ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜

ありぽん

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2話 セシルさんからの2つの提案と慌てふためく声

 セシルさんの提案は2つ。

 まず1つ目は、このままみんなが天国と呼ぶ場所へ行き、次に生まれ変わる時が来るまで、幸せにゆっくりと暮らすだった。

 生あるものはある時が来ると、また生まれ変わることができるみたい。まぁ、どんな存在に生まれ変わるかは、分からないんだけどね。でもそれまでは、天国で好きなように暮らせば良いって。

 そして2つ目。それは……。今すぐ新しい世界へ、記憶を持ったまま転生するか、だった。

 新しい世界に転生するのであれば、私を知っている人はいないから問題ないし。私がよほどのことをしなければ、それも問題ないって。ええと、何か犯罪を犯すとかね、世界に何か悪い影響を与えるとかね。

 そういうのさえ守ってくれれば、新しい世界で、私の好きなように生活してもらってかまわない。しかも、しかもだよ? 私が行きたい場所へ、行かせてくれるっていうの。

 私はそれを聞いて、一応は考えたよ。このまま天国と呼ばれる場所へ行って、幸せに過ごすのも良いかもって。でも、好きな場所へ行かせてくれるって言われたらね。

 だから聞いてみたんだ。私はもともとライトノベルや漫画が大好きで、魔法や剣、魔獣がいる世界で、暮らしてみたいと思っていたの。だから、そんな世界があるのなら、そこへ行かせて欲しいって。

 そしたら、私の理想の世界があるって言われて。私はそれ以上迷うことなく、転生することを決めたんだ。

 そうして決まったあとは、ちょっとバタバタしたよ。ほら新しい世界へ行くのに、何にもないんじゃ。それの準備に、バタバタしたの。

 まず、新しい世界を、すぐに楽しめるようにってことで。新しい世界では15歳で成人とみなされ、いろいろな仕事に就くことができるみたいだから、その歳で転生させてもらうことに決め。

 さらに生活に必要な力をもらい、最低限必要な道具やお金ももらって、転生させてもらえることになったんだ。
 必要な力っていうのは、異世界で暮らす、どんな種族の言葉も理解する事ができる言語能力や、異世界ファンタジーには欠かせない魔法とかね。

 ただ、魔法の使い方に関しては、一応説明は聞いたんだけど、いまいち分からなかくて。新しい世界へ行ってから、誰かに習うことにしたよ。15歳の私が魔法を習うのは、新しい世界では別に珍しいことじゃないって言われたからね。

 いやさぁ、バカ神の説明は大雑把すぎて分からなくて。セシルさんの説明は、細かくて、しかも難しすぎて分からなかったんだよ。

 そうして全ての準備が整うと、いよいよ新しい世界へと出発することに。神が手を挙げると、花畑全体が白く輝きだし、私はそっと目を瞑った。そんな私に神が話しかけてきて。

「そうそう、街の中に突然現れると、みんなが驚いて騒ぎになるだろうから。街の近くの林の、すぐ外へ出られる場所へ転生させるね。それじゃあ、新しい世界を楽しんで」

 その言葉と共に、目を瞑っているはずなのに、それでも眩しい光が私を包んだような気がして。そして数秒後、私の体がふわりと浮かんだ気がしたんだ。ただ次の瞬間……。

「あっ!? しまった!?」

「何をやっているんです!! 今すぐとめっ……!!」

 と言う、バカ神とセシルさんの声が聞こえて。

 ハッ!! と目を開ける私。そうして周りを確認すれば、林を出ればすぐに街が見えるはずなのに、外に出る場所なんかどこにもなく。ただただ木々が生い茂る場所に、私は座っていたんだ。

 私はすぐに立ちあがろうとする。でも……。

「ん? なんかかりゃだが? しょりぇに、ここどこ? はやちからでりゅの、どこかりゃでりゅの? きばっかり。まちのちかくに、てんしぇいしゅるんじゃ、なかっちゃ? ……?」
 
 そう、声に出して言った私。だけど立とうとした時の体の違和感と、自分の声と話し方に。私は周りの確認をやめて、すぐに自分の体を確認しようとしたんだ。

 でもその確認は、私の後ろから聞こえてきた、木々を押し倒すような、ドシンッ! バシンッ! バキバキッ! ドササッ!! という音と、地響きによって中断されることに。

 そうして数秒後、私の目の前に、ゾウくらい大きな猪みたいな生き物が現れたんだ。
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