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9話
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遅番は比較的朝はゆっくり出来るから、私は遅番の方が好き。
どうせ働くからには自分自身もゆっとりした気持ちで働きたい。
今日のお弁当はオニギリ弁当。
手抜きのように思われがちだけど、具のシャケを焼いてきたり炊き込みご飯にしてみたりと頑張ってきた。
オカズは面倒だから作らない
いつものエプロンを着て…悠ちゃんに返すネックレスも忘れずに持って
うわ…何か売り場行くのドキドキしてきた!
向かいのショップに有宮君がいると思うだけで、凄い緊張とちょっと会えるという期待。
体が若干強張りながら、売り場に到着。
…有宮君、休みじゃん。
てゆーか、もしかしてバイト初日にしてもう辞めたとか?!
なんて我慢が足りない子なの…
なんて眼鏡ショップをずっと見ていたら
「愛しいダーリンは今日お休みですって~
昨日、有宮さん本人が言ってましたよ?
今日の朝まで一緒じゃなかったんですか~?」
体がビクーッ!!!となった。
声の主はもちろん悠ちゃん。
ていうか、今ありえない単語がいっぱい出てきたんだけど!!
「ゆ…悠ちゃんおはよう!
あの、昨日はゴメンね。何の連絡もせずに先に帰っちゃって
あと、ネックレスもありがとう!!」
「いえいえー、良いんですよーお役にたてれば。
悠の方こそゴメンナサイ。
昨日、凄い感じ悪い子いたでしょ?さやかって女の子。
あの子、高校からの友達なんですけど、普段は良い子なんですけど男の人が絡むと面倒な子で…
嫌な思いさせてゴメンナサイ」
自分の事じゃないのにペコリと謝る悠ちゃん?
気遣い出来るいい子だなぁ…
「そんな気にしないで?
私も何かされた訳じゃないし。
合コンの場だもん、お気に入りの子見つけたらしょうがないよ」
「でも、自分の彼氏が他の子と良い感じになってたら気分悪いですよね。
悠、気付かなくてすみませんでした」
もう一回可愛くペコリと謝る悠ちゃん?
ん?何か私の想像以上の誤解をされているぞ?
「あ…あのね、悠ちゃん。
私と有宮君は恋人同士どころか、昨日初めて会って会話したばかりで、恋人どころかなーんにも始まってないのよ?」
「えっ?でも、昨日悠がお店着いたら健太君が「哲が香奈ちゃんをお持ち帰りしたぁ!」って大騒ぎでしてましたよ?」
あんの、下ネタ男。
違うって言ってんのに~
「それに昨日の有宮さんの様子で、悠てっきりもう良い感じなのかなー?って」
えっ?昨日?
「悠ちゃん、有宮君と会ったの?」
さすがに店先で喋るわけにはいかず、掃除やパソコンのメールチェックをしながらお喋りをする。
「はい、昨日悠が香奈さんを無理矢理合コンに誘ってOKもらった後、メンバーの子に電話したんですよ。休憩時間中に。
そしたら有宮さんがちょうどゴミ捨てに歩いてきて…話聞かれてたみたいで」
マグカップ、お皿など割らないように丁寧に掃除しながら喋る悠ちゃん。
私はギフトのラッピング用紙を大・中・小と慣れた手つきでカッターでカットしていく。
「「その合コン、相田さんも行くの?」って悠、聞かれて「はい、そうです」って答えたら「じゃあ、俺も行こうかな」って。
どうやら、有宮さんこの合コンがある事知ってたみたいで。
メンバーも最初からわかってたみたいです?
昨日の合コン、悠と健太君が幹事やってて…
あっ、健太君とはその前の合コンで知り合って仲良くなったんですけどね」
「へ…へぇー…物凄い偶然だねぇ」
ほんと、こんな偶然あるんだ。
「でも、その後が悠的にめちゃめちゃキュンキュンしちゃって!
有宮さん、すぐ電話かけて「健太?今日の合コン俺いくわ」って
あー健太君とお友達なんだーってこの時初めて知ったんですけどね?
それでですね、その後一方的に電話を切った後…」
あー絶対、真島君まだ喋ってる最中だっただろうなってどうでもいい事を考えていると…
「有宮さん、「相田さんに俺以外の悪い虫がつかないように、そばにいて守ってあげなきゃね」なーんてさわやかな笑顔で言うんですよー!
もう、悠の方が赤面しちゃいましたぁ」
ビリリリリ!!!!!
とギフト用のラッピング用紙を豪快に破る私。
カッターで手切らなくて良かった…
悠ちゃんは今にも割れそうな勢いでお皿握りしめてるし
ていうか、はい?!
有宮さま、何をおっしゃってくれちゃってるの?????
自分でもわかる位顔真っ赤だ
恥ずかしい…トイレ行きたい…
「次の日休みだから、いくら遅くなっても大丈夫だしって。
もう、そんな事聞かされてて2人で抜け出したってなったら、そういう事になったんだぁって思うじゃないですかぁ?
昨日、2人でゴミ捨て場に行った時何があったんですか?」
無茶苦茶にやけた顔で見てくる悠ちゃん。
そういう事ってどういう事?
あーゆー事??
私と有宮君にそんな事ある訳ないない!!
ふしだらな妄想を強引に消し去った。
「ゆ、悠ちゃん!誤解だらけだから!私と有宮君はほんとに何も無くて…昨日だってアドレス先交換しただけで、それでちゃんとサヨナラしたんだから!」
あー…言わなくていい事をまでどんどん言ってしまいそうな勢いだ 。
どうせ働くからには自分自身もゆっとりした気持ちで働きたい。
今日のお弁当はオニギリ弁当。
手抜きのように思われがちだけど、具のシャケを焼いてきたり炊き込みご飯にしてみたりと頑張ってきた。
オカズは面倒だから作らない
いつものエプロンを着て…悠ちゃんに返すネックレスも忘れずに持って
うわ…何か売り場行くのドキドキしてきた!
向かいのショップに有宮君がいると思うだけで、凄い緊張とちょっと会えるという期待。
体が若干強張りながら、売り場に到着。
…有宮君、休みじゃん。
てゆーか、もしかしてバイト初日にしてもう辞めたとか?!
なんて我慢が足りない子なの…
なんて眼鏡ショップをずっと見ていたら
「愛しいダーリンは今日お休みですって~
昨日、有宮さん本人が言ってましたよ?
今日の朝まで一緒じゃなかったんですか~?」
体がビクーッ!!!となった。
声の主はもちろん悠ちゃん。
ていうか、今ありえない単語がいっぱい出てきたんだけど!!
「ゆ…悠ちゃんおはよう!
あの、昨日はゴメンね。何の連絡もせずに先に帰っちゃって
あと、ネックレスもありがとう!!」
「いえいえー、良いんですよーお役にたてれば。
悠の方こそゴメンナサイ。
昨日、凄い感じ悪い子いたでしょ?さやかって女の子。
あの子、高校からの友達なんですけど、普段は良い子なんですけど男の人が絡むと面倒な子で…
嫌な思いさせてゴメンナサイ」
自分の事じゃないのにペコリと謝る悠ちゃん?
気遣い出来るいい子だなぁ…
「そんな気にしないで?
私も何かされた訳じゃないし。
合コンの場だもん、お気に入りの子見つけたらしょうがないよ」
「でも、自分の彼氏が他の子と良い感じになってたら気分悪いですよね。
悠、気付かなくてすみませんでした」
もう一回可愛くペコリと謝る悠ちゃん?
ん?何か私の想像以上の誤解をされているぞ?
「あ…あのね、悠ちゃん。
私と有宮君は恋人同士どころか、昨日初めて会って会話したばかりで、恋人どころかなーんにも始まってないのよ?」
「えっ?でも、昨日悠がお店着いたら健太君が「哲が香奈ちゃんをお持ち帰りしたぁ!」って大騒ぎでしてましたよ?」
あんの、下ネタ男。
違うって言ってんのに~
「それに昨日の有宮さんの様子で、悠てっきりもう良い感じなのかなー?って」
えっ?昨日?
「悠ちゃん、有宮君と会ったの?」
さすがに店先で喋るわけにはいかず、掃除やパソコンのメールチェックをしながらお喋りをする。
「はい、昨日悠が香奈さんを無理矢理合コンに誘ってOKもらった後、メンバーの子に電話したんですよ。休憩時間中に。
そしたら有宮さんがちょうどゴミ捨てに歩いてきて…話聞かれてたみたいで」
マグカップ、お皿など割らないように丁寧に掃除しながら喋る悠ちゃん。
私はギフトのラッピング用紙を大・中・小と慣れた手つきでカッターでカットしていく。
「「その合コン、相田さんも行くの?」って悠、聞かれて「はい、そうです」って答えたら「じゃあ、俺も行こうかな」って。
どうやら、有宮さんこの合コンがある事知ってたみたいで。
メンバーも最初からわかってたみたいです?
昨日の合コン、悠と健太君が幹事やってて…
あっ、健太君とはその前の合コンで知り合って仲良くなったんですけどね」
「へ…へぇー…物凄い偶然だねぇ」
ほんと、こんな偶然あるんだ。
「でも、その後が悠的にめちゃめちゃキュンキュンしちゃって!
有宮さん、すぐ電話かけて「健太?今日の合コン俺いくわ」って
あー健太君とお友達なんだーってこの時初めて知ったんですけどね?
それでですね、その後一方的に電話を切った後…」
あー絶対、真島君まだ喋ってる最中だっただろうなってどうでもいい事を考えていると…
「有宮さん、「相田さんに俺以外の悪い虫がつかないように、そばにいて守ってあげなきゃね」なーんてさわやかな笑顔で言うんですよー!
もう、悠の方が赤面しちゃいましたぁ」
ビリリリリ!!!!!
とギフト用のラッピング用紙を豪快に破る私。
カッターで手切らなくて良かった…
悠ちゃんは今にも割れそうな勢いでお皿握りしめてるし
ていうか、はい?!
有宮さま、何をおっしゃってくれちゃってるの?????
自分でもわかる位顔真っ赤だ
恥ずかしい…トイレ行きたい…
「次の日休みだから、いくら遅くなっても大丈夫だしって。
もう、そんな事聞かされてて2人で抜け出したってなったら、そういう事になったんだぁって思うじゃないですかぁ?
昨日、2人でゴミ捨て場に行った時何があったんですか?」
無茶苦茶にやけた顔で見てくる悠ちゃん。
そういう事ってどういう事?
あーゆー事??
私と有宮君にそんな事ある訳ないない!!
ふしだらな妄想を強引に消し去った。
「ゆ、悠ちゃん!誤解だらけだから!私と有宮君はほんとに何も無くて…昨日だってアドレス先交換しただけで、それでちゃんとサヨナラしたんだから!」
あー…言わなくていい事をまでどんどん言ってしまいそうな勢いだ 。
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