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第1章・始まりの森
十話・苗木の正体
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解決策を見つけたセーフスペースだ!
カーディナルの口から、セーフスペースについての意見が出なかったのには訳がある。
セーフスペースは
今、放置中だったからだ。
放置の理由は、
神様のイレさんから、受け取った例の苗木を植えたのだ
その苗木の正体を知らずに植えた…
それが、忘れてた原因
考えるのが怖かったから…
~~・~~・~~・~~・~~
話は、少しだけ遡る
イレさんとの別れの挨拶を終えて
オレとボルドーは、地上の祠に戻って来た。
そして、苗木と祠をボルドーの能力のセーフスペースに移す事にした。
苔で覆われて、苔生した祠は、一度アイテムボックスに祠だけを指定して
収納する事で苔や汚れを削ぎ落とした。
そして、セーフスペースの中に汚れと苔が落ちた祠を設置した。
祠は、セーフスペースの中ならば
固定する必要がないのでそのまま無造作だったけど
「祠はこれで良いとして、問題はこの苗木だな。」
『そうですね。どうしましょうか?』
ボルドーがアイテムボックスから出した
苗木をオレが片手で持ち
その苗木を見ながら
二人で、苗木について悩んだけど
結局の所は、これと言って
特別な事は、思いつかなかった。
「う~ん、仕方ないこの苗木は、普通に植えよう」
『しかし、アイ様。セーフスペースに地面はないですよ?』
そうだ。セーフスペースには、厳密には地面はない
ただ、空間の中を歩いているだけだったんだよな
地面が無いならば、作ればいい
簡単な話だ。
オレは、思いついた事を実行に移した。
まずは、セーフスペースから外に出てっと
「ボルドー、この辺りの土をアイテムボックスに仕舞ってくれないか?」
セーフスペースから出た
オレは、苗木を片手に持ったまま
ボルドーにそう告げると同時に
目の前の祠の有った周りを指差した。
ボルドーが首を傾げながら聞いて来た。
『この辺り土をですか?』
「そう、この辺りの土をいっぱい仕舞ってくれ」
『分かりました。仕舞いますね?』
ボルドーは、再び首を傾げながら
オレの指示に従ってくれた。
すると目の前の地面がゴリゴリと音を立てて、消えて行く。
『アイ様、どれ位ですか?』
「ボルドーそれ位で良いよ」
オレは指示に従って
ボルドーが周りの地面の土を仕舞うのを止めた。
周りの地面が綺麗に抉られている。
断面が綺麗に整地されたようになっている。
『アイ様、この土をどうすんです?』
「その土をセーフスペースに撒くんだ。」
『セーフスペースに?』
「そう、そして、そこにこの苗木を植えよう」
オレは、手にしていた苗木をボルドーの前に出した。
『ああ、そう言う事ですか?納得です。』
ボルドーは、オレのしようとしている事に気付いたようだ。
そして、オレ達は、セーフスペースに再び入った。
目指す場所は、祠を通り過ぎたセーフスペースの更に奥だ。
ボルドーがオレの先を歩いて行く。
そして、目的の場所で振り返る。
『アイ様この辺りで、どうですか?』
「うん!!この辺りにしようか?では、ボルドー分かってるね?」
オレの問いにボルドーは尻尾を振って、頷いた。
『では、行きますよ?』
「うん!!頼むよ!!」
『お任せを!!』
ボルドーがそう言うと
土がボタボタと出て来た。
「オォ!!やっぱり、アイテムボックス凄いな!!」
オレは、関心しながらその様子を見ていた。
しばらく、土が出て来るのが続いた後
厚みが2メートル、直径8メートルの円状に広がった。
そうして、セーフスペースに土の地面が出来上がった。
のは、いいんだけどね
植えるのに素手って訳にはいかないよな~
ボルドー掘る物持ってないかな?
「ボルドー植えるのに、スコップとか土掘る物ない?」
『土を掘る物ですか?』
「そう、さすがに素手でってのは、キツイよ。」
『アイテムボックスを探しますね~』
そう言うといつものゴソゴソをし始めた。
程なくして、小さめのスコップが出て来た。
『この位の大きさが使いやすいと思いますが、どうでしょう?』
差し出されたスコップを手に取って、重さや大きさが丁度良さようだ。
「うん、ボルドー使いやすいと思うよ。」
受け取ったスコップで穴を掘る。
そして、苗木を掘った穴の中に入れて
掘った穴の土を戻して、苗木の周りの土を押し固めて
苗木をしっかりと固定する。
「これで良しっと、あとは水を…って水どうしよう…」
『水ですか?』
「そう、苗木に水をあげないと、って思うんだけど」
苗木には水をやらないと、ダメだろうし
困ったな…
すると上の方から
頭に横を通って、水が流れ落ちて来た。
「え?」
水が流れて来る方を辿ると
ボルドーの頭上から水が湧き出て来た。
「ボルドー水は、どうなってるんだ?」
『これは、初歩的な水魔法です。』
水魔法か、ファンタジーだな
そうこうしている間に、土全体が水で湿った。
『これ位で、良いでしょうか?』
「うん!大丈夫だと思う。」
苗木に必要なのは
土に水、後は光かな?
光どうしよう。
この前に見た、ボルドーの灯火の魔法でも良いのかなぁ?
「ボルドー光はどうしようか?この前の魔法って、長時間出来るのか?」
『灯火の魔法ですか?あの魔法は、一度に一、二時間位しか保ちませんよ?』
「なら、ダメだな、それに灯火だと光源には、ちょっと弱いし、アイテムボックスに魔法道具ないのか?」
『苗木の光源になりそうな魔法道具ですか?ちょっと、調べて見ますね。なにぶん数が多いので、全て把握出来なくて』
また、ボルドーがゴソゴソしてる
丁度良いのあるのかな?
しばらくすると
『有りました!!コレなんて、どうでしょう?』
そう言ったボルドーの背後から出て来た
アイテムの頭かな?が出て来る
見た感じ街灯かな?
ズルズル、っと出て来る
アレ?長くない?
ズルズル、っとまだ出て来る
1メートルや、2メートルって長さじゃないぞ?
やっと全体が出た。
見上げる高さ
目測で、5メートル位か?
高くない?
『灯りをつけますよ?』
「うん!頼むよ!」
ピカッと、先端の方が光った
「うわ!!眩しい!!」
暗闇の中にいたからか、眩しかった。
目が光になれると、セーフスペースが昼間のようになっていた。
オォ、凄く明るい。
『どうでしょう?』
「これ位明るければ、苗木の生育は大丈夫だと思うんだけど、どうかな?」
"パキ、パキ"
『大丈夫でしょう。』
「けどさ、この魔法道具凄いな」
”パキ、メキ"
『コレには、太陽の日の魔法が付与されています。』
"メキメキ、パキ"
ボルドーと話をしていると
パキパキとか、メキメキとか
何処からか、なんか変な音がして来た。
''パキパキ"
「ボルドーなんか、変な音しない?」
『変な音ですか?そう言われれば、確かに音がしますね。何でしょうか?』
''メキメキ''
オレ達は、音がする方に視線を移した。
なんか、苗木の方からかな?
は?
オレは、目を疑った…
「ボ、ボルドー!!アレ見て!!」
『どうしました⁉︎うん?な⁉︎』
オレ達が見つめる目線の先に
確かに、苗木があった。
しかし、植えた時と様子が違う
急速に成長しているのだ。
苗木の時は、小さな枝が二、三本でのその先に、数枚の葉っぱが付いてるだけだった。
それは、イレさんから、受け取った時から
植えるまで、変化はなかった。
だが現に、今、こうしている間にも
枝を伸ばし葉をつけて幹も、次第に太くなりつつある。
それ程までに急激に成長している。
「この木は、いったい、どうなってるの⁉︎」
『アイ様、この木は世界樹です。』
「世界樹⁉︎」
『とりあえず、セーフスペースから一旦出ましょう!!』
話をしているうちに、苗木だった
世界樹は、さらに大きくなっている。
片手で掴めた幹が、今じゃ両手で持っても
届かない程になってきた。
だが、まだ成長の速度は変わらずに早い
いや、違うな
大きくなって、更に加速している?
「そうだね、ボルドーココを一旦出よう!!」
~~・~~・~~・~~・~~
そうして、放置した。
そして、オレとボルドーは、セーフスペースの事を考えるのを止めた。
何故って?
それは、今もアレが成長してると思うと怖いから
現実逃避するしかなかった。
カーディナルの口から、セーフスペースについての意見が出なかったのには訳がある。
セーフスペースは
今、放置中だったからだ。
放置の理由は、
神様のイレさんから、受け取った例の苗木を植えたのだ
その苗木の正体を知らずに植えた…
それが、忘れてた原因
考えるのが怖かったから…
~~・~~・~~・~~・~~
話は、少しだけ遡る
イレさんとの別れの挨拶を終えて
オレとボルドーは、地上の祠に戻って来た。
そして、苗木と祠をボルドーの能力のセーフスペースに移す事にした。
苔で覆われて、苔生した祠は、一度アイテムボックスに祠だけを指定して
収納する事で苔や汚れを削ぎ落とした。
そして、セーフスペースの中に汚れと苔が落ちた祠を設置した。
祠は、セーフスペースの中ならば
固定する必要がないのでそのまま無造作だったけど
「祠はこれで良いとして、問題はこの苗木だな。」
『そうですね。どうしましょうか?』
ボルドーがアイテムボックスから出した
苗木をオレが片手で持ち
その苗木を見ながら
二人で、苗木について悩んだけど
結局の所は、これと言って
特別な事は、思いつかなかった。
「う~ん、仕方ないこの苗木は、普通に植えよう」
『しかし、アイ様。セーフスペースに地面はないですよ?』
そうだ。セーフスペースには、厳密には地面はない
ただ、空間の中を歩いているだけだったんだよな
地面が無いならば、作ればいい
簡単な話だ。
オレは、思いついた事を実行に移した。
まずは、セーフスペースから外に出てっと
「ボルドー、この辺りの土をアイテムボックスに仕舞ってくれないか?」
セーフスペースから出た
オレは、苗木を片手に持ったまま
ボルドーにそう告げると同時に
目の前の祠の有った周りを指差した。
ボルドーが首を傾げながら聞いて来た。
『この辺り土をですか?』
「そう、この辺りの土をいっぱい仕舞ってくれ」
『分かりました。仕舞いますね?』
ボルドーは、再び首を傾げながら
オレの指示に従ってくれた。
すると目の前の地面がゴリゴリと音を立てて、消えて行く。
『アイ様、どれ位ですか?』
「ボルドーそれ位で良いよ」
オレは指示に従って
ボルドーが周りの地面の土を仕舞うのを止めた。
周りの地面が綺麗に抉られている。
断面が綺麗に整地されたようになっている。
『アイ様、この土をどうすんです?』
「その土をセーフスペースに撒くんだ。」
『セーフスペースに?』
「そう、そして、そこにこの苗木を植えよう」
オレは、手にしていた苗木をボルドーの前に出した。
『ああ、そう言う事ですか?納得です。』
ボルドーは、オレのしようとしている事に気付いたようだ。
そして、オレ達は、セーフスペースに再び入った。
目指す場所は、祠を通り過ぎたセーフスペースの更に奥だ。
ボルドーがオレの先を歩いて行く。
そして、目的の場所で振り返る。
『アイ様この辺りで、どうですか?』
「うん!!この辺りにしようか?では、ボルドー分かってるね?」
オレの問いにボルドーは尻尾を振って、頷いた。
『では、行きますよ?』
「うん!!頼むよ!!」
『お任せを!!』
ボルドーがそう言うと
土がボタボタと出て来た。
「オォ!!やっぱり、アイテムボックス凄いな!!」
オレは、関心しながらその様子を見ていた。
しばらく、土が出て来るのが続いた後
厚みが2メートル、直径8メートルの円状に広がった。
そうして、セーフスペースに土の地面が出来上がった。
のは、いいんだけどね
植えるのに素手って訳にはいかないよな~
ボルドー掘る物持ってないかな?
「ボルドー植えるのに、スコップとか土掘る物ない?」
『土を掘る物ですか?』
「そう、さすがに素手でってのは、キツイよ。」
『アイテムボックスを探しますね~』
そう言うといつものゴソゴソをし始めた。
程なくして、小さめのスコップが出て来た。
『この位の大きさが使いやすいと思いますが、どうでしょう?』
差し出されたスコップを手に取って、重さや大きさが丁度良さようだ。
「うん、ボルドー使いやすいと思うよ。」
受け取ったスコップで穴を掘る。
そして、苗木を掘った穴の中に入れて
掘った穴の土を戻して、苗木の周りの土を押し固めて
苗木をしっかりと固定する。
「これで良しっと、あとは水を…って水どうしよう…」
『水ですか?』
「そう、苗木に水をあげないと、って思うんだけど」
苗木には水をやらないと、ダメだろうし
困ったな…
すると上の方から
頭に横を通って、水が流れ落ちて来た。
「え?」
水が流れて来る方を辿ると
ボルドーの頭上から水が湧き出て来た。
「ボルドー水は、どうなってるんだ?」
『これは、初歩的な水魔法です。』
水魔法か、ファンタジーだな
そうこうしている間に、土全体が水で湿った。
『これ位で、良いでしょうか?』
「うん!大丈夫だと思う。」
苗木に必要なのは
土に水、後は光かな?
光どうしよう。
この前に見た、ボルドーの灯火の魔法でも良いのかなぁ?
「ボルドー光はどうしようか?この前の魔法って、長時間出来るのか?」
『灯火の魔法ですか?あの魔法は、一度に一、二時間位しか保ちませんよ?』
「なら、ダメだな、それに灯火だと光源には、ちょっと弱いし、アイテムボックスに魔法道具ないのか?」
『苗木の光源になりそうな魔法道具ですか?ちょっと、調べて見ますね。なにぶん数が多いので、全て把握出来なくて』
また、ボルドーがゴソゴソしてる
丁度良いのあるのかな?
しばらくすると
『有りました!!コレなんて、どうでしょう?』
そう言ったボルドーの背後から出て来た
アイテムの頭かな?が出て来る
見た感じ街灯かな?
ズルズル、っと出て来る
アレ?長くない?
ズルズル、っとまだ出て来る
1メートルや、2メートルって長さじゃないぞ?
やっと全体が出た。
見上げる高さ
目測で、5メートル位か?
高くない?
『灯りをつけますよ?』
「うん!頼むよ!」
ピカッと、先端の方が光った
「うわ!!眩しい!!」
暗闇の中にいたからか、眩しかった。
目が光になれると、セーフスペースが昼間のようになっていた。
オォ、凄く明るい。
『どうでしょう?』
「これ位明るければ、苗木の生育は大丈夫だと思うんだけど、どうかな?」
"パキ、パキ"
『大丈夫でしょう。』
「けどさ、この魔法道具凄いな」
”パキ、メキ"
『コレには、太陽の日の魔法が付与されています。』
"メキメキ、パキ"
ボルドーと話をしていると
パキパキとか、メキメキとか
何処からか、なんか変な音がして来た。
''パキパキ"
「ボルドーなんか、変な音しない?」
『変な音ですか?そう言われれば、確かに音がしますね。何でしょうか?』
''メキメキ''
オレ達は、音がする方に視線を移した。
なんか、苗木の方からかな?
は?
オレは、目を疑った…
「ボ、ボルドー!!アレ見て!!」
『どうしました⁉︎うん?な⁉︎』
オレ達が見つめる目線の先に
確かに、苗木があった。
しかし、植えた時と様子が違う
急速に成長しているのだ。
苗木の時は、小さな枝が二、三本でのその先に、数枚の葉っぱが付いてるだけだった。
それは、イレさんから、受け取った時から
植えるまで、変化はなかった。
だが現に、今、こうしている間にも
枝を伸ばし葉をつけて幹も、次第に太くなりつつある。
それ程までに急激に成長している。
「この木は、いったい、どうなってるの⁉︎」
『アイ様、この木は世界樹です。』
「世界樹⁉︎」
『とりあえず、セーフスペースから一旦出ましょう!!』
話をしているうちに、苗木だった
世界樹は、さらに大きくなっている。
片手で掴めた幹が、今じゃ両手で持っても
届かない程になってきた。
だが、まだ成長の速度は変わらずに早い
いや、違うな
大きくなって、更に加速している?
「そうだね、ボルドーココを一旦出よう!!」
~~・~~・~~・~~・~~
そうして、放置した。
そして、オレとボルドーは、セーフスペースの事を考えるのを止めた。
何故って?
それは、今もアレが成長してると思うと怖いから
現実逃避するしかなかった。
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