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38話 見えない存在による攻撃
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その後、協会に集まっていた魔獣達の治療は夕方まで続き、後から運ばれてきた魔獣達の治療もすると。完璧に治療を終えたのは、夜の19時過ぎだった。
また、調査はまだ行われているけれど、今回の事件で死亡者は0ということで。契約している魔獣が1匹も、家族と離れることがないと分かってホッとしたよ。もちろん魔獣の方にも死亡魔獣はなく、本当に良かった。
そして治療を終えた俺達といえば、みんながみんなグッタリとしていて。片付けは今日の片付け担当の人達がやってくれると言うので。俺達と晴翔は先に上がらせてもらう事に。
教会は基本、休みなく開いているが、受付は朝6時から夜19時までで、それ以外の時間は緊急窓口が開いている。そのため俺達が協会のロビーに戻ると、昼間の賑わいはなく、受付に深夜担当の職員がいるだけだった。
が、急にエレベーターからたくさんの人達が降りてきて。何だと思ったら、みんな治療した魔獣達の家族だった。
治療の時、裕子さんが俺の言ったことを伝えてくれて、聞き取りが終わったプレイヤーから、俺達の所へ来てくれたんだけど。何せ忙しかったもんで、全然顔を覚えていなかったんだよ。だから最初誰だか分からなかった。
そしてプレイヤー達が、何故来たのかと思ったら、俺と晴翔にお礼をしに来てくれたんだ。みんな家族の魔獣を大切にしていて、あんなに怖がっていた魔獣達を初めて見たらしく。
本当は近くに居てあげたかったのに、どうしても離れなくちゃいけなくて。みんなとても心配していたらしい。
でも急いで聞き取りを終えて、魔獣達に所へ来てみてば、魔獣達は楽しそうにしていて。みんなそれに驚いたと。
実はあのブーちゃんの楽しいことを考えるやつ。あれが思った以上に力を発揮して。傷を治した魔獣達が俺の方へ来ると、先に俺の治療を受けていた子魔獣達が、ブーちゃんや自分達の話しをして。それを聞いた魔獣達は同じように楽しいことを考えるように。
そうしてあれだけ怖がって暗くなっていた魔獣達は、家族が来るまでにかなり元気になり、家族が来た途端、何が食べたい!! とおねだりするまでになっていたんだよ。
俺が言ったことで、さらに心配していたプレイヤーはこの状態に驚き、第一声が、大丈夫か? とか、心配したぞ、なんて言葉をかける前に。あ、ああ、じゃあ買って帰るか、だった。
まぁ、それだけ元気になったっていうことだから、それは良かったんだけど。プレイヤー達には、心配かけるようんことを言っていたのに、あまりに違う状況で、少々申し訳なかった。でもちゃんとその時の状況を伝えておくことは大切だからな。
プレイヤー達からお礼を言われた俺は、俺じゃなくブーちゃん達にお礼を言ってやってほしいと言い。お礼を言われたブーちゃん達は、うんうんと嬉しそうに頷いていたぞ。
その後すぐに協会を出た俺達は、商店街へ直行。頑張ってくれたブーちゃん達に、それぞれが大好きなご飯とお菓子を買ってあげ。晴翔とは明日の予定を話し合った後、商店街で別れた。
そして次の日の今現在、俺達は明日の配信の準備をしている。本当は、魔獣達の好きな遊びをしっかり知ろう、という配信をしようと思っていたんだけど。こういう事件が起こっちゃうとな。
今回の件、父さん達や高プレイヤー達が総出で、全国のダンジョンを調べたけれど、結局異常は見つからず。問題があったダンジョン以外は通常通り朝から開かれる事に。
問題のダンジョンは、有害な霧が発生したためと理由を付けて、当分の間入場不可になった。ダンジョンでは時々有害な物や霧が発生することがあるため、いつもの事だと皆気にする事はないからだ。
それで、もちろん問題のことは言わなけれど、みんながダンジョンに入った時に何かが起来て、自分や契約魔獣が怪我をしてしまった場合、少しでも回復ができるように、ポーションの配信をしようって事になったんだ。
「それにしてもおかしな話しだよな」
「ああ、同じような能力を持っている魔獣はいるけどな」
「最後まで、まったく姿が見えないなんて」
「そんな魔獣知らないよな。確かに今知られている魔獣の中には、少しの間なら姿を消せる奴もいるけど、あれはC級の魔獣で、そんなに力はないからな」
「となると新種の強い魔 獣が現れたか、それとももともと力のある魔獣が、新たな力を得たか」
「他にも何か、まったく俺達が考えつかないような事が起きたか」
「何にしろ、ポーションはきちんと準備しておいた方が良い。俺達もダンジョンに入るからな」
今日の午前中、康伸叔父さんから電話がきて、昨日起こったことについて、少しだけ教えてくれたんだけど。どうにもおかしな事が現場では起きていた。
昨日襲われたプレイヤー達と魔獣達全員が、襲ってきた相手を、まったく見なかったらしんだ。まったく完璧にだぞ?
確かにC級の魔獣で、姿を消す事ができる魔獣がいる。ディサリオンという魔獣で、カメレオンのように、自分に体の色を周りの色と同じように変える事ができ、擬態することができるんだ。姿もカメレオンに似ている。
が、そのディサリオンは、ずっと姿を消していることはできず、時間が経てば姿をきちんと確認できるし。
もしも色を消すんじゃなく、攻撃のスピードが早過ぎて、姿が見えないのだとしても。どちらにしろディサピオンは、そこまで早くは動けないから。おそらくみんなを襲ったのは、ディサピオンじゃないはずだ。
ただそうなると、そこまで攻撃的な、姿を消す魔獣がいるのかってことになるけど。今現在見つかっていないから、新種か。今いる魔獣の中で、そういう能力を使える奴が出てきたか。それとも俺たちの知らないところで、何かが起こっているのか……。
どんな理由にしろ、これからダンジョンに入るには、それ相応の準備をしていった方が良いだろう。攻撃されて、ラビ達が怪我をしてしまった場合、すぐに治療してやるためにもだ。
また、調査はまだ行われているけれど、今回の事件で死亡者は0ということで。契約している魔獣が1匹も、家族と離れることがないと分かってホッとしたよ。もちろん魔獣の方にも死亡魔獣はなく、本当に良かった。
そして治療を終えた俺達といえば、みんながみんなグッタリとしていて。片付けは今日の片付け担当の人達がやってくれると言うので。俺達と晴翔は先に上がらせてもらう事に。
教会は基本、休みなく開いているが、受付は朝6時から夜19時までで、それ以外の時間は緊急窓口が開いている。そのため俺達が協会のロビーに戻ると、昼間の賑わいはなく、受付に深夜担当の職員がいるだけだった。
が、急にエレベーターからたくさんの人達が降りてきて。何だと思ったら、みんな治療した魔獣達の家族だった。
治療の時、裕子さんが俺の言ったことを伝えてくれて、聞き取りが終わったプレイヤーから、俺達の所へ来てくれたんだけど。何せ忙しかったもんで、全然顔を覚えていなかったんだよ。だから最初誰だか分からなかった。
そしてプレイヤー達が、何故来たのかと思ったら、俺と晴翔にお礼をしに来てくれたんだ。みんな家族の魔獣を大切にしていて、あんなに怖がっていた魔獣達を初めて見たらしく。
本当は近くに居てあげたかったのに、どうしても離れなくちゃいけなくて。みんなとても心配していたらしい。
でも急いで聞き取りを終えて、魔獣達に所へ来てみてば、魔獣達は楽しそうにしていて。みんなそれに驚いたと。
実はあのブーちゃんの楽しいことを考えるやつ。あれが思った以上に力を発揮して。傷を治した魔獣達が俺の方へ来ると、先に俺の治療を受けていた子魔獣達が、ブーちゃんや自分達の話しをして。それを聞いた魔獣達は同じように楽しいことを考えるように。
そうしてあれだけ怖がって暗くなっていた魔獣達は、家族が来るまでにかなり元気になり、家族が来た途端、何が食べたい!! とおねだりするまでになっていたんだよ。
俺が言ったことで、さらに心配していたプレイヤーはこの状態に驚き、第一声が、大丈夫か? とか、心配したぞ、なんて言葉をかける前に。あ、ああ、じゃあ買って帰るか、だった。
まぁ、それだけ元気になったっていうことだから、それは良かったんだけど。プレイヤー達には、心配かけるようんことを言っていたのに、あまりに違う状況で、少々申し訳なかった。でもちゃんとその時の状況を伝えておくことは大切だからな。
プレイヤー達からお礼を言われた俺は、俺じゃなくブーちゃん達にお礼を言ってやってほしいと言い。お礼を言われたブーちゃん達は、うんうんと嬉しそうに頷いていたぞ。
その後すぐに協会を出た俺達は、商店街へ直行。頑張ってくれたブーちゃん達に、それぞれが大好きなご飯とお菓子を買ってあげ。晴翔とは明日の予定を話し合った後、商店街で別れた。
そして次の日の今現在、俺達は明日の配信の準備をしている。本当は、魔獣達の好きな遊びをしっかり知ろう、という配信をしようと思っていたんだけど。こういう事件が起こっちゃうとな。
今回の件、父さん達や高プレイヤー達が総出で、全国のダンジョンを調べたけれど、結局異常は見つからず。問題があったダンジョン以外は通常通り朝から開かれる事に。
問題のダンジョンは、有害な霧が発生したためと理由を付けて、当分の間入場不可になった。ダンジョンでは時々有害な物や霧が発生することがあるため、いつもの事だと皆気にする事はないからだ。
それで、もちろん問題のことは言わなけれど、みんながダンジョンに入った時に何かが起来て、自分や契約魔獣が怪我をしてしまった場合、少しでも回復ができるように、ポーションの配信をしようって事になったんだ。
「それにしてもおかしな話しだよな」
「ああ、同じような能力を持っている魔獣はいるけどな」
「最後まで、まったく姿が見えないなんて」
「そんな魔獣知らないよな。確かに今知られている魔獣の中には、少しの間なら姿を消せる奴もいるけど、あれはC級の魔獣で、そんなに力はないからな」
「となると新種の強い魔 獣が現れたか、それとももともと力のある魔獣が、新たな力を得たか」
「他にも何か、まったく俺達が考えつかないような事が起きたか」
「何にしろ、ポーションはきちんと準備しておいた方が良い。俺達もダンジョンに入るからな」
今日の午前中、康伸叔父さんから電話がきて、昨日起こったことについて、少しだけ教えてくれたんだけど。どうにもおかしな事が現場では起きていた。
昨日襲われたプレイヤー達と魔獣達全員が、襲ってきた相手を、まったく見なかったらしんだ。まったく完璧にだぞ?
確かにC級の魔獣で、姿を消す事ができる魔獣がいる。ディサリオンという魔獣で、カメレオンのように、自分に体の色を周りの色と同じように変える事ができ、擬態することができるんだ。姿もカメレオンに似ている。
が、そのディサリオンは、ずっと姿を消していることはできず、時間が経てば姿をきちんと確認できるし。
もしも色を消すんじゃなく、攻撃のスピードが早過ぎて、姿が見えないのだとしても。どちらにしろディサピオンは、そこまで早くは動けないから。おそらくみんなを襲ったのは、ディサピオンじゃないはずだ。
ただそうなると、そこまで攻撃的な、姿を消す魔獣がいるのかってことになるけど。今現在見つかっていないから、新種か。今いる魔獣の中で、そういう能力を使える奴が出てきたか。それとも俺たちの知らないところで、何かが起こっているのか……。
どんな理由にしろ、これからダンジョンに入るには、それ相応の準備をしていった方が良いだろう。攻撃されて、ラビ達が怪我をしてしまった場合、すぐに治療してやるためにもだ。
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