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16.少女が奴隷に堕ちた理由
しおりを挟む少女の発した一言はとても信じられるものではなかった。
それはカンナも同じらしく
「どうして?いくら絶望したとしても奴隷にならなくてもいいじゃないですか?」
「あなたには関係ない」
至極当然の疑問を口にするカンナに対して少女は一言で答えた。
確かに奴隷を買いに来た奴にそんなこと聞かれてもな…
まあ何かのヒントになるだろうし、とりあえず少女とエルフの鑑定をするか。
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no name (ハイエルフ)
LV37
HP:2800/2800 MP:3500/3500
攻撃力:990
耐久力:1706
速 度:2209
知 性:3098
精神力:2990
幸 運:490
スキル:転移、闇魔法、幻惑魔法
加護:森の大精霊の加護
----------------------------
----------------------------
アノン (ホーリードラゴン)
LV18
HP:1402/1402 MP:1133/1133
攻撃力:1243
耐久力:1655
速 度:2209
知 性:1933
精神力:1876
幸 運:322
スキル:身体剛化、光魔法、白炎、竜の覇気
加護:聖竜王の加護
----------------------------
……ヤバすぎやばたにえんがぴえん。
うん、これは言葉がバグるのもしょうがないくらいのステータスだ。
ていうかツッコみどころが多すぎる!
白服の少女、ドラゴン少女がすごそうなのは何となく分かってたけどまさかもう一人の方もハイエルフだなんて!しかもno name?なんで名前がないんだ?
それに見たことないスキルがあるし、加護もかなり強そうだ。
鑑定しがいがあるねぇ!
転移…行ったことのある場所ならどこでも転移できる。複数転移も可能
幻惑魔法…対象に幻惑を見せる。使い方によっては魅了したり眠らせることも可能。
精神干渉系魔法の中でも上位のスキル。
白炎…超々高温の炎を操るスキル。単純な性能だがその威力は絶大。
竜の覇気…対象の全ステータスを10%下げる。レジストされる可能性あり。
森の大精霊の加護…MP、知性、精神力のステータスの上昇率UP。
精霊との対話、使役が容易に可能。
聖竜王の加護…現在効果はありません。
やっぱりスキルも強力なものが多い、特に転移は便利なスキルだ。
ハイエルフの加護もステータス率upだけでも強そうなのに精霊の使役?が可能らしい。
こういうタイプのぱっと見ただけじゃ分からないスキルは総じてチートって決まってる。
これはもはや、転生者だと言っても過言。
ただ気になるのがいかにも強そうな聖竜王の加護とやらが効果はないということだ。
いや、【現在】と書かれているため何か原因があるのだろう。
………もしかしてこの娘の落ち込み用と関係あるのか?
「ねえ、君が落ち込んでいる原因って聖竜王が関係していたりするのかな?」
それを聞いたドラゴン少女は初めてこちらに興味を示した。
「なぜ……そのことを知ってるの?」
「ごめんね、スキルで君のステータスを覗いたんだ。そしたら君の加護の効果が現在ありませんって書いていたからもしやと思って」
そう言うとドラゴン少女は誤魔化すことなく話をしてくれた。
ドラゴン少女「うん、そう。私がここに自分で来たのは聖竜王に関係してる、
聖竜王は私のお母さん。とっても強くて私をいつも守ってくれてた。
でもある日私のせいでお母さんは封印された。
私が言いつけを破って人間の国になんて行かなければ…
その封印はかなり強力でとても解けそうにない、それどころか死ぬまであのままかもしれないくらい強いものだった。だから私は罰を受けなきゃいけないって思ってここに来た。」
話しているうちに辛さを思い出したのか最後の方は涙声になっていた。
「うぇ~ん!可哀想だよぅ~。翔さん助けてあげましょうよ!!」
「当たり前だ!!」
こんな話を聞いたらもう助けるしかないじゃないか!
ドラゴンとは言えこんな小さい女の子がお母さんと引き裂かれていいわけがない。
大丈夫、俺にはこの娘とお母さんを助ける能力がある!
「そういうことなら俺たちが君のお母さんを助けるよ!」
それを聞いた少女は一瞬期待するような目を見せたがすぐ悲しげな顔に戻った。
「…そんな簡単に言わないでほしい、封印はとっても強力。解除できる方法だって散々探した…それでも、どうしようもなかった。」
うーん、見せた方が早いなと思い俺はティルを見せ説明した。
「この武器は魔剣ティルフィングと言ってどんな願いも3つ叶えてくれるんだ。これを遣えば君のお母さんも絶対助けられるよ!だから信じて!!」
(あんた!呪いを使う気!?いくらあんたでもあの呪いが発動すれば確実に死ぬのよ!
2回は余裕あるとはいえこんな見ず知らずの娘のために使うなんて正気じゃないわ。)
(大丈夫、それも含めて俺には考えがあるんだ!だから心配しないで。)
(なっ!!違うわよ!あんたが死んだらまた私はどっかのダンジョンの奥底に行くことになるでしょ!それが嫌なだけ、勘違いしないで!)
魔剣のツンデレというレアなものを見せてもらったところで、
改めて俺はドラゴン少女に手を差し伸べる。
「俺たちを信じてくれないかな?」
そう言って差し出した俺の手を彼女はおそるおそる握り返してくれた。
よし!あとはこの娘達を買うお金を集めるだけだな!
「奴隷商人!この二人の金額を教えてくれ!!」
「え!?私も買っていただけるのですか!?」
今までこちらの様子を熱心に伺っていたハイエルフが驚きの声をあげた。
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