談できる人がいないなど一人一人と向き合い、時間をかけて普通の人間として生きていけるよう手を尽くしました。
私は十年はかかるだろう、十年でも早い方だ、もしかしたら見上の代でも無理かもしれないと思っていたが、見上は四年でけりを付けました。
先日、全て終わらせたと報告に来ました。
私の尻拭いをさせ、泥水を啜らせ、周りからは負け犬と揶揄されることを選ばせてしまった見上には申し訳ないことをしたとしか言えない。
それでも成し遂げてくれた、血の繋がりこそないが自慢の息子です。
やっと暁を無事に返せたぞと親友夫婦の墓前に私も報告できる。
真っ当に生きようとしている者たちがいるという事実、それが救いです』
そう語る大城氏の顔が晴れやかに見える。
・現在見上氏は?
『見上はやり手ですので(笑)』
とだけ答えた」
記事を読んで俺も才も放心状態になった。
「見上さんが来なくなったのってこのためだったのかな」
「そうかもしれないな」
「なんでだろう、俺泣きそう」
と言って才は泣き出した。
うん、なんでだろうな、悲しいことではないのにどうして涙が出るんだろうな。
才を抱きしめ頭をポンポンする。
いつまでも才は泣き止まなかった。
「今回二代目であり、解散により元会長となった大城重春氏が取材に応じた。
・突然の解散、大変驚きました。
『最初に申し上げたいのはこの解散に際し、見上の独断で決断を下したわけでも無能だったわけでもありません。本来私がやるべきだったことを見上がやり遂げてくれたというのが正しい表現かと思います』
・この解散には裏がある、隠れ蓑にしているなどの声も聞かれますが。
『それは違います。そもそも見上が三代目を襲名したのは、解散ありきでの襲名だったということです』
・説明していただけますか?
『大城組は私の父が先代であり初代なのですが、私はこの家業に意味を見出せなかった。力による自由と栄誉、力による不自由と苦悩、私には後者の方が大きかった。それでも時代のせいと言ったら語弊があるでしょうが、継がざるを得なかった。いや、断る覚悟、意気地がなかったのでしょうね。
それなら自分で終わらせよう、勝手極まりないがそう決めました。
そちらの方が如何に困難かはわかっていたつもりでした。
しかし、それも叶いませんでした。先代の目、そしてなにより私についてきてくれる者たちの目がそれを許さなかったし、断ち切れなかった。
跡目の重大さを軽んじていたわけではないが、ここでも私の覚悟と意気地のなさが露呈しまった』
・そこで代替わりとなるのですね。
『元々見上には組を継がせる気はありませんでした。それどころかこの道に来るなと言い続けていました。
私から話を聞いた見上は『自分がやります、自分で終わらせます。任せてもらえないでしょうか』と懇願しました。
ダメだと言っても聞き入れない見上に手を焼きました。
『互いに腹を括りましょう』そう言われて、私は自分ができなかったことを見上に託しました。協力は惜しまずするつもりで託しました。
私にできること、それはおじ貴たちや横の繋がりを終わらせる。それは私がやらなければならないことですので』
・しかし反社会の者が足を洗ったからといって世間はそれを受け入れるでしょうか?
『仰るとおりです、容易なことではないのです。
自業自得としか言いようがないので返す言葉もありません。
なぜヤクザを辞められないのか?
辞めたところで職もなく生活できないからです。
だったら職を世話し、生活できるようにしてやれば辞められるはず。
そう考えた見上はそれを実行した。
退路を断ち、これで終わりと言うのは簡単だが、それではなにも変えられない。見上自らが動き、希望者全員の職を探し世話し、住むところも確保した。
なにが不安か聞きだし、解消できるよう手助けした。病気、人付き合い、相談できる人がいないなど一人一人と向き合い、時間をかけて普通の人間として生きていけるよう手を尽くしました。
私は十年はかかるだろう、十年でも早い方だ、もしかしたら見上の代でも無理かもしれないと思っていたが、見上は四年でけりを付けました。
先日、全て終わらせたと報告に来ました。
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それでも成し遂げてくれた、血の繋がりこそないが自慢の息子です。
やっと暁を無事に返せたぞと親友夫婦の墓前に私も報告できる。
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・現在見上氏は?
『見上はやり手ですので(笑)』
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「そうかもしれないな」
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