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番外編 フィルからの手紙
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ダンさん ご無沙汰してしまいました、お変わりないでしょうか。遠くはなれていてもこの手紙を手に「かわりもなにもねぇよ!」と笑うダンさんの顔が思い浮かびます。今回ダンさんがハンターとして特級に復帰されたお祝いをどうしても伝えたくて筆をとりました。
すごいことですよね。僕たちの住む国にまで不死鳥のダンの名前が知れ渡っています。友達として僕も誇らしいです。ほんとうにおめでとうございます。
そうだ、僕が国に戻ってから書いた手紙には今までお返事頂けなかったので今回は先生にお願いして絶対にお返事いただける呪いをかけてもらいました。
多分今横でかわいい使い魔がきゅるりとした目でダンさんのこと見てると思います。実はその子僕のはじめての使い魔なんです。先生が特別に貸してくれたんです。先生が可愛がっている子で甘いものが好きだから帰す前に飴でも与えて頂けるとうれしいです。
前の手紙で書いたように僕は今魔法使いの手を使いこなせるように励んでいます。アーノルト様が僕のために練習用に宰相家所有の物を貸し出していただけるように手配してくださったんですよ。
とても高価で希少なものらしくカイ先生がビックリしていました。(国宝級だとかなんとか、大袈裟にいっただけだと思うんですけど)
アーノルト様は僕が愛し子にさせられた原因が自分にあると思われているからか相変わらず僕にとても優しくしてくださいます。だから魔法使いになることも応援してくれているんです。ただの貧乏貴族の僕には身に余るご厚意に戸惑うことも多いんです。
これはやっぱり罪滅ぼしなんでしょうね。他から見たらどう見えるのかと思うと甘えていいのかすこし考えちゃいますけど。(余計なことを考える暇があったら魔力を使いこなせるようにならないとですね。反省)
あれからアーノルト様はマリアという女生徒にはめられて結婚してしまったのを解消するために国王陛下や宰相様達としている話し合いが難航してるそうで学園にこられなくなってしまいなかなかお会いできません。
そうだ、ダンさんも知ってるウェスリー様とロイ様が学園の女生徒達に大人気という話の続きですが余りにもお茶会のお誘いが絶えないので今度学園で一番かわいい人を選ぶと言われて学園全体を巻き込んだ大規模なお茶会をするそうです。なんでもその一回こっきりで今後はいかなるお茶会の誘いに応じることはないそうです。彼らとお近づきになりたい女性には大変な衝撃を与えた発表でした。
学園の花園を会場に使うということで皆が参加できるのでもちろん僕も美味しいお茶のご相伴に預かるつもりでいます。綺麗なドレスで笑いさざめくご令嬢達はきっと花のようで、ダンさんがいたら鼻の下を伸ばしっぱなしになっちゃうと思うんですよ。はは。
お茶会が発表されて以来女子生徒の皆さんの気合いの入り方がとんでもないことになっています。最近は生地や仕立て屋さんの取り合いで誰かが泣かした、泣かされたとゴシップには事欠きません。隣国の王妃になるかもしれない方が選ばれるんですから熱が入るのも当然ですよね。
まあ僕には関係のない話なんですけどね。
それでは 次の手紙では誰が選ばれたのかお知らせできると思います。
お返事待ってます。
フィル
※※※
手紙に落としていた視線を横にずらすと俺のげんこつ大の丸い瞳が側で俺を見つめていた。
(ちけぇ)
俺の膝までほどの高さで鎌首をもたげる手足のない太った蛇のようなソイツは耳まで届く口からちろりと太くて赤い舌を見せた。
(これを、かわいい?)
真っ黒で虹彩のない瞳は魔物の証し。フィルには悪いが魔法使いってのは美的感覚が確実に狂ってるな、と思う。
(甘いもの、ねぇ)
生憎とこの家に置いているのは酒くらいなもの。だが昨晩の打ち上げで仲間とほとんど飲み干した。残ったのは男どもが甘すぎると手をつけなかった果実酒だけ。
(甘いもの、と言えなくもないか)
俺は立ち上がり部屋の棚からひとつの瓶を手に取った。
甘いペルルの実から作られたきつい蒸留酒だが香りだけは砂糖を煮詰めたように甘ったるい。酒精の強さをやり過ごすと舌にそこはかとない甘さがのこるそれを手に使い魔の元へ戻る。
「この酒、なめてみるか?」
掌に酒を出して鼻先に持っていくとざらりとした感触のあとに何度も擦り付けられる鱗でつるりとした頭。どうやら気に入ったらしいなと俺も瓶から一口飲む。鼻に抜けた後喉を焼きながら胃を熱くする酒精のあとは甘さが感じられた。だが、
(やっぱり俺には麦酒があうな)
下を見れば大きな瞳がもっと寄越せと訴えてくる。適当な皿を取るかと立ち上がった俺の足元にすり寄ってきたソイツのせいでバランスを崩した俺の手から一瞬瓶がはなれる。空中で一回転した瓶を掴むつもりが零れた酒のせいで指が表面で滑った。
回転をかけられる形になった瓶の中からさらに酒がこぼれ俺の胸元から下までびしょ濡れにしてしまう。なんとか腹のところで瓶を押さえ込むが中身のほとんどは俺のズボンが飲んだ形になってしまった。布が足に張り付く程に濡れそぼり気持ち悪いわ酒がもったいないわで俺は天をあおいだ。
「おまえよぉ」
ぴちゃぴちゃと楽しげに床をなめていた使い魔は俺のズボンの裾から滴り落ちる酒に気付いたのか足元へすり寄ってきた。
「まったくよぉ」
ズボンを脱ぎすて投げつけるように与えると興奮気味に頭を突っ込んでギチュギチュとおかしな音をたてながら布に染み込んだ酒をすすっている。
「ベタベタになっちまった」
シャツも腹側がびしょ濡れだ、それを脱ぎ捨て使い魔に投げようとして俺は気づいた。
「おまえ、でかくなってきてねぇ?」
ズボンから顔を出したソイツは大きな瞳を俺に向けた。
『ヨコセ』
「しゃべった」
『アタリまえだ』
「当たり前ではねぇよ」
(少なくとも俺はしゃべる魔物に会ったことはない)
得体の知れない魔物が目の前に一匹。愛用のナイフは一歩先の食卓の上。
(どうする)
『ハヤク』
シャツをソイツに投げるとまたギチュギチュと音を立てすすりだす。興奮からか吸い付く動きが激しくなってきている。ナイフとの距離を取りかねていると確実にまた一回り以上大きくなった体が床上でビタンと跳ねた。
(しまった!)
一瞬のうちに与えられた衝撃、胸元にざらりとした感触。よろめいて尻餅をついた俺の腹から下がソイツに驚くべき素早さでなめあげられていく。先ほどのギチュギチュとした吸着音と違いぺちゃぺちゃと滑る舌が蠢く様を俺はなす術もなく眺めていた。
『アジがしなくナッタ』
さんざん足やら腹やらを舐めてさっきまで俺の下履きに吸い付いていたソイツは俺の腹に頭を乗せた形で不満げに見つめてきた。
(不満げにすんじゃねぇ)
不満と言えば下履きの上からさんざん弄くられて中途半端に爆発寸前まで高められた俺の相棒の方の台詞である。種別もわからないこんなやつに屹立されたなんて屈辱だが男なんだ弄られればこうなるのもしかたねぇだろ。何度も舐めあげられたせいで下履きをぬらしていたのは酒以外にもあったに違いないが、しょうがねーだろ。俺は誰にとでもなく言い訳した。
(あーありえねー早く帰ってくんねぇかな)
とりあえずフィルを思いながら一発抜かねぇことには外にも出られねぇ。腹の上のソイツはもう背の低い大人、フィル程になっていた。
『サケはもうナイのか?』
「ねぇよ、食いもんもねぇ。お前にやれるものはなにもねぇ」
『ウソだ』
「嘘じゃねぇ」
『オマエ フィルのアジする』
「は?」
『ノンダなムカシ ノコッテイル』
(聖水のことか?)
『オマエタチバカリ!ヨコセ!ヨコセ!』
「は、何のことかは知らないが退けよ。腹の上でのたうたれると小便したくなっちまうからよ」
『ダセ』
大きな黒い瞳がヒタリと俺を見る。背中をつたう恐怖に俺の相棒がみるみる柔らかくなってゆく。
『ワタシはヤサシイぞ』
ニヤリとわらった大きな口が固さを失った相棒をバクリと咥えた。ぶるりとした一瞬の震えの後、使い魔の輪郭がぼやけた。
『ダンさん ボクとキモチよく なろ』
今まで与えられてきた刺激が子供の遊戯だった様に熱く重たい舌技に思わず短く息を吐いた。
(こいつ 姿が!)
どこにでもある金の髪を振りながら美味しそうに目を細めるフィルの姿がそこにはあった。
(飲んだのはあの一回。飲ませそうだったのもあの一回)
あの日の睦合いが嫌でも脳裏に浮かぶ。寂しさを埋めるように甘え抱いてくれとせがんだ細い身体。きゅうきゅうとしめそぼった奥の熱さ。
じゅるりと吸い上げられた先走りを追って白濁が高まってくるのを感じる。
(ちっ、早漏かよ!)
フィルの姿をした使い魔は上目遣いでこちらの様子を見ながら確かに嗤った。
(欲しいならくれてやる)
がしりと頭を掴むと瞳に狼狽の色が走った。
「ねだったのはお前だからな!しっかり味わえよ!」
喉の奥めがけて腰を動かし突き立てる。
「フィル!フィル!あぁ!」
苦しげな表情は一瞬のことギラリと光った眼が煽るように俺を見た。
(ああ、本物をぶちおかしてぇ)
白濁がほとばしりフィルが恍惚の表情を浮かべ、ごくりと喉をならした。はふぅと口をはなし満足気に舌舐めずりをしながら俺を見るのは、フィルの顔、身体。
「なあ、尻も使えんのか?しばらくここにいろよ」
思わず聞いた俺は悪くないだろ?
『テガミのヘンジカクまでは』
フィルがしない好色な笑みでそんなこと言われたら、なぁ?まがい物でも右手よりゃ楽しめるってもんだし。
使い魔が帰って来ないんですと学園でフィルが涙目になって心配していたのは別の話な!
すごいことですよね。僕たちの住む国にまで不死鳥のダンの名前が知れ渡っています。友達として僕も誇らしいです。ほんとうにおめでとうございます。
そうだ、僕が国に戻ってから書いた手紙には今までお返事頂けなかったので今回は先生にお願いして絶対にお返事いただける呪いをかけてもらいました。
多分今横でかわいい使い魔がきゅるりとした目でダンさんのこと見てると思います。実はその子僕のはじめての使い魔なんです。先生が特別に貸してくれたんです。先生が可愛がっている子で甘いものが好きだから帰す前に飴でも与えて頂けるとうれしいです。
前の手紙で書いたように僕は今魔法使いの手を使いこなせるように励んでいます。アーノルト様が僕のために練習用に宰相家所有の物を貸し出していただけるように手配してくださったんですよ。
とても高価で希少なものらしくカイ先生がビックリしていました。(国宝級だとかなんとか、大袈裟にいっただけだと思うんですけど)
アーノルト様は僕が愛し子にさせられた原因が自分にあると思われているからか相変わらず僕にとても優しくしてくださいます。だから魔法使いになることも応援してくれているんです。ただの貧乏貴族の僕には身に余るご厚意に戸惑うことも多いんです。
これはやっぱり罪滅ぼしなんでしょうね。他から見たらどう見えるのかと思うと甘えていいのかすこし考えちゃいますけど。(余計なことを考える暇があったら魔力を使いこなせるようにならないとですね。反省)
あれからアーノルト様はマリアという女生徒にはめられて結婚してしまったのを解消するために国王陛下や宰相様達としている話し合いが難航してるそうで学園にこられなくなってしまいなかなかお会いできません。
そうだ、ダンさんも知ってるウェスリー様とロイ様が学園の女生徒達に大人気という話の続きですが余りにもお茶会のお誘いが絶えないので今度学園で一番かわいい人を選ぶと言われて学園全体を巻き込んだ大規模なお茶会をするそうです。なんでもその一回こっきりで今後はいかなるお茶会の誘いに応じることはないそうです。彼らとお近づきになりたい女性には大変な衝撃を与えた発表でした。
学園の花園を会場に使うということで皆が参加できるのでもちろん僕も美味しいお茶のご相伴に預かるつもりでいます。綺麗なドレスで笑いさざめくご令嬢達はきっと花のようで、ダンさんがいたら鼻の下を伸ばしっぱなしになっちゃうと思うんですよ。はは。
お茶会が発表されて以来女子生徒の皆さんの気合いの入り方がとんでもないことになっています。最近は生地や仕立て屋さんの取り合いで誰かが泣かした、泣かされたとゴシップには事欠きません。隣国の王妃になるかもしれない方が選ばれるんですから熱が入るのも当然ですよね。
まあ僕には関係のない話なんですけどね。
それでは 次の手紙では誰が選ばれたのかお知らせできると思います。
お返事待ってます。
フィル
※※※
手紙に落としていた視線を横にずらすと俺のげんこつ大の丸い瞳が側で俺を見つめていた。
(ちけぇ)
俺の膝までほどの高さで鎌首をもたげる手足のない太った蛇のようなソイツは耳まで届く口からちろりと太くて赤い舌を見せた。
(これを、かわいい?)
真っ黒で虹彩のない瞳は魔物の証し。フィルには悪いが魔法使いってのは美的感覚が確実に狂ってるな、と思う。
(甘いもの、ねぇ)
生憎とこの家に置いているのは酒くらいなもの。だが昨晩の打ち上げで仲間とほとんど飲み干した。残ったのは男どもが甘すぎると手をつけなかった果実酒だけ。
(甘いもの、と言えなくもないか)
俺は立ち上がり部屋の棚からひとつの瓶を手に取った。
甘いペルルの実から作られたきつい蒸留酒だが香りだけは砂糖を煮詰めたように甘ったるい。酒精の強さをやり過ごすと舌にそこはかとない甘さがのこるそれを手に使い魔の元へ戻る。
「この酒、なめてみるか?」
掌に酒を出して鼻先に持っていくとざらりとした感触のあとに何度も擦り付けられる鱗でつるりとした頭。どうやら気に入ったらしいなと俺も瓶から一口飲む。鼻に抜けた後喉を焼きながら胃を熱くする酒精のあとは甘さが感じられた。だが、
(やっぱり俺には麦酒があうな)
下を見れば大きな瞳がもっと寄越せと訴えてくる。適当な皿を取るかと立ち上がった俺の足元にすり寄ってきたソイツのせいでバランスを崩した俺の手から一瞬瓶がはなれる。空中で一回転した瓶を掴むつもりが零れた酒のせいで指が表面で滑った。
回転をかけられる形になった瓶の中からさらに酒がこぼれ俺の胸元から下までびしょ濡れにしてしまう。なんとか腹のところで瓶を押さえ込むが中身のほとんどは俺のズボンが飲んだ形になってしまった。布が足に張り付く程に濡れそぼり気持ち悪いわ酒がもったいないわで俺は天をあおいだ。
「おまえよぉ」
ぴちゃぴちゃと楽しげに床をなめていた使い魔は俺のズボンの裾から滴り落ちる酒に気付いたのか足元へすり寄ってきた。
「まったくよぉ」
ズボンを脱ぎすて投げつけるように与えると興奮気味に頭を突っ込んでギチュギチュとおかしな音をたてながら布に染み込んだ酒をすすっている。
「ベタベタになっちまった」
シャツも腹側がびしょ濡れだ、それを脱ぎ捨て使い魔に投げようとして俺は気づいた。
「おまえ、でかくなってきてねぇ?」
ズボンから顔を出したソイツは大きな瞳を俺に向けた。
『ヨコセ』
「しゃべった」
『アタリまえだ』
「当たり前ではねぇよ」
(少なくとも俺はしゃべる魔物に会ったことはない)
得体の知れない魔物が目の前に一匹。愛用のナイフは一歩先の食卓の上。
(どうする)
『ハヤク』
シャツをソイツに投げるとまたギチュギチュと音を立てすすりだす。興奮からか吸い付く動きが激しくなってきている。ナイフとの距離を取りかねていると確実にまた一回り以上大きくなった体が床上でビタンと跳ねた。
(しまった!)
一瞬のうちに与えられた衝撃、胸元にざらりとした感触。よろめいて尻餅をついた俺の腹から下がソイツに驚くべき素早さでなめあげられていく。先ほどのギチュギチュとした吸着音と違いぺちゃぺちゃと滑る舌が蠢く様を俺はなす術もなく眺めていた。
『アジがしなくナッタ』
さんざん足やら腹やらを舐めてさっきまで俺の下履きに吸い付いていたソイツは俺の腹に頭を乗せた形で不満げに見つめてきた。
(不満げにすんじゃねぇ)
不満と言えば下履きの上からさんざん弄くられて中途半端に爆発寸前まで高められた俺の相棒の方の台詞である。種別もわからないこんなやつに屹立されたなんて屈辱だが男なんだ弄られればこうなるのもしかたねぇだろ。何度も舐めあげられたせいで下履きをぬらしていたのは酒以外にもあったに違いないが、しょうがねーだろ。俺は誰にとでもなく言い訳した。
(あーありえねー早く帰ってくんねぇかな)
とりあえずフィルを思いながら一発抜かねぇことには外にも出られねぇ。腹の上のソイツはもう背の低い大人、フィル程になっていた。
『サケはもうナイのか?』
「ねぇよ、食いもんもねぇ。お前にやれるものはなにもねぇ」
『ウソだ』
「嘘じゃねぇ」
『オマエ フィルのアジする』
「は?」
『ノンダなムカシ ノコッテイル』
(聖水のことか?)
『オマエタチバカリ!ヨコセ!ヨコセ!』
「は、何のことかは知らないが退けよ。腹の上でのたうたれると小便したくなっちまうからよ」
『ダセ』
大きな黒い瞳がヒタリと俺を見る。背中をつたう恐怖に俺の相棒がみるみる柔らかくなってゆく。
『ワタシはヤサシイぞ』
ニヤリとわらった大きな口が固さを失った相棒をバクリと咥えた。ぶるりとした一瞬の震えの後、使い魔の輪郭がぼやけた。
『ダンさん ボクとキモチよく なろ』
今まで与えられてきた刺激が子供の遊戯だった様に熱く重たい舌技に思わず短く息を吐いた。
(こいつ 姿が!)
どこにでもある金の髪を振りながら美味しそうに目を細めるフィルの姿がそこにはあった。
(飲んだのはあの一回。飲ませそうだったのもあの一回)
あの日の睦合いが嫌でも脳裏に浮かぶ。寂しさを埋めるように甘え抱いてくれとせがんだ細い身体。きゅうきゅうとしめそぼった奥の熱さ。
じゅるりと吸い上げられた先走りを追って白濁が高まってくるのを感じる。
(ちっ、早漏かよ!)
フィルの姿をした使い魔は上目遣いでこちらの様子を見ながら確かに嗤った。
(欲しいならくれてやる)
がしりと頭を掴むと瞳に狼狽の色が走った。
「ねだったのはお前だからな!しっかり味わえよ!」
喉の奥めがけて腰を動かし突き立てる。
「フィル!フィル!あぁ!」
苦しげな表情は一瞬のことギラリと光った眼が煽るように俺を見た。
(ああ、本物をぶちおかしてぇ)
白濁がほとばしりフィルが恍惚の表情を浮かべ、ごくりと喉をならした。はふぅと口をはなし満足気に舌舐めずりをしながら俺を見るのは、フィルの顔、身体。
「なあ、尻も使えんのか?しばらくここにいろよ」
思わず聞いた俺は悪くないだろ?
『テガミのヘンジカクまでは』
フィルがしない好色な笑みでそんなこと言われたら、なぁ?まがい物でも右手よりゃ楽しめるってもんだし。
使い魔が帰って来ないんですと学園でフィルが涙目になって心配していたのは別の話な!
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完結お疲れ様でした!楽しい時間をありがとうございました!
感想ありがとうございます✨😍✨完結まで長々とかかってしまい読んでいただきました読者様には感謝でいっぱいです。学園生活まで読みたいと言っていただけるとは!嬉しい😆IFストーリーが本編より長々と続いて良いのでしょうか。番外編とかかけたらいいなと思います。なにしろ遅筆でかなりお待たせすると思いますがかけましたら読んでいただけると嬉しいです。(ダンさん若返ったんで爆モテしてます。でもフィルのお陰で復帰できたのでこれからも何があっても助けてくれるはず。オジイどもをぶん殴るときは頭巾を被って闇討ちしたはず)