48 / 62
48話 庭の最大の敵ネズズ
しおりを挟む
『こっちいない、そっちいる?』
『いない、ゆいのほうは?』
「こっちもいない、だいじょぶ!」
『もういちど、においかいどく?』
『うん、けはいは?』
『けはいしらべたけど、たぶんいない。ポヨは?』
『ボクも、みつからなかった。たぶんいない。だから、においでかくにんかな』
『うん、かくにん』
何かないか探しながら、でも周りに敵がいないか、危ない物がないかも確認しながら、歩いてきた私たち。
そうして数分後、今日最初にじっくり探検する、お庭でお茶をする時に使っているガーデンテラスへ到着。これから宝物を探すんだけど、その前にいろいろ確認作業をしているところだよ。
『しっかりかくにん。じゃないとゆっくりさがせない』
『いるのはいやだ。でもいたら、ボクたちのおやつがふえるかも』
『こまるけど、いてほしいきもする』
『だけど、にげられるかも、それもダメ』
『いろいろよくて、いろいろだめ』
『こまるねぇ』
「プッ、困るねぇ、か。確かに俺たちにとっちゃ、厄介ごとにしかならない連中だが、お前ら2人にとっては、良くもあり悪くもあるからな。そりゃあ困るよな。ユイは困るだけだな」
「たいせつなちーぷ、まもりゃないとだめ」
「この前はそれのせいで、予定していたおやつが変わっちまったもんな」
「ありぇは、むねんだった」
「無念って、難しい言葉知ってるんだな」
「おはなちちてるの、きいてちゃ。みんなたたかって、しょりぇで、まけりゅとむねんっていってちゃ」
普通、2歳の子供は無念なんて言葉知らないか。でも、まぁ、ドラゴンたちが良く言っていたのは本当だし。
ドラゴンたちたちの巣で暮らしていた時、ドラゴンたちは訓練として、よく組になって戦っていたんだよ。それで負けた方のドラゴンが、無念って言っていたの。
だからこれからも、言葉のことで何か言われたら、みんなが言っていたことにしておこうと思ってるんだ。その方が楽だしね。
「それで、お前はどうだ? 奴の気配は感じるか? ……いや、さすがにお前だって無理だよな。何か見たり、奴らの痕跡……足跡とか、うんちとか、ここにいたあとは残っているか?」
「ううん、ない」
「そうか。ガオ、ポヨ、そっちはどうだ?」
『けはいない』
『においもしない』
『『だからいない』』
「そうか。じゃあ宝物探しだ。でも途中で現れるかもしれないから、気をつけるんだぞ」
私たちが今確認していたのは、とても大切なことで、庭での最大の敵に対しての行動だよ。そしてその敵とは……。
敵の名はネズズ。姿はネズミそっくりの魔獣なんだけど、その大きさが地球のネズミサイズじゃなくて、トイ・プードルの成犬くらい。なのに動きが、小さなネズミに劣らずすばしっこくて、攻撃力もなかなかなの。
そう、ネズミにそっくりと言うことは、行動もネズミにそっくりでね。食糧庫や魔獣たちの餌が置いてある小屋に入り込み、食べ物を荒らし。それだけじゃなく、その辺の物を齧りまくり、物を破壊したり、病気をばら撒いたりと。まぁ、厄介な魔獣なんだ。
しかも集団で行動するから、さらに被害が拡大しちゃってね。街の人達も魔獣たちも、このネズズにはとっても困っているんだよ。
そんなネズズが、このお屋敷にも棲みついてて。普段はどこかの穴の中で暮らしているんだけど、そこから床をかじり中へ侵入したり、そのまま普通に歩いて侵入してきたり。ついこの間も、厨房に侵入されちゃって大騒ぎになったんだ。
ほら、食べ物を荒らされるだけじゃなく、病気を撒き散らすからね。1度でも侵入されたら、全てを綺麗にしないといけないでしょう?
そのせいで、本当はその日、チーズケーキに似ているケーキが、おやつに出るはずだったんだけど。ケーキの名前はチープケーキね。私がチープを守るって言ってたやつ。チーズのことをこの世界ではチープって言うんだ。
だけどネズズのせいで、そのチープケーキは中止に。私ね、このケーキが大好きだったから、本当に悔しくて。今度会ったら、絶対に倒してやるって決めているんだよ。
でも、ネズズがいたとしても、ケーキをダメにしたネズズか分からないだろうって? ううん、ちゃんとどのネズズがやっているか分かっているんだ。
お屋敷に住み着いているネズズを率いている、ボスネズズがいて。他のネズズよりも、体がひと回り大きいの。
あの時、厨房で見たボスネズズ。あれは確かにボスネズズで、それはみんなにも確認済み。あいつ、チープケーキを食べながら、私たちの方を見て、ニヤっと笑ったんだよ。……絶対に許すまじ!!
ちなみにネズズだけど、どこの国でも害獣に指定されていて、見つけたら駆除して良いことになっているんだ。だから倒しても問題なし。というか、倒さないとどんどん増えるから、もっと困ったことなるから倒さないとダメなの。
『いない、ゆいのほうは?』
「こっちもいない、だいじょぶ!」
『もういちど、においかいどく?』
『うん、けはいは?』
『けはいしらべたけど、たぶんいない。ポヨは?』
『ボクも、みつからなかった。たぶんいない。だから、においでかくにんかな』
『うん、かくにん』
何かないか探しながら、でも周りに敵がいないか、危ない物がないかも確認しながら、歩いてきた私たち。
そうして数分後、今日最初にじっくり探検する、お庭でお茶をする時に使っているガーデンテラスへ到着。これから宝物を探すんだけど、その前にいろいろ確認作業をしているところだよ。
『しっかりかくにん。じゃないとゆっくりさがせない』
『いるのはいやだ。でもいたら、ボクたちのおやつがふえるかも』
『こまるけど、いてほしいきもする』
『だけど、にげられるかも、それもダメ』
『いろいろよくて、いろいろだめ』
『こまるねぇ』
「プッ、困るねぇ、か。確かに俺たちにとっちゃ、厄介ごとにしかならない連中だが、お前ら2人にとっては、良くもあり悪くもあるからな。そりゃあ困るよな。ユイは困るだけだな」
「たいせつなちーぷ、まもりゃないとだめ」
「この前はそれのせいで、予定していたおやつが変わっちまったもんな」
「ありぇは、むねんだった」
「無念って、難しい言葉知ってるんだな」
「おはなちちてるの、きいてちゃ。みんなたたかって、しょりぇで、まけりゅとむねんっていってちゃ」
普通、2歳の子供は無念なんて言葉知らないか。でも、まぁ、ドラゴンたちが良く言っていたのは本当だし。
ドラゴンたちたちの巣で暮らしていた時、ドラゴンたちは訓練として、よく組になって戦っていたんだよ。それで負けた方のドラゴンが、無念って言っていたの。
だからこれからも、言葉のことで何か言われたら、みんなが言っていたことにしておこうと思ってるんだ。その方が楽だしね。
「それで、お前はどうだ? 奴の気配は感じるか? ……いや、さすがにお前だって無理だよな。何か見たり、奴らの痕跡……足跡とか、うんちとか、ここにいたあとは残っているか?」
「ううん、ない」
「そうか。ガオ、ポヨ、そっちはどうだ?」
『けはいない』
『においもしない』
『『だからいない』』
「そうか。じゃあ宝物探しだ。でも途中で現れるかもしれないから、気をつけるんだぞ」
私たちが今確認していたのは、とても大切なことで、庭での最大の敵に対しての行動だよ。そしてその敵とは……。
敵の名はネズズ。姿はネズミそっくりの魔獣なんだけど、その大きさが地球のネズミサイズじゃなくて、トイ・プードルの成犬くらい。なのに動きが、小さなネズミに劣らずすばしっこくて、攻撃力もなかなかなの。
そう、ネズミにそっくりと言うことは、行動もネズミにそっくりでね。食糧庫や魔獣たちの餌が置いてある小屋に入り込み、食べ物を荒らし。それだけじゃなく、その辺の物を齧りまくり、物を破壊したり、病気をばら撒いたりと。まぁ、厄介な魔獣なんだ。
しかも集団で行動するから、さらに被害が拡大しちゃってね。街の人達も魔獣たちも、このネズズにはとっても困っているんだよ。
そんなネズズが、このお屋敷にも棲みついてて。普段はどこかの穴の中で暮らしているんだけど、そこから床をかじり中へ侵入したり、そのまま普通に歩いて侵入してきたり。ついこの間も、厨房に侵入されちゃって大騒ぎになったんだ。
ほら、食べ物を荒らされるだけじゃなく、病気を撒き散らすからね。1度でも侵入されたら、全てを綺麗にしないといけないでしょう?
そのせいで、本当はその日、チーズケーキに似ているケーキが、おやつに出るはずだったんだけど。ケーキの名前はチープケーキね。私がチープを守るって言ってたやつ。チーズのことをこの世界ではチープって言うんだ。
だけどネズズのせいで、そのチープケーキは中止に。私ね、このケーキが大好きだったから、本当に悔しくて。今度会ったら、絶対に倒してやるって決めているんだよ。
でも、ネズズがいたとしても、ケーキをダメにしたネズズか分からないだろうって? ううん、ちゃんとどのネズズがやっているか分かっているんだ。
お屋敷に住み着いているネズズを率いている、ボスネズズがいて。他のネズズよりも、体がひと回り大きいの。
あの時、厨房で見たボスネズズ。あれは確かにボスネズズで、それはみんなにも確認済み。あいつ、チープケーキを食べながら、私たちの方を見て、ニヤっと笑ったんだよ。……絶対に許すまじ!!
ちなみにネズズだけど、どこの国でも害獣に指定されていて、見つけたら駆除して良いことになっているんだ。だから倒しても問題なし。というか、倒さないとどんどん増えるから、もっと困ったことなるから倒さないとダメなの。
212
あなたにおすすめの小説
獅子王の運命の番は、捨てられた猫獣人の私でした
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:女性HOT3位!】
狼獣人のエリート騎士団長ガロウと番になり、幸せの絶頂だった猫獣人のミミ。しかしある日、ガロウは「真の番が見つかった」と美しい貴族令嬢を連れ帰り、「地味なお前はもう用済みだ」とミミを一方的に追い出してしまう。
家族にも見放され、王都の片隅の食堂で働くミミの前に現れたのは、お忍びで街を訪れていた最強の獣人王・レオンハルトだった。
彼は一目でミミが、数百年ぶりの『運命の番』であることを見抜く。心の傷を負ったミミを、王は包み込むように、そして激しく溺愛していく――。
「もう誰にもお前を傷つけさせない」
一方、ミミを捨てた元夫は後悔の日々を送っていた。そんな彼の元に、次期王妃の披露パーティーの招待状が届く。そこで彼が目にしたのは、獅子王の隣で誰よりも美しく輝く、ミミの姿だった――。
これは、不遇な少女が本当の愛を見つけ、最高に幸せになるまでの逆転溺愛ストーリー。
※気を抜くと読点だらけになることがあるので、読みづらさを感じたら教えてくれるとうれしいです。
祝:女性HOT69位!(2025年8月25日4時05分)
→27位へ!(8/25 19:21)→11位へ!(8/26 22:38)→6位へ!(8月27日 20:01)→3位へ!(8月28日 2:35)
家族に捨てられたけど、もふもふ最強従魔に愛されました
朔夜
ファンタジー
この世界は「アステルシア」。
魔法と魔物、そして“従魔契約”という特殊な力が存在する世界。代々、強大な魔力と優れた従魔を持つ“英雄の血筋”。
でも、生まれたばかりの私は、そんな期待を知らず、ただ両親と兄姉の愛に包まれて育っていった。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
捨てられ王女ですが、もふもふ達と力を合わせて最強の農業国家を作ってしまいました
夏見ナイ
ファンタジー
魔力ゼロの『雑草王女』アリシアは、聖女である妹に全てを奪われ、不毛の辺境へ追放された。しかし、彼女を慕う最強の騎士と、傷ついた伝説のもふもふとの出会いが運命を変える。
アリシアの力は魔力ではなく、生命を育む奇跡のスキル『万物育成』だった! もふもふ達の力を借り、不毛の大地は次々と奇跡の作物で溢れる緑豊かな楽園へと変わっていく。
やがて人々が集い、彼女を女王とする最強の農業国家が誕生。その頃、アリシアを捨てた祖国は自滅により深刻な食糧難に陥っていた――。
これは、優しき王女が愛する者たちと幸せを掴む、心温まる逆転建国ファンタジー。
家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。
希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。
手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。
「このまま死ぬのかな……」
そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。
そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。
試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。
「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」
スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。
たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。
※本作は小説家になろうでも投稿しています。
聖獣使い唯一の末裔である私は追放されたので、命の恩人の牧場に尽力します。~お願いですから帰ってきてください?はて?~
雪丸
恋愛
【あらすじ】
聖獣使い唯一の末裔としてキルベキア王国に従事していた主人公”アメリア・オルコット”は、聖獣に関する重大な事実を黙っていた裏切り者として国外追放と婚約破棄を言い渡された。
追放されたアメリアは、キルベキア王国と隣の大国ラルヴァクナ王国の間にある森を彷徨い、一度は死を覚悟した。
そんな中、ブランディという牧場経営者一家に拾われ、人の温かさに触れて、彼らのために尽力することを心の底から誓う。
「もう恋愛はいいや。私はブランディ牧場に骨を埋めるって決めたんだ。」
「羊もふもふ!猫吸いうはうは!楽しい!楽しい!」
「え?この国の王子なんて聞いてないです…。」
命の恩人の牧場に尽力すると決めた、アメリアの第二の人生の行く末はいかに?
◇◇◇
小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
カクヨムにて先行公開中(敬称略)
ギルドの小さな看板娘さん~実はモンスターを完全回避できちゃいます。夢はたくさんのもふもふ幻獣と暮らすことです~
うみ
ファンタジー
「魔法のリンゴあります! いかがですか!」
探索者ギルドで満面の笑みを浮かべ、元気よく魔法のリンゴを売る幼い少女チハル。
探索者たちから可愛がられ、魔法のリンゴは毎日完売御礼!
単に彼女が愛らしいから売り切れているわけではなく、魔法のリンゴはなかなかのものなのだ。
そんな彼女には「夜」の仕事もあった。それは、迷宮で迷子になった探索者をこっそり助け出すこと。
小さな彼女には秘密があった。
彼女の奏でる「魔曲」を聞いたモンスターは借りてきた猫のように大人しくなる。
魔曲の力で彼女は安全に探索者を救い出すことができるのだ。
そんな彼女の夢は「魔晶石」を集め、幻獣を喚び一緒に暮らすこと。
たくさんのもふもふ幻獣と暮らすことを夢見て今日もチハルは「魔法のリンゴ」を売りに行く。
実は彼女は人間ではなく――その正体は。
チハルを中心としたほのぼの、柔らかなおはなしをどうぞお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる