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第五話 寂しい夏祭り
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俺はいつものように学校へと登校した。自分の席へと座ると、心無い者たちの陰口が嫌でも聞こえてくる。
「あいつ、知的障害者の子と付き合っているらしいぜ……」
「可哀想な者同士、お似合いなんじゃねぇの……?」
「ああ、自分の父親刺し殺しているらいいからな……」
好きなだけ陰口を言えばいいと思った。俺は気にもしないで窓の外をただ見ればいい……それなのに……
「あんたまたすっかり有名人になったね。転校してきたころは、父親殺したことで有名だったんだっけ?」
柳瀬愛名。こいつだけは他とは違った。面と向かって俺に酷いことを言うようになった。少なくとも前は俺のことを少しは気にしてくれていたはずだったのに、祭里との一件でどういうわけか俺に敵意をむき出しにするようになっていった。
「もうセックスした? 何もわからないあの子とヤるのって楽しい?」
クラス中が心無い笑いに包まれる。俺はそれが空しくて愛名を見る。
「どうしてそんな酷いこと言えるんだ?」
俺の些細な疑問の言葉に、愛名は顔を背けるだけだった……
昼休み。俺はいつものように祭里と夏希先生がいる特別学級のクラスへと足を運ぶ。
「あ、文哉来たー」
祭里は俺を見ると、嬉しそうに笑ってくれるから、俺も笑みを返す。
「うふふ。午前の授業はおしまい。お昼にしましょう」
夏希先生も相変わらず優しそうだから、俺は安心できる。この人はいい先生だと思うから……
いつものように三人で食べる昼食。毎日祭里の好物であるサンドイッチだけど、俺は嫌にもならないし飽きもしなかった。
「祭里、お夕飯もサンドイッチがいい」
「ダーメ、今夜はパスタの日でしょ?」
「パスタもサンドイッチも食べたい」
「それ、太っちゃうよ」
笑い合う二人。誰かと食事することが楽しくて幸せなことだと、この二人から学んだのだから。
「ねぇ、文哉君。もうすぐ夏祭りがあるって本当?」
夏希先生が訊いてくる。確かに近くの神社で夏祭りがあるにはあるのだが。
「あるけど、人なんてほとんどいない寂しい祭りだよ」
「いいじゃない! 静かな夏祭りも中々風情があると思うよ!」
元気いっぱいな夏希先生。その隣では祭里がどこか心を躍らせているようだった。
「お祭り! 祭里と同じ名前だねー。嬉しいなー」
心を躍らせる祭里の頭を夏希先生はそっと撫でる。
「文哉君。あなたの大好きな祭里ちゃんがこんなにも喜んでいます。さて、文哉君はどんな返事をすればいいのかな?」
「行きます。一緒に行くから……」
断ったら祭里はきっと泣き出すだろうし、夏希先生は烈火のごとく俺を責めるはずだから……
「文哉とお祭り。楽しみ、楽しみ」
嬉しそうな笑顔を見せる祭里に俺も笑顔で返した。
祭里が喜んでくれるのなら、俺はそれでいい。
それは学校での帰り道だった。成績の悪い俺は補習授業のせいですっかり遅くなっていた。普段は祭里と一緒に帰るのに、空の色はすっかりと夏のオレンジ色だった。相変わらず涼しい風が吹いている。
「よぉ、文哉」
帰り道に愛名がいた。無表情でどこか冷たい目で俺を見ている。
「もう帰るから……」
俺は愛名を通り過ぎようとするのだが。
「あの子と一緒にいても、どうせ惨めなだけで終わるよ」
祭里のことを悪くいうのは本当にやめてほしい。
「それなら私と一緒にいようよ」
愛名を見ると俺に手を差し伸べていた。
「寂しいままのあなたが好き。だからいつまでも愛してあげるから、私の手をとって……」
愛名の俺への想い。どこかで気がついてはいたけど、ずっと無視していた……
「……祭里がいいんだ……」
俺は愛名のもとを去る。後ろからは突き刺さるような視線を感じた……
夏祭りの当日。俺は夏希先生の家にいた。
「文哉君。祭里ちゃんのこと惚れ直すよ」
悪戯っぽく笑う夏希先生。その後ろには恥ずかしそうにモジモジとしている祭里がいる。
「お浴衣……スースーする……」
アサガオの浴衣を着た祭里。赤い長い髪はポニーテールにしてあり、俺はその可愛さに目を奪われてしまう。
「文哉……祭里のお浴衣……似合う……?」
不安気に訊いてくる祭里。俺の答えは決まっていた。
「似合う。とっても可愛いぞ」
俺が祭里の頭を撫でると、祭里は頬を赤らめながら笑ってくれた。
「さて、いい時間だし、お祭りに出かけましょう!」
どこか楽しみそうにしている夏希先生。きっとがっかりすると、この町に住んでいる俺はそう思う。あるのは本当に活気のない寂しげ夏祭りなのだから……
夏祭りが行われている神社。数年前に来たのが最後なのだが、相変わらず活気もなく人も少ない。静かな太鼓の音が鳴り、出店が少なく何件か並んでいるだけだった。
「活気もないし、寂しい祭りでしょ?」
「そこがいいじゃない。静かに過ごせるのって、あまり悪くないよ」
夏希先生は寂しげな夏祭りを気に入った様子だった。
「わぁー」
祭里はというと、水風船の出店へと駆け寄り、俺に向かって目を輝かせていた。
「取ってほしいのか?」
「うん!」
元気よく返事をする祭里。こうなったらからかってやりたい。
「嫌だ」
「うー……」
残念そうに水風船を見つめる祭里。
「嘘だよ。どの色がいい?」
俺が言うと祭里は可愛らしい笑顔を取り戻す。
「文哉。これ」
祭里が指さしたのは、ただの白い水風船。もっと色合いのいいのがあるのに祭里はどういうわけかこれを選んだ。
「白くて丸いの綺麗だねー」
「そうだな」
俺は代金を払うと、白い水風船を取ってやる。
「わぁー、宝物、宝物増えたー」
最初に会った頃に買ってやったスケッチブックと同じなのか? 祭里の宝物に白い水風船が増えた。
「うふふ。文哉君、本当に優しいよね。先生は邪魔ものだから、向こうで待ってます」
去っていく夏希先生。
「え? あの!」
俺は叫ぶのだが。
「デート楽しんで」
振り返りざまに夏希先生は笑っていた。
「デートって……」
途方に暮れるしかない俺。
「文哉とデート。楽しいなー」
デートの意味を知ってか知らずか、祭里は俺の手を握る。
「わかった。デートでいいよ」
それでいいのかもしれない。俺は祭里のことがすっかり好きなのだから。
少ない出店を二人で回る。金魚すくいやお面の売られている出店を見て、祭里はとても楽しそうに笑っていたから、俺もそんな祭里を見て笑顔になる。
「文哉。向こう行ってみよう」
祭里が指さす方向。神社の奥に手入れされていない道があった。
「駄目だって。夏希先生に叱られるぞ」
「うー……行ってみたい……」
頬を膨らませる祭里。俺は一瞬困ったが、近くには夏希先生もいるし、前みたいな警察沙汰にはならないだろうと思った。だから祭里のワガママを聞いてやることにする。
「わかった。行こう」
俺は祭里と手を繋ぎながら、手入れされていない道へと入っていく。
「転ぶなよ」
「うん。文哉の手、握ってる」
手入れされていない道を俺と祭里は歩いた。
この先に何があるのか、まったく見当もつかなかった。
たどり着きた先は。
「綺麗だねー」
夜の暗闇でも綺麗だとわかる大きな池だった。
「こんなとこ、あったんだ」
この町に住んで何年も経つが、この綺麗な池の存在は知らなかった。
「わぁー、お魚さん、いるかなー?」
祭里は俺から手を放し、池へと近づいた瞬間だった。
青い光を放つ蛍が一斉に夜空へと舞う。
俺も祭里もその幻想的な光景にただ目を奪われた。
「文哉、知ってる? これはホタルさんだよ」
蛍の青い光の中で祭りが言う。そんなこともちろん俺は知っているが、青い光の蛍なんて珍しいと俺は思う。
「なぁ、祭里。俺のこと好きか?」
「好きだよ」
青い光の中で祭里は答える。
それならよかった。
俺は祭里に近寄り、キスした。
「好きな人同士がすることだよ」
「俺は祭里のことが好きだし、祭里も俺のことが好きだろ?」
心臓の鼓動が早くなる。祭里の顔がすぐそばにあるから。
「うん。文哉のこと……好き……」
青い蛍が祝福する中で、俺は幸せを手に入れられたんだと信じたい……
これからも、祭里との幸せな日々が壊れないでほしいと青い蛍に願った……
「あいつ、知的障害者の子と付き合っているらしいぜ……」
「可哀想な者同士、お似合いなんじゃねぇの……?」
「ああ、自分の父親刺し殺しているらいいからな……」
好きなだけ陰口を言えばいいと思った。俺は気にもしないで窓の外をただ見ればいい……それなのに……
「あんたまたすっかり有名人になったね。転校してきたころは、父親殺したことで有名だったんだっけ?」
柳瀬愛名。こいつだけは他とは違った。面と向かって俺に酷いことを言うようになった。少なくとも前は俺のことを少しは気にしてくれていたはずだったのに、祭里との一件でどういうわけか俺に敵意をむき出しにするようになっていった。
「もうセックスした? 何もわからないあの子とヤるのって楽しい?」
クラス中が心無い笑いに包まれる。俺はそれが空しくて愛名を見る。
「どうしてそんな酷いこと言えるんだ?」
俺の些細な疑問の言葉に、愛名は顔を背けるだけだった……
昼休み。俺はいつものように祭里と夏希先生がいる特別学級のクラスへと足を運ぶ。
「あ、文哉来たー」
祭里は俺を見ると、嬉しそうに笑ってくれるから、俺も笑みを返す。
「うふふ。午前の授業はおしまい。お昼にしましょう」
夏希先生も相変わらず優しそうだから、俺は安心できる。この人はいい先生だと思うから……
いつものように三人で食べる昼食。毎日祭里の好物であるサンドイッチだけど、俺は嫌にもならないし飽きもしなかった。
「祭里、お夕飯もサンドイッチがいい」
「ダーメ、今夜はパスタの日でしょ?」
「パスタもサンドイッチも食べたい」
「それ、太っちゃうよ」
笑い合う二人。誰かと食事することが楽しくて幸せなことだと、この二人から学んだのだから。
「ねぇ、文哉君。もうすぐ夏祭りがあるって本当?」
夏希先生が訊いてくる。確かに近くの神社で夏祭りがあるにはあるのだが。
「あるけど、人なんてほとんどいない寂しい祭りだよ」
「いいじゃない! 静かな夏祭りも中々風情があると思うよ!」
元気いっぱいな夏希先生。その隣では祭里がどこか心を躍らせているようだった。
「お祭り! 祭里と同じ名前だねー。嬉しいなー」
心を躍らせる祭里の頭を夏希先生はそっと撫でる。
「文哉君。あなたの大好きな祭里ちゃんがこんなにも喜んでいます。さて、文哉君はどんな返事をすればいいのかな?」
「行きます。一緒に行くから……」
断ったら祭里はきっと泣き出すだろうし、夏希先生は烈火のごとく俺を責めるはずだから……
「文哉とお祭り。楽しみ、楽しみ」
嬉しそうな笑顔を見せる祭里に俺も笑顔で返した。
祭里が喜んでくれるのなら、俺はそれでいい。
それは学校での帰り道だった。成績の悪い俺は補習授業のせいですっかり遅くなっていた。普段は祭里と一緒に帰るのに、空の色はすっかりと夏のオレンジ色だった。相変わらず涼しい風が吹いている。
「よぉ、文哉」
帰り道に愛名がいた。無表情でどこか冷たい目で俺を見ている。
「もう帰るから……」
俺は愛名を通り過ぎようとするのだが。
「あの子と一緒にいても、どうせ惨めなだけで終わるよ」
祭里のことを悪くいうのは本当にやめてほしい。
「それなら私と一緒にいようよ」
愛名を見ると俺に手を差し伸べていた。
「寂しいままのあなたが好き。だからいつまでも愛してあげるから、私の手をとって……」
愛名の俺への想い。どこかで気がついてはいたけど、ずっと無視していた……
「……祭里がいいんだ……」
俺は愛名のもとを去る。後ろからは突き刺さるような視線を感じた……
夏祭りの当日。俺は夏希先生の家にいた。
「文哉君。祭里ちゃんのこと惚れ直すよ」
悪戯っぽく笑う夏希先生。その後ろには恥ずかしそうにモジモジとしている祭里がいる。
「お浴衣……スースーする……」
アサガオの浴衣を着た祭里。赤い長い髪はポニーテールにしてあり、俺はその可愛さに目を奪われてしまう。
「文哉……祭里のお浴衣……似合う……?」
不安気に訊いてくる祭里。俺の答えは決まっていた。
「似合う。とっても可愛いぞ」
俺が祭里の頭を撫でると、祭里は頬を赤らめながら笑ってくれた。
「さて、いい時間だし、お祭りに出かけましょう!」
どこか楽しみそうにしている夏希先生。きっとがっかりすると、この町に住んでいる俺はそう思う。あるのは本当に活気のない寂しげ夏祭りなのだから……
夏祭りが行われている神社。数年前に来たのが最後なのだが、相変わらず活気もなく人も少ない。静かな太鼓の音が鳴り、出店が少なく何件か並んでいるだけだった。
「活気もないし、寂しい祭りでしょ?」
「そこがいいじゃない。静かに過ごせるのって、あまり悪くないよ」
夏希先生は寂しげな夏祭りを気に入った様子だった。
「わぁー」
祭里はというと、水風船の出店へと駆け寄り、俺に向かって目を輝かせていた。
「取ってほしいのか?」
「うん!」
元気よく返事をする祭里。こうなったらからかってやりたい。
「嫌だ」
「うー……」
残念そうに水風船を見つめる祭里。
「嘘だよ。どの色がいい?」
俺が言うと祭里は可愛らしい笑顔を取り戻す。
「文哉。これ」
祭里が指さしたのは、ただの白い水風船。もっと色合いのいいのがあるのに祭里はどういうわけかこれを選んだ。
「白くて丸いの綺麗だねー」
「そうだな」
俺は代金を払うと、白い水風船を取ってやる。
「わぁー、宝物、宝物増えたー」
最初に会った頃に買ってやったスケッチブックと同じなのか? 祭里の宝物に白い水風船が増えた。
「うふふ。文哉君、本当に優しいよね。先生は邪魔ものだから、向こうで待ってます」
去っていく夏希先生。
「え? あの!」
俺は叫ぶのだが。
「デート楽しんで」
振り返りざまに夏希先生は笑っていた。
「デートって……」
途方に暮れるしかない俺。
「文哉とデート。楽しいなー」
デートの意味を知ってか知らずか、祭里は俺の手を握る。
「わかった。デートでいいよ」
それでいいのかもしれない。俺は祭里のことがすっかり好きなのだから。
少ない出店を二人で回る。金魚すくいやお面の売られている出店を見て、祭里はとても楽しそうに笑っていたから、俺もそんな祭里を見て笑顔になる。
「文哉。向こう行ってみよう」
祭里が指さす方向。神社の奥に手入れされていない道があった。
「駄目だって。夏希先生に叱られるぞ」
「うー……行ってみたい……」
頬を膨らませる祭里。俺は一瞬困ったが、近くには夏希先生もいるし、前みたいな警察沙汰にはならないだろうと思った。だから祭里のワガママを聞いてやることにする。
「わかった。行こう」
俺は祭里と手を繋ぎながら、手入れされていない道へと入っていく。
「転ぶなよ」
「うん。文哉の手、握ってる」
手入れされていない道を俺と祭里は歩いた。
この先に何があるのか、まったく見当もつかなかった。
たどり着きた先は。
「綺麗だねー」
夜の暗闇でも綺麗だとわかる大きな池だった。
「こんなとこ、あったんだ」
この町に住んで何年も経つが、この綺麗な池の存在は知らなかった。
「わぁー、お魚さん、いるかなー?」
祭里は俺から手を放し、池へと近づいた瞬間だった。
青い光を放つ蛍が一斉に夜空へと舞う。
俺も祭里もその幻想的な光景にただ目を奪われた。
「文哉、知ってる? これはホタルさんだよ」
蛍の青い光の中で祭りが言う。そんなこともちろん俺は知っているが、青い光の蛍なんて珍しいと俺は思う。
「なぁ、祭里。俺のこと好きか?」
「好きだよ」
青い光の中で祭里は答える。
それならよかった。
俺は祭里に近寄り、キスした。
「好きな人同士がすることだよ」
「俺は祭里のことが好きだし、祭里も俺のことが好きだろ?」
心臓の鼓動が早くなる。祭里の顔がすぐそばにあるから。
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