破壊、略奪、支配、エロ。これが大人のファンタジー

一心腐乱

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第二章 大罪人として

10.さよなら

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「いつまでそうしているんだ?」

 ぶっ飛ばされたまま木を背にしてへたり込んでいる俺に、痺れを切らしたエストが声を掛ける。
あまりの嬉しさに惚けきってきた俺はようやく我に返り、エストを見る。
エストは履物がない素足の右足を地面の雪に触れさせないようにして、近くの気に寄りかかっている。顔はちょっとむくれてる。
やっぱり冷たかったのね。なんかかわいいと思ってしまったよ。
それにしても雪が残っているくらいだから、気温は10度もないのだろう。
そういえば俺は上半身は裸で、今さらながら肌寒いことに気付く。上気していたから寒さに気付かなかった。
エストも体には胸当てをしているだけなのだが・・・・なるほど、純白の翼が折りたたまれて身体を包んでいる。暖かそうな羽毛を纏っているんだな。なんか羨ましい。

「おい?」

「ああ、すまない。
エストとキスできた感動が鳴りやまなかったんだ・・・よね。」

「―――!
っこの不埒者!しかも『できた』わけではないだろう!
貴様が『無理やりした』んだろうが!!」

 エストが屈んで足元の雪の塊を投げつけてくる。
その雪が俺のお腹あたりに当たる。
あれ?結構痛い・・・・石入ってた・・・・。

「ごめん。でも舌を絡ませるなんて、あのシチュエーションで我慢できるほど大人じゃない。」

「違う!違うのだ!あれは色欲的なものではない!
あれは契約なのだ!
我らが重要な契約をする時に使う、精霊に媒介してもらう強制力の強い類いのものだ。
先ほどの契約で私と貴様は契約を結んだ。
貴様の命は私のものという契約だ。
もしその契約を破れば、貴様は二度と言葉を口にすることはできない。
それほどまで強い執行力のある契約なのだ。」

 恥じらいつつ説明してくれたエストは、次第に顎が上がっていき、なぜか得意げになってる。
そんなすごいことができるのだと、自分たちの一族を誇りたいのだろうか。

「なるほど・・・・でもさ・・・・・。」

「なんだ?」

「命をもらうという契約なのに、破ったら言葉を失うだけってのは罰則が緩くないかい?」

 誰もが思う当然のことである。
普通ならば、言葉を失うことの方が死ぬよりも軽いことだと思う。
鷺の獣人には死よりも言葉を失うことの方がつらい事なのだろうか。
俺には知らない何かがあるのだろうか。
そう思って俺は真面目な顔でエストを見た。

「そ、それはだな・・・・。」

 俺の視線とエストの視線が対峙する。
いや、したと思ったら目を逸らされた。
逸らされた目はそのまま宙を自信なく泳ぐ。
表情も固まってしまい、エストは挙動不審になってしまった。

・・・・これは何にも考えてなかったヤツだな。
一族の間で最重要視されている契約に使うやり方をそのままやっただけ。
というのが正解なのだろう。
なんとなくエストの人となりが分かった気がする。
リンゼロッテたちが殺されてしまうかもと俺に伝えた時の思慮の浅さといい、今の契約の浅はかさといい、意外と難しいことを考えれないのかもしれない。

鳥だからか?ねえ、鳥だからなのか?

「・・・・・・・今」

「ん?」

「今、貴様は私の事を馬鹿にしているだろう?
存外、こいつは頭悪いんじゃないかと思っているのだろう!!実はお前が愚か者だと思っているのだろうが!!
仕方ないだろう!我々鷺一族は3歩、歩いたら忘れるって揶揄されるくらい馬鹿なのだ!
いっぺんに沢山の事を覚えていることができないのだ!」

 微妙な俺の顔を見て、顔を真っ赤にして声を荒げるエスト。
羞恥と怒りに顔を染めながら、洗いざらい自白して自爆する。

「お、落ち着いて!落ち着いてエスト!
やっぱり鳥に近いのかなと思ってだけで、俺はエストの事を馬鹿になんかしていないよ!エストの被害妄想だよ!」

 なんか癇癪起こした子供を宥めてるみたいだなと思いつつ、俺は必死に弁明する。

「被害妄想・・・・要は私の思い込みだというのか・・・・。」

「そうそう、他の仲間がもし、ちょーっとあれな感じでも、エストは違うよ、きっと。
ほら、俺の仲間の事を監視して、狙われてるとかすぐに察知してたじゃん。
鶏群の一鶴とかいうヤツじゃないか?
烏合の衆の中にすごい人物が混じってるとかいうことわざもあるし。」

「鶏群の一鶴・・・・。」

 言葉を噛みしめるように呟くエスト。
その顔からは怒りが収まったのか、真顔に戻る。

「どこまでも無礼な奴だな!貴様!
我ら鷺一族を飛べもしない卑しい鶏と一緒にし、あまつさえ宿敵の鶴と私を同義にするとは!!
そこに平伏せ!直ちにその首を刎ねてやる!」

 良かれと思っていったことわざが、まさかの地雷!
収まったと思ったエストの怒りは、火に油を注がれて激高している。

「ごめん、ごめんなさい!
こ、言葉の誤りで!ただ褒めたかっただけなんだ!
ほら、鳶が孔雀を生む的なヤツが言いたかったんだ!・・・・あっ、しまった、また!」

 俺はなんとか機嫌を取ろうと謝るが、また地雷を踏みそうな例えを言ってしまったことに気づく。
俺は恐る恐るエストの出方を窺う。

「ほう?鳶が孔雀とは・・・。」

 返ってきたのは・・・あれ?意外な反応。地雷じゃない?セーフ?

「エストは鷹は飢えても穂を摘まず的な、高潔さを持ってるよね・・・。」

「ふふん。よく見ているな。」

 ・・・セーフ。

「蕪は鶉となり山芋は鰻となる的な感じで将来エストはきっと大物になるよ。」

「面白い故事だな。初めて聞く。だが言われて悪くないな。」

 セーフ。自分で言っといて、結構意味が微妙・・・。
だけど、エストはもう前の事忘れて、怒りがどっか行ってるっぽい。

「その惚れ惚れするほど綺麗な翼とエストの見た目は、竹に雀的な感じで神がかった美しさだよね。」

「やめろ。こそばゆい。」

 セーフ。あたかも擽られてるみたいに、エストは目を閉じて口元がニヤけている。

「さっきの契約は鴛鴦えんおうの契り的な感じで、俺とエストを一生離さないってことだよね。契約が成立した今、俺はエストに命をあげるから、俺にエストの心をちょうだい?」

 すっかり機嫌が直ったどさくさに紛れて、俺はちょっと攻撃してみる。

「なっ!なんという口説き方・・・!鴛鴦の契りとは・・・。くっ・・・貴様・・・。」

 上機嫌になっていた緩んだエストの心の隙にクリティカルヒットか?
エストは耳まで顔を真っ赤にして恥じらう。
視線は落ち着きなく彷徨い、動揺を隠せない。

「落ち着け、落ち着け私・・・・。」

 折りたたんだ翼を動かして広げ、顔まで覆い隠しているエスト。仕草がかわいい。 
どうやら、鳥の話で地雷になりそうなのは色の真っ白い鳥とか飛べない鳥とかかなと結論付ける。
我ながら、なかなか直観が冴えていた気がする。
旨い事エストの機嫌をとれた。まさに『鷺を烏と言いくるめる』だ。
・・・・ちょっと意味違うかな。

「キチク・・・貴様は爺様の仇だ。
だから私はそんな簡単には絆されないからな!!」

 翼から顔を出したエストの開口一番の言葉。
どうやらそう簡単にはいかないらしい――――。


※キチ・ペディア※

○鶏群の一鶴……凡人の中に、すぐれた 人物が一人まじっていることのたとえ。

○鳶が孔雀を生む……平凡な親がすぐれた子を生むことのたとえ。

○鷹は飢えても穂を摘まず……品性が高く高潔な人物は、たとえ生活に困っても不正なことには手を出さない、というたとえ。

○蕪は鶉となり山芋は鰻となる……想像できないようなことが起きること、その例え。また、身分の低い者が急に出世することの例え。

○竹に雀……取り合わせの良い一対のもののたとえ。 

○鴛鴦の契り……オシドリは雌雄がいつもいっしょにいることから、夫婦仲のむつまじいことのたとえ。

○鷺を烏と言いくるめる……白い鷺を指して、黒い烏であると言い張る意。物の道理をことさら言い曲げること。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「なあ、なんでこんなところに来たんだ?」

 まだ雪が残る森の中で、俺とエストは歩みを進める。
といっても歩いているのは俺だけで、エストはひらりと飛んで行って少し先の枝の上で待つ。
それに歩きで遅い俺が追い付いてまた先に行かれる、を繰り返している。

「確か、この辺りだったはずなのだが・・・。」

 エストは木の枝から遠くを眺めていて、何かを探している。

「あ、あそこだ。
キチク!そのまままっすぐだ。大きい木の幹のところだ!」

「何かあるのか?」

 俺は目的を教えられないまま、進めと言われて歩いていた。
寒いから雪道を呑気の歩いてないで、また一緒に飛んでいった方が早いんじゃないのか。
俺はそんな風に思って怪訝な顔で歩を進める。
エストが指し示す先に大木がある。
大きな枝と葉を持つ木だから、辺りよりはまだ少し雪が多く残っている。
その雪に何かが刺さっていてそれが木漏れ日に反射してキラキラと輝いている。

「なんだ?・・・・剣・・・?」

サクッサクッと歩みを進めていく俺に、斜めに突き刺さった剣らしきものが見えてきた。
さらに歩みを進める。
遠目に見たらわからなかったが、その剣はかなり大振りの両手剣らしかった。

「剣がどうかしたのか?」

 俺は木の枝に留まったまま、動かないエストに尋ねる。

「行けばわかる。」

 エストは俺の方を見ず、言葉だけ返した。

「なんかお宝的なヤツ?誰も抜けなかった剣を俺に抜いてほしい的な?」

 イベント的な何かを感じさせる雰囲気に少し高揚する俺。
聖剣みたいなのをゲットだぜ?
俺は足取り軽く、雪を踏み進む。

聖剣・・・・・。

聖・・・剣・・・・。

そんなもんじゃない・・・・。

あれは・・・・。

あの両手剣は・・・・。


 気づいてしまった俺は猛然と走り出す。
心臓が急激に早鐘を鳴らす。
いきなり走ったからもあるのだが、それだけではない。
考えもしたくない事が頭によぎる。
信じたくない思いが頭を掠め取る。
不安が、煩慮はんりょが心臓を叩き、さらに握りつぶそうとする。

「あっ!」

 大木を目前にして雪に隠れていた木の根に引っかかり、俺は顔面から転ぶ。
勢いでそのまま前方に飛びこみ、地面に積もった雪に顔を突っ伏す。
降ったばかりではない雪は、昼の日差しと夜の寒気に晒され、その表面は溶けて凍っていた。
突っ伏した顔が熱い。
きっとその氷の結晶で顔を擦りむいたのだろう。
だけど。
だけど今はそんなことはどうでもいい。
倒れたまま、顔を上げると木漏れ日に反射していた両手剣が目の前にあった。
柄や鍔に宝石やレリーフが刻まれた豪華な両手剣。
大振り過ぎるそれは普通の人では振ることもかなわない。
剣が持ち主を選ぶ剣。
その剣が。
付いた血を拭い去られぬまま、斜めに突き立てられている。
その剣の先、大木の幹に人型が重なり、雪がそれの大部分を覆い隠す。
所々雪から覗く部分は、艶やかな褐色を帯びていたはず。
だが、今はただ浅黒く生気というものを感じさせることはない。
顔の半分に雪が掛かったまま、大きな口の口角を上げてたおやかに微笑み、穏やかに目を閉じているその姿。
大木の幹に寄りかかり、足は雪で全てを覆われ、上体は何年も前からこのままだと思わせるくらい木に溶け込む様にそこに在る。
造形美。
躊躇いながらも、そう思えてしまう。
死に様を綺麗だと思ってしまう俺はなんてひどい人間なんだろう。
でもそう思わなければ、俺の心が崩壊していたのかもしれない。
これはきっと自己防衛本能なのだ。
大切な俺の心の一部。
その最期の美しさが、俺の喪失感を埋めてくれようとしてくれたのかもしれない。

「ネロ―――――。」

 地面から起き上がった俺は、雪を被っていない方のネロの頬にそっと触れた。
柔らかく温かかったはずの、今は硬く氷の様になってしまった頬を。


カオスゲージ
Law and Order法と秩序 +++[63]++++++ Chaos混沌





ーーーーーーーーーーーーーー

人物紹介に『鷺の獣人の復讐者エスト』の紹介、イメージを入れました。
良かったら見ていただければ幸いです。


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