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カミサマとの日常
妹編
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兄はカミサマのお相手をするためにほぼ強制連行。
私は…拒んだ手前、いや、未だにそういった男女間のコトに踏み込めないため、兄に甘えるしかない…。
情けない、と思う。
兄は長い時間、カミサマとの行為を受け入れてられるのに、私はどうしてソレができないのかって。
それでも向き合おう、私だって!そう思う度に兄に止められる。
そんなに震えながらじゃ俺がカミサマ殴るね♪なんて笑って…。
私を大事にしてくれる男の私。
なのに女の私は、男の私を大事にしてあげられていない気がしてならない。
そんな私を慰めてくれたのは、カミサマの友神・理性さんだった。
ある日、カミサマの定期観察と称してやってきた男性体の神様。
私と兄を見た時、そりゃもう驚いて「とうとう手を出したのか!」と怒鳴り込む?えっと、叱るという方が近いかな?
ともかく、私と兄を心配してカミサマにお説教をしていた。
とはいえ神体になってしまったし、後の祭りということでひと段落して、帰ってきた私と兄を気遣って遊びにきてくれる回数を増やしてくれた。
そこでカミサマと兄がお楽しみ中の間、私が手持ち無沙汰で持て余したヒマで悩んでいることを見抜いて、さらに通ってきてくれるようになった。
「今日も、か…」
ピリッとする空気。
理性さんは名の通り『生き物が持つ理性』を司る神様。
欲望を司っているカミサマとは正反対の存在。
「まあ、昨日からだから?」
お楽しみが1時間程度で終わったのなんて始めの頃だけで、あとは暴走気味だ。
ポツンとヒマと自己嫌悪を持て余す私を見て、理性さんがパンッと柏手を打つ。
「それならまた、こちらにいるとよい。白玉や黒蜜、餡子におはぎ、鏡餅もお前が来ると喜ぶ」
今の全部、理性さんの元にいる猫達の名前である。初めて来た時、思わず笑ったのはちょっと懐かしい記憶。
最初はちょっとした話し相手だったけど、理性さんは私が自己嫌悪で壊れてしまわないように、こうやって理性さんが管理する空間に喚んでくれた。
ここは和を基調とした、広い庭、枯山水。邪魔にならず調和した日本以外の宗教を象った家具にお屋敷。
ぶっちゃけ古風!
そこを闊歩するのは猫を中心に犬、兎、…十二支に幻獣の類、といった方が正しい。
ファンタジー溢れる世界にすっかり自己嫌悪なんて忘れて、猫と遊び、犬とお昼寝して、兎をモフってネズミとは何故か追いかけっこ。
乗馬させてもらったり、龍さん?と話したり。ペガサスが来た時は驚いた…。
そうやって私がリラックスできる場所をくれた理性さんには感謝してもし足りない。
しかも、ポツンタイムが始まると、察知したようにやってきてココに連れてきてくれる。
一緒にお茶を飲むのも、昼寝するのも、客間に泊まっていくのも当たり前。
ある意味、第2の神様家族です。
「なぁーん♪」
「お、白玉ー♪」
真っ白な猫・白玉。
真っ先に私に懐いてくれた猫さま。
「ワオン!」
「きなこー♪挨拶に来てくれたの?」
手招いて頭を撫でれば、きなこ色の和犬は尻尾をぶんぶんと振ってくれる。そして脅かしやがって!と白玉の繰り出した猫パンチをヒラリと避ける。
「今日の菓子は芋羊羹を用意した」
「いつも有難うございます♪…でも、そんなに気を使ってもらわなくてry「子供は大人に甘えておけ」
恐縮する私に、芋羊羹と緑茶を出してくれる理性さん。
雑念っていうものに強いせいか、理性さんはお菓子含めた料理全般が得意だ。
「兄も子供なんですが…」
芋羊羹を狙ってやってきた餡子と静かに攻防しながら芋羊羹を頂いていると、理性さんは餡子を抱き上げながら溜め息を吐いた。
「割り切った兄と、割り切れていない自分を比べるな。大体、女性がおいそれとアレに付き合って恋愛するというのは…」
これは耳にタコができるほど聞いた理性さんのカミサマに対するお説教。
本当は兄にも当てはまるんだけど、兄はカミサマと関係を持つことや、そのカミサマからのおねだり…つまりは異世界巡りについて粗方割り切れている。
だけど私は異世界巡りについては納得できていても、性格上、世界が変わる度にすぐ次の恋愛に切り替えるのは難しい。
だからそこは男(兄)を立てて、私なりに心の整理ができるまで無茶するな。
それが理性さんのいつも言うこと。
「そんなこと言ってたら、いつまでも割り切れませんよ…」
「お前を精神的に守ることも、兄にとっては割り切れたきっかけだ。甘えておけ」
「そうは仰るが、理性様は妹御殿が同意できぬ相手と結ばれるなど我慢ならぬのよ」
「初孫を持った爺と同じですわ」
振り返ると、辰さまと鶏さま。
理性さんはこれ!と叱っていたけど、初孫かぁ…
あと、しらばっくれる辰さまと鶏さまは小首を傾げていて可愛い。
割合でいうなら2対8。
私が2。恋した割合。
それでいいわけない!と思うけど、もう少しだけこの状況に甘えて、いいのかもしれない。
「まぅ」
「おはぎが芋羊羹盗ったああっ!」
ハッ!きな粉も狙っている!いつの間にか伏せして待機している!
幾ら神格持ちの動物でも、この芋羊羹は私のだぞっ!
私は…拒んだ手前、いや、未だにそういった男女間のコトに踏み込めないため、兄に甘えるしかない…。
情けない、と思う。
兄は長い時間、カミサマとの行為を受け入れてられるのに、私はどうしてソレができないのかって。
それでも向き合おう、私だって!そう思う度に兄に止められる。
そんなに震えながらじゃ俺がカミサマ殴るね♪なんて笑って…。
私を大事にしてくれる男の私。
なのに女の私は、男の私を大事にしてあげられていない気がしてならない。
そんな私を慰めてくれたのは、カミサマの友神・理性さんだった。
ある日、カミサマの定期観察と称してやってきた男性体の神様。
私と兄を見た時、そりゃもう驚いて「とうとう手を出したのか!」と怒鳴り込む?えっと、叱るという方が近いかな?
ともかく、私と兄を心配してカミサマにお説教をしていた。
とはいえ神体になってしまったし、後の祭りということでひと段落して、帰ってきた私と兄を気遣って遊びにきてくれる回数を増やしてくれた。
そこでカミサマと兄がお楽しみ中の間、私が手持ち無沙汰で持て余したヒマで悩んでいることを見抜いて、さらに通ってきてくれるようになった。
「今日も、か…」
ピリッとする空気。
理性さんは名の通り『生き物が持つ理性』を司る神様。
欲望を司っているカミサマとは正反対の存在。
「まあ、昨日からだから?」
お楽しみが1時間程度で終わったのなんて始めの頃だけで、あとは暴走気味だ。
ポツンとヒマと自己嫌悪を持て余す私を見て、理性さんがパンッと柏手を打つ。
「それならまた、こちらにいるとよい。白玉や黒蜜、餡子におはぎ、鏡餅もお前が来ると喜ぶ」
今の全部、理性さんの元にいる猫達の名前である。初めて来た時、思わず笑ったのはちょっと懐かしい記憶。
最初はちょっとした話し相手だったけど、理性さんは私が自己嫌悪で壊れてしまわないように、こうやって理性さんが管理する空間に喚んでくれた。
ここは和を基調とした、広い庭、枯山水。邪魔にならず調和した日本以外の宗教を象った家具にお屋敷。
ぶっちゃけ古風!
そこを闊歩するのは猫を中心に犬、兎、…十二支に幻獣の類、といった方が正しい。
ファンタジー溢れる世界にすっかり自己嫌悪なんて忘れて、猫と遊び、犬とお昼寝して、兎をモフってネズミとは何故か追いかけっこ。
乗馬させてもらったり、龍さん?と話したり。ペガサスが来た時は驚いた…。
そうやって私がリラックスできる場所をくれた理性さんには感謝してもし足りない。
しかも、ポツンタイムが始まると、察知したようにやってきてココに連れてきてくれる。
一緒にお茶を飲むのも、昼寝するのも、客間に泊まっていくのも当たり前。
ある意味、第2の神様家族です。
「なぁーん♪」
「お、白玉ー♪」
真っ白な猫・白玉。
真っ先に私に懐いてくれた猫さま。
「ワオン!」
「きなこー♪挨拶に来てくれたの?」
手招いて頭を撫でれば、きなこ色の和犬は尻尾をぶんぶんと振ってくれる。そして脅かしやがって!と白玉の繰り出した猫パンチをヒラリと避ける。
「今日の菓子は芋羊羹を用意した」
「いつも有難うございます♪…でも、そんなに気を使ってもらわなくてry「子供は大人に甘えておけ」
恐縮する私に、芋羊羹と緑茶を出してくれる理性さん。
雑念っていうものに強いせいか、理性さんはお菓子含めた料理全般が得意だ。
「兄も子供なんですが…」
芋羊羹を狙ってやってきた餡子と静かに攻防しながら芋羊羹を頂いていると、理性さんは餡子を抱き上げながら溜め息を吐いた。
「割り切った兄と、割り切れていない自分を比べるな。大体、女性がおいそれとアレに付き合って恋愛するというのは…」
これは耳にタコができるほど聞いた理性さんのカミサマに対するお説教。
本当は兄にも当てはまるんだけど、兄はカミサマと関係を持つことや、そのカミサマからのおねだり…つまりは異世界巡りについて粗方割り切れている。
だけど私は異世界巡りについては納得できていても、性格上、世界が変わる度にすぐ次の恋愛に切り替えるのは難しい。
だからそこは男(兄)を立てて、私なりに心の整理ができるまで無茶するな。
それが理性さんのいつも言うこと。
「そんなこと言ってたら、いつまでも割り切れませんよ…」
「お前を精神的に守ることも、兄にとっては割り切れたきっかけだ。甘えておけ」
「そうは仰るが、理性様は妹御殿が同意できぬ相手と結ばれるなど我慢ならぬのよ」
「初孫を持った爺と同じですわ」
振り返ると、辰さまと鶏さま。
理性さんはこれ!と叱っていたけど、初孫かぁ…
あと、しらばっくれる辰さまと鶏さまは小首を傾げていて可愛い。
割合でいうなら2対8。
私が2。恋した割合。
それでいいわけない!と思うけど、もう少しだけこの状況に甘えて、いいのかもしれない。
「まぅ」
「おはぎが芋羊羹盗ったああっ!」
ハッ!きな粉も狙っている!いつの間にか伏せして待機している!
幾ら神格持ちの動物でも、この芋羊羹は私のだぞっ!
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