勇者パーティーに騙されたので力をまるっと手に入れてなりあが・・らずにスローライフ。ただし復讐はするヨ。

七瀬ななし

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しにかけたゾ!

え、ちょっと待って。聖剣って折れるものなの?

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ひっどいなー。ダンジョンの中は、真っ暗だった。やっと目がなれると、そこには誰でも知っている勇者パーティーの面々がボクを座って待っていた。

勇者のギルフォード様。超絶イケメンだが、ちょっとナルシストではないかとボクは常日頃から思ってる。

聖女のカミラ様。カミラ様は、この王国の第二王女だ。可憐で優しく美しい。唯一の欠点は、この勇者パーティーにいてギルフォード様の婚約者だってことかな。

賢者のリリー様。長身でモデルもかくやという美女。でも実はエルフなんで何歳かは神のみぞ知るって感じ。

剣聖のララ様。カミラ様の護衛でもあり、王国初の女性の騎士団長でもあるお人。その強さはドラゴンをも一太刀の元に切り伏せたという逸話もあるほど。

なんてこった、勇者パーティー揃い踏みだ!ボクは、興奮して、みんなと握手して回った。剣聖のララ様は、拒否されようとしたが、カミラ様がちょっと睨んだら、いやいやしてくれた。もうこの手は洗わん!そう思った日もありました。

「さ、いいかな。修復師よ。仕事を依頼したいのだが。」

握手を求められ慣れてそうなギルフォード様が、ハンカチで手を拭きながら嫌そうに作り笑いで言った。えーとボクってそんなに汚れてたっけ。そこで、ハっと、そういえば、自分バッチかったと反省した。

「は、はい。なんでもおっしゃってください。修復したいものがありましたらなんでも直させていただきます。」

ボクは、勢い込んで言った。そりゃそうだ。勇者パーティーに会えるなんて幸運、一生に一度もないことだから。

「修復してもらいたいものは、これです。」

カミラ様が、テーブルを取り出して、ボクの前においた。アイテムボックス持ちなんだ。さすが王女様。

テーブルの上には、布がかけられた何かが置かれていた。なんだろ。

カミラ様が布をとると、そこからは、折れた剣が現れた。

ボクはびっくりして息が詰まった。こ、これって・・・・・。

ボクは、驚いて勇者パーティーの顔を見渡した。

「聖剣、インペリアル・・・・・・・・。」

そこには、王国の宝、金剛不壊で知られる聖剣が真っ二つになった状態で置かれていた。

「ち、やっぱり、聖剣だってわかちゃうのか。」

「仕方ないわ。修復師は、高度の鑑定持ちである可能性が高いから。」

「私の認識阻害もすり抜けるのか・・・・・。」

最後に不穏な声が聞こえた気がしたが、それよりも驚きが大きかった。

聖剣って・・・・壊れるんだ・・・・・・。
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