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69話 ぼくたちは、あんぜんで、おなかもあんぜんっぴっ
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「最悪だわ!!」
「あ~、これは僕も予想外だ」
『カズキ!! あいつっチュ!! ダメダメで危険な人間っチュ!!』
『ダメダメっぴっ!! たいへんっぴっ!! カズキ、おにいちゃん、きけんっぴっ!!』
「アーチー、フェリックス、分かってるから、そんなに身を乗り出さないでくれ。落ちたら危ないだろう。俺も見てるんだから。それよりも今はウエストポーチの中に、しっかりと入っていてくれ、蓋を閉じるぞ。じゃないとこの前みたいに、無理やり触ってこようとするかもしれないからな」
『カズキ、気をつけるっチュ!! あいつは魔獣よりも危険っチュ!!』
『まじゅう、あんぜんっぴっ!!』
『フェリックス! しっかり隠れるっチュよ!! 中で静かにお話ししるっチュ!! それでおもちゃと、カズキクッキーもあるから大丈夫っチュ』
『うん、ぴっ!! ぼくたちは、あんぜんで、おなかもあんぜんっぴっ!!』
『後はカズキにお任せっチュ!!』
アーチーとフェリックスがしっかりと、ウエストポーチの中に隠れたのを確認すると。俺は蓋を閉めて、向こうの様子を伺う。
というか、魔獣は安全じゃないし、おもちゃやクッキーだってな。安全でお腹も安全って。今は少し静かにしててくれ。2匹とも、本当に危険と思っているのか?
何でアーチーとフェリックスが危険と言い、姉さん達が最悪だ、予想外だ、と言っているのか。それは俺達の後方に、面倒な人物が現れたからだ。
そう、以前ダンジョンで、アーチーとフェリックスを無理やり触ってこようとした、あの厚化粧女と、その仲間達のパーティーが現れたんだ。
話しは少し前に戻り。俺達がやって来たのは、この洞窟のダンジョン内で、1番空間が広い場所だった。
ダンジョン内にはいくつか、こういった空間があるのだが。この1番広い空間に、姉さん達が欲しい素材があったため。今回の最後の採取場所として、この空間へ来たんだ。
入り口から結構遠い場所にあるから、帰りの事を考えると、あまり長く素材採取はできなけれど。それでも得られる素材は多いからな。俺もここに来るのを、とても楽しみにしていて。着いてからすぐに、俺達は素材採取を始めた。
が、得られる素材が多いからなのか、何故かここには多くの罠があり。少し歩くたびに、罠があるかないか、必ず確認しないとダメで、ちょっとでも確認を怠ると、大変な事になる。
そして今の俺のレベルでは……。前世の俺だったらこれくらいの罠、どうって事なかったのだが。今はほんの少し、分かりにくい罠を確認できる程度で。優也さんに手伝ってもらいながらの確認しかできず。
しかも下手をしたら、何か罠を発動させてしまう恐れもあったから。アーチーとフェリックスには、さらにしっかりとポケットの中に入ってもらい、作業をする事に。
ちなみに姉さんだけど。今回採取しに来た素材は、協会に関係なく。姉さん個人が、どうしても欲しい素材だって事で。素材がしっかり集まるまで、俺にかまってられるかと。優也さんに俺を押し付け、自分だけで素材採取を始めた。洞窟の壁を破壊しながら……。
俺も優也さんがいないと、素材採取どころではなかったから、俺の相手をしてくれている優也さんには感謝だけど。彼氏に面倒な人間を押し付けるってどうなんだ?
それに、戦闘ではしょうがないが、個人的な事で、ダンジョンの破壊行動は、なるべくするなって言われているのに。そんなに壁を破壊して、また怒られるぞ。協会からだけじゃなく、父さんと母さんにも。
そうそう、戦闘ではしょうがないと言ったけど。さっきダイアウルフの戦闘の時、優也さんが姉さんに注意しただろう?
それは姉さんが、Bランクのダンジョンの魔獣くらいなら、他に被害を出さないで倒せるのに。面倒だからと大技を使って魔獣を倒し、ダンジョンを破壊するため、毎回協会から注意を受けるからだ。
と、こんな感じで、俺達はそれぞれ、自分に必要な素材採取を進めていた。いやぁ、本当に、FランクEランクダンジョンと違い、レベルの高い素材ばかりで。俺はマジックバックに、時間の許す限り、詰め込んで帰ることに。
アーチーとフェリックスにも、使える素材もあったしな。面白いおもちゃを作ってやれたり、料理に使えたりいろいろな。
そうしてこの空間へ来てから2時間。かなりの素材が集まったところで、姉さんがある物を発見する事に。そのことを協会へ知らせている間に、俺は安全な場所で、帰る準備をする事に。
普通に歩いて帰れば、まだまだ時間には余裕があるが。来た時のように、どんな魔獣と出くわすか分からないからな。少しでも帰るまでに、できることをしておかないと。
こうして姉さん達の協会への報告が終わる頃、俺の帰りの準備も終わり。最後に姉さんと優也さんが、一応洞窟内に何か問題がないかを確認。
そうして、何も問題がなかったため、さぁ、帰ろうと、荷物を持とうとした時。最悪な出来事が起きた。そう、それがあの厚化粧女達だ。
最初に入って来た人物を見て。俺はどこかで、見たことのある顔だなと思ったんだけど。姉さんはすぐに、「げっ」と言い。優也さんも「おいおい」と言って。すぐに携帯端末で、ダンジョンの情報について見始めたんだ。
その間にぞろぞろ中へ入ってくる人達。そうして最後に入って来た人間を見て、俺も思わず声をあげそうになった。
『あっ チュ!!』
『あ、ぴっ!!』
アーチーとフェリックスは声を出していたけど。そして姉さん達の言葉だった。
「最悪だわ!!」
「あ~、これは僕も予想外だ」
「あ~、これは僕も予想外だ」
『カズキ!! あいつっチュ!! ダメダメで危険な人間っチュ!!』
『ダメダメっぴっ!! たいへんっぴっ!! カズキ、おにいちゃん、きけんっぴっ!!』
「アーチー、フェリックス、分かってるから、そんなに身を乗り出さないでくれ。落ちたら危ないだろう。俺も見てるんだから。それよりも今はウエストポーチの中に、しっかりと入っていてくれ、蓋を閉じるぞ。じゃないとこの前みたいに、無理やり触ってこようとするかもしれないからな」
『カズキ、気をつけるっチュ!! あいつは魔獣よりも危険っチュ!!』
『まじゅう、あんぜんっぴっ!!』
『フェリックス! しっかり隠れるっチュよ!! 中で静かにお話ししるっチュ!! それでおもちゃと、カズキクッキーもあるから大丈夫っチュ』
『うん、ぴっ!! ぼくたちは、あんぜんで、おなかもあんぜんっぴっ!!』
『後はカズキにお任せっチュ!!』
アーチーとフェリックスがしっかりと、ウエストポーチの中に隠れたのを確認すると。俺は蓋を閉めて、向こうの様子を伺う。
というか、魔獣は安全じゃないし、おもちゃやクッキーだってな。安全でお腹も安全って。今は少し静かにしててくれ。2匹とも、本当に危険と思っているのか?
何でアーチーとフェリックスが危険と言い、姉さん達が最悪だ、予想外だ、と言っているのか。それは俺達の後方に、面倒な人物が現れたからだ。
そう、以前ダンジョンで、アーチーとフェリックスを無理やり触ってこようとした、あの厚化粧女と、その仲間達のパーティーが現れたんだ。
話しは少し前に戻り。俺達がやって来たのは、この洞窟のダンジョン内で、1番空間が広い場所だった。
ダンジョン内にはいくつか、こういった空間があるのだが。この1番広い空間に、姉さん達が欲しい素材があったため。今回の最後の採取場所として、この空間へ来たんだ。
入り口から結構遠い場所にあるから、帰りの事を考えると、あまり長く素材採取はできなけれど。それでも得られる素材は多いからな。俺もここに来るのを、とても楽しみにしていて。着いてからすぐに、俺達は素材採取を始めた。
が、得られる素材が多いからなのか、何故かここには多くの罠があり。少し歩くたびに、罠があるかないか、必ず確認しないとダメで、ちょっとでも確認を怠ると、大変な事になる。
そして今の俺のレベルでは……。前世の俺だったらこれくらいの罠、どうって事なかったのだが。今はほんの少し、分かりにくい罠を確認できる程度で。優也さんに手伝ってもらいながらの確認しかできず。
しかも下手をしたら、何か罠を発動させてしまう恐れもあったから。アーチーとフェリックスには、さらにしっかりとポケットの中に入ってもらい、作業をする事に。
ちなみに姉さんだけど。今回採取しに来た素材は、協会に関係なく。姉さん個人が、どうしても欲しい素材だって事で。素材がしっかり集まるまで、俺にかまってられるかと。優也さんに俺を押し付け、自分だけで素材採取を始めた。洞窟の壁を破壊しながら……。
俺も優也さんがいないと、素材採取どころではなかったから、俺の相手をしてくれている優也さんには感謝だけど。彼氏に面倒な人間を押し付けるってどうなんだ?
それに、戦闘ではしょうがないが、個人的な事で、ダンジョンの破壊行動は、なるべくするなって言われているのに。そんなに壁を破壊して、また怒られるぞ。協会からだけじゃなく、父さんと母さんにも。
そうそう、戦闘ではしょうがないと言ったけど。さっきダイアウルフの戦闘の時、優也さんが姉さんに注意しただろう?
それは姉さんが、Bランクのダンジョンの魔獣くらいなら、他に被害を出さないで倒せるのに。面倒だからと大技を使って魔獣を倒し、ダンジョンを破壊するため、毎回協会から注意を受けるからだ。
と、こんな感じで、俺達はそれぞれ、自分に必要な素材採取を進めていた。いやぁ、本当に、FランクEランクダンジョンと違い、レベルの高い素材ばかりで。俺はマジックバックに、時間の許す限り、詰め込んで帰ることに。
アーチーとフェリックスにも、使える素材もあったしな。面白いおもちゃを作ってやれたり、料理に使えたりいろいろな。
そうしてこの空間へ来てから2時間。かなりの素材が集まったところで、姉さんがある物を発見する事に。そのことを協会へ知らせている間に、俺は安全な場所で、帰る準備をする事に。
普通に歩いて帰れば、まだまだ時間には余裕があるが。来た時のように、どんな魔獣と出くわすか分からないからな。少しでも帰るまでに、できることをしておかないと。
こうして姉さん達の協会への報告が終わる頃、俺の帰りの準備も終わり。最後に姉さんと優也さんが、一応洞窟内に何か問題がないかを確認。
そうして、何も問題がなかったため、さぁ、帰ろうと、荷物を持とうとした時。最悪な出来事が起きた。そう、それがあの厚化粧女達だ。
最初に入って来た人物を見て。俺はどこかで、見たことのある顔だなと思ったんだけど。姉さんはすぐに、「げっ」と言い。優也さんも「おいおい」と言って。すぐに携帯端末で、ダンジョンの情報について見始めたんだ。
その間にぞろぞろ中へ入ってくる人達。そうして最後に入って来た人間を見て、俺も思わず声をあげそうになった。
『あっ チュ!!』
『あ、ぴっ!!』
アーチーとフェリックスは声を出していたけど。そして姉さん達の言葉だった。
「最悪だわ!!」
「あ~、これは僕も予想外だ」
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