星降る丘

七瀬ななし

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思考リンク

メトセラへの道

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「俺は反対だ。」
「やれるのだったら、やってみるべきでござるよ。」
「やらないで後悔するよりやってみてってね。」

俺たちは人口増加が抑えられたのを見て、次のステップを実際に
行うべきか議論していた。

それは、老化を可逆的に、元に戻し、人間が老化で死ななくするという実験であった。

ナノマシンで、更に小さい生体マシンをつくりテロメアを修復し、伸ばすというもので、これにより、人間はある一定の年齢になるとまた若返り、そして、
年を取り、そして、更に若くなり、といったサイクルを繰り返すべきだという実験である。

「そんなこと、自然に反する行為ではないだろうか。」
「でももうかなり、人間は変えてしまっているでござるよ。これも一つのフェースでござろう。」
「そうよ、何も死ねなくするというわけではなく、処置を受けたくない人、飽きた人はここから去ればいいのだから。」
「そうか・・・・・。」
「それにしても神なぞというわけのわからん概念が出るかと思ってヒヤヒヤしもうしたぞ。」
「それは・・・・・。」

俺は、自分の妹をなくしてから神に祈らなくなったし、信じなくもなった。俺の代替の神は科学だったのだ。

「まあ、神などというものがいたとしたら、不死になった時点でいつか出会える時がくるかもしれぬでござるよ。」

簡単な発表が行われると、俺たちの会社の株価はストップ高値となり、俺たちは更にリッチになった。

簡易版として、細胞を治すナノマシン入りのクリームを出したところ、値段が、非常に高かったのにも関わらず品切れが続き、プレミア商品となり、偽物まで出回る自体となった。

シワをとり、毛根を修復しというクリームは一部の層から絶大な人気を得ることになったのである。
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