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101話 シャンプーとリンスの匂いを嗅いでみよう
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「さて、まずはシャンプーとリンスを買っちゃうか。2セット買って帰ろうな」
『きゅい、きゅいきゅい!!
「ん? そうなのか? この前のはダメだったか?」
『ぷぷぷ~、ぷっぷぷ~』
「ああ、なるほどな。それはそうだ。この前は緊急だからあのシャンプーとリンスを使ったけど、やっぱり好みって物があるもんな」
今ラビが言ったのは、最初に、クーちゃんに匂いを嗅がせてあげて、で。次のププちゃんが、僕達はクーちゃんのあと、この前のはクーちゃん、ずっとふんふん匂い嗅いでた、だ。
それを聞いて、思い出した俺。クーちゃんがうちで暮らすようになって少し。その間に何度かクーちゃんをシャンプーした。が、クーちゃんの好きな匂いのシャンプーとリンスがどれか、まだ聞いていなかったな、と。
ラビ達がいつも使っているのは6種類。それぞれ好きな匂いは違うから、全員にシャンプーとリンスの匂いを嗅いでもらって、好きな物を選んでもらったんだ。だから家には6種類のシャンプーとリンスがあって、いつもローテーションで使っている。
と、この生活に慣れてしまっていて、しかもそのシャンプーとリンスを使っても、クーちゃんは何も言わなかったから。そのままラビ達のを使い続けてしまっていた。
そしてこの前の、雨の日緊急配信の時に使ったシャンプーとリンスは。たまたま父さんが、協会から新作を出したと、試供品として貰ってきたシャンプーとリンスで。まだ1度も使ったことがなかった物だったんだけど。
どうもそのシャンプーとリンスの匂いは、クーちゃんには合わなかったらしい。ラビ達によるとシャンプーの後、何度も何度も自分の体の匂いを嗅いで。う~ん、変、と言いながら、クッションに体を擦り付けていたと。俺は疲れて爆睡しちゃっていたものだから、それに気づいていなかったんだよ。
だからラビ達が、今日はクーちゃんに最初に好きなシャンプーとリンスを選んでもらおうって。そして自分達は、クーちゃんが選び終わった後に、他の新作シャンプーとリンスを見てみると。俺よりラビ達の方が、しっかりクーちゃんの事を見ていてくれた。
「よし、じゃあクーちゃん。まずはクーちゃんのシャンプーとリンスから選ぼう」
『うん!! ぼくねぇ、ブーおにいちゃんのシャンプーとリンスみたいなのがいいなぁ』
「ブーちゃんの?」
「うん、おはなのいいにおい。ぼく、おはなすき」
「なるほど。じゃあ花だとこっちのシャンプーとリンスだな。花以外もあるから、花の確認が終わったら確認してみると良い」
「うん!!」
クーちゃんに匂いの嗅ぎ方を教えてやる。それぞれのシャンプーとリンスの前には、その商品がどんな匂いが分かるように、小瓶に少しだけシャンプーとリンスを入れて置いてある。その小瓶の蓋を開けると匂いを嗅げて、それで好きな匂いのシャンプーとリンスを探していく感じだ。
と、ここからが魔獣と人間と違うところか。人間もシャンプーを選ぶ際、成分や効能、香りをしっかり確認するだろう?
もちろん香りの確認用の小瓶も用意されていて、それはシャンプーとリンスのセット1つにつき、1つ置かれている。そして、気に入った場合はそのセットをそのまま購入して帰る。
が、魔獣の場合は、シャンプーはシャンプー、リンスはリンスで、匂いの小瓶が置いてあるんだ。匂いに敏感な魔獣達。人は同じ匂いだろうと思っていても、魔獣からすると、セットでも全然違うらしい。
そのためシャンプーもリンスもセットで買うんじゃなく、好きな物をバラバラに選んで買うんだ。例えばシャンプーはA社のシャンプーだけど、リンスは違うB社のリンスを選ぶって感じだにな。
だからうちには今までに、6種類のシャンプーとリンスが置かれていた。だが今日からはクーちゃんの分が増えるから8種類になるだろう。同じ物を選ばなければな。
『う~ん、これはあんまり。こっちもダメ。……こっちはむしのうんちのにおい』
あるシャンプーとリンスの前で、嫌そうな顔をしたクーちゃん。花の匂いのシャンプーとリンスなのに、虫のうんちの匂いって何だよ、と思っていると。クーちゃんの後、ラビ達がすぐに匂いを確認したら、まさかのラビ達も、クーちゃんと同じ反応を示した。
「何だよその顔?」
「いや何か、このシャンプーとリンス、虫のうんちの匂いがするって」
「は? 何だそりゃ?」
俺は商品を手に取ってみる。商品棚を確認すると、どうも新商品らしい。ペット界隈も、魔獣界隈も、まぁ、毎日のように新商品が出てくるからな。サッと見ただけで、どれだけのシャンプーとリンスの新商品があるか。
そしてその、新商品のシャンプーの説明を読んでみると。フレッシュな花の香り。2種類の花の成分を配合。~の成分を加えてと、長々と説明が書いてあった。2種類の花を配合か……。
俺は小瓶を手に取り、蓋を開けた。と、俺が匂いを嗅ぐ前に、もう1度匂いを嗅ぎにきたラビ達。すぐにさっきと同じ、おえっと嫌な顔をした。が、また匂いを嗅いできて。
「待て待て、いやな匂いなんだろう? 何で何度も嗅いでるんだよ」
ラビ達を離す俺。これは、子供が時々やってる、あれか? 嫌な匂いなのに、何故か不思議と気になって離れられなくなり、何度も嗅いでしまって。最後には親に、良い加減にしなさいと怒られるやつ。
「俺も嗅いでみるから、そこで待ってろ」
俺は小瓶に鼻を近づけた。
『きゅい、きゅいきゅい!!
「ん? そうなのか? この前のはダメだったか?」
『ぷぷぷ~、ぷっぷぷ~』
「ああ、なるほどな。それはそうだ。この前は緊急だからあのシャンプーとリンスを使ったけど、やっぱり好みって物があるもんな」
今ラビが言ったのは、最初に、クーちゃんに匂いを嗅がせてあげて、で。次のププちゃんが、僕達はクーちゃんのあと、この前のはクーちゃん、ずっとふんふん匂い嗅いでた、だ。
それを聞いて、思い出した俺。クーちゃんがうちで暮らすようになって少し。その間に何度かクーちゃんをシャンプーした。が、クーちゃんの好きな匂いのシャンプーとリンスがどれか、まだ聞いていなかったな、と。
ラビ達がいつも使っているのは6種類。それぞれ好きな匂いは違うから、全員にシャンプーとリンスの匂いを嗅いでもらって、好きな物を選んでもらったんだ。だから家には6種類のシャンプーとリンスがあって、いつもローテーションで使っている。
と、この生活に慣れてしまっていて、しかもそのシャンプーとリンスを使っても、クーちゃんは何も言わなかったから。そのままラビ達のを使い続けてしまっていた。
そしてこの前の、雨の日緊急配信の時に使ったシャンプーとリンスは。たまたま父さんが、協会から新作を出したと、試供品として貰ってきたシャンプーとリンスで。まだ1度も使ったことがなかった物だったんだけど。
どうもそのシャンプーとリンスの匂いは、クーちゃんには合わなかったらしい。ラビ達によるとシャンプーの後、何度も何度も自分の体の匂いを嗅いで。う~ん、変、と言いながら、クッションに体を擦り付けていたと。俺は疲れて爆睡しちゃっていたものだから、それに気づいていなかったんだよ。
だからラビ達が、今日はクーちゃんに最初に好きなシャンプーとリンスを選んでもらおうって。そして自分達は、クーちゃんが選び終わった後に、他の新作シャンプーとリンスを見てみると。俺よりラビ達の方が、しっかりクーちゃんの事を見ていてくれた。
「よし、じゃあクーちゃん。まずはクーちゃんのシャンプーとリンスから選ぼう」
『うん!! ぼくねぇ、ブーおにいちゃんのシャンプーとリンスみたいなのがいいなぁ』
「ブーちゃんの?」
「うん、おはなのいいにおい。ぼく、おはなすき」
「なるほど。じゃあ花だとこっちのシャンプーとリンスだな。花以外もあるから、花の確認が終わったら確認してみると良い」
「うん!!」
クーちゃんに匂いの嗅ぎ方を教えてやる。それぞれのシャンプーとリンスの前には、その商品がどんな匂いが分かるように、小瓶に少しだけシャンプーとリンスを入れて置いてある。その小瓶の蓋を開けると匂いを嗅げて、それで好きな匂いのシャンプーとリンスを探していく感じだ。
と、ここからが魔獣と人間と違うところか。人間もシャンプーを選ぶ際、成分や効能、香りをしっかり確認するだろう?
もちろん香りの確認用の小瓶も用意されていて、それはシャンプーとリンスのセット1つにつき、1つ置かれている。そして、気に入った場合はそのセットをそのまま購入して帰る。
が、魔獣の場合は、シャンプーはシャンプー、リンスはリンスで、匂いの小瓶が置いてあるんだ。匂いに敏感な魔獣達。人は同じ匂いだろうと思っていても、魔獣からすると、セットでも全然違うらしい。
そのためシャンプーもリンスもセットで買うんじゃなく、好きな物をバラバラに選んで買うんだ。例えばシャンプーはA社のシャンプーだけど、リンスは違うB社のリンスを選ぶって感じだにな。
だからうちには今までに、6種類のシャンプーとリンスが置かれていた。だが今日からはクーちゃんの分が増えるから8種類になるだろう。同じ物を選ばなければな。
『う~ん、これはあんまり。こっちもダメ。……こっちはむしのうんちのにおい』
あるシャンプーとリンスの前で、嫌そうな顔をしたクーちゃん。花の匂いのシャンプーとリンスなのに、虫のうんちの匂いって何だよ、と思っていると。クーちゃんの後、ラビ達がすぐに匂いを確認したら、まさかのラビ達も、クーちゃんと同じ反応を示した。
「何だよその顔?」
「いや何か、このシャンプーとリンス、虫のうんちの匂いがするって」
「は? 何だそりゃ?」
俺は商品を手に取ってみる。商品棚を確認すると、どうも新商品らしい。ペット界隈も、魔獣界隈も、まぁ、毎日のように新商品が出てくるからな。サッと見ただけで、どれだけのシャンプーとリンスの新商品があるか。
そしてその、新商品のシャンプーの説明を読んでみると。フレッシュな花の香り。2種類の花の成分を配合。~の成分を加えてと、長々と説明が書いてあった。2種類の花を配合か……。
俺は小瓶を手に取り、蓋を開けた。と、俺が匂いを嗅ぐ前に、もう1度匂いを嗅ぎにきたラビ達。すぐにさっきと同じ、おえっと嫌な顔をした。が、また匂いを嗅いできて。
「待て待て、いやな匂いなんだろう? 何で何度も嗅いでるんだよ」
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「俺も嗅いでみるから、そこで待ってろ」
俺は小瓶に鼻を近づけた。
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