救世主として転生させられたが余計なスキルのせいで快適な異世界生活どころじゃない。良かれと思ってだろうがスキル解除するまで世界は救ってやらない

takaoka

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27話 想像以上

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さてと、この辺りでいいかな?

街道沿いからは離れた場所、人も魔物も気配のしない森の入り口に来ていた。

「ここでするのか?」

「いや、ここからは君に決めてもらう。どういう魔法を使うかよく知らないからね。とりあえず今日はこの辺りで休もうといった場合を想定してくれ」

「なるほど、全て試験ということですね。でもせっかくだから私の魔法の腕とか見たくないですか?」

「ん?まぁそれも見てはおきたいんだけど、そっちに時間を取っていたら日が暮れてしまわないか?」

「大丈夫大丈夫、と言いたいけど魔物がすぐに見つけれる自信はないから今日はやめときます」

意外と冷静な判断もできるのか?とも思ったがこれだけで判断するのは早いな。

「じゃあ早速始めてもらおうか。一部始終を見せて貰っても大丈夫だろうか?」

「我の繰り出す偉大な魔法、とくと見よ」

「ちょっとまってくれ、魔法が絡んだ時だけ口調が変わっているんだけど、それはわざとなのか?こちらとしては常に同じほうがありがたいから話しやすい方で統一してくれると助かる」

「むぅ、わかった。我はこの調子で話すことにする。流石に初対面でこの口調は問題あると思ってたんで我慢していたんじゃがここまでくればもうパーティーに入ったも同然じゃろう」

(いや、普通にこの口調で話していたと思うんだけど・・・突っ込まない方がいいな)

『思ったより何倍も変わった方ですね。ご主人の気苦労が増えなければよいのですが』

「よし、そっちが素なんだな。中断してすまなかった。では始めてくれ」

アンナはまず休むのに適当な場所を探すためだろうか、何か祈りだした。

『どうやら周囲の地形などを把握しているようですね。原理としては・・・そうですね、ソナーのようなものでしょうか』

はぇ~、と感心しているとアンナは目を見開き、どこかへと向かって歩き出した。

(この辺りの地形は俺もあまり把握していないんだよなぁ、他の場所にすべきだったか?)

『変な先入観持たずに見ることも大事ですので一概には言えないかと』

確かに、と感心しているうちにアンナは立ちどまり、辺りを見渡しだした。

アンナに倣って俺も周囲を見渡してみるが何の変哲もない森の中といった感想しか出てこない。ここに俺の知らない何かがあるのだろうか。

そして何か集中しだしたかと思うと何か詠唱のようなものを始めた。何が始まるんだ?と思った矢先すぐに地面が軽く揺れてアンナの前の地面が盛り上がる。

そして揺れが収まると同時にこちらの方を向いてきた。

「はい、おしまいじゃ。中に入ってみて確認してみるといい。質問とかは中に入ってから聞くぞい」

ふむ、確かに。まだ見てみないと何とも言えないか。

アンナの案内の元、俺達はゆっくりと地下へと降りていく。とは言ってもそれほど深いわけではないのですぐに止まることになったのだが。

さて、一番奥にたどり着いたわけだが、広くもなく狭くもなくといった感じだ。3人が休むには十分な広さともいえる。

「これがその魔法っていうやつか。中々快適そうじゃないか」

「気を付けなければいけないことはたくさんある。まず入口を我ら以外に気付かれたらその時点でここは安全でなくなる。防護壁も貼ってはいるが同等以上の相手では心もとないからの。それに今回は周りの地形をいじりやすかったからよかったが毎回都合よくこうできるわけでもない。ま、他にも方法はないわけではないが・・・今はこれでいいじゃろう。後はこの魔法、結構魔力を使うんでの、毎日使うのは流石に我と言えども無理じゃぞ」

思ったより制限はあるのか、でも予想以上の者であることには変わりない。後気になっていることと言えば・・・

「ふむ、それで周りの様子を確認していたのか。因みに今外から見たらどうなっているんだ?」

「少し盛り上がっているように見えるくらいじゃな。そう不自然に思う者もなかろう」

「この魔法、アンナ以外にも使うことはできるのか?」

「魔法の操作に長けたものであれば使えるはずじゃ。とは言ってもそうやって何人もの者が諦めていったのを知っているがの」

少なくとも俺には無理そうだ。でもここにはもう一人、魔法の得意な奴もいる。

「なぁユカ、もしかして君ならこの魔法使えたりできないか?」

「え?うーん、結構難しそうに見えたからそういわれてもすぐにできるってことは絶対ないわ。それに魔力も相当使うんでしょ?戦闘に影響が出るかもしれないししばらくは諦めてもらいたいわ」

確かに、目的と手段が入れ替わってはいけない。しばらくは2日に1度で我慢するしかないか。これでも十分すぎるくらいだからな。

「色々と見せてもらったが想像以上だ。ぜひパーティーに入って君の腕を振るってもらいたい」

「うむ、よろしく頼むぞ。我を飽きさせないよう精進するがいい」

こうしてアンナをパーティーへ迎え入れた俺達はサウスの街へ向かう計画を立てるのであった。
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