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266.ついにディアブナスの本体に接近

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 また進み始めてすぐでした。誰かが僕の洋服を引っ張って、せっかく近づいたディアブナスからちょっと離れたんだ。そしてさっきまで僕がいた場所には人型の炎が。ん? よく見たらどこかで見たことがあるような?

 そう思った時、ユイゴさんとアーティストさんが、その炎の人型の切り掛かりました。黒い水溜まりに触れないように、僕が綺麗にした地面を使いながら、どんどん攻撃します。

『ディアブナス様! 何とかこれで!』

 コレイションの声が。相変わらずディアブナスの真後ろにいるのか、コレイションの姿は見えなかったけど。この炎の人型、もしかしてコレイションを包んでいたあの人型の炎? 

「しゅのー、もにゃもにゃ、これいしょ?」

『ああそうだ。あいつが炎だけをこちらに向けてきたのだ』

 僕の洋服を引っ張って、助けてくれたのはスノーラでした。そしてやっぱり! もう、面倒臭いことするね。今のままだと僕はディアブナスの所にいけないし。
 それに水溜まりは僕の周りと真っ直ぐに進むために消していたから、ユイゴさん達は炎を攻撃すると、毎回綺麗にした地面に戻って。しかも狭い範囲だから、順番にしかも攻撃できていない。もう少し色々な場所の水溜まり消した方が良いね。

 僕は周りの水溜まりを消していきます。あっちを消してこっちを消して、ついでにダイルさん達の所の水溜まりも少し消して。少ししたらユイゴさん達が同時に攻撃を始めました。うんうん、この調子。
 予定ではもっとディアブナスに近づいていたはずだけど、ここまで来て危ない事はあんまりしたくなもん。だって無理に消していって、また何か起こったら?

 周りの水溜まりをけっこう消す事ができたら、ユイゴさん達が炎の人型を横に押し始めました。それを確認して、さっきの場所まで連れて行ってくれたスノーラ。僕ははたくの再開です。ちょっと中断したから頑張らなくちゃ。

「たいっ!」

 パシッ!!

「どんどんけしゅ!」

 パシッ!!

「あとしゅこち!」

 パシッ!!

『レン! 危ない!!』

『パシッ!!なの!』

『僕も一緒に!』

『僕は奴の邪魔してこよう!』

 いつの間にか僕の近くに、ドラゴンお父さん達の攻撃をしのいだ、ディアブナスの本体が近づいてきていて、スノーラも止めてくれいたんだけど、ルリとアイス、ドラちゃんがハリセンで攻撃して止めてくれました。
 それからブローはディアブナスの本体の方に飛んで行って、目の周りを飛んだ後、目隠し見たいに目の所に黒いモヤモヤが出て。

『気配で分かるって言っても、今のディアブナスには見えないのは大変なはず』

 ブローの考えた事は当たっているみたい。目が見えなくなったら、ディアブナスの本体の攻撃が、みんなを狙わないで色々な場所を攻撃始めました。誰も居ない所にも攻撃するんだよ。ヒュルルルルって、途中で消えちゃう攻撃もあるし。

 みんなありがとう!! 僕頑張る!! さらに進む僕。慣れてきたのか、最初も思っていたよりも早く水溜まりを消せていたけど、今はほぼ一瞬で消すことができるようになりました。少し止められた時間を巻き返したよ。

 そしてついに、僕はディアブナスから後1歩の所に到着しました。最初は弱っているディアブナスに何も感じなかったんだけど、近づくにつれて、どんどんディアブナスの圧を感じるようになって、途中で何回か座っちゃいそうに。
 でもスノーラが支えてくれて、ルリ達も頑張ってくれて、ここまで来る事が出来ました。

『レン、これからお前はディアブナスを攻撃することになる。本当なら直接触って欲しくはないが、おそらく今の攻撃方法が1番効果があるだろう。もし何かを少しでも感じたらすぐにはたくのを止めるのだぞ。我が直ぐにお前を連れて離れるからな』

「うん!!」

『ルリ、お前達もだ。攻撃でレンを助けてくれるのはありがたいが、すぐに離れられるように、我に乗って攻撃するか、レンの肩、頭に乗って攻撃を。ドラは我の隣に』

『分かった!!』

『了解なの!!』

『じゃあ僕はここから攻撃!』

『僕一応もう1回、目隠ししてくるよ』

 ブローが飛んでいって、さらに濃い黒色のモヤモヤを、ディアブナスの目の所に出しました。そしてルリ達は僕の肩に乗って、ドラちゃんはスノーラの隣に。ブローが戻って来たのを確認したら、僕は周りの水溜まりを広めにしっかりと消して。

 その時でした。グギャアァァァ!!という声が聞こえたと思ったら、次は。

『ぐあぁぁぁっ!!』

 って声が聞こえて。見たら炎の人型が真っ二つに切られていました。切られた人型が、切られた部分から消え始めて。ユイゴさん達がやったんだよ。そしてもう1つの声は。

『コレイションが倒れた』

 え? 本当! さっきこっちにいたドラゴンお父さん、いつの間にかコレイションの方に戻っていて、今コレイションを倒したって。完璧にではないけれど、かなりのダメージを与えたみたいで、たぶんもう立つ事はできないんじゃないかって。

 さっと見に行くブロー。横から見て『ああ』って言って戻ってきました。どんな状態か詳しく聞きたかったけど、僕は今こっちの集中しないとね。だってみんながそれぞれやれる事をやったんだもん。最後は僕がしっかり、ディアブナスを消す事はできなくても止めるよ。

 僕はディアブナスの前に立って、フンッと気合を入れます。ここまで長かった。でもあと少し。

「でぃにゃ、ちょめりゅ! しじゅかにふいんしゃれりゅ!!」

 僕は思いっきり手を振り上げました。
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