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58話 魔獣サリーとの遭遇、アーチーとフェリックスの決断
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「2人とも、動くんじゃないぞ」
『カズキ、あれは誰っチュか?』
『はじめてみるっぴっ』
「名前はサリー。昆虫魔獣だぞ。とっ……」
草むらから現れたサリーが、俺達の方へ突進して来たため、俺は急いでブザーを鳴らした。すぐに俺の足を登り、飛び。ポケットの中に避難したアーチーとフェリックス。よしよしと思いながら、俺もサリーから距離を取る。
そうして睨み合う俺達とサリー。サリー……。大きさはうさぎと同じくらい、サソリに似ている昆虫魔獣で。これまたサソリと同じ、しっぽで攻撃してきて、毒を注入してくる。
ただ、サリーの中にもいくつか種類があって、名もそれぞれ違うが。Eランクのダンジョンにいるただのサリーは、そこまで毒の力は強くないから、命を落とすことはない。1日痛みが続いて、刺された部分が少々腫れるくらいだ。
そのせいかは分からないが、Eランクのサリーの主な攻撃は、ハサミによる攻撃で。こちらは少々注意が必要だ。指を挟まれると、切断まではいかないが、骨折する可能性がある。
そしてサリーの力は、Cランクのダンジョンにいるサリーから急激に上がり始め。Bランクダンジョンになると、刺す攻撃と挟む攻撃以外に、魔法での攻撃もしてくるように。
もちろん刺すと挟む攻撃も、レベルが上がり、命にも関わってくるので、本当に注意が必要だ。
と、いう説明を、時々こちらに向かって突進してくるサリーを避けながら、にアーチーとフェリックスに説明してやれば。
『危険っチュね』
『きけん、きけんっぴっ!!』
と、ちゃんと警戒してくれた。
まだ試験を受けていないため、まだFランクだが。まだFランクプレイヤーだった時の俺でも、サリーを倒すことは何でもなかったからな。すぐに倒すことはできるが。サリーがどんな動きをするのか、勉強してもらおうと思い。俺は何度もサリーの突進を避けた。
と、少しして、アーチーとフェリックスが俺に質問をして来た。
『いろいろサリーいるの、分かったっチュ。ダンジョンの強さでも違うの分かったっチュ。でも、今ここにいるあのサリーと、同じくらいの毒で攻撃する魔獣。俺達が住んでいたダンジョンにはいたっチュか? 比べたら、よく分かるかもっチュ』
なるほど比べれば、どれだけの毒か分かりやすいか。ちなみに魔獣によっては、Fランクのダンジョンにいる魔獣の方が、強い毒を持っている場合もある。
「そうだな……。テントと同じくらいの毒だな。ついでにいうと、あの挟み攻撃は、お前達が住んでいたダンジョンだと、ギザガメと同じくらいの威力だな」
『テントだっチュか。あれ、刺されると痛いっチュよねぇ。前にお尻刺されて、2日間お尻が腫れて、とっても痛くて、座れなかったっチュよ。それにギザガメも、危険だったっチュ。仲間が噛みつき攻撃を受けて、急いで助けたけど、いっぱい骨折して、なかなか起きられなかったっチュ』
『でも、きをつけてたおして、からをとってたべると、とってもおいしいっぴっ。ギザガメも、まじゅうがたべのこしたやつ、みんなでたべて、とってもおいしかったっぴっ』
『そうだっチュよねぇ』
テントとは、てんとう虫に似ている昆虫魔獣なのだが。お尻に針を持っていて、その針で攻撃してくる、結構凶暴な魔獣だ。大きさはカブトムシくらいだな。
ギザガメは、ワニガメと似ているカメ魔獣で。大きさは、Fランクのダンジョンの場合は、ワニガメの半分くらいだ。これもランクが上がるごとに、どんどん大きくなり、攻撃力も上がってくる。
『カズキ、サリーは食べられるっチュか?』
「ああ。お尻の針を根本からとって、カリカリに焼くと、とても美味しくなるぞ」
『う~ん、食べてみたいっチュね』
『ぼくもっぴっ』
「分かった。じゃあ、もう少しあの動きを勉強したら……」
『カズキ、オレ、戦いたいっチュ!!』
『ぼくもっぴっ!!』
「は?」
『どのくらいの毒か、分かったっチュ。どれくらいの挟み攻撃かも分かったっチュ。美味しいのも分かったっチュ。だからオレ、戦ってみたいっチュ。それで自分で倒して、食べてみたいっチュ』
『ぼくもっぴっ!!』
『オレ、強い魔獣は初めてだけど、前に住んでたダンジョンでは時々、いろいろな魔獣と戦ってたっチュ。だから、戦うのは初めてじゃないっチュよ』
『ぼくは、ミミズーとたたかったっぴっ!!』
ミミズーはどうなんだ? ミニズーとは、ミミズに似ている、害のない魔獣だ。
『カズキ、オレとフェリックス頑張るっチュ。だから最初は見ててほしいっチュ!! これからきっと、強い魔獣といっぱい戦うっチュよ。だから頑張って、戦ってみたいっチュ』
『ぼくも、がんばるっぴっ』
『お願いしますっチュ!!』
『おねがいしますっぴっ!!』
それはそうか。いくら弱いと言われていても、アーチーとフェリックスはダンジョンで暮らしていたんだ。魔獣と絶対に戦わない、なんてことがあるわけなかった。自分のため、仲間のため、家のため。戦うことはいっぱいあっただろう。
そして今は、最近の体力作りに攻撃の練習と、頑張っていたからな。戦ってたみたい、と思ったってところか。
アーチーとフェリックスが、気合いを入れた目でオレを見てくる。まぁ、危ないと思ったら、俺がすぐに間に入り、助ければ問題はないか。
「分かった。だが、危ないと思ったら、俺がすぐに倒すからな。それにあまり時間がかかっても、俺が倒すからな」
『やったっーチュ!! ありがとうっチュ!!』
『やった、やったっぴっ!!』
『フェリックス、頑張るっチュよ!!』
『うん、ぴっ!!』
こうして俺は、初めて2匹の戦闘を見守る事になった。
『カズキ、あれは誰っチュか?』
『はじめてみるっぴっ』
「名前はサリー。昆虫魔獣だぞ。とっ……」
草むらから現れたサリーが、俺達の方へ突進して来たため、俺は急いでブザーを鳴らした。すぐに俺の足を登り、飛び。ポケットの中に避難したアーチーとフェリックス。よしよしと思いながら、俺もサリーから距離を取る。
そうして睨み合う俺達とサリー。サリー……。大きさはうさぎと同じくらい、サソリに似ている昆虫魔獣で。これまたサソリと同じ、しっぽで攻撃してきて、毒を注入してくる。
ただ、サリーの中にもいくつか種類があって、名もそれぞれ違うが。Eランクのダンジョンにいるただのサリーは、そこまで毒の力は強くないから、命を落とすことはない。1日痛みが続いて、刺された部分が少々腫れるくらいだ。
そのせいかは分からないが、Eランクのサリーの主な攻撃は、ハサミによる攻撃で。こちらは少々注意が必要だ。指を挟まれると、切断まではいかないが、骨折する可能性がある。
そしてサリーの力は、Cランクのダンジョンにいるサリーから急激に上がり始め。Bランクダンジョンになると、刺す攻撃と挟む攻撃以外に、魔法での攻撃もしてくるように。
もちろん刺すと挟む攻撃も、レベルが上がり、命にも関わってくるので、本当に注意が必要だ。
と、いう説明を、時々こちらに向かって突進してくるサリーを避けながら、にアーチーとフェリックスに説明してやれば。
『危険っチュね』
『きけん、きけんっぴっ!!』
と、ちゃんと警戒してくれた。
まだ試験を受けていないため、まだFランクだが。まだFランクプレイヤーだった時の俺でも、サリーを倒すことは何でもなかったからな。すぐに倒すことはできるが。サリーがどんな動きをするのか、勉強してもらおうと思い。俺は何度もサリーの突進を避けた。
と、少しして、アーチーとフェリックスが俺に質問をして来た。
『いろいろサリーいるの、分かったっチュ。ダンジョンの強さでも違うの分かったっチュ。でも、今ここにいるあのサリーと、同じくらいの毒で攻撃する魔獣。俺達が住んでいたダンジョンにはいたっチュか? 比べたら、よく分かるかもっチュ』
なるほど比べれば、どれだけの毒か分かりやすいか。ちなみに魔獣によっては、Fランクのダンジョンにいる魔獣の方が、強い毒を持っている場合もある。
「そうだな……。テントと同じくらいの毒だな。ついでにいうと、あの挟み攻撃は、お前達が住んでいたダンジョンだと、ギザガメと同じくらいの威力だな」
『テントだっチュか。あれ、刺されると痛いっチュよねぇ。前にお尻刺されて、2日間お尻が腫れて、とっても痛くて、座れなかったっチュよ。それにギザガメも、危険だったっチュ。仲間が噛みつき攻撃を受けて、急いで助けたけど、いっぱい骨折して、なかなか起きられなかったっチュ』
『でも、きをつけてたおして、からをとってたべると、とってもおいしいっぴっ。ギザガメも、まじゅうがたべのこしたやつ、みんなでたべて、とってもおいしかったっぴっ』
『そうだっチュよねぇ』
テントとは、てんとう虫に似ている昆虫魔獣なのだが。お尻に針を持っていて、その針で攻撃してくる、結構凶暴な魔獣だ。大きさはカブトムシくらいだな。
ギザガメは、ワニガメと似ているカメ魔獣で。大きさは、Fランクのダンジョンの場合は、ワニガメの半分くらいだ。これもランクが上がるごとに、どんどん大きくなり、攻撃力も上がってくる。
『カズキ、サリーは食べられるっチュか?』
「ああ。お尻の針を根本からとって、カリカリに焼くと、とても美味しくなるぞ」
『う~ん、食べてみたいっチュね』
『ぼくもっぴっ』
「分かった。じゃあ、もう少しあの動きを勉強したら……」
『カズキ、オレ、戦いたいっチュ!!』
『ぼくもっぴっ!!』
「は?」
『どのくらいの毒か、分かったっチュ。どれくらいの挟み攻撃かも分かったっチュ。美味しいのも分かったっチュ。だからオレ、戦ってみたいっチュ。それで自分で倒して、食べてみたいっチュ』
『ぼくもっぴっ!!』
『オレ、強い魔獣は初めてだけど、前に住んでたダンジョンでは時々、いろいろな魔獣と戦ってたっチュ。だから、戦うのは初めてじゃないっチュよ』
『ぼくは、ミミズーとたたかったっぴっ!!』
ミミズーはどうなんだ? ミニズーとは、ミミズに似ている、害のない魔獣だ。
『カズキ、オレとフェリックス頑張るっチュ。だから最初は見ててほしいっチュ!! これからきっと、強い魔獣といっぱい戦うっチュよ。だから頑張って、戦ってみたいっチュ』
『ぼくも、がんばるっぴっ』
『お願いしますっチュ!!』
『おねがいしますっぴっ!!』
それはそうか。いくら弱いと言われていても、アーチーとフェリックスはダンジョンで暮らしていたんだ。魔獣と絶対に戦わない、なんてことがあるわけなかった。自分のため、仲間のため、家のため。戦うことはいっぱいあっただろう。
そして今は、最近の体力作りに攻撃の練習と、頑張っていたからな。戦ってたみたい、と思ったってところか。
アーチーとフェリックスが、気合いを入れた目でオレを見てくる。まぁ、危ないと思ったら、俺がすぐに間に入り、助ければ問題はないか。
「分かった。だが、危ないと思ったら、俺がすぐに倒すからな。それにあまり時間がかかっても、俺が倒すからな」
『やったっーチュ!! ありがとうっチュ!!』
『やった、やったっぴっ!!』
『フェリックス、頑張るっチュよ!!』
『うん、ぴっ!!』
こうして俺は、初めて2匹の戦闘を見守る事になった。
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2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
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