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第1章・始まりの森
三話・神界《主神イレ》
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森をボルドーの背に乗って、半日ほど進んだ先にあった。
ひらけた所の中央に、苔に覆われた古ぼけた祠がある場所。
そこにたどり着くと同時に気を失ってしまい。
「う…う~ん、え⁉︎」
気がつくと
そこは、森でなくなっていた
白い空間だった。
オレは、その空間の中央に置かれたベッドの上に乗っていた。
「気が付かれましたか?」
「貴女は?それとここは?」
声が聞こえた方へ振り返ると
白いレースの服を着た女性
金髪美女だと思う。
腰まで伸びた髪、緩いウエーブがかかってる。
その髪についてる髪飾りもかなり高そう。
「私は、イレと言います。岩部 逢さんですね?」
オレは、起き上がり身を起こす。
しかし、困惑…
何処だここ⁉︎
周りを見渡すが金髪美女以外に誰も居ない
そう、一緒に居たボルドーの姿が無い。
「そうですけど、あの~?」
金髪美女の女性が微笑み答えてくれる。
「ああ、岩部さんの言いたいことは大体分かります。」
へ?超能力者⁉︎
美女が首を左右に振ってる
違うらしい。
なら、ここ何処?
「ここは、イレベリアの神界です。」
「神界?神様が居るあの神界?」
美女が再び微笑む
「そうですね。」
ひょっとして、この人って神様⁉︎
マズイ!オレ、変な事考えてる奴だって事になる!!
「イレさんでしたっけ?イヤ違うか、イレ様?」
「イレで構いません。」
「では、イレさんでいいですか?」
「ええ、構いませんよ?」
「ボルドーは何処でしょうか?」
「あの子は、地上に居ます。」
なんだ
ボルドーは、最初から居ないのか
「では早速、重大な要件から行きますよ?」
何だろう?重大な要件って
そう思っていると
イレさんの行動にビックリした。
「岩部 逢さん。この度は、誠に申し訳ございません!!」
いきなり謝罪すると
その場に土下座したのだ
「どうしたんですか?何で謝るんです?」
頭を下げひたすら、頭を地面についた手に頭を擦りつくている
訳が全く、わからなかった。
「分からないんですね?」
「え?ええ、分かりません。」
「実は、貴方をこの世界に召喚した、異世界召喚術は失敗したのです。」
「え⁉︎失敗?」
「失敗したんです。本来、異世界召喚術は禁術でした」
「禁術?」
「そうなんです。禁術だったんです。貴方が召喚される筈が無いんです。」
「でも、召喚されて?」
「そうです。召喚されたんです。しかも、それだけではありません。」
他にも⁉︎何だろう?
「貴方には、私達の加護やスキルが無いんです。」
スキルって、ボルドーが使ってたヤツだよな?
「へ?それが何か?」
元々、オレ使えないしな
大した事じゃないよ?
「前代未聞の大問題です。通常の召喚ならば、確実にあるハズなんです。」
「それが無いと?」
ほほ~なら、それは問題なのかな?
「はい。無いんです。それに」
まだ、話を続けようとしてる⁉︎
「まだ、あるんですか?」
「ここからが重大な要件です。よく聞いて下さい。」
ここからが重大なんだ。
何だろうか?
なんかやな予感するよ?
だって、イレさんの表情が真剣だもの
「はぁ、分かりました。お願いします。」
「貴方には、不完全な召喚で負った、大きな傷があります」
衝撃的な発言…
傷って言った⁉︎
「え?大きな傷⁉︎」
「そうです。傷があります。」
体を見回す
服を着ている部分も、首口から胸の部分を見たりするけど
傷なんて、何もない
傷のついでに、脇毛も無かったよ?
「そう言われても、傷なんて何処にもないんですけど?」
「いえ、あります。目に見えないだけです。」
頭の中に??マークが出てくる
「目に見えない?」
「目に見えませんが、あります。」
身体の中って事?
何処だ?
「それって、どう言った感じの傷ですか?」
「それは、肉体だけでなくて、魂や精神にも到達する傷です。」
「魂や精神⁉︎」
「通常では、まずあり得ませんが、貴方にはそれが有ります。」
「はぁ、そうなんですか?」
いきなり、言われてもなぁ~
実際、今なんともないし
「良いですか?本当に大事な事ですよ?」
「いや、そう言われても、傷なんて大概治るものでしょ?」
気軽に話しかけたが
イレの顔は真剣そのものだった。
「本来はそうですよね?すいませんが、その傷は私達でも、治せません。いろいろと試したんですが、最低限の治療しか、出来ませんでした。」
頭を下げている。
本当に無理のようだ。
「神様でも治せない?どうして⁉︎」
あまりの事に、ようやく
オレは焦り、慌てた。
「落ち着いて下さい。手がないわけでは有りません。」
慌てるオレにイレさんは、落ち着いてと
手を伸ばしている。
打開策は、あるっと
「この世界には、数々の希少なアイテムがあります。それらを用いれば、状況を打開出来ます。」
その言葉にオレは、イレさんの顔を見る
「希少なアイテム…レアアイテムですか?」
「そうです。しかし、普通のレアアイテムでは無理です。」
普通のレアアイテムじゃない⁉︎
だったら何⁉︎
レアよりも、上?
「普通のレアアイテム?レアアイテムにも種類があるんですか?」
「はい。貴方の世界で言うところのレアアイテムがAランクだとすると、Sランクを超えてSSランクのアイテム…っと言った感じですね。」
驚愕だった。
そんなの…
あったとしても、手に入れられないんじゃないか⁉︎
「は⁉︎SSランク⁉︎具体的には?まさか!エクサーとか言わないですよね~?」
「エクサーをご存知でしたか?大変申し上げにくいんですが、そのまさかです。」
そんな、エクサーとか無理だよ
幻の薬だよ?
どうしょう…。
どうすればいいか悩んでいると
彼女が話を切り出した。
「逢さん。きっと、大丈夫です。私達も全力でサポートしますし、ボルドーや他の守護獣も、貴方の側で貴方を守ります。」
ボルドー、そうだ
今のオレには、ボルドーが居るんだ
きっと、楽じゃないけど
オレ一人で、行くわけじゃないんだ。
「分かりました。頑張ります。」
女神様が微笑み、頷いてくれた。
すると、光がオレに当たり始めた。
何だ⁉︎
「時間のようですね。」
「時間?何のですか?」
説明してくれた。
「貴方を神界へ招き続けるには、陽の光が必要なのです。よって、貴方を神界へと迎えられるのは、祠に陽の光が当たる日中の間だけです。」
「そうなんですか?」
頷いている。
「そろそろ、本当に貴方を神界へ、招き続けるのは限界ですね。」
「また、明日ですが、日が当たる頃にお迎えします。」
「分かりました。また明日」
アイが去った。
それを見届けた。
その後、彼女は、肩を震わせていた。
「逢さん。本当に、ゴメンなさい。」
涙が頬を伝って落ちる。
肩を震わせて、泣いているのだ。
自身がしてしまった事に対して
ひたすら、謝罪の言葉を続けて
最後には、泣き崩れた。
「貴女様だけの所為ではないでしょう?」
声をかけた人物を筆頭にして
後ろから、次々と人物が現れた。
「そうです。私達の所為でもありますから、そんなに泣かないで下さい。」
現れた人物の一人が彼女に駆け寄る。
しかし、イレは、納得していない。
「いいえ違います。私の所為です。」
「いいえいいえ、違います。」
互いに謝罪を繰り返している。
その後ろから会話に割って入った。
「止めましょう。言い合っていても、結果は何も変わりませんよ?」
腕組みしながら、話し出した。
「しかし、今日彼が来て、本当に驚きましたよ。」
別の人物も頷き、話に加わった。
「ええ、まさか、あんな状態で生きているなんて」
それに同意して、話している。
「そうですね。あの状態で死なないとは」
「普通ならば、確実に命はないでしょう」
他の人物も口々にそう言う。
其れ程までに、アイの状態は良くないなのだ。
「イレ様が諦めずに、治療を続けた結果でしょうか?」
イレは、首を左右に振り、口を開く。
「分かりません。ただ、私が言うのも釈ですが、奇跡としか思えません。」
人物達は、アイが去った場所を見つめている。
「奇跡にしろ何にせよ、私達のする事に変わりはないんだろう?」
「そうですよね?」
「ああ、勿論だよ。」
「イレ様、私達も彼を全力で、サポートします。」
改めて、神達は
結託して、決意を固めたのだった…。
ひらけた所の中央に、苔に覆われた古ぼけた祠がある場所。
そこにたどり着くと同時に気を失ってしまい。
「う…う~ん、え⁉︎」
気がつくと
そこは、森でなくなっていた
白い空間だった。
オレは、その空間の中央に置かれたベッドの上に乗っていた。
「気が付かれましたか?」
「貴女は?それとここは?」
声が聞こえた方へ振り返ると
白いレースの服を着た女性
金髪美女だと思う。
腰まで伸びた髪、緩いウエーブがかかってる。
その髪についてる髪飾りもかなり高そう。
「私は、イレと言います。岩部 逢さんですね?」
オレは、起き上がり身を起こす。
しかし、困惑…
何処だここ⁉︎
周りを見渡すが金髪美女以外に誰も居ない
そう、一緒に居たボルドーの姿が無い。
「そうですけど、あの~?」
金髪美女の女性が微笑み答えてくれる。
「ああ、岩部さんの言いたいことは大体分かります。」
へ?超能力者⁉︎
美女が首を左右に振ってる
違うらしい。
なら、ここ何処?
「ここは、イレベリアの神界です。」
「神界?神様が居るあの神界?」
美女が再び微笑む
「そうですね。」
ひょっとして、この人って神様⁉︎
マズイ!オレ、変な事考えてる奴だって事になる!!
「イレさんでしたっけ?イヤ違うか、イレ様?」
「イレで構いません。」
「では、イレさんでいいですか?」
「ええ、構いませんよ?」
「ボルドーは何処でしょうか?」
「あの子は、地上に居ます。」
なんだ
ボルドーは、最初から居ないのか
「では早速、重大な要件から行きますよ?」
何だろう?重大な要件って
そう思っていると
イレさんの行動にビックリした。
「岩部 逢さん。この度は、誠に申し訳ございません!!」
いきなり謝罪すると
その場に土下座したのだ
「どうしたんですか?何で謝るんです?」
頭を下げひたすら、頭を地面についた手に頭を擦りつくている
訳が全く、わからなかった。
「分からないんですね?」
「え?ええ、分かりません。」
「実は、貴方をこの世界に召喚した、異世界召喚術は失敗したのです。」
「え⁉︎失敗?」
「失敗したんです。本来、異世界召喚術は禁術でした」
「禁術?」
「そうなんです。禁術だったんです。貴方が召喚される筈が無いんです。」
「でも、召喚されて?」
「そうです。召喚されたんです。しかも、それだけではありません。」
他にも⁉︎何だろう?
「貴方には、私達の加護やスキルが無いんです。」
スキルって、ボルドーが使ってたヤツだよな?
「へ?それが何か?」
元々、オレ使えないしな
大した事じゃないよ?
「前代未聞の大問題です。通常の召喚ならば、確実にあるハズなんです。」
「それが無いと?」
ほほ~なら、それは問題なのかな?
「はい。無いんです。それに」
まだ、話を続けようとしてる⁉︎
「まだ、あるんですか?」
「ここからが重大な要件です。よく聞いて下さい。」
ここからが重大なんだ。
何だろうか?
なんかやな予感するよ?
だって、イレさんの表情が真剣だもの
「はぁ、分かりました。お願いします。」
「貴方には、不完全な召喚で負った、大きな傷があります」
衝撃的な発言…
傷って言った⁉︎
「え?大きな傷⁉︎」
「そうです。傷があります。」
体を見回す
服を着ている部分も、首口から胸の部分を見たりするけど
傷なんて、何もない
傷のついでに、脇毛も無かったよ?
「そう言われても、傷なんて何処にもないんですけど?」
「いえ、あります。目に見えないだけです。」
頭の中に??マークが出てくる
「目に見えない?」
「目に見えませんが、あります。」
身体の中って事?
何処だ?
「それって、どう言った感じの傷ですか?」
「それは、肉体だけでなくて、魂や精神にも到達する傷です。」
「魂や精神⁉︎」
「通常では、まずあり得ませんが、貴方にはそれが有ります。」
「はぁ、そうなんですか?」
いきなり、言われてもなぁ~
実際、今なんともないし
「良いですか?本当に大事な事ですよ?」
「いや、そう言われても、傷なんて大概治るものでしょ?」
気軽に話しかけたが
イレの顔は真剣そのものだった。
「本来はそうですよね?すいませんが、その傷は私達でも、治せません。いろいろと試したんですが、最低限の治療しか、出来ませんでした。」
頭を下げている。
本当に無理のようだ。
「神様でも治せない?どうして⁉︎」
あまりの事に、ようやく
オレは焦り、慌てた。
「落ち着いて下さい。手がないわけでは有りません。」
慌てるオレにイレさんは、落ち着いてと
手を伸ばしている。
打開策は、あるっと
「この世界には、数々の希少なアイテムがあります。それらを用いれば、状況を打開出来ます。」
その言葉にオレは、イレさんの顔を見る
「希少なアイテム…レアアイテムですか?」
「そうです。しかし、普通のレアアイテムでは無理です。」
普通のレアアイテムじゃない⁉︎
だったら何⁉︎
レアよりも、上?
「普通のレアアイテム?レアアイテムにも種類があるんですか?」
「はい。貴方の世界で言うところのレアアイテムがAランクだとすると、Sランクを超えてSSランクのアイテム…っと言った感じですね。」
驚愕だった。
そんなの…
あったとしても、手に入れられないんじゃないか⁉︎
「は⁉︎SSランク⁉︎具体的には?まさか!エクサーとか言わないですよね~?」
「エクサーをご存知でしたか?大変申し上げにくいんですが、そのまさかです。」
そんな、エクサーとか無理だよ
幻の薬だよ?
どうしょう…。
どうすればいいか悩んでいると
彼女が話を切り出した。
「逢さん。きっと、大丈夫です。私達も全力でサポートしますし、ボルドーや他の守護獣も、貴方の側で貴方を守ります。」
ボルドー、そうだ
今のオレには、ボルドーが居るんだ
きっと、楽じゃないけど
オレ一人で、行くわけじゃないんだ。
「分かりました。頑張ります。」
女神様が微笑み、頷いてくれた。
すると、光がオレに当たり始めた。
何だ⁉︎
「時間のようですね。」
「時間?何のですか?」
説明してくれた。
「貴方を神界へ招き続けるには、陽の光が必要なのです。よって、貴方を神界へと迎えられるのは、祠に陽の光が当たる日中の間だけです。」
「そうなんですか?」
頷いている。
「そろそろ、本当に貴方を神界へ、招き続けるのは限界ですね。」
「また、明日ですが、日が当たる頃にお迎えします。」
「分かりました。また明日」
アイが去った。
それを見届けた。
その後、彼女は、肩を震わせていた。
「逢さん。本当に、ゴメンなさい。」
涙が頬を伝って落ちる。
肩を震わせて、泣いているのだ。
自身がしてしまった事に対して
ひたすら、謝罪の言葉を続けて
最後には、泣き崩れた。
「貴女様だけの所為ではないでしょう?」
声をかけた人物を筆頭にして
後ろから、次々と人物が現れた。
「そうです。私達の所為でもありますから、そんなに泣かないで下さい。」
現れた人物の一人が彼女に駆け寄る。
しかし、イレは、納得していない。
「いいえ違います。私の所為です。」
「いいえいいえ、違います。」
互いに謝罪を繰り返している。
その後ろから会話に割って入った。
「止めましょう。言い合っていても、結果は何も変わりませんよ?」
腕組みしながら、話し出した。
「しかし、今日彼が来て、本当に驚きましたよ。」
別の人物も頷き、話に加わった。
「ええ、まさか、あんな状態で生きているなんて」
それに同意して、話している。
「そうですね。あの状態で死なないとは」
「普通ならば、確実に命はないでしょう」
他の人物も口々にそう言う。
其れ程までに、アイの状態は良くないなのだ。
「イレ様が諦めずに、治療を続けた結果でしょうか?」
イレは、首を左右に振り、口を開く。
「分かりません。ただ、私が言うのも釈ですが、奇跡としか思えません。」
人物達は、アイが去った場所を見つめている。
「奇跡にしろ何にせよ、私達のする事に変わりはないんだろう?」
「そうですよね?」
「ああ、勿論だよ。」
「イレ様、私達も彼を全力で、サポートします。」
改めて、神達は
結託して、決意を固めたのだった…。
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