57 / 111
57話 アトリエ・ギラギラ
しおりを挟む
「いやぁ、昨日は凄かったな」
「本当だよ。あんなにみんな喜んでくれるなんてな」
「だから言ったろ? みんなそんなに手の込んだ高い物じゃなくても、喜んでくらるってさ」
「ラビ達の、あんな子供のイタズラみたいな物まで喜んでたぞ? プレゼントって言っておいてなんだけど、あんな鼻やしっぽやらをくっ付けたので良いのかね。ププちゃんなんて顔、ただの楕円形だったんだぞ」
「クククッ、俺達やラビ達みたいに、色々な物が出たり引っ込んだりしてないもんな。ツルツルプヨプヨたから、何か形を形成してくれないと、確かにただの楕円形だわ」
「あれだけじゃちょっとだから、裏に俺達のチャンネル名と、丸の中にラビ達の顔写真でも付けておこうかなって」
「そうだな。じゃあ帰ったらやろう。まずは絵の具を買いに行かないと」
「まったく、よく全部使いきったよ」
昨日の配信は、プレゼントを発表し終わってからも、視聴者さんの盛り上がりが止まらなくて。配信時間を30分延長する事になった。
そして今朝あげた、昨日の配信のアーカイブへのコメント欄には、コメントが殺到していて。ブーちゃんの緊急配信とまではいかないけど、それくらいの勢いで、今もコメントが増えている。
そして俺達といえば、それからの撮影に使う事もあるだろうし。もしかしたら何かでまたプレゼントを作るかもしれない。というかその前に、ラビ達が遊ぶのには欠かせないものだから、これから絵の具を買いに行くところだ。
絵の具は協会の販売店よりも、そういう絵に関係する物を売っている専門店があるから、そこへ買いに行く。
お店の名前は『アトリエ・ギラギラ』で、お店の外見もギラギラしている。店主の剛健さんがギラギラしたものが好きで、名前も外見もギラギラにしちゃったんだよ。
何も知らずにお店の前を通った人は必ず驚き、何かやばい物でも売ってるお店なんじゃと、急いでお店から遠ざかる。それであとから絵関係のお店だと聞き、2度驚くっていうな。
俺と晴翔が生まれた頃には、もう普通にあったお店だし、何を売っているか知っていたから、いつお店の前を通っても別にって感じだったけど。
母さん達によると、赤ん坊の俺達が初めてお店を見た時は、赤ん坊ながらにかなり驚いていたらしい。見つめたまま固まり、少しすると2人同時にひと言、「ばぶぅ」と言ったって。その時の表情が、何だこれ、と言っているみたいで、みんなで大爆笑したそうだ。
赤ん坊の頃の話しだから、もちろん記憶になんてないけれど、赤ん坊も驚く、それが『アトリエ・ギラギラ』である。
ちなみに、ラビ達が初めて見た時も、いつもは初めての物には、何にでも興味を示すラビ達が、呆然として立ち尽くしていたぞ。あのブーちゃんまでもが目を見開き、口をポカンと開けて固まり。少しの間動かなくなってしまって、俺がおんぶする羽目に。
まぁ、いつもおんぶしてるけど、あの時は固まっていたから、いつもみたいにしっかり背中におぶさってくれなくて、後ろにそのまま落としそうで本当に困ったよ。
クーちゃんはどういう反応をするか。たぶんみんなと同じ反応になると思うけど。もしも、もしもだ、お店の外装に耐えられても。お店の中でも驚く物、じゃなかった。驚くかもしれない人が待っているからな。
「よし、着いたぞ。ここからは歩くからな」
駐車場に着いて5分程歩く。が、あまりのギラギラ具合に、遠くからでもギラギラしているのが分かる。そしてそれを見たクーちゃんは、大丈夫か? 固まらないか? と心配する俺の気持ちも知らないで。ワクワク顔で、早く早くと俺の洋服を引っ張り。
そしてついに、お店の前に着けば。
『かっこいいっ!! すごいっ!! ねぇ、タクパパ、かっこいいっ!! すごいギラギラ!! ぼくだいすき!!』
と、大喜びだった。もしからたらダンジョンから出てきて、色々な物を見て喜んでいたけど。今日が1番かもしれない。
あまりの喜びように、逆にラビ達が引いていた。そんなに喜ぶほど? これが? って感じにな。みんなクーちゃんが驚いて、固まるのを楽しみにしていたんだけどな。まるっきし真逆の反応だった。
「今日はここで買い物をするんだぞ」
『はやくはいろう!! タクパパ、はやく!!』
「分かった分かった」
「凄い反応たな。これなら中に入って、あの人に会っても大丈夫なんじゃないか?」
「俺とお前は初めて会った時、泣いて逃げ出したのにな。まぁ、小さ過ぎて覚えてないけど。ラビ達もせっかく復活しても、また固まってたし」
「そういや俺達の時は、ホワイトタイガーの兜に、ギンギラの鎧を着てたって言ってたよな」
「ラビ達の時はキラービーと、ビックポイズンスネーク。ブーちゃんの時は、たまたまカプリシャスキャットだったな」
「今日は何だろうな?」
「何だろうと、ギラギラだろうさ。さぁ、入ろう」
俺は一応、くーちゃんをしっかり抱っこしてお店の中に入る。と、すぐにクーちゃんがあれ? と言った。
『ギラギラじゃない?』
「はははっ、お店の中は商品がたくさん置いてあるだろう? みんながギラギラだと、商品の色が分からないから、ギラギラじゃないんだ。でも、ギラギラもちゃんといるからな」
『ギ~ラギ~ラ、ギ~ラギ~ラ』
「お前、そんなにギラギラが好きだったのか」
「その声は拓哉と晴翔か?」
話しているとお店の奥から、店主の剛健さんが話しかけてきた。
「はい!! 拓哉と晴翔です!! ラビ達も一緒です!!」
「新しい奴も一緒か!!」
「はい!!」
「そうか。じゃあ固まるか倒れなきゃ良いんだけどな。そっちに行くぞ!!」
そう言った剛健さん。その後にガシャン、ガシャガシャッ!! という音がして。少しすると俺達の方へギラギラが近づいてきた。
『ギラギラ……?』
「本当だよ。あんなにみんな喜んでくれるなんてな」
「だから言ったろ? みんなそんなに手の込んだ高い物じゃなくても、喜んでくらるってさ」
「ラビ達の、あんな子供のイタズラみたいな物まで喜んでたぞ? プレゼントって言っておいてなんだけど、あんな鼻やしっぽやらをくっ付けたので良いのかね。ププちゃんなんて顔、ただの楕円形だったんだぞ」
「クククッ、俺達やラビ達みたいに、色々な物が出たり引っ込んだりしてないもんな。ツルツルプヨプヨたから、何か形を形成してくれないと、確かにただの楕円形だわ」
「あれだけじゃちょっとだから、裏に俺達のチャンネル名と、丸の中にラビ達の顔写真でも付けておこうかなって」
「そうだな。じゃあ帰ったらやろう。まずは絵の具を買いに行かないと」
「まったく、よく全部使いきったよ」
昨日の配信は、プレゼントを発表し終わってからも、視聴者さんの盛り上がりが止まらなくて。配信時間を30分延長する事になった。
そして今朝あげた、昨日の配信のアーカイブへのコメント欄には、コメントが殺到していて。ブーちゃんの緊急配信とまではいかないけど、それくらいの勢いで、今もコメントが増えている。
そして俺達といえば、それからの撮影に使う事もあるだろうし。もしかしたら何かでまたプレゼントを作るかもしれない。というかその前に、ラビ達が遊ぶのには欠かせないものだから、これから絵の具を買いに行くところだ。
絵の具は協会の販売店よりも、そういう絵に関係する物を売っている専門店があるから、そこへ買いに行く。
お店の名前は『アトリエ・ギラギラ』で、お店の外見もギラギラしている。店主の剛健さんがギラギラしたものが好きで、名前も外見もギラギラにしちゃったんだよ。
何も知らずにお店の前を通った人は必ず驚き、何かやばい物でも売ってるお店なんじゃと、急いでお店から遠ざかる。それであとから絵関係のお店だと聞き、2度驚くっていうな。
俺と晴翔が生まれた頃には、もう普通にあったお店だし、何を売っているか知っていたから、いつお店の前を通っても別にって感じだったけど。
母さん達によると、赤ん坊の俺達が初めてお店を見た時は、赤ん坊ながらにかなり驚いていたらしい。見つめたまま固まり、少しすると2人同時にひと言、「ばぶぅ」と言ったって。その時の表情が、何だこれ、と言っているみたいで、みんなで大爆笑したそうだ。
赤ん坊の頃の話しだから、もちろん記憶になんてないけれど、赤ん坊も驚く、それが『アトリエ・ギラギラ』である。
ちなみに、ラビ達が初めて見た時も、いつもは初めての物には、何にでも興味を示すラビ達が、呆然として立ち尽くしていたぞ。あのブーちゃんまでもが目を見開き、口をポカンと開けて固まり。少しの間動かなくなってしまって、俺がおんぶする羽目に。
まぁ、いつもおんぶしてるけど、あの時は固まっていたから、いつもみたいにしっかり背中におぶさってくれなくて、後ろにそのまま落としそうで本当に困ったよ。
クーちゃんはどういう反応をするか。たぶんみんなと同じ反応になると思うけど。もしも、もしもだ、お店の外装に耐えられても。お店の中でも驚く物、じゃなかった。驚くかもしれない人が待っているからな。
「よし、着いたぞ。ここからは歩くからな」
駐車場に着いて5分程歩く。が、あまりのギラギラ具合に、遠くからでもギラギラしているのが分かる。そしてそれを見たクーちゃんは、大丈夫か? 固まらないか? と心配する俺の気持ちも知らないで。ワクワク顔で、早く早くと俺の洋服を引っ張り。
そしてついに、お店の前に着けば。
『かっこいいっ!! すごいっ!! ねぇ、タクパパ、かっこいいっ!! すごいギラギラ!! ぼくだいすき!!』
と、大喜びだった。もしからたらダンジョンから出てきて、色々な物を見て喜んでいたけど。今日が1番かもしれない。
あまりの喜びように、逆にラビ達が引いていた。そんなに喜ぶほど? これが? って感じにな。みんなクーちゃんが驚いて、固まるのを楽しみにしていたんだけどな。まるっきし真逆の反応だった。
「今日はここで買い物をするんだぞ」
『はやくはいろう!! タクパパ、はやく!!』
「分かった分かった」
「凄い反応たな。これなら中に入って、あの人に会っても大丈夫なんじゃないか?」
「俺とお前は初めて会った時、泣いて逃げ出したのにな。まぁ、小さ過ぎて覚えてないけど。ラビ達もせっかく復活しても、また固まってたし」
「そういや俺達の時は、ホワイトタイガーの兜に、ギンギラの鎧を着てたって言ってたよな」
「ラビ達の時はキラービーと、ビックポイズンスネーク。ブーちゃんの時は、たまたまカプリシャスキャットだったな」
「今日は何だろうな?」
「何だろうと、ギラギラだろうさ。さぁ、入ろう」
俺は一応、くーちゃんをしっかり抱っこしてお店の中に入る。と、すぐにクーちゃんがあれ? と言った。
『ギラギラじゃない?』
「はははっ、お店の中は商品がたくさん置いてあるだろう? みんながギラギラだと、商品の色が分からないから、ギラギラじゃないんだ。でも、ギラギラもちゃんといるからな」
『ギ~ラギ~ラ、ギ~ラギ~ラ』
「お前、そんなにギラギラが好きだったのか」
「その声は拓哉と晴翔か?」
話しているとお店の奥から、店主の剛健さんが話しかけてきた。
「はい!! 拓哉と晴翔です!! ラビ達も一緒です!!」
「新しい奴も一緒か!!」
「はい!!」
「そうか。じゃあ固まるか倒れなきゃ良いんだけどな。そっちに行くぞ!!」
そう言った剛健さん。その後にガシャン、ガシャガシャッ!! という音がして。少しすると俺達の方へギラギラが近づいてきた。
『ギラギラ……?』
65
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。
ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。
ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。
ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。
なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。
もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。
もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。
モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。
なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。
顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。
辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。
他のサイトにも掲載
なろう日間1位
カクヨムブクマ7000
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる